第1回瀬田川及び天ヶ瀬ダム再開発環境ワーキンググループ

議事のまとめと今後の方針

1.議事次第

議事次第

  1. 開会挨拶
  2. 議事
    1. これまでの経過及び設立趣意書について(資料-1,2,3)
    2. 瀬田川改修(河道掘削)区間における河川環境に配慮した河川形状について(資料-4,資料-5)
    3. その他
  3. 閉会

2.日時と場所は、下記のとおりです。

日時:平成18年11月9日(木)18:30〜20:30
場所: ぱるるプラザ京都 4階 研究室3

3.出席者

所属・分類 出席者氏名(順不同敬称略)
専門家グループ: 綾委員、紀平委員、竹門委員、松田委員
琵琶湖河川事務所: 河村、小山下、東、大槻、山村、小高
事務局: (株)建設技術研究所 川嶋、芳野

4.使用資料

資料‐1:瀬田川及び天ヶ瀬ダム再開発環境ワーキンググループ設立趣意について (PDF: 17KB)
資料‐2:平成17年度瀬田川及び天ヶ瀬ダム再開発環境ワーキンググループ主な意見 (PDF:28KB)
資料‐3:第1回瀬田川及び天ヶ瀬ダム再開発環境ワーキンググループ会議(議事要旨) (PDF:24KB)
資料‐4:瀬田川改修(河道掘削)に伴う調査検討について (PDF:2.2MB)
資料‐5:瀬田川改修(河道掘削)に伴う調査検討について(資料編)<非公開資料>

5.議事のまとめ

項目 1. 瀬田川及び天ヶ瀬ダム再開発環境ワーキンググループ設立趣意について
意見のまとめ (特になし)
今後の方針、等 資料の通り了承を得た。
項目 2.平成17年度瀬田川及び天ヶ瀬ダム再開発環境ワーキンググループ主な意見
意見のまとめ (特になし)
今後の方針、等 資料の通り了承を得た。
項目 3. 第1回瀬田川及び天ヶ瀬ダム再開発環境ワーキンググループ会議(議事要旨)
意見のまとめ (特になし)
今後の方針、等 前回の議事内容について、資料の通り了承を得た。
項目 4. 瀬田川改修(河道掘削)に伴う調査検討について
意見のまとめ

