第3回 北川流域委員会
議事詳録
平成19年11月5日
敦賀市福祉総合センター「あいあいプラザ」
1.開 会
◯庶務
 それでは定刻となりましたので、ただいまより第3回北川流域委員会を開催させていただきます。本日、司会を務めさせていただきます○○でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 本日は、○○委員、○○委員、○○委員、○○委員が諸事情によりご欠席となっております。そのため、本日は11名の出席となっております。
 まず、お手元の資料の確認をさせていただきます。A4判の両面で「第3回北川流域委員会議事次第」、裏面が「席次表」となっております。続きまして、右上に「資料−1」と書いております本日の資料でございます。「第2回委員会(現地視察)においてお寄せ頂いた質問・意見の取扱いについて」でございます。そして4点目、「『はとぽっぽ』編集部から寄せられた手紙」。以上、4点でございます。揃っておりますでしょうか。事前に配付した資料の中に同封しておりました「用語集」につきましては、第1回の委員会で委員長から指示を受けて作成したものでございます。今後の委員会でご利用いただければと思いますのでよろしくお願いいたします。
 続きまして、「第2回委員会(現地視察)においてお寄せ頂いた質問・意見の取扱いについて」の資料は、第2回の現地視察におきまして、委員の皆さまからのご質問、ご意見を庶務のほうで取りまとめた資料でございます。質問・意見の取扱いにつきましては、貴重なご意見もございますので、今後、関連する議事のところでご発言いただき、流域委員会の意見としていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 そして、小浜市民活動団体の情報誌「はとぽっぽ通信」の編集部から北川流域委員会にお手紙が寄せられましたのでお配りしております。中には、情報誌「はとぽっぽ通信」が同封されておりましたので、もしご覧になられる委員は後ほど庶務のほうまでご連絡ください。閲覧していただけるように準備しております。
 本日の「資料−1」に一部修正がございます。申し訳ありませんけれども「資料−1」を見ていただきまして、スライドの6ページです。「他河川との比較(支川数)」というページがございます。右下に「6」という数字を打っているところでございます。こちらの文章のところで、「北川水系内の支川数は12本であり」となっておりますが、「11本」の間違いでございます。そして、グラフの中の赤い「北川」のところの「12」という数字を「11」。そして、鶴見川、土器川の「108」という順位を、北川と同様に「107」「107」というふうに修正をお願いいたします。以上でございます。
 最後に、第1回流域委員会でのご意見についてでございますが、「小浜の年間降水量」や「扇状地性の谷底平野」等のご指摘につきましては、本日の資料でご説明いたします。また、その他につきましては、今後の関連する議事にあわせてご説明いたします。
 本日、受付の正面のテーブルに、○○委員から「若狭町歴史文化会館 企画展」についてのご案内のパンフレットと、福井河川国道事務所から水環境の一斉調査についてのご案内のパンフレットを並べておりますので、もしご興味のある方はお帰りの際にでもお持ち帰りいただきますようよろしくお願いいたします。以上でございます。
 それでは、これからの進行は○○委員長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
2. 
(1)流域および河川の概要
(2)治水の現状と課題について
委員長イインチョウ
 どうも皆さん、こんにちは。天気が悪くなってきておりますけれども、早速、議事に入りたいと思います。
 お手元の「議事次第」を見ていただきたいのですが、きょうは二つほどございまして、一つは「(1)流域および河川の概要」ということで北川の概要、それから「(2)治水の現状と課題」につきまして、ご審議願いたいと思います。
 それでは、きょうの議題につきまして、事務局のほうから説明をお願いいたします。
◯河川管理者
 ○○でございます。本日は、委員の皆さまにはお忙しい中、当委員会にご出席を賜りましてまことにありがとうございます。
 いま、委員長からございましたように、きょうは、若干1回目と重複する部分も出てまいりますが、流域河川の全体の概要、それから治水の現状と課題について、私のほうから説明させていただきます。
 (スライド・No.1「第3回北川流域委員会」)お配りしておりますのは「資料−1」でございます。前のスクリーンにも映しております。
 (スライド・No.2「1.流域および河川の概要」)まず、「流域および河川の概要」ということで、1ページに二つずつパワーポイントが載っておりますが、それぞれの右下に書いています小さい資料の数字でページを追いながらご説明をさせていただきます
 (スライド・No.3「北川流域図」)まず、最初は3ページでございますが、「北川の流域図」をお示ししております。これは第1回にもご説明しておりますが、北川の流域面積は210.2km2。幹川の流路延長は30.3km、支川数は11。流域内市町は福井県内小浜市、若狭町と上流域が滋賀県の高島市ということで2市1町でございます。それから流域内の人口が約2.1万人という流域の状況になっております。
 (スライド・No.4「他河川との比較(流域面積)」)次、4、5ページですが、しばらく他の一級水系との比較でご説明させていただきます。
 まず、4ページですが、これは流域面積を他の水系と比較したものでございます。一級水系は日本全国で109ございますけれども、その中で北川は、先ほど申し上げましたように、流域面積が約210km2で、109のうちでは106番目という小さいほうから4番目と流域面積としては小さい規模の一級水系でございます。
 (スライド・No.5「他河川との比較(幹川流路延長)」)これは先ほど申し上げました幹川流路延長ということで他の108水系と比較をしております。これにつきましても、約30kmということで、全国の109の水系で見ますと短いほうから3番目ということで、平均も約108kmあるということで、流路延長の面でも短い河川ということでございます。
 (スライド・No.6「他河川との比較(支川数)」)先ほど訂正がございましたが、6ページですけれども、支川数を記載しております。三つの河川の支川数が11ということで、109水系の中では支川数としても一番少ない規模の河川でございます。
 (スライド・No.7「他河川との比較(流域形状)」)7ページは、流域形状ということでお示ししております。流域形状係数というのをここに書いております。係数をFということで、流域面積を河川の長さ(L2)で割ったものを流域形状係数としております。グラフは、1/Fという逆数をとってグラフであらわしております。1/Fが大きくなりますと、流域としては細長い流域、1/Fが小さくなれば比較的、河川の延長に対して幅が広くなっている流域ということになります。
 北川について見ますと、93番目、1/Fが4.3ということでございます。他の水系と比較しますと、細長いというよりもある程度、幅が広い流域というような流域の特性になっております。
 (スライド・No.8「地形1(扇状地性の谷底平野について)」)次に、8ページと9ページですけれども、第1回のときに「扇状地性の谷底平野」という言い方をしておりまして、委員からご質問がございましたので、その点についてご説明させていただきます。
 示しておりますのが、国土交通省のほうで、当時は国土庁になっておりますけれども、現在は国土交通省で一緒になっておりますが、そちらのほうで出しております「土地分類基本調査」でございます。ここに示しておりますのが、遠敷川から上流側の薄く、緑というよりも白っぽくなっているところが、このときの地形分類図では「扇状地性低地」という分類になっております。通常、扇状地といいますと、扇形に幅も広く広がっているものですが、北川の場合は幅が1〜2km以下の細長く狭い谷間の低平地で、国土地理院では「沖積低地の一種で、幅1〜2kmの狭長な谷間の低平地」を「谷底平野」という言い方もしているということで、第1回のご説明の中で「扇状地性の谷底平野」というご説明をさせていただきました。
 (スライド・No.9「地形2」)なお、9ページのほうが、前のスクリーンの右側ですけれども、これは平成8年・9年の、先ほどの8ページは縮尺が20万分の1ですが、5万分の1の地形分類図の場合は呼び方が変わっております。北川沿いは「低地の氾濫原」等々という表現になっております。このへんは、縮尺によって調査区分の仕方の違いですとか、呼び名の変更もあったということもございますけれども、前回は、8ページで説明しました用語を使って「扇状地性の谷底平野」という形でご説明をさせていただきました。
 (スライド・No.10「気候」)次の10ページは「気候」ですけれども、気候は西のほうが小浜湾に面し、東側は1000m未満の山を背にしているということで、奥行きが狭く、平野部と山間部で多少の差は見られますが、気温の年較差が少なくて、若狭湾沖を流れる対馬暖流の影響もあって比較的温暖な気候でございます。
 (スライド・No.11「気象」)11ページの「気象」ですが、北川流域は日本海側に面しており、日本海型の気候に属しますが、左側の月別平均降水量のグラフを見ていただきますと、冬期、夏期、台風期、秋の初めの秋霖期といった時期に降水量が多く、特に9月が最も多くなっております。
 それから、年間の降水量について見ますと、山地部では2400〜2600mm程度、平地部では2200〜2400mmという年間の降水量でございます。
 (スライド・No.12「小浜年間降水量」)12ページは、小浜の年間降水量の経年変化をグラフでお示ししております。第1回でご指摘がございましたが、欠測のデータが幾つかございましたので、その補完ということで、今回、グラフをお示ししております。再度、気象庁に確認をとったり、我々のほうでも観測しているデータで補完を行いました。ただ、欠測は埋めきれていないところが多々ございますが、青を気象庁のデータで再度、確認して追加。それから、緑が1点ございますけれども、緑は私ども国土交通省の小浜の雨量観測所のデータで補完を行っております。
 (スライド・No.13「土地利用」)13ページは、「土地利用」ということで昭和51年、平成9年で土地利用の変遷をお示ししております。これも旧の国土庁の「国土数値情報」というものから引用しております。
 図で見る限り、大きな変化はございません。数字的にも、平成9年は森林が83%、田畑が13%、宅地が3%ということで、資料には記載しておりませんけれども、51年と比較しますと、51年は田畑が同じく13.5%でほぼ13%、森林が84%、宅地が1.8%で約2%程度ということで、土地利用の大きな変化は見られないということでございます。
