洗堰・水位管理に関するお問い合わせと回答

項目内容
問い合わせ日平成17年9月5日
住所(府県)滋賀県
タイトル南郷洗堰の強度
問い合わせ内容

かなり前になりますが、滋賀県の防災課の方へ、質問した件ですが、国土交通省の管轄らしいのですが、(県から、問い合わせが行っていると思いますが)、なかなか返事がありませんから、再度お聞きします。地震のとき、南郷の洗堰は、幾らの震度迄大丈夫でしょうか。何年前に出来た物か知りませんが、もし、破壊された時は、琵琶湖の水位は、どのように成るでしょうか。又その時は、天ヶ瀬ダムは(天ヶ瀬ダムの強度は)、どのように成るか、教えて下さい。先日も、テレビで、地震災害の時に、高島市の方が、孤立した時の為に、舟で、救助するような事が、放送されていましたが、水が有っての舟です。南郷の洗堰は、何処まで持ちますか。忙しい処、すみませんが、お教えください。宜しくお願いします。もし、回答までに時間が掛かるのであれば、中間報告でも下さい。お願いします。

回答日平成17年12月27日
回答
  1. 瀬田川洗堰にもっとも影響する地震は、洗堰周辺の断層等から検討した結果、近江盆地の西縁に沿って延びる活断層帯で構成される琵琶湖西岸断層帯によるものと考えられます。
  2. 地震調査研究推進本部(文部科学省設置)では、琵琶湖西岸断層帯において、今後30年以内に地震の発生する確率は、0.09%〜9%。その際のマグニチュードは7.8程度と予想しています。
  3. 瀬田川洗堰の耐震性については、平成15年に近畿地方整備局琵琶湖河川事務所で検討を行っています。
    これは、琵琶湖西岸断層帯においてマグニチュード7.8規模の地震が発生した場合、瀬田川洗堰の本体(コンクリート部分)やゲートが損傷する可能性は少なく、洗堰の機能は損なわれないと確認されています。
  4. なお、お問い合わせの「震度」とは、あらゆる場所における揺れの大きさを表すもので、気象庁で定めた「震度階級」として10階級に分かれています。地盤や地形に大きく影響され、場所によって震度が異なることがあり、また震度が同じであっても、対象となる建物、構造物の状態や地震動の性質によって被害が異なる場合があります。
    一方、前述の「マグニチュード」は地震の規模(エネルギーの大きさ)を表しており、これを「震度階級」で表現する場合、地震の規模が、一義的には決まらないようです。このため、今回の耐震評価に係る各構造物地点の震度は表記できず地震の規模で表現させて頂きました。
  5. 天ヶ瀬ダムの耐震性については、近畿地方整備局淀川ダム統合管理事務所で、兵庫県南部地震発生後の平成7年に検討を行っています。
    これは、ダム近傍で兵庫県南部地震相当(マグニチュード7.3)の地震が発生した場合のダムの耐震評価をしているもので、この評価によると、その地震が発生してもダムの機能は損なわれないことを確認しています。
  6. 「洗堰」は100年前の明治38年に建設された当時から「瀬田川洗堰」が正式名称であり、南郷の地に建設されたことから「南郷洗堰」と呼ばれ、地域の人たちに親しまれています。