酒呑童子伝説 都から派遣された
源頼光による大江山の鬼退治
大江山には3つの鬼退治伝説が残されています。その一つが酒呑童子伝説で、これに関わる史跡や伝承は、大江山周辺のみならず福知山や綾部・舞鶴・和知・篠山など由良川流域に広く残されています。中には江戸時代から観光資源として着目され、積極的に宣伝されたものもあります。また同じ大江山に伝わる麻呂子親王伝説の影響や混同も見られることから、酒呑童子伝説は日本各地に残る鬼伝説を取り込み、中国の影響を受けながらまとめ上げられたとも考えられています。
山椒太夫伝説 由良湊の長者に売られた
安寿と厨子王の物語
強欲非道の長者・山椒太夫と、安寿と厨子王の物語は由良川の河口が舞台で、由良川流域にはこの伝説に関わる史跡が幾つか残されています。
安寿が由良の浜で汐汲みをさせられることから、山椒太夫は河口周辺を支配し製塩業を営んでいたと考えるむきもあります。また、由良・岡田・河守の三庄の長者であったことから、三庄太夫とも記されます。
浦島太郎伝説 福知山市戸田にも伝わる
亀を助けた浦島太郎が竜宮に案内され、乙姫からお土産にもらった玉手箱を開けて老人になったという浦島太郎の伝説。福知山市戸田の浦島神社には、境内の沼にある白岩から竜宮の乙姫と通信ができるという伝えが残っており、由良川を通して丹後の浦島太郎伝説が広まっていったと考えられています。