 (スライド・No.14「流域内人口」)14ページは、「流域内人口」ということで、左側に全体の流域内人口の推移、右側が年齢別人口比率の推移です。流域内人口は平成17年の国勢調査で、先ほど申し上げましたように、約2万1000人でございます。昭和35年が、数字は出ておりませんが、2万2600人程度で、若干減少しておりますが、ほぼ横ばいでございます。
 年齢別の人口比率につきましては、0〜14歳が減少、65歳以上が増加しているということで、平成17年で65歳以上が27%という状況でございます。
 (スライド・No.15「産業」)続きまして、15ページの「産業」ですが、左側に「産業別就業者人口の推移」を載せております。平成17年で一次産業が約6%、二次産業が32%、三次産業が約62%で、35年と比べますと一次産業が60%近くあったものが6%程度まで割合的に減少しているということでございます。一方で、三次産業の就業者数の割合が増加しているということでございます。
 それから、ここにも記載しておりますが、伝統工芸として小浜市、若狭町で、若狭塗、若狭めのう、若狭和紙がございまして、特に塗箸は全国の約80%を小浜で生産しているということでございます。
 (スライド・No.16「交通」)16ページは、「交通」の状況でございます。北川流域は、過去から大津・京都への陸上交通の上で重要な役割を果たしてきたということで、現在では流域内に国道27号、国道303号が走っておりますが、それぞれ若狭街道ですとか鯖街道と呼ばれております。また、舞鶴若狭自動車道が、今後、小浜方面から流域内を経由して敦賀市まで延伸されるということで、現在、工事が進められております。
 また、鉄道に関しましては、JR小浜線だけですけれども、嶺南部の幹線鉄道として走っております。
 (スライド・No.17「河床勾配」)17ページは、「河床勾配」、河川の勾配をお示ししております。北川を赤で示しておりますけれども、日本の河川は諸外国、ヨーロッパ、大陸の河川に比べますと勾配が急ですが、日本の河川の中でも北川は河床勾配が急な河川であるという特性を持っております。
 (スライド・No.18「平成16年台風23号での流出形態」)続きまして、18ページは、「平成16年台風23号での流出形態」をお示ししております。先ほど申し上げました河床勾配が急であることとも関連しまして、洪水の流出が早い河川でございます。雨が降ってから川に流れ込んで水の量が増えるまでの時間が早いという河川でございます。
 平成16年の台風23号のときの雨の降り方を黒の棒グラフで示しておりますけれども、それと高塚地点での川の水位を示しております。平成16年のときは、最大雨量と最大水位の時刻差は2時間という短い時間になっております。平成16年のときは熊川で17時ごろに最大時間雨量40mmが確認されておりますけれども、その2時間後、下流の小浜でも最大時間雨量44mmの雨が降ったということで、高塚地点でのピーク流量は熊川の最大時間雨量と比べると2時間という時間になっております。
 通常、他の既往の洪水では、時間差が4〜6時間ですが、平成16年の際は2時間程度であったということでございます。
 (スライド・No.19「下流部の特性(1)」)19ページは、「下流部の特性」ということで航空写真を載せております。北川の場合、特に河口部で、北川に隣接しまして左右岸に市街地が広がっているというような流域の特性がございます。
 (スライド・No.20「下流部の特性(2)」)特に下流部におきましては、北川の洪水のときの川の中の水位よりも市街地の水位が低いということで、堤防の決壊などで洪水が起こった場合は非常に被害が大きくなるポテンシャルを持っているということでございます。
 (スライド・No.21「北川の特徴」)21ページですが、「北川の特徴」ということで大きく三つ書かせていただいております。いまご説明しましたように、まず流域面積が非常に小さい水系である。それから河床勾配が急であり、洪水の流出が早い。3点目が、下流部は北川に隣接して市街地が広がっているということで、大きく3点が挙げられるかと思います。
 (スライド・No.22「2.治水の現状と課題について」)続きまして、「治水の現状と課題」についてご説明をさせていただきます。
 (スライド・No.24「年最大水位」)24ページですが、「年最大水位」として昭和47年から各年の最大水位をお示ししております。7.0mのところに赤線を引っ張っておりますのは、後ほどご説明しますが、避難を判断する水位が7.0mという一つの基準で赤線を引いております。
 昭和47年から見ますと、平成16年が最大の水位となっております。7.55mですけれども、34年間で水位が7mを超えているのが3回ということで、11年もしくは12年に1回、避難判断水位を超える洪水が発生しているということでございます。
 なお、注意書きで書いておりますが、昭和47年のデータにつきましては、水位計での観測ができておりませんでしたので、実際、洪水時に流量の観測を現場でやっております。そのときに目視で確認した最大の水位をここでは表示をしております。
 (スライド・No.25「既往主要洪水と主要洪水による被害状況」)続きまして、25ページは、戦後の北川の主要洪水とその被害状況を表にまとめております。昭和28年9月に非常に大きな被害を受けております。堤防の破損等が193箇所、死者行方不明者53人、浸水家屋数は5743戸ということで、非常に大きな被害を受けております。
 近年では、平成2年、10年、11年、16年に家屋の浸水被害が発生しております。
 昭和28年に、いま申し上げたような非常に大きな被害を受けておりますが、この被害を契機に、災害復旧助成事業ということで、堤防の築堤等、北川の改修を行っております。災害復旧助成事業を受けて、いまの北川の概成といいますか形が概ねできあがったわけですけれども、28年以降の整備を受けた後は堤防の決壊というような被害は生じておりません。
 (スライド・No.26「昭和28年9月:台風13号」)26ページは、昭和28年9月の被害状況の写真を載せております。先ほど申し上げましたように、28年の被害の際は堤防の決壊、そして家屋に多くの被害がございました。
 (スライド・No.27「昭和28年台風13号を契機に実施した災害復旧土木助成事業」)27ページは、ちょっと写真もわかりにくいかもしれませんが、先ほど申し上げましたように、昭和28年の被害の後、築堤、河床掘削ということで、災害復旧事業をやっております。現在の北川の概ねの形が、この工事の際に形成されたということでございます。
 (スライド・No.28「昭和57年8月:台風10号」)28ページは、昭和57年の浸水の状況をお示ししております。あわせて避難等があったということで新聞記事を載せております。それぞれ水取地区、江古川の流域の浸水状況をお示ししております。
 (スライド・No.29「平成2年9月:台風19号・平成16年10月:台風23号」)29ページは、平成2年、平成16年の浸水の状況の写真を載せております。
 (スライド・No.30「2.2 既往洪水の状況」)続きまして、30ページ、「既往洪水の状況」についてご説明いたします。平成16年の台風23号の際の状況についてご説明いたします。
 (スライド・No.31「計画高水位と余裕高の説明」)説明の前に、後ほどのグラフでも関連してまいりますので、31ページのご説明をさせていただきます。ちょっと専門的な用語が出ているのと、河川の堤防と水位の関係ということでお示ししております。
 まず、「計画高水位(H.W.L)」は、それぞれの河川で対象とする降雨などを決めて、そういう降雨が発生した際に、川で水を安全に流せるようにという計算をするわけですが、その際の水位がこの「計画高水位」になります。ですから、計画された洪水に対して洪水を安全に流下させるときの水位ということになります。
 それに対しまして、堤防をつくる際は、実際に洪水が起こりますと、洪水が波を打ったり、流木等々が流れてきたりします。そういうことで堤防の高さに余裕を設けて堤防をつくっております。これを「余裕高」と書いておりますが、治水の計画の洪水の際に流れる流量によって、余裕高をどれだけとるかということが決まっております。北川では1.0mということで堤防をつくるという計画をしております。
 (スライド・No.32「平成16年台風23号の洪水痕跡調査について」)32ページは、「洪水痕跡調査」ということで写真を載せております。実際に洪水等が起こった後は、こういう形でゴミですとか、左側のこういう壁といいますか、コンクリートなどがある部分では洪水でどこまで水位が上昇したかということを後で調べることができます。こういうものを調べている状況をお示ししているものでございます。
 平成16年の台風23号の際は、丸山橋で、人が赤と白の板みたいなものを持っていますけれども、赤と白の境目が洪水がその位置まで上がってきたであろうという高さでございます。丸山橋では、橋の桁のすぐ下まで水位が上昇したということでございます。
 (スライド・No.33「平成16年台風23号の水位状況(全体図)」)33ページは、これもちょっと見慣れない方にはわかりにくい図かと思いますけれども、水位の状況を示しております。小さい図ですので、次の34ページを見ていただければと思います。
 (スライド・No.34「平成16年台風23号の水位状況(詳細1)」)これは河口から上流側に向かって8kmのところを拡大した図です。いろいろ注釈を書いておりますけれども、折れ線ですとか破線、それから「△」「□」でいろいろデータが落ちていますけれども、グラフの中で、一番上のほうに赤と青の線があるかと思います。これが、河川の右岸、左岸のそれぞれの堤防の高さを示しております。その赤と青の線の下に黒い線が入っていると思いますが、これが先ほど申し上げた計画高水位という水位の位置です。青の「□」、赤の「△」がございますけれども、これが実際に平成16年の台風23号のときの最大の水位の状況をプロットしたものでございます。
 平成16年の際は、河口から1.0〜3.0km付近までは、計画高水位の下、約30cmまで水位が上昇しております。計画高水位より30cm低いところまで水位が上昇したということでございます。また、高塚の観測所では計画高水位よりも約80cm低いところまで水位が上昇したということでございます。
 (スライド・No.35「平成16年台風23号の水位状況(全体図)」)35ページは、先ほどの全体図と同じでございます。
 (スライド・No.36「平成16年台風23号の水位状況(詳細2)」)36ページは、上流側を示しております。赤「○」で囲っています13.8km付近では、見ていただきますと、ここに三宅頭首工がございますが、この堰の上流では黒の線(計画高水位)を超えて、青の「□」、それから赤の「△」があるかと思います。この堰の上流では堰上げのような形で水位が上昇したということもございますが、計画高水位よりも約60cm上のところまで水位が上昇したということでございます。
 ただ、青と赤の折れ線を見ていただければわかるかと思いますけれども、ここの部分は堤防が高くなっております。通常ですと、先ほどの1mの余裕高で堤防の一番上まで40cmしかないという状況になるわけですけれども、ここの部分は堤防が高くなっているということで、実際、氾濫等はございませんでした。
 (スライド・No.37「平成16年台風23号の霞堤の浸水状況」)それから、37ページは、「台風23号の霞堤の浸水状況」ということで、それぞれ3箇所載せております。ただ、浸水が確認できた写真がこの3箇所ということでございまして、浸水箇所すべてをお示ししているものではございません。
 (スライド・No.38「2.3 堤防整備状況」)続きまして、38ページ以降は北川の堤防の整備状況ということでご説明をさせていただきます。
 (スライド・No.39「堤防状況の種類(1)」)39ページでは、現在の状況の前に用語の解説的なところにもなりますが、ご説明をさせていただきます。
 黄色で「完成堤防」というのと、赤で「暫定堤防」という形で記載をしております。北川の場合、大部分のところで何らかの形で堤防があるわけですけれども、計画の堤防の断面というのがあります。高さですかと、幅などを計画上、決めております。完成堤防というのは、その計画堤防断面に対して、図にありますように、幅が計画堤防断面よりも同じか、もしくは大きい。高さについても、計画の堤防断面と同じか、もしくは大きいというような形状になっている部分を完成堤防と言っております。
 それに対しまして、暫定堤防というのは、これも図にありますように、幅がちゃんと足りていても高さが足りないですとか、もしくは両方足りないですとか、高さはあっても幅が足りないというような現況の堤防になっている部分については、暫定堤防というような呼び方で、高さですとか幅が不足しているので、完成の堤防ではないということで暫定堤防という言い方をしております。
 (スライド・No.40「堤防状況の種類(2)」)もう1点、40ページですが、北川の場合、堤防はほとんどの部分でございますが、例えば40ページにありますように、「堤内地」と書いていますが、これは川ではない家のある側の地盤が、例えば洪水時の計画高水位に比べて十分に高いですとか、山に接しているというところは堤防は不要な箇所ということで計画をしております。
 (スライド・No.41「堤防整備状況について」)41ページですが、いまご説明しましたような整理で、現在、北川と支川の遠敷川、これは国の管理している区間だけですけれども、完成している堤防が、延長の比率でいいますと約44%、それから暫定的な堤防が約56%ということで、高さ、幅が不足している区間が約56%あるということで、こういう堤防については計画断面にするように堤防整備を行う必要があるということでございます。
 それから堤防の不要な区間が0.2km、約0.6%、北川ではございます。
 (スライド・No.42「堤防整備状況図(1)」)42、43ページで、それを場所的に図で示しております。42ページが河口から上流に向かってということで下流部になっております。緑が暫定、青が完成堤防でございます。河口へ向かって左側の部分、丸山橋〜遠敷川にかけの左岸側は完成堤防でございます。その他は、完成と暫定が混在した形で、高塚橋上流の4kmの右岸側の赤くなっているところにつきましては、山に接しているということで堤防の不要な区間でございます。
 (スライド・No.43「堤防整備状況図(2)」)43ページは、上流側を示しております。凡例は、先ほどと同じでございます。緑の区間と青の区間が混在している状況でございます。
 (スライド・No.44「堤防の詳細点検」)44ページは、「堤防の詳細点検」についていろいろ文字を書いておりますが、ご説明いたします。先ほど、堤防はあるのだけれども堤防の形状が十分でない区間があるというご説明をいたしましたが、我々はこれを「質的な面を見ている」という言い方をしておりますけれども、断面不足とかもあるわけですけれども、現在ある堤防が十分な安全性を持っているかということを点検しております。
 一番左のオレンジ色っぽいところに書いておりますが、これまでの堤防整備というのは、まずは堤防のないところに堤防をつくる。もしくは、先ほど申し上げた堤防の幅ですとか高さが不足している区間で完成堤防にすることを優先的に実施をしてまいりました。一方で、過去に築造された古い堤防、戦後もしくは場所によってはそれ以前につくられたところもあるかもしれませんけれども、戦後、十分な管理ができず急いでつくったということもございまして、十分な強度、安全性を持っていない堤防があると考えられます。
 これも後ほどご説明しますが、洪水のときに川の中の水位が高くなったときに、川の中の洪水によって水が浸透して堤防が決壊するという状況が洪水時に起こります。そういうものに対する安全性を、ここでいま言っております堤防の詳細点検で点検を行っているということでございます。
 真ん中に書いておりますけれども、北川につきましては、全体で既設堤防が27.5kmございますけれども、そのうち16.7kmにつきまして、昨年度の終わりまでに点検を実施しております。16.7kmの点検をやりましたが、そのうち、いま申し上げた浸透に対して十分な安全が確保できていない区間、堤防の強化が必要となる区間が10.7kmあるということが、点検の結果わかっております。まだ11km程度の点検が終わっておりませんが、引き続きこの点検を実施していく予定でございます。21年度までには点検を完了させたいと考えております。
 点検した結果、いま申し上げた堤防の強化が必要なところについて、堤防の安全性が不足している箇所につきましては、堤防の強化を進めていくことを考えております。特に、安全度が低いですとか、被災履歴のある箇所については優先的に対策を実施していきたいと考えております。
 (スライド・No.45「浸透による決壊のメカニズム(パイピング破壊1)」)45、46、47ページに、「浸透による決壊のメカニズム」ということで、大きく三つのパターンを載せております。
 45ページは、先ほども申し上げましたが、河川の中の水位が上がることによって、その水圧で堤防内の砂とかそういう部分に水が浸透してきまして、家側のほうの堤防の斜面が終わる一番下の部分から水が吹き出すというような現象が起こったりします。下から水が吹き出すと、そこの部分から堤防が弱くなって決壊を引き起こすという現象にまで発展するということでございます。
 (スライド・No.46「浸透による決壊のメカニズム(パイピング破壊2)」)46ページのほうは、堤防の中は水が通りにくいような状況になっている場合でも、堤防の下の地盤のところを水圧によって水が通る道ができてしまうということで、居住地側のほうへ水が吹き出すと。基盤漏水というような言い方をしておりますけれども、こういう現象を通じて堤防が決壊する場合もあります。
 現地視察で、「高塚地区で漏水対策をやっています」という説明をさせていただきましたけれども、高塚の場合は基盤漏水に対する対策をやっているということでございます。
 (スライド・No.47「浸透による決壊のメカニズム」)47ページのほうは、先ほどのパイピングというよりも堤防全体に水が浸透することによって堤防が緩くなって、居住地側で地すべりといいますか、すべり破壊を起こして、こういう形で堤防の破壊が起こるというようなメカニズムをご説明しております。
 (スライド・No.48「浸透による決壊のメカニズム」)48ページのほうは、逆に川側の斜面が、これは特に水位が高くなっているというときよりも、水位が特に急激に低下する場合に、堤防内に水が残って堤防が緩んだ形で川側の斜面が崩れるというような破壊のメカニズムがございます。
 (スライド・No.49「堤防詳細点検結果(1)」)( スライド・No.50「堤防詳細点検結果(2)」)「堤防の詳細点検の結果」ですけれども、49、50ページに載せております。ちょっとわかりにくいですが、それぞれ左岸側、右岸側に3本の線が入っておりますが、凡例にありますように、堤防の川に近い側、堤防の中央、堤防の居住地側に近い三つの部分で判定をしております。赤が安全性の基準が満たされていない区間でございます。先ほど申し上げましたように、現時点までの調査で約10.7kmの堤防強化が必要となる区間があるということでございます。
 (スライド・No.51「堤防の安全性の評価について」)51ページは、「堤防の安全性の評価」について書かせていただいております。
 詳細点検を行っているわけですけれども、北川の場合は、これから基本方針をつくるところですけれども、以前につくった計画で、100年に1度発生する洪水を計画の基本においております。それに対する安全度を評価しているということで、安全度が不足しているからといって直ちに堤防が、先ほどいったような形で浸透破壊を起こすわけではないということでございます。
 ただ、基準を満足する区間と比べますと、基準を満足していない区間は相対的に安全度が低いということはございます。そういうことで、これから点検を終了して対策を順次やっていかないといけないわけですけれども、それまでの間は、ここに書いていますように、市町ですとか、地元の水防団・消防団等の水防管理団体と情報を共有しながら水防活動、場合によっては避難ということもあるかもしれませんけれども、ソフト的な対策も含めて対応していくということでございます。
 (スライド・No.52「耐震点検」)52ページは、先ほどは浸透でしたが、「耐震」、地震の振動に対する点検を行っております。これは特に河口側の部分が主になるわけですけれども、平成7年度、10年以上前になりますけれども、その時点での基準で点検をした結果は問題となる箇所はございませんでした。ただ、いまは地震の関係も耐震基準の見直し等を行っている部分もございますし、そういうものを踏まえまして、今後、再点検等を実施していくことになろうかと思います。
 (スライド・No.53「2.4 危機管理対策」)53ページ以降は、「危機管理対策」でございます。河川情報収集・提供について若干ご説明させていただきます。
 (スライド・No.54「光ファイバーと監視カメラの整備状況」)54ページですが、北川では洪水時に川の状況をリアルタイムに把握するために監視カメラを4箇所、設置しております。青の四角のような形で示しております。あわせて、情報基盤整備ということで光ファイバーの整備を赤の線で行っております。中川水門より下流側について光ファイバーの整備を行っているということでございます。
 高塚のカメラの画像情報については携帯電話ですとかパソコン、インターネット等で情報提供を行っておりますし、高塚、中川水門の画像についてはNHK、福井放送に状況に応じて提供できるようになっております。
 (スライド・No.55「雨量・水位観測所」)55ページは、「雨量・水位観測所」の位置を左側の流域図の中でそれぞれ示しております。雨量観測所4箇所、水位観測所4箇所ということで設置を行っております。これにつきましても、洪水の情報ということで、携帯電話やパソコンで情報提供を行っております。
 高塚のところをお示しできるんですかね。前のスクリーンで、実際に高塚の画像、水位の状況をパソコンでお示ししたいと思います。
◯庶務
 それでは、北川の現在の画像や水位、雨量を実際に見ていただきます。インターネットにより、福井河川国道事務所のホームページから簡単に見ることができます。
 (スライド・「パソコン・携帯電話での確認方法」)左の画面がパソコンと携帯電話のアドレスでございます。「国土交通省 福井」あるいは「福井河川国道事務所」等で検索していただきますと、すぐに見つかります。携帯電話のQRコードで登録される委員の方は、流域委員会が終わりましてからご連絡いただければ庶務のほうで対応させていただきます。
 (スライド・「みて! きて! ふくいの川と道(福井河川国道事務所のホームページ)」)それでは実際に、右側のスライドでパソコンの画面を見ていただきます。本日は携帯電話の電波で接続しておりますので、少し動作が遅いかと思いますけれども、ご了承願います。
 まず、中央の福井の地図に青色の「高塚付近」というボタンがございます。こちらのほうをクリックしていただきますと、現在の高塚の状況を見ることができます。
 (スライド・「北川 小浜市高塚付近」)先ほど、資料の54ページに写真がございました高塚地点のカメラから静止画像が送られてきております。この橋が高塚橋でございます。
 (スライド・「みて! きて! ふくいの川と道」)続きまして、水位の情報にまいります。トップページに戻りまして、同じく画面中央の福井県の図の中に白い枠の「高塚」をクリックしていただきます。この付近でございます。
 (スライド・「テレメータ水位 高塚(たかつか)」)左側のこの表が時刻水位の一覧表でございます。現在、水位があまり動いておりませんのでわかりづらいのですけれども、こちらのほうに時刻、そして縦軸に水位をあらわしております。各時間の水位がこの黒い線の折れ線グラフでございます。これが現在の水位でございます。
 (スライド・「みて! きて! ふくいの川と道」)次に、また戻りまして、高塚以外の水位および雨量は、トップページ左上に「防災情報」というボタンがございます。ここをクリックしていただきますと、防災情報の画面にまいります。
 (スライド・「防災情報」)ここに「川の水位をチェック」という欄がありまして、その一番下に「福井県嶺南西部」という文字がございます。ここをクリックしいただきます。
 (スライド・「国土交通省 リアルタイム川の防災情報」)この図の下に、雨量そして水位の観測所の一覧がございます。ここで嶺南地区の北川の他、福井県管理の河川の水位、雨量をすべて見ることができます。まず、「雨量」の熊川を見ていただきます。
 (スライド・「テレメータ雨量 熊川(くまかわ)」)「熊川」をクリックしていただきますと、時刻の値が左の表に出てまいります。現在は降雨が全くございませんので、数字としてはほとんど出てきておりません。そして、このグラフの中ですけれども、横軸に時刻、縦軸に時刻雨量の目盛りが刻まれています。本来なら、ここのところに棒グラフで毎時刻の雨量が出てまいります。そして、こちらが累計の雨量になっております。本来なら、ここに折れ線グラフで累加の数値がグラフとなってあらわれてまいります。
 (スライド・「国土交通省 リアルタイム川の防災情報」)続きまして、水位のほうにまいります。今度は、水位観測所のほうで「新道」を見てまいります。先ほどは高塚でしたけれども、今度は「新道」を見ていただきます。
 (スライド・「テレメータ水位 新道(しんどう)」)高塚同様、左側のほうに時刻水位の一覧表でございます。こちらのほうも、先ほどと同じように時刻を刻みまして、縦に水位の目盛りを打ってあります。同様に、この黒い線が各時刻の水位でございます。現在、ほとんど変化がございません。このような状況になっております。
 また、携帯電話で見る場合ですけれども、携帯電話の画像をここで見ることができますが、ちょっと時間がかかるようでございます。
 ( スライド・「みて! きて! ふくいの川と道」)本日の北川流域委員会、そして再生検討会等はこの福井河川国道事務所のトップページの画面から入っていくことができます。
 (スライド・「北川 小浜市高塚付近(携帯電話)」)こちらのほうが、携帯画面で見た場合のイメージでございます。本日、イメージだけしかご紹介することができませんけれども、このような形で携帯電話でどこからでもアクセスすることができ、いまのインターネットの画面と同じような内容の情報をリアルタイムで入手することができます。
 以上でございます。事務ジム所長、よろしくお願いいたします。
◯河川管理者
 (スライド・No.56「洪水予報」)続いて、56ページから説明をさせていただきたいと思います。「洪水予報」ということで資料をつくっております。
 テレビなどの天気予報でよく洪水注意報、警報とかが出ているわけですが、ここでご説明させていただくのは、それとはちょっと違う形での洪水予報を行っているということでございます。具体的には、それぞれ国、県が管理している河川がありますけれども、河川のうち、特に洪水が起こった場合に重大な損害を生じる河川については、河川を管理している国土交通省もしくは都道府県と、あと気象庁、実際にはその地域、地域の気象台になりますけれども、共同して、洪水予報を行う河川を指定して予報を行っております。
 具体的にはどういうことかと申しますと、フロー図にも書いておりますように、通常、天気予報などでよく流れているのは雨の量だけで出しているわけですが、ここで申し上げている洪水予報は、気象庁、気象台がそれぞれ雨の予測と、それを踏まえつつ河川を管理している国土交通省もしくは都道府県が河川の水位を予測します。洪水の恐れがあるという場合には、気象台と国、もしくは都道府県の河川の管理者が共同で発表を行っております。
 その発表の内容についてはそれぞれの河川で決まっておりますけれども、北川の場合ですと福井県、小浜市、若狭町さん、警察、消防、鉄道、NTT、電力、マスメディア等々に発表すれば通知をするということで、そういった報道機関を通じて地域の住民の方に周知される、もしくは市町経由で周知をされるという形で洪水予報を行っております。
 (スライド・No.57「防災情報体系の見直し」)詳細はまたご説明しますが、今年度の4月に洪水予報に関係する防災情報体系の見直しが行われております。57ページですが、一つ目の視点は、大河川、中小の河川を問わずに発表する防災情報とそれに対応する水位を統一したということ。二つ目に、発表情報と避難行動などとの関連がわかりやすいように明確化したこと。それから、水位名称を受け手のとるべき行動、それから危険度レベルがわかるものに改善したということでございまして、58ページに載せております。
 (スライド・No.58「発表情報と避難行動との関連」)端的に言うと、その水位ですとか情報の名称をよりわかりやすくしたということです。一般の方でも、その情報を見てわかるようにわかりやすくしたということでございます。
 堤防のイメージ図がありまして、左側の「改善前」というのが従前、用いていた水位の呼び方でございます。これに対して右側の部分の「改善後」ということで、注意レベル、警戒レベル、危険レベルということでレベルの設定、それから水位の名称も「はん濫危険水位」ですとか「避難判断水位」「はん濫注意水位」というような呼び方に変更し、それに合わせて情報の呼び方も「はん濫危険情報」「はん濫警戒情報」「はん濫注意情報」というような変更を行っております。
 (スライド・No.59「高塚地点での防災情報水位」)59ページで、それぞれの氾濫水位の考え方をお示ししております。まず、計画高水位は先ほどご説明したとおりですが、「はん濫危険水位」といいますのは、堤防から水があふれたり、氾濫などによって重大な災害が発生する恐れがある水位ということで設定しております。
 それから、「避難判断水位」は、高塚の場合は7.0mですけれども、市町村長の避難勧告などの発令判断の目安であり、住民の避難判断の参考となる水位ということでございます。
 「はん濫注意水位」につきましては、堤防の斜面が崩れたり、漏水などによって災害が発生する危険性のある水位ということで、地域、地域に水防団というのがございますけれども、この水防団が出動する目安となる水位でございます。
 もう一つ、「水防団待機水位」は、水防団がすぐに出動できるよう準備をする指標となる水位ということで、こういう形で水位を設定して、58ページでご説明したような、それぞれの洪水予報の情報を関係機関に発表して通知をするということをしております。
 (スライド・No.60「高塚地点での防災情報水位」)60ページは、高塚の写真に先ほど申し上げたそれぞれの水位を入れ込んだものでございます。それぞれの水位が写真に示しているような位置にくるということでございます。
 (スライド・No.61「浸水想定区域図」)61ページですが、「浸水想定区域図」の作成を全国的に進めているものですけれども、北川については小浜市さんのほうで「洪水ハザードマップ」というものをつくっております。ここに示しておりますのは「浸水想定区域図」ということで、計画の対象としている雨が降ったときに堤防が決壊した場合に、どういうエリアがどれぐらいの深さまで浸水するかというものをそれぞれ色で示しております。黄色から青になるにしたがって浸水の深さが大きくなっているというところでございます。
 最初に申し上げましたが、この浸水想定区域図をもとにした「洪水ハザードマップ」が62ページにございますが、避難場所ですとか、浸水エリアだけではなくて避難に役立つ情報を入れたものとして、「洪水ハザードマップ」をつくっております。小浜市さんでは、平成18年5月に「洪水ハザードマップ」を作成して、公表しているということでございます。
 (スライド・No.62「小浜市ハザードマップ(雲浜地区)」)最後、62ページですが、いまご説明しました「洪水ハザードマップ」の一部分、これは下流部の河口部のハザードマップでございます。堤防が決壊して浸水した場合の浸水の範囲と、浸水の深さ、それから避難所等々の避難に役立つ情報を取りまとめて作成しております。小浜市さんのほうでは、これを各戸に配布をしているということでございます。
 以上、長くなりましたが、資料の説明を終わらせていただきます。
委員長イインチョウ
 ありがとうございました。いま事務所長から、いわゆる河川の特徴、それから過去の洪水状況、そして堤防の整備状況のお話がございました。それを受けまして、ソフト的な対策としての河川情報、洪水予報、それから防災の情報等についての説明がございました。これにつきまして、全般的にどれでもかまいませんからご自由に、「ここらへんがちょっとわからないなぁ」と思われた点がありましたら、ご質問等をよろしくお願いいたします。
◯委員
 幾つかあるのですけれども、最初に三つほどお伺いしたいと思います。
 8ページの「地形1(扇状地性の谷底平野について)」は私が質問したので確認させていただきます。要するに、現在は扇状地ではなくて、昔は扇状地だったのが隆起して、隆起したところ、河岸段丘が左岸に残っていたりするので、多分、隆起性の河岸段丘だと思うのです。だから、現在は扇状地というのはもうなくて、谷底平野的な地形だと解釈しておけばよろしいですか。扇状地が残っているのではなくて、昔、扇状地だったのが隆起して、一部、河岸段丘として左岸側に残っている。だから、現在は谷底平野のほうに重きがあると考えておけばよろしいですね。
 もう一つ、洪水の近年の状況のご説明がありましたが、計画高水位とか堤防高と実際の観測水位との比較をされているのですけれども、これは現在の実際の水位とか痕跡水位は川の整備状況によって変わるもので、これはこれで結構だと思いますが、比較するのなら、例えば工事実施基本計画はいまでも生きていますよね。基本方針が定まるまで生きている。これの計画降雨と実際の降雨との比較をしてもらわないと、水位の比較だけでは不十分だと思うのですが。だから、計画降雨と実際の実績降雨、もちろん継続時間は定めないといけないですけれども、その比較が最初にないと・・・。日本の治水計画は現在、流量といっても、計画降雨で行われていますので・・・。だから、比較をそれぞれでしてもらわないと、痕跡水位と計画高水位だけではちょっとよくわからないところがあるのではないかなと思うので、それを出してほしいんですけれどもね。
委員長イインチョウ
 ○○先生、いまのところはスライドの33、34、35のところのお話ですね。
◯委員
 痕跡水位と計画高水位とか堤防高と比較されていますけれども、これは整備の状況等で変わるものなのです。だから、降雨だったら比較できるのですが。計画降雨と実績の降雨と比較するといったように・・・。
◯河川管理者
 先に2点目からですが、いま、現況の川幅ですとか河床の高さで検討を行っていますので、単純に現況河道では、かなりの水位のところまで上がったということの説明になるかと思います。
◯委員
 それはわかるのです。それはそれで結構なんです。
委員長イインチョウ
 それで、○○委員のおっしゃるように、工事実施基本計画なりとの比較で、どれぐらいの規模の洪水というか雨が降ったかという比較を、という意味ですね。
◯委員
 計画規模はあくまで降雨なので、それを比較してもらわないと・・・・。
◯河川管理者
 わかりました。最後に若干述べさせていただきますけれども、そこは、いま、基本方針をいろいろ検討しているところもございます。そういう意味で、工事実施基本計画という計画はあるわけですが、基本方針の検討の状況と踏まえて、雨量での比較をデータとして出させていただきたいと思います。
◯委員
 ついでにもう一つ、36ページ(スライドNo.36「平成16年台風23号の水位状況(詳細2)」)ですけれども。
 この堰があって、堰のところで実測の痕跡水位は急変しているところがあって、計画高水位は直線になっているのですけれども、ここの計算の仕方がちょっと疑問なんです。段落ちのところをどういう具合に取り扱っておられるのか。
◯河川管理者
 恐らくこの計画高水位は、ここの堰というか頭首工を改築したという前提での計画断面になっているのではないかと思います。そこは確認をいたします。
◯委員
 堰というか段落ちの影響を考慮した計算の仕方をしていない可能性がありますので、また教えてください。
◯河川管理者
 はい、そこは確認をします。
◯委員
 どうもありがとうございました。
委員長イインチョウ
 ちょっと専門的な話になって申し訳なかったんですけれども、最後の話は、いまここに赤く楕円で「○」がしてあるかと思うですけれども、赤「○」のところを見ていただいたときに、河床がぐんと上がっているのがおわかりになるでしょうか。それに対して、例えば水位は非常になめらかに1本の線で出ているというところが、河床の変化を考慮されたのかどうかというご質問でした。では、そこらへんはまた検討していただくということで。
◯河川管理者
 はい、そこは確認いたします。
委員長イインチョウ
 ありがとうございます。
 他に、何かご質問等ございますか。どうぞ。
◯委員
 何か素人的な質問になってしまうんですが、いまちょうど図(スライド35,36)が出ていますが、実際の堤防の高さというのは、そこのちょっと上で上がっていますよね。
 計画高水位というのは、上げてもいいわけなんですか。それに対応させたような形で・・。
◯委員
 「計画高水流量」については、この「用語集」にも載っていましたけれども、それを流したときの基本的な水位と考えればいいのだと思います。その計算の仕方は、まず海から上流に向かってもっていくんですね。しかし、このように急激に落ちるようなところがあると、そこで一たん下流と上流との縁が切れて、そこからもう一回、計算を始めるというやり方があるんです。流れの状態が、専門用語で「常流」と「射流」というのですが、そこで縁が切れて、そこから改めて計算をし直すというやり方があるのですが、何かそうせずに計算してしまったのか。
◯委員
 そうすると、むしろ河床の形に対応させたようなラインがあるはずなんですか。
◯委員
 河床が急激に変化した場合に、流れが変化というか、遷移というのですけれども、遷移する場合には、そこで上流と下流の縁を切って、そこを境界にして、もう一回、上流側に向かって計算するのです。しかし、そうならない場合もあるので、下流からずっと計算すればよい場合もあるので、それはよくわからないので、またご検討の結果を教えてほしいということです。
◯河川管理者
 少しわかりにくいかもしれませんが、海のほう、河口の水位から計算していますので、水の流れとして、ここだけ高くは、当然、堤防から見れば物理的にはあるんですけれども、その水の流れとしてここだけ高くするというような形ではなくて、ここを高くすると基本的に全体も高くなってしまうというような形になりますので、他の部分で堤防の高さなどが足りなくなってくるという状況は生じるかと思います。ここの部分だけをとらえると、もうちょっと水位が高くても余裕高はクリアすることになりますけれども、全体を見ると水位を高くするというのはよくないということになります。
委員長イインチョウ
 いろいろ難しい話になってまいりましたけれども、一般的には非常に緩やかな流れを見たときに、例えば、こう流れていますよね、そこに石ころをポテンと落としてやりますと、水面に波が立ちますよね。波というのは、ゆっくり流れていれば360度に広がっていきますよね。ということは、要するに、波は上のほうに向かっても流れていきます。ところが、流れが無茶苦茶早くなってくると、今度は波が上のほうに伝わっていかなくなるという状況になります。そういう場合と、波が上流側に伝わっていく場合では流れの状態が違うということで、比較的ゆっくり流れている場合は下流から、いわゆる河口からずっとこういうふうに水面の計算を行っていく。部分的に、ここにあるような、堰からゴトンと落ちるようなところは、非常に流れが早くなってくるので、もはや下からの波が伝わらない。先ほど○○委員が言われたように、「縁が切れる」というのはそういう意味なんです。
 その場合には、今度は部分的には上のほうから下に向かって計算しないといけないというややこしい、難しい話だったのですけれども、そこらへんを考慮すると、水面形がどうなるのかなというお話でした。
 他はいかがでしょうか。どうぞ。
◯委員
 私は、河口のほうの雲浜地区、西津地区というあたりに住んでおりますので、住民としての観点から四つほどご質問させていただきたいんです。
 (スライドNo.28「昭和57年8月:台風10号」)(スライドNo.29「平成2年9月:台風19号・平成16年10月:台風23号」)まずは、28ページ、29ページでは、このときの浸水状況が出ていますが、堤防の決壊というのはもうずっと長い間ないと思いますが、実際に浸水は起こっておりますので、これがどういう理由で浸水が起こってきているのかということと、それに対しての対策はどんなふうに考えられているのか、実際にされているのかということを、まず教えていただきたいと思います。
 多分、堤防が決壊するほどの大きなことというのはそれほどないと思うのですけれども、それ以外でこのように浸水してくることがあると思うので、まずそれをお願いします。
◯河川管理者
 北川では、基本的に堤防が壊れて川から水があふれたということではなくて、北川の場合は他のページにも出ていたかもわかりませんが「霞堤」というのがございまして、そういうところで浸水している場合もございます。あと、一般論として、「内水」という言い方をしていますが、北川に流入する河川に対して、北川の本川の水位が高くなった場合に、支川に逆流します。そうしますと、支川側の浸水被害が逆に大きくなりますので、樋門で逆流を防止します。
委員長イインチョウ
 20ページのスライドを出してください。
 (スライドNo.20「下流部の特性(2)」)イメージ的に20ページのこのスライドがよいのでしょうかね。
◯河川管理者
 そういう場合は、逆に支川のほうの被害が大きくなりますので、北川に流れ込んでいる支川の口を樋門という施設で閉じられるようにつくってあったりするわけですけれども、そういうゲートといいますか、門を閉じます。北川のほうが支川の水位よりも高くなったときは逆流してしまいますので、そういう場合は樋門を閉じてしまいますので、支川から北川には流れ込まない形になってしまいます。その時間長くなると、支川の排水が悪くなり、支川のほうであふれて浸水してしまうという形になります。
 いま申し上げたような形で起こるのとは別に、「霞堤」の地区では本川のところから流れ込むという形かと思います。
◯委員
 それに対しての対策とかは、どのようにされているのでしょうか。今回、「治水の現状と課題について」ということですけれども、そのあたりでの浸水はこれまでに何度もあると思いますけれども、そういうことに関しての議論は、これからあるのかないのか教えていただきたいのですけれども。
◯河川管理者
 これは、どこの河川でも内水という形で起こっているわけですけれども、場所によってはポンプ場をつくったり、ポンプ車みたいなもので排水を行ったりしているような箇所もございます。そういう意味で、河川整備計画の中で、どこまで具体に書くかはありますけれども、その内水対策みたいなものも、きちっと対応を図っていかないといけないというようなご議論をいただくのは、この委員会でもあり得ると考えております。
◯委員
 もう1点ですけれども、「パイピング」というのがあったと思うんです。45ページとか46ページのところです。その後、49ページで「点検結果」ということで、パイピング破壊に対する安全性が赤になっている部分とかがあるのですけれども、私の住んでいる近くのところで実際に「このパイピング状態になっているのではないか」というふうに住民が非常に心配している場所がありまして、それがこの地図では「安全基準以上」となっているのですが。私も、この検査をどうやってしたかということが全然わからないのですけれども、どんな検査なのか、素人が聞いてもあまりわからないかもしれないのですけれども・・・。
 それから、例えばそういう住民の方が不安に思っていることに対しての説明とか、そういうことは現在どうなっているのかということを教えていただきたいのですが。
委員長イインチョウ
 いわゆる堤防の詳細点検ということが、例えばどんなことをやられているのかということ。それから、このあたりの状況がどうだと、安全性がどうだということに対する説明というお話でしょうか。
◯委員
 はい、そうです。
◯河川管理者
 52ページに「耐震点検」というのがあるのですが、○○委員がおっしゃっている部分がどこなのかですけれども、これは河口から雲浜のところを示しています。江古川が流れ込んできておりまして、北川と江古川を区切る堤防と江古川と居住地側の堤防の二つがあるような形になっているかと思います。住宅地側の江古川の堤防の点検は、まだできておりませんので、この図ではまだ点検が終わっていないという整理になっております。49ページを見て頂くと、江古川合流点よりも上流の部分の点検をして青色で安全であるということ、点検の基準においては安全であるという結果になっているということでございます。
 やり方については、必要であれば別途、点検の基準とかやり方については資料等を作成してお示しさせていただければと思います。
委員長イインチョウ
 わかりました。ありがとうございました。他に、どうぞ。
◯委員
 1点、お伺いしたいのですけれども、被害の浸水状況で台風の被害が非常にクローズアップされているのですけれども、例えば日本海側ではそれほど大きな潮位の変動というのはないのかなと思うのですが。高潮ですとか異常な潮位が、被害をもたらした台風時に観測されていないのかということと、それに対して河川を通じて海へ水が出るわけですけれども、その影響はないのかということを教えていただきたいんですが。
委員長イインチョウ
 ありがとうございます。台風等による異常潮位とかそういったことですね。
◯河川管理者
 日本海側の河口の部分で特殊堤という形でコンクリートの壁みたいな堤防をつくったりしているわけですけれども、北川について言いますと、いわゆる高潮というものは見込んでいない計画になっております。
 ただ、堤防の高さという意味では見込んでいないのですが、耐震点検を行う中で、堤防自体の安全性というか、それについてはそういう観点も見込んで点検をするということになっておりますけれども、河口の特殊堤等の堤防の断面の計画をする際には、いままでは見込んでいないと・・・。
委員長イインチョウ
 ○○委員どうぞ。
◯委員
 いまの点に追加質問したいんですけれども。要するに、不等流計算をするときの河口の条件に、それはある程度、考慮されていると思うんですね。
 河口の条件は多分、何とか満潮位プラス密度流の影響とかで幾らか足した水位で出発しているので、それはある程度は考慮されていると思いますが。
◯河川管理者
 そういう意味では、通常の潮位の変動というのは見込んでいますが、いわゆる異常な高潮は見込んでいないということです。
◯委員
 満潮位と高潮と洪水の三つが重なったときは考慮されていないけれども、ある程度、確率的には考慮されているということですね。定量的にはわからないですけれども、多少は考慮されていると考えればいいわけですか。
◯河川管理者
 そうです。満潮位という観点では見込んでいます。通常の潮位の変動ということですね。
◯委員
 台風がきたときに、ニュースで「満潮時刻とどう」というコメントがあったりするんですけれども、福井県で高潮被害というのは北潟湖のほうですかね。嶺北のほうであったという記憶があるのですけれども。そういう条件が重なったときに、先ほどご質問があったような内水氾濫的な、北川の水位が上がることで、小浜の市街地の人命とか資産が集中しているところでは、破堤しなくても浸水被害が起きる可能性があると考えますので、土地が海に非常に近いということで、そのあたりも考慮しないといけないのかと思います。それを検討する必要はないのかということです。
 もう1点は地形的な問題で、「降った雨が北川に流入して流下していくのが非常に早い」という表現が18ページにあったと思います。台風23号ですね。非常に早いということですけれども、これは例えば28年と現在とを比較して、降った雨が流入する時間に変化はないのでしょうか。どういうことかといいますと、13ページの土地利用を見ると、「変化はない」というような記述はあるのですが、農業の基盤の整備ですとか、あるいは森林の種別にも変化があるかもしれません。そういうことで降った雨が速やかに北川に入る傾向というのは、以前と比べてどういう違いがあるのか、もしおわかりであれば教えていただきたいと思います。
委員長イインチョウ
 いまのご質問ですが、どうぞ。
◯河川管理者
 18ページですけれども、口頭で申し上げたのですが、平成16年以外の既往の洪水では、最大雨量の時間と下流のほうで流量が最大になる時間のずれが4〜6時間ぐらいになっております。ただ、16年の台風の場合は、下流のほうでも最大雨量がその2時間後に降ったという状況がございます。そういう点もあるので、一概には「早くなっている」ということは言えないのかもしれませんけれども、いままでのデータとしては4〜6時間、16年では2時間という差になっているということでございます。
◯委員
 例えば、以前の昭和20年代ですと、水路と水田の高さに差がなくて、例えば魚類ですとか、そういうものが行き来できるような状況であったものが、現状では区画整理が進みまして速やかに排水するという仕組みにかなり変化していると思うのですが。となると、水田に貯留する容量というものは、以前に比べてかなり小さくなっていて、田んぼ自体に貯留容量が少ないというよりも、むしろ速やかに排水されていくという仕組みに、暗渠排水ですとか、そういうものに変化していると思います。そのあたりの整備がかなり進んでいると思いますけれども、そういうことで流出がどう変化したかということがわかりやすいようなものを、何かお示していただけたらということです。
委員長イインチョウ
 わかりました。
 (スライドNo.18「平成16年台風23号での流出形態」)田んぼに水をためるという構造が変わることによって、例えば、いま、ここ「熊川雨量」のピークと、「高塚水位」のピークの話をしていたのですけれども、一連の雨が降ったときに、この上がり方が昔だったらばもう少し右側にきて上がっていたかもしれない。あるいはそうでないかもしれないのですけれども、一連の雨が降ったときの立ち上がりの早さというところも昔と比べてどうなのかというお話だったと思います。
◯河川管理者
 データの整理ができるかどうか、ちょっと検討しまして、可能であればお示しできればと思います。
委員長イインチョウ
 わかりました。ありがとうございます。
 他はいかがでしょうか。どうぞ。
◯委員
 もう1点、すみません。61〜62ページのハザードマップのところでお伺いしたいのですけれども。昨年か一昨年に、小浜市で各地区にハザードマップを配布されまして、そのときの基本のデータが国土交通省のデータということでした。
 (スライドNo.61「浸水想定区域図」)西津地区というところ、61ページの地図でいいますと、一番海側の上のほうに見えるあたりですけれども、ここで出されたものと実際の23号台風ですか、そのときの状況が全く違うという話が出まして、それで非常にもめまして、1年間かけて23号台風のときのことをお年寄りに聞きに回って、もう一回、地区としてハザードマップをつくり直したということがあります。
 小さくて見づらいのですが、海沿いのところでも青の濃い色(2.0〜5.0m未満の区域)になっているところがあります。一番てっぺんの細くなっているところですが、ここをよく見るとブルーの濃い色になっているんですけれども、実際に海の堤防の高さが1mしかないので、幾ら洪水になっても2m、5mの高さには絶対ならないということで、どうしてこういうデータが出たのだろうということで、皆さん、非常に困惑されていらっしゃるという状況が、1年ぐらい前にあったのですが。もし、このへんのご説明をいただけるようであれば、ご説明いただきたいと思うのですが。
◯河川管理者
 詳細はきちっと確認しないとわからない部分もあるのですが、想定されることですけれども、ちょっと長くなりますがお話しします。この浸水想定区域図をつくるときは、いまの計画といいますか、前の計画といいますか、工事実施基本計画という河川を改修する計画をつくっておりますが、その計画の雨が降ったときに川の中を流れる水の量が計算上、出てくるわけです。そういう雨が降って川の中の水が流れたときに、堤防がある程度弱いところはわかっているわけですけれども、どこで決壊するかわからないということで、もしここで堤防が壊れた場合にどういうふうに浸水するかということをいろいろ計算しています。この図は、そのようないろいろ計算した中で最大になるものを採って作成しております。
 その計算をするときには、仮にあるところで堤防が切れたときに、堤防が切れたところから洪水のときの川の中の水位がありますから、そこから順番に地盤の高さを見ながら、四角く格子状(メッシュ)に切って地盤の高さを見て計算をしていきます。そうしますと、現状の堤防は考えずに、逆に上流側から水の高さと地盤の高さで計算していきますので、計算でずっと追っていくと、実際は海へ流れ込んだりするところもありますので、当然もうちょっと低くなるとは思うのですけれども、四角の格子ごとに計算した単純な数字を当てはめているのではないかと想定されます。ですから、実際はもうちょっと海に近い側から水面が低くなるはずでしょうけれども、そこはあまり考慮せずに地盤の高さと四角の格子の中で計算をしているので、具体の数字がどうなっているのかわかりませんけれども、もし大きな差があるとすればそういう可能性があるのではないかと思います。
◯委員
 それは23号台風の後に配られました。23号台風のときに皆さん、結構心配されていて、実際に避難所に逃げた人もいますし、「どうしょう」と心配されていた後に、このハザードマップが配られました。このハザードマップの情報でいくと、そっちに逃げたら安全というほうに行くと、実際には深いとか、反対のことが起こっていました。このハザードマップを配ることによって余計に危険になるということで、1年間配らずに、自分たちで新たなものをつくったという経緯があるんですけれども、そういう情報がそちらに伝わっていますのでしょうか。それは小浜市レベルで止まっているのですか。
◯河川管理者
 ハザードマップを作成する際に、小浜市の担当のほうから、いまおっしゃられた問い合わせを受けています。いま、事務所長からも申し上げたとおり、この計算が数値上、国土情報の地盤高という値がありまして、平成14年当時はある程度大まかなメッシュになっていますので、実際に50mなり、250mの格子状の地盤情報で低いところがあれば、水深等の計算時に氾濫流量からの水深ということで、一応、小浜市にもご説明をした経緯はございます。それが地元のほうへ、どういう返し方になったかというところは不明ですが、結果的にはご理解を得たと聞いているのですけれども、そういうわけじゃないのですか。
◯委員
 計算上となりますと、堤防が安全かどうかとか、すべて計算上ですよね。計算上で出てきたハザードマップが実際のものと全く違う、防災計画が全く違うとなると、他の計算は大丈夫なのでしょうかとか、実際とどうなのでしょうか。
◯委員
 私は、ハザードマップを別のところで検討したりもしているのですが、ちょっと誤解があるようです。ハザードマップをつくるときは、当然、いろいろとシナリオを立てるわけですね。必ずしもその通りのことが起こるかどうかはわからないのですけれども、最悪の事態が起こるのはどういうときだというのは、それぞれのポイントに対して重ね合わせるようなことをします。ですから、「ここで切れたらここが危ない」「こっちが切れたらここが危ない」みたいなことは、当然、計算の中でも出てくるわけです。ですから、23号台風のときに起こったことが、ハザードマップで想定した水深そのものになるかというと、そうはならない確率のほうが高いです。それぞれの場所で見れば、当然、合うところと合わないところが出てくる。だから、それぞれの場所について、「一番悲惨なことが起こると、どんなことになりますか」ということが大体想定されていると考えられたほうが間違いないのではないかと思います。
◯河川管理者
 補足をしてくださいまして、ありがとうございます。私も冒頭に申し上げましたが、いろんなところで堤防が決壊したことを想定して、水深が一番大きくなるケースをここに全て集合させていますので、ある一つの事象を想定しているとかではなくて、考えられる範囲で最も浸水被害が大きくなる状況を、最大のところを全部この地図に落としているということです。浸水想定区域図は、そういう性格のものになります。
◯委員
 最後ですけれども、その地区の皆さんが一番問題にされていたのは、「海の堤防の高さが1mしかないのに、どうしてその部分が2〜5mという高さの表示になるんだろう」というところで、「そこが一番納得できない」と言っていましたので、そのあたりが実際と全く則さないというか、そのあたりが少し。以上です。
委員長イインチョウ
 わかりました。先ほど、ご説明もあったのですけれども、これは非常に難しいところでして、そのあたりの細かな、例えば「わが地域ではこういう排水路もあって、こういうふうに流れるのではないか」という細かいところまでは、なかなか計算の中ではカバーできていないというのが実情だろうと思います。したがいまして、いまお話がありましたけれども、○○さんのところでは、こうじゃないから、自分たちで氾濫の状況というか、避難の仕方を考えられたということでしたね。
◯委員
 はい。
委員長イインチョウ
 ですから、動機づけというのは、むしろそこにあると思うんです。氾濫の仕方も一つのパターンですけれども、いずれにしても浸かりそうだなというときに、自分たちは概ねどういうところにあるんだという数値的なものが先にくるのではなくて、浸かるんだなということをご理解していただいて、そこの中でこれが正しいということではなくて、これをもとに自分たちの地域ではどういうふうに避難をしていったらいいのかということを考えていただく資料として提供しているという位置づけのほうが、むしろいいのかもしれないですよね。そういうふうに思っていただいたほうがいいのではないでしょうか。いかがでしょうか。
◯委員
 そうだと思います。「氾濫するとこうなる」と考えられるよりは、自分たちのところの危険度が、他と比べてどうかという見方をするほうが近いのかなということです。
委員長イインチョウ
 ただ、そのあたりも、例えば福井市さんがつくられたときでもそんなお話はあったんですけれども、聞きにこられる方が非常に限定されているということもありまして、ごく一般の方までにハザードマップの位置づけとか内容が恐らくまだ伝わっていないのかなという点がありますよね。そこらへんも、今後また情報提供の面では考えていく必要があるのかなと思います。貴重な意見をありがとうございます。
◯委員
 ありがとうございます。
委員長イインチョウ
 ○○委員、お願いします。
◯委員
 最初に○○委員が聞かれたと思うんですが、もう一回、確認したいと思って、お願いします。59ページに、「高塚地点での防災情報水位」というのが示されているのですけれども、これは現状の整備現況をもとにして設定されたそれぞれの水位ですか。
◯河川管理者
 そうです。現状の川の底の状態も含めて、現状での水位の設定です。
◯委員
 そうすると、今後、手を入れるなり、入れなかったりすると、このいろんなレベルというのは変動してくると考えればいいんですか。
◯委員
 計画高水位は違うと思いますよ。計画高水位は現状じゃないと思います。整備後のやつだと思います。
◯河川管理者
 計画高水位は、いままさに河川整備基本方針をつくるところなのですけれども、従前の計画をもとに、整備ができた状況で、計画の雨量が降ったときに水位がくるところということで、ここは過去の計画に基づく限りは変わりません。ただ、河川整備基本方針の中でどういう変更点が多少出るかどうかによっては変わってきますけれども、基本的な考え方としては、ここは変わらない数字になります。
◯委員
 よく、いろんな流域委員会等で計画高水位というのが新しく設定されると、高くなっている場合が多いみたいですけれども。
◯河川管理者
 そういう場合が多いのかどうかよくわかりませんが、計画のつくり方が過去と若干変わる場合バアイは、計画ケイカク高水位コウスイグライ若干ジャッカンわってくる場合バアイもあると思います。
◯委員
 それから、その計画高水位に対して氾濫危険水位とか避難氾濫水位というのは、各河川の各地点で設定されるものですか。
◯河川管理者
 そうです。河川ごとですし、あと河川の整備の状況によって、計画高水位以外は河川の整備、もしくは逆に河床に砂がたまったりして川の底が上がったりする状況によって変わってくる水位になります。計画高水位は、基本的には計画が変わらなければ変わらない数字ですね。河川の整備の状況がどうなろうと、計画が変わらない限りは変わらない数字になります。
◯委員
 わかりました。
委員長イインチョウ
 ○○委員どうぞ。
◯委員
 二つあります。一つは細かい話で、もう一つは全体の話なんですけれども。
 一つめは、堤防の決壊のメカニズムで、45ページなんですけれども、これは国土交通省の資料なのでちょっとお伺いしますが、堤防から浸透させていますけれども、これはどういう具合にお考えですか。これはもう浸透させてもいいというお考えなのか。遮水シートで基本的には浸透させないというのが国土交通省の立場じゃなかったかと思うのですけれども。どういう具合に考えたらいいのかというのが一つ。計画高水位を超えて初めて浸透すると考えるのか、どうなんですかね。現状はちょっと漏れているから、これがいいと考えておられるのか。この図をどう理解すればよいのか。
◯河川管理者
 高水護岸、すなわち堤防のところの護岸とかは、ないようなところは当然、水位が高くなると浸透してきます。しかし、浸透させてもよいという趣旨ではありません。
◯委員
 いやいや、させてもよいのですけれども、しているという図を出されていますので。国土交通省の基本的な姿勢は、計画高水位までは一応、浸透させないという考えですね。
 したがって、この図は望ましい状態ではないということですね。
◯河川管理者
 そうです。それも含めて点検をしているという形になっています。
◯委員
 この図は、あまりよくないということですか。国土交通省の図としては、やはりここまで遮水シート等を張って浸透させないという図を描かれるのが通常なのでしょう。
◯河川管理者
 この図は、遮水する護岸が無い状態のとき、無いような部分についてはやはり浸透してくるので、そういう浸透破壊のことを説明しています。
◯委員
 現状ですか。
◯河川管理者
 そういう箇所もあるということですね。
◯委員
 本来、国土交通省としては、計画高水位までは整備しないといけないという、浸透させないように施工しないといけないということですね。
◯河川管理者
 ここでお示ししているメカニズムは、現在の堤防について点検しているということです。外力の設定では計画高水位とし、現在の堤防がどのような材料でつくられているかわかりませんので、このときにどういう浸透をするのかというのがこの調査でございます。それでアウトになったところについては、遮水シートとかで対策をするということです。この詳細点検については、パイピングとか浸透に対する点検対象のイメージをお示しして、ご説明したのが、この資料になります。
◯委員
 それはわかるのですけれども、基本的な立場は計画高水位までは浸透させないという従前からの姿勢でいかれるわけですね。
◯河川管理者
 そうです。計画高水位でアウトになったところは、当然、対策していくということで、いま点検をしているということでございます。
◯委員
 それともう一つですけれども、先ほどからの質問で、内水の話で、江古川のところとかの内水氾濫ですか。それでそれに対する対策等を議論するのか云々という話もあったと思うのですけれども、何かこのまま誤解をもったままずっとこの流域委員会がいくのはいかがでしょうか。誤解があるかないかわかりませんけれども、意見の違いが内在されたままこの流域委員会が進むのはどうかなぁと思うので、この流域委員会の位置づけを一度、説明していただいたほうがよいのではないかと思うのですけどね。それぞれ、委員のみなさんに、もう説明されているのならよいのですけど。
 私が第1回目に基本方針のことをしつこく言ったのは、こういう誤解を、誤解というのは言い過ぎかもしれませんけれども、何らかの考え方の違いをもったままいく可能性があると思うんですよね。この流域委員会で何を議論するのかという位置づけを一度、ご説明していただかないと。
◯河川管理者
 おっしゃっておられることに、私の答えが的確かどうかわかりませんが、第1回流域委員会でも申し上げましたが、流域委員会では国の管理区間の河川の整備について、これは洪水上ですとか、利水上、あと環境という面がありますけれども、河川の整備について計画をつくる上でのご意見を委員の皆さまからいただくということでございます。
 河川整備計画のほうは、基本方針を踏まえて、20〜30年の間に具体に整備をする計画をつくるということでございます。
◯委員
 この整備計画の流れを一度も説明されていないのではないか。まず基本方針をつくって、そこで何を定めるのか。基本方針に対しては、この流域委員会は関与していないんだということ。事務所長さんは正確に言われて、「河川整備計画」という言葉しか言われていませんけれども、それの意味が皆さんに浸透しているのならよいのですけれども、ここで議論できることとできないことがあって、先ほどの江古川等々の内水で、じゃあ、ここで排水機場をつくれるのかとか、樋門を閉めたらこういう内水災害が起きるから、ここに排水機場がないのだったらつくりましょうとか、そういう議論ができるのかできないのかですね。それは細かい話なのであれですけれども、全体の流れをですね。一度、説明されているのですか。そこを誤解したままいくと、またどこかで混乱が生じるといけないなと思うのですけれども。
委員長イインチョウ
 それじゃ、誤解とか何とかというよりも、例えば整備基本方針ですよね。今後、このあたりがどうなっていくのか。いまは事細かい数値はなかなか決められない状態だとは思うんですけれども、今後、どういうふうなスケジュールになっているのか、そこらあたりの話をしていただければと思います。よろしくお願いします。
◯河川管理者
 北川水系の河川整備基本方針ですけれども、第1回のときの資料があればよいのですが、法律上は社会資本整備審議会、実際は河川分科会というところですけれども、そこの意見を聞いて国土交通大臣が定めることになっております。そういう手続きが必要な中で、河川分科会の中の河川整備基本方針検討小委員会というのがございますけれども、それにつきましては、12月18日に小委員会の委員の方々による現地の視察を予定しております。これはあくまでもいまの予定ですけれども、来年の早い時期に審議が行われるようにということで、いま準備を進めているところでございます。その河川整備基本方針検討小委員会には、○○委員長を専門委員として就任いただくように、いまその手続きをあわせて進めているところでございます。基本方針の状況については、そういう状況になっております。
 それで、ご質問のあった点について、いま具体に話のあった内水の話をどこまで、国か県か曖昧な部分がある中で議論してよいのかというお話ですね。
○委員
 (第1回委員会 資料-1 スライドNo.4「新しい河川整備の計画・制度」)
いや、内水だけじゃなくて、ここの位置づけが、スライドのどこにあるのか。この委員会では議論できない内容がたくさんあるわけですよね、大もとのところで・・・。だから、そのあたりを皆さんは理解されてここに参加されているのか。さっきの内水の話は細かい話で、それも議論できるのかどうか私はわかりません。排水機場をつくって、本川の流量が変わるとどうなるかわからないので、できるかどうかもわかりませんけれども、それは細かい話のうちだと思うのですけれどもね。
 あの流れの中で、ここで議論するのは整備計画のところだけなんですよね。
○河川管理者
  流域委員会ではそうです。
○委員
 だから、そのへんをちゃんと説明してほしい。整備基本方針で何が決まって、それはここでは議論できないのですよね。議論するのは勝手だけど、しても意味がない。意味がないかどうかもわからないけれども、そのへんの位置づけを理解して、これを進めていっているのが現状なのか。そうでなかったら後で、前回はダムの見学もしましたけれども、ここで議論するのは多分、全く筋違いの話になると思うんですね。そういうことが了解のもとで進められているのかどうかというのが、私はよくわからないのです。どういう説明をされているかわからないのです。だから、あそこで流域委員会というのは、「学識経験者」のところですよね。
皆さん、ご存じでやっておられるのかどうか。
○河川管理者
 我々のほうとしては、委員をお願いするときに、基本的にはこのフローで河川整備計画をつくる、法律上は原案になりますけれども、それに対して意見をいただくということではご説明をさせていただいたつもりです。第1回でも、そういう趣旨でご説明をさせていただきました。
○委員
 それが了解のもとだったらいいんですけどね。まあ、河川法の議論はここでしても意味がないので。
○委員長
 いまのところはっきりはしていないんですけれども、1月から3月の間で基本方針の社会整備基本計画の審議会というか委員会があります。そこのところで出てきた内容につきましては、事細かいところは別としまして、大まかな方針といいますか内容といいましょうか、そういうことはこの場でホットなニュースとしてお知らせをさせていただきまして、それについてどういうご意見をお持ちかということもお聞きする機会があれば・・・。
○委員 
 いま、○○委員がおっしゃっているのはそこで、基本方針についてここで「何か違いますよ」という方向には、実はできないんですよね。それをご理解していただいていますかというお話だったんだと思うんですけれども。
○委員
 例えば前回、ダムの現場も行きましたけれども、ここで議論は一切出ないと思うんですよ、恐らく。だから、そのへん。「そんな馬鹿な」というぐらいの印象を持たれる方が多いと思うんですけれどもね、そのへんは大丈夫なのかというか、これでいいのかというのはもとの河川法の問題だから、ここで議論してもしようがないんですけれども。それは、ある程度、運用で多少、議論するとか何か、そういうことを考えるのかどうかということですね。
○委員長
 そうですね。そこらあたりまで、もちろん深く考えることも必要なのでしょうけれども、基本的には恐らくは基本方針がいまの状況とゴロッと変わるということはあり得ないのではないのかというふうに見込んでいます。そこらへんにつきましては、よくわかりません。ですから、そのへんの状況はまたお流しして。ただ、それを変えるということはもちろんできないわけですけれども、そこの中で最大、ここにいらっしゃる方の中で一番ベストな方法で治水、利水をどのように考えていったらいいのかというご意見をここで出していただいて、それを整備計画に反映させていくというような位置づけになるのではないかと思います。そういったところだろうと思うんですけれどもね。
○河川管理者
 これはまた第1回の話の繰り返しになる部分もあるんですが、近畿地方整備局から来ていた人も申し上げたかと思いますが、法律上で言えば、ご意見をいただくのは河川整備計画についてだけという杓子定規な言い方になるわけですけれども、そこの実際の取り扱いをどうするかということはありますけれども、当然、河川整備計画について一つの考え方として、いろいろご意見をいただくというのは、実態上として、そういう場合も出てくるのかもしれません。形式上としては申し上げていますように、河川整備計画についてのみのご意見いただくということです。すなわち基本方針を踏まえて、河川整備計画の作成、原案等に対するご意見をいただくという形になります。
○委員長
 しかし、河川は地域性もございますし、そういう意味で地域の方を委員に選んだということですから、その地域に合った形での整備というものに対して、いろいろご意見をいただいて、そこに整備の中の個性というものをできるだけ取り込んでいこうというような趣旨での委員会だと私は思っております。
 それでは、予定した時間を大幅に過ぎてしまいましたけれども、今日、出てまいりました意見をもとに、今後、また整備を進めていこうということになるかと思います。今日の意見を参考にさせていただきまして、次回の委員会の資料づくりに反映させていっていただきたいと思います。
○委員
 最初に「第2回委員会(現地視察)においてお寄せ頂いた質問・意見」ということでまとめた紙をいただいていますが、このことに関する議論とか対応というのは、今後、どんなふうになるのでしょうか。
○委員長
わかりました。では、そこらへんにつきまして、河川管理者から説明をお願いします。
○河川管理者
 この紙をつくりました趣旨は、特に、第2回に現地で個別ばらばらにお話をしたり、後に紙でいただいた部分もあるのですけれども、流域委員会からの意見としてきちっとするには、やはり皆さんにも内容をご確認いただくというところもございまして、これはご質問・ご意見を紙にまとめただけです。当然、それ以外も今後の議論の中でご意見をいただければよいのですけれども、第2回でいろいろご質問なりご意見をいただいた中身について、個別に聞いたという面もありますので、やはり委員会の委員の意見としてきちっとさせていただくという意味で、今後、関連する内容の議題、本日は「流域の概要」と「治水の現状と課題」でしたけれども、今後の議論の中で、「第2回で言ったから」というわけではなくて再度、今後の委員会の場で必要があれば改めてご意見なり、ご質問をいただければという趣旨でございます。
○委員
 そうしますと、先ほども○○委員から出ていたかと思いますが、必ずしもこの流域委員会で扱える問題でないものも含まれていたりするかと思うんですが、それはよりよい整備計画をつくるためには、あえていろいろ議論にのせてもらってもかまわないというスタンスでいけばいいんですか。
○河川管理者
 杓子定規な答えになってしまいますけれども、河川整備計画をつくる上で必要な意見ということでしたら、それは委員会の場でご発言いただければと思います。
○委員
 わかりました。
○委員長
 今後、議論していく中で、河川管理者からいろんな提案が出てまいると思います。その中で、第2回にお寄せいただいた意見等と恐らく関連してくるところが出てくると思いますので、その点につきましては、もう一度、この委員会の中で委員のご意見という形で出していただきまして、そこでもんでいくということはとっていきたいと思います。それでよろしいでしょうね。
 他はよろしいでしょうか。では、庶務のほうにお返しします。
3.事務連絡等(次回開催予定時期等)
○庶務
 それでは、議事次第に基づきまして、「3.事務連絡」でございます。
 庶務から2点、事務連絡を申し上げます。
 1点目、第4回流域委員会の日程調整表をまだご提出いただいていない委員の方は、ご提出をお願いいたします。
 2点目、次回委員会は1月中旬から2月上旬を予定しております。まだ先の話ですので、先ほど事務所長から報告がありましたように、基本方針の審議予定の関係で再度、日程調整が必要になる場合がございます。そのときは、ご連絡をいたしますのでよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
 何かご質問等ございませんでしょうか。
4.閉    会
○庶務
 特にないようでしたら、本日の委員会はこれで終了させていただきます。委員の皆さま、長時間にわたるご審議ありがとうございました。これにて第3回北川流域委員会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。