<掘削計画・環境保全計画の策定について>

  • 計画の策定について、例えば1ページのフロー図に示される現在の図式は前世紀の図式であり、掘削計画ありきで、それに対して環境配慮をどうするかということとなっている。しかし、現在の河川計画の立て方では、環境配慮もはじめから行なわれていないといけないはずである。これに基づけば、第1案は、○○のような環境を配慮した結果、△△という結果になる。第2案は、別の形で配慮したらどうなるかという代替案である。疎通能力についてはどちらも問題がない形で、しかも配慮の仕方としてはいくつかあり得るという検討をしていくというのが21世紀の方法ではないか。
<生息・生育基盤及び環境の状況>
  • 15ページについて、貝類が生息できる環境は魚の生息環境としても良い環境となっていることから、魚中心ではなく貝や水生昆虫が豊富な環境にして欲しい。(例:掘削後でもある程度のミオ筋ができるように配慮する。)
  • 16ページの表内の『マシジミ』は、殆ど外国産であるため、『シジミ類』に修正した方がよい。
  • 22〜23ページのような、水際の植生環境が成立する緩傾斜斜面が、改修後の断面のどのあたりに残されるか検討し、資料に具体的に表現して欲しい。
  • 区間1〜3の環境のバラエティーに対して、如何に良くするかということがポイントとなる。
  • 大戸川の合流点付近に砂が堆積するが、貯まった砂は取っているのか。また、将来はどうするのか。
    →これまでには特に除去はしていない。今回の河道掘削で導流堤の下流部は取り除く。また、導流堤の中の砂洲はどうすれば良いかについては、来年度以降に相談したいと考えている。(事務所)
  • 区間2や区間3の環境形成の促進のためには、大戸川からの土砂を利用するという視点で計画するべきである。したがって、計画河床高までのみ掘削するのではなく、少し余裕をもって掘削し、そこに土砂を置いて丁度良いくらいが良いのではないか。
  • 工事の間隔が生態系に影響を及ぼすと考えられることから、できることなら工程的に間隔を空けながら工事を進めて欲しい。
  • 河床環境について、砂と土の2極的な問題とせずに複雑な環境が残るようにして頂きたい。
<現計画・掘削後の低水流量時の水位・流速の検討>
  • 不等流計算については、下流端(67.6k付近)に境界条件を与えて実施しているようだが、その設定根拠はどのように考えているのか。また、鹿跳渓谷のバイパスの計画はどうか。どれだけを流すかにより条件が変化する。
    →詳細を確認する。(事務局)
  • 鹿跳渓谷のバイパス計画の検討にあたっては、分派時の越流水位を決めるとき、水理的条件だけでなく上流側の生物の生息に配慮した水位を併せて検討するべきである。
<掘削河床形状に関する配慮>
  • 44ページの掘削形状について、河床を真平らにすることは非現実的と思われる。河床を真平らにする案のみではなく、配慮の仕方を変えて、複数案の中でどのようなメリット・デメリットがあるか検討するべきである。
    →河床は真平らにする訳ではなく、平均的な断面形状を現しており、現状で計画河床よりも低い河床については残していくということである。また、既設の護岸の根入れ等の関係から制約が出てくることも想定されるため、ある程度の複数案を考える必要がある。(事務局)
  • 計画河床高について、現在の計画では計画河床高より掘り込まないという前提条件で進んでいる。これについては、根拠と問題点(全川に亘って計画河床高以上掘り下げたら問題が起こるのか、平均値の問題なのか局所的な問題なのか等)によって、配慮の仕方が変わってくる。
  • 区間3の河床については真平らにせずに、全体として河積が確保されていれば深いところや浅いところがあっても良いのではないか。
    →既設堤防の根入れ等の問題もあるため、河床に余裕がある箇所は、横断形を考慮した上で配慮する。(事務局)
  • 「50cm」というのが一人歩きしている様に感じるが、掘り残しについては必ずしも50cmにこだわる必要はないのではないか。場所によっては、1mの擦り付けがあっても良いのではないか。
  • 既に掘削している箇所について、場所によっては、(河道の)内側に大きな石を置きその分外側を削ることなどを検討するべきである。
  • 河床いっぱいに一様な水深となることが最悪である。増水した時の河積さえ確保されていれば、低水時の河床は、斜めでも、ある場所がくびれていても良いはずである。したがって、河床に傾斜を持たせた場合の検討も行なうべきである。
  • 高水時、環境計画の観点から貝や魚が棲める川にするためには、増水時に水の滞留するエリアが必要である。(例えば、大戸川合流点の導流堤上流の三角洲、69.0k付近の内側の堤外地および68.1k付近の内側の水際を利用するなど)
  • 河岸構造についても増水時の流況に対して流水環境がどうなるのか検討する必要がある。
  • 増水時と平水時でそれぞれに平坦な河床環境が必要であるが、真平らではなく凹凸があり、数日間水が残る場所ができるように深いところ浅いところが存在しないといけない。
  • 52ページの§6に、地形的にも河床材料にも多様性を持たせるために「岩盤部は平らにしない」、「大小様々な凹凸をつける」という提案があれば良い。
  • 44ページの68.7k〜67.6kの横断図にある左岸側の50cm掘り残し部について、できるだけ高低差を大きくとった傾斜を付けて欲しい。
    →既に掘削済みの68.2kに断面のように、なだらかな擦り付けをイメージして、できる限り高く残すようにする。(事務局)
  • 区間3の岩盤部については、河床全体に傾斜をつけることが可能ではないか。また、掘り残し部分の勾配が急すぎると思われる。もう少し(勾配を)緩くし、そのために河積が不足するようであれば、反対側を深く掘れば良いのではないか。
    →図面の縦横比が異なっているため、図では直角に近い形となっているが、実際は横に拡がり緩やかな勾配となる。さらに、現実的には現河床に擦り付けていくため、より緩やかな勾配となる。(事務局)
  • 区間3は屈曲部であるため、外側が深くて内側が浅くなっていくという環境が本来の川の姿である。したがって、そのような環境となるように工夫して欲しい。
    →その件に関しては、実際には施工上の話になってくる。精度管理の問題でもあるので、余裕を持たせた形の図面にすることとし、施工時にその思想が反映できるように(施工者に対して)周知徹底する。(事務局)
<低水護岸周辺における配慮>
  • 水際の護岸については、魚巣ブロックよりも天然石を使用した捨て石工法を採用した方が望ましい。(その方が、生物にとっては増水した時の避難場所になる。)
今後の方針、等  事務局説明内容について、資料の通り了承を得た。
項目 5. その他
意見のまとめ

<今後の予定>

  • 現地視察会の開催について
    →実際に現場が動き出した時点で開催する予定である。具体的な日程については、後日連絡させて頂く。(事務局)
  • 第3回WG会議の開催について
    →平成19年2月中旬から3月上旬で日程調整させて頂く。(事務局)
    議事:天ヶ瀬ダム再開発の調査検討(仮)
今後の方針、等 現地観察会および第3回WG会議の開催について、事務局で日程調整を進める。

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