建物の保全

CONTENTS
■ 建物の一生
ベンチマーク手法について
保全連絡会議 平成20年度報告
国家機関の建築物等の保全に関する技術的基準の実施について
「国家機関の建築物等の保全に関する技術的基準の実施について」の運用について
各種書類ダウンロード

建物の一生

 建物は誕生と共にその機能を発揮しながら劣化していきます。
 では、どのように付き合えば建物を長持ちさせる事が出来るのでしょうか?
 一言で言ってしまえば、長持ちする建物を設計し、長持ちするように施工しまたそれを監理し、さらには適切な維持管理に努める事が肝要なのです。

 さて、建物にかかる費用を大きく3つに分けますと、建物の誕生までにかかるコストとして企画設計段階及び建設段階の費用、誕生後の運用管理段階の費用、そして廃棄処分段階の費用になります。
 これらの費用の総計を資本金利や物価変動率などの影響を加味して想定される使用年数全体の経済性を検討する手法に「ライフサイクルコスト」という考え方があります。
その内訳を簡単に表したものが図1の円グラフです。実に8割近くを運用管理コストが占めているのです。

図1
図1 ライフサイクルコストの内訳

その運用管理コストとは、以下のような構成となります。
  • 法令点検、定期点検、及び日常の保守運転点検、そして清掃等を含めた保守コスト。
  • 防水のやり替え、屋根の葺き替え、建具の取替え、及び設備機器の更新等の修繕コスト。
  • 最も大きな割合を占める光熱水費、蛍光灯などの消耗品交換等の運用コスト。
  • 改善、模様替えを含む改善コスト。
  • 最後に公租公課、保険料、原価償却等を含む一般管理コスト。
 また近年、建物の中で設備類の占める割合が大きくなってきています。
 その設備類自体の耐用年数は15年から30年くらいと建物そのものの法定耐用年数(鉄筋コンクリート造:60年)に比べると短く、建物の一生に少なくとも2回多くて3回は設備類の更新が必要となります。(図2参照)
 この設備類は建物の維持、運用管理コストの主体であり、適切な修繕を欠けば建物全体の耐用年数を大きく縮めることにもなりかねません。

図2
図2 建物の一生


図3
図3 補修・修繕・改修の概念図
補修 : 機能・性能を実用上支障のない状態まで回復させること。
修繕 : 機能・性能を原状(初期の水準)まで回復させること。
※官庁施設においては大規模な修繕を『特別修繕』、経常的な小修繕を『各所修繕』と呼ぶ。
改修 : 劣化した建築物(設備システムを含む)、部位、部材などの機能・性能を原状又はそれ以上に改善すること。


そこで、国土交通省では建物の長期にわたる有効活用を目途として「ストックマネジメント技術の体系」を構築し、特に維持保全に関しての分野で活用しています。

官庁施設の整備体系は図4のような流れになります。


図4
図4 官庁施設整備と保全の体系

京都営繕の取り組みトップへ戻る ページトップへ