第6回 北川流域委員会
議事詳録
平成20年6月16日
敦賀市ツルガシ福祉フクシ総合ソウゴウセンター「あいあいプラザ」
1.開    会
○庶務
 定刻となりました。ただ今より第6回北川流域委員会を開催させていただきます。本日、司会を務めさせていただきます近畿技術コンサルタンツの○○でございます。よろしくお願いいたします。
 本日は、○○委員、○○委員、○○委員、○○委員、○○委員の5名が諸事情により欠席ということでございます。それで、本日は10名の出席となっております。
 まず、お手元の資料の確認をさせていただきます。A4判の両面刷りで、「第6回北川流域委員会議事次第」、裏は「席次表」になっております。右上に「資料−1」と書いております「これまでにいただいた質問や疑問点についての説明」、「資料−2 北川流域委員会の質問と回答」、以上3点でございます。揃っておりますでしょうか。
 なお、一般傍聴の皆様への配付資料の中には、北川流域委員会情報公開に関する規約に基づき、公表を控えさせていただいている箇所が一部ございますので、ご了承をお願いいたします。
 本日の委員会は、「これまでにいただいた質問や疑問点についての説明」ということで、審議事項はございませんので、進行は司会のほうで進めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 説明に移る前に、○○委員長に一言、お願いいたします。
○委員長
 皆さん、こんにちは。我々の住んでいるところは、今のところ何ともないのですけれども、ご存じのように、岩手・宮城内陸地震という名前がつきまして、非常に大変なことになっています。あれに関して僕も初めてテレビとラジオで聞いたのですが、緊急地震速報というのがありまして、「ここで地震が起こります」という速報があったのですが、それを今回、初めて聞きました。今回の地震で起きた事故の中に、突然、大きな揺れがあって、頭が真っ白になって、それでパニックになって、それに伴う行動で大きな事故が起きたというのが報告されています。ですから、本当に自然災害に対して、どれだけ当たるかは別としましても、予測によって心の準備ができるのであれば、そういう情報の提供は非常に重要だなと思いました。
 北陸のほうは非常に天気がいいのですけれども、今週の終わりぐらいから嫌な梅雨に入ってしまうのかなという気もしております。今年の梅雨が、穏やかな雨であってほしいなというのを個人的に思っております。
 お手元に、カラーの「北川委員会のスケジュール」が1枚、いっているかと思いますが、皆さん、見ていただけますでしょうか。これはあくまでもスケジュールの案ということですが、ここの委員会の目標としましては、下にありますように、北川の整備計画の案についての住民の方の意見聴取をできるだけ今年中には行いたいというのが目標です。上のところに、委員会の開催とその内容が出ていますが、現状では必ずしもこの通りには進んでおりません。皆様にお願いしたいことは、なるべく意見聴取を12月ぐらいまでには行いたいと思っております。このあと少しスケジュールがタイトになるかとは思いますけれども、できるだけ調整をしていただいてスムーズに議論を進めていきたいと思っておりますので、よろしくご協力のほどをお願いいたします。以上です。
○庶務
 ありがとうございました。
2.ナイ    ヨウ
「これまでにいただいた質問や疑問点についての説明」
○庶務
 2.議事次第に従い、「これまでにいただいた質問や疑問点についての説明」に移らせていただきます。それでは、○○事務所長、よろしくお願いいたします。
○河川管理者
 福井河川国道事務所長の○○でございます。本日は、前回もご質問等がございまして、今説明がございましたように本日はこれまでいただいた質問等につきまして、説明をさせていただきたいと思います。既に委員の皆様には事前にこれまでの質問と回答を郵送しております。それと重複する部分がございますが、今日説明させていただきます。
 (スライドNo.1「これまでにいただいた質問や疑問点についての説明」)「資料−1」に基づいて説明をさせていただきます。「資料−1」をご覧いただければと思います。右下にページございます。そのページで順次、ご説明させていただきたいと思います。
 (スライドNo.2・3「問4」)まず2ページ、「問4」です。これまでのご質問を整理させていただきまして、その中で既にお答えしている部分は、今回、パワーポイントの資料には入れておりません。「資料−2」の1枚めくった「流域委員会の質問と回答一覧表」というところで、その番号に対応した数字が「問」という形で対応させていただいておりますので、パワーポイントのほうは、既に説明したものは入っておりませんので、「問」の番号としては飛んだ形で入っております。
 それでは2ページ、3ページと両方をご覧いただきながらご説明させていただきたいと思います。「北川の霞堤の機能は、貯留の機能か、又は上流で氾濫した洪水を速やかに河川に戻す機能か」というご質問でございます。
 前回までにご説明しておりますが、江古川の部分も含めまして11箇所、貯留機能がある箇所ということで整理をさせていただいております。
 2ページのほうですが、霞堤の番号として@〜Jということで11箇所を整理させていただいております。それぞれの貯留効果につきまして、これは高塚地点での効果ということで示させていただいております。
 @の江古川の箇所につきましては、高塚地点よりも下流にあるということで、「−」を引いた形で表示をさせていただいております。ご覧いただいてわかりますように、最大でAの6.7m3/s、全体であわせまして29.7m3/sという貯留効果が高塚地点においてあるということでございます。
 なお、この貯留効果の算定の際には、北川の基本方針で定めております、ダムで洪水調節を行った高塚地点で1,800m3/sという洪水が流れた場合の霞堤の貯留効果ということで計算をしております。
 (スライドNo.4「A氾濫した洪水を速やかに戻す効果検討」)続きまして、4ページです。霞堤のもう一つの効果として、「氾濫した洪水を速やかに戻す効果」がございます。先ほどの霞堤C番、これは野木川の合流部のところですが、そこで氾濫した洪水を戻す効果ということで検証を行っております。4ページに書いておりますように、霞堤の位置はCの位置となっております。それから、その上流側に、図でいいますと右側のほうに「破堤地点」と書いております。これは、この地点で堤防が壊れて洪水が氾濫したと仮定して、霞堤がある場合とない場合ということで、どういった違いが出るかということを検証しております。
 これについては、河内川ダムがない場合の高塚地点で1,900m3/sという洪水を使って計算、検証したものでございます。
 (スライドNo.5「破堤開始1時間後の計算結果」)5ページです。「破堤開始1時間後の計算結果」を載せております。上の図が「霞堤がある場合(現在の状況)」で、下の図が「霞堤がない場合」でございます。霞堤がなくて堤防を締め切った状態で計算をしたものでございます。4ページにもありましたように、赤い「○」が霞堤の位置。それからメッシュ図の右下の「×」が「破堤地点」です。ここで堤防が壊れたと想定して、氾濫の計算を行ったということでございます。
 メッシュの中の数字は、水深を示しております。1時間後の湛水量が霞堤のある場合とない場合で大分違いますが、「霞堤がある場合」につきましては、堤防が破堤する前に既に霞堤からの浸水で湛水をしているという状況がございますので、湛水量や水深に違いが出ているということでございます。
 「霞堤がない場合」は、計算上の1時間前に上流で堤防が壊れておりますので、その氾濫水が徐々に下流に流れている状況でございます。
 (スライドNo.6「破堤開始3時間後の計算結果」)6ページです。堤防が壊れてから3時間後の計算結果を示させていただいております。上の「霞堤がある場合」は、北川の水位の低下に伴って、氾濫水も霞堤の部分から北川へ流れ込んでいくということで水位が徐々に低下しております。
 それに対して「霞堤がない場合」は、堤防が壊れた地点から下流へ順次、氾濫した洪水が流れていきまして、洪水がたまった状態になるということで、霞堤付近の水位が徐々に上昇していくので、ピンク色や紫色になっております。
 (スライドNo.7「破堤開始15時間後の計算結果」)7ページです。堤防が壊れてから15時間後の計算結果を示しております。上の「霞堤がある場合」は、北川の水位がさらに低下しまして、堤内地の水位も徐々に下がっております。メッシュに色がついているところでも、計算上は50〜60cmの水位になっております。
 一方、「霞堤がない場合」は、現在の霞堤のある部分でメッシュがピンク色になっており、湛水状態が継続しているという結果になっております。
 (スライドNo.8「霞堤の有無による浸水状況の比較」)8ページです。「霞堤の有無による浸水状況の比較」ということで、時系列、時間の推移と浸水深の変化をグラフで示しております。この水位の検証は、霞堤の部分のすぐ右下のメッシュで県道の浸水深の時間的な推移を示しております。
 「霞堤がある場合」は北川から流入することにより、破堤の前から浸水が開始しております。ピークの浸水深は、両者でそれほど大きく変わりませんが、「霞堤がない場合」は時間が経過しても引き続き約1.5mの浸水深が継続しているというシミュレーションの結果になっております。
 (スライドNo.9「問5」)続きまして、9ページです。「平成16年の台風23号で、江古川流域が浸水しましたが、地盤高や水位のデータを教えてほしい」というご質問でございました。
 まず、9ページの地図で状況を示しております。水色の部分が浸水した区域でございます。それから、地盤高は都市計画図などからわかる代表的なところの地盤高を地図上に示しております。浸水地区内の道路高はT.P.+2.1mという高さになります。それから嶺南西養護学校がございますが、そこの地盤高がT.P.+2.7mということでございます。
 嶺南西養護学校は、平成16年の台風23号の際、浸水はしておりません。それと、北川のところに緑の点で示しておりますが、江古川の合流する地点で最大水位がT.P.+2.68mという洪水の痕跡が残っております。
 以上のことから、これは推定になりますが、嶺南西養護学校が浸水していないということ、それから痕跡水位がT.P.+2.68mということで、江古川流域での水位は最大でもT.P.+2.6〜2.7mぐらいではないかと推定しております。浸水地区内の道路高では浸水深が50〜60cm程度であったのではないかと考えられます。
 (スライドNo.10「問6」)続きまして、10ページ以降です。北川自然再生計画は以前、策定した計画ですが、「この計画の内容について教えてほしい」ということでございます。10ページの下のほうに、「北川の目標」を五つ掲げております。まず、「昭和30年代前半の北川の姿を再生する」という目標のもとに、過去も含めて「水の流れが豊かであった」ということで「水の流れの復活」。2番目といたしまして、「川の上・下流はつながり、魚等生物の往来は自由であった」ということで「連続性の復活」。それから「澪筋は蛇行し、瀬・淵が明瞭で、河原やヤナギ等の低木があり、多様な環境があった」ということで「瀬・淵・河原等多様な環境の再生」。それから、「田・水路、川はつながり、地域のエコロジカルネットワークが形成されていた」ということで「エコロジカルネットワークの復活」。それから五つ目といたしまして、「かんがい、草本利用、魚獲り等、人と川の関係は密接であった」ということで「人と川のふれあいの復活」ということを掲げております。
 (スライドNo.11「2.北川の整備項目」)11ページです。上段から自然再生の目標、それから五つの項目を挙げております。そして、下に15の整備項目を掲げております。澪筋の掘削等、床固工の改築、森林の管理、水利用の調整、取水堰の統廃合、魚道の改築等でございます。
 (スライドNo.12「3.各整備メニューの内容」)続きまして、12ページです。先ほどの15の整備項目の内、主な整備メニューをいくつか示しております。まず、「@澪筋の掘削」ということで、上のほうに川の模式図が書かれております。ピンク色で塗られているところが、過去に瀬切れが生じている区間です。瀬切れ区間は、それぞれ書いてありますように、七屋橋〜神谷橋区間、天徳寺橋下流側付近、三宅橋付近、遠敷川でございます。
 下の図では、自然再生計画策定の際、取水堰や床固工の設置で堆積傾向にある区間もございます。ある程度土砂が堆積しますと、水が少ないときは浸透いたしますので、水が浸透しやすい区間をある程度、掘削して、水の流れの復活を図るということで、澪筋の掘削ということを掲げております。
 (スライドNo.13 )13ページです。「A河道の整正」でございます。これにつきましては、特に川の底の高さが堆積によってだんだん上がってきて、川幅水深の比、これはB/Hという指標を示しておりますが、これにつきましては現状の水の流れている部分の高さを維持するように計画で策定しております。
 B番目としまして、「魚道の設置・改善、適切な管理」ということで、写真にありますように、ゴミ等がたまってしまいますと、魚道が十分機能しないということもございますので、そういった維持管理も含めて適切に行うということでございます。
 C番目は「樋門・樋管の落差の改善」でございます。北川に流れている樋門・樋管の流入口、流出口に段差がありますと、河川内の生物が行き来できないということで、右側の写真にありますように、緩い勾配のスロープ状に改良するなど、魚等の水生生物の生息環境を確保していくということを計画で定めております。13ページに示しております写真は、北川の例ではございません。
 (スライドNo.14「問8」)続きまして、14ページです。「基本方針の計画降雨と実際の降雨との比較をしてほしい」ということでございます。後ほど、基本方針の部分の説明がありますけれども、北川の河川整備基本方針におきましては、5時間の降雨時間につきまして、雨量の確率が1/100、100年に1回の降雨規模、これは204mmになりますが、これに対しまして、実績の洪水の量、それからその倍率を一覧表で載せております。最も実績雨量で多いものは昭和47年9月の170mm、少ないものは平成11年8月の113mmということで、その倍率は1.2倍から1.81倍ということになっております。
 実績の雨量につきましては、基準となる地点となっております高塚上流流域の平均雨量でございます。ある地点の雨量ではなくて、流域平均で170mmや143mmが降ったということでございます。
 (スライドNo.15・16)15〜16ページです。その実績の降雨に対して100年に1回の降雨204mmにした場合のことを、引き延ばすと言いますが、引き延ばした場合の雨量ということで示しております。青色が実績のそれぞれの時間雨量、それに対しまして、赤色の部分を計画の雨ということで引き延ばした部分ということでございます。6洪水につきまして、それぞれ雨量と時間のグラフで示しております。
 (スライドNo.17「問9」)続きまして、17ページです。「三宅頭首工付近は河床高に落差があって、計画高水位が直線となっていますが、どういった計算をしているのか教えてほしい」というご質問でございます。
 17ページの図に示しておりますが、ご質問があった計画高水位というのは、グラフの中では青色の線になっております。それに対して、赤色の線が計画上の洪水が流れた場合の水位でございます。
 結論を申し上げますと、推定の部分が入りますが、青色の計画高水位につきましては、ご指摘にもありましたが、三宅頭首工で河床が非常に大きく変わっているということでちょっと線が切れておりますけれども、計画高水位を定める場合には上・下流の水位を考慮して、それを包括するように線でつないで設定していると考えております。
 それから、基本方針河道における不等流計算につきましては、河床の変化に伴って水面形に段差が生じて、線が切れているという形になっています。途切れた地点から再度始点水位を与え計算しております。
 (スライドNo.18「問10」)続きまして、18ページです。「堤防詳細点検結果の手法等について詳細の資料等を示してほしい」ということでございます。堤防詳細点検の手順を簡単に説明させていただきたいと思います。
 18ページの下のほうに、まず1番目としまして「ボーリング調査」と書いております。堤防の土を柱状に抜き取って堤防の土の状況がどのようになっているのか、どういった土質で堤防ができあがっているかというのを調査・把握をいたします。
 それから、2番目に、堤防の土質から同じような土質の区間を設定して、解析を行う上で最も厳しい条件となるところの断面を選定いたします。
 3番目に、浸透流解析という川側から洪水が堤防にどのようにしみ込んでくるかといった解析を行います。
 次に、二つの検証をしております。一つが、すべり破壊ということで、堤防の土がごそっと崩れてしまう現象に対してチェックを行います。もう一つは、「パイピング」と書いておりますが、これは水が堤防の中を抜けることによって水が吹き出すという現象が生じるわけですけれども、この二つのことに対してチェックをするということでございます。
 それぞれ安全度が確保されれば、「問題ない」となるわけですけれども、安全率も含めて規定の安全度が確保されなければ堤防の強化が必要になるという判定になります。
 (スライドNo.19 )19ページです。「ボーリング調査」は土質の調査ですが、堤防の上の部分、川側の部分、住宅等がある側の部分の3カ所でそれぞれボーリングの調査を行います。
 Aとして、表にも示しておりますけれども、その調査をした結果の土質、それから「築堤履歴」と書いておりますが、いつごろ築堤されたのか。それから被災の過去の履歴などを並行して見て、類似する区間を、この表でいいますと、区間@ですとか、区間A、区間Bというような区分をして一連の区間を設定いたします。その一連区間内においても堤防の土質は一定ではありませんので、浸透等に対して最も厳しい条件になる地点を代表断面として選定するということでございます。
 Bは、洪水のとき、どのように堤防の中を浸透して流れていくかというのを計算で解析をいたします。これは断面の形状ですとか、どういった土で堤防ができているかということでモデルをつくって計算をするということでございます。
 (スライドNo.20)4番目として「すべり破壊」ということで、20ページの上のほうに図で示しております。それぞれ円の一部のように書いていますけれども、右図の川側が崩れる場合、左図が住宅側の堤防のり面が崩れる場合ということで検証、安全性の照査を行っております。
 Dのパイピングにつきましては、先ほど申し上げましたように、パイピングは堤防の中を水が流れることによって、水の通り道といったものができて、土砂と水があわせて噴出するというような現象であります。これにつきましては、先ほど言った浸透する水の解析に基づいて、そういう流れはどこが強いかというのを見て安全性の調査を行うということでございます。
 (スライドNo.21「問11」)続きまして、21ページです。「北川の洪水到達時間等の流出形態は、昭和28年と現在とを比較して、違いがあればどうなっているか」というご質問でございました。熊川の雨量観測所でそれぞれの洪水で雨量がピークとなった発生時刻、それから流量のほうは高塚地点でピーク流量が発生した時刻ということで示しております。
 これは、どういった雨量をとるかという考え方もありますが、ここでは熊川地点の雨量データを使わせていただきました。それで見ますと、一番右端に「時間差」と書いております。最も古いデータで昭和50年からになりますが、昭和50年で7時間などということで、洪水によってばらつきがございますので、ピーク雨量とピーク流量の時間差が傾向的にどうなっているかというのは一概には言えないのかなと考えております。
 (スライドNo.22〜30「問13」)22ページ以降は、「動植物のマップの情報提供をしてもらいたい」ということでございます。委員の皆様には、資料の中にそのマップを掲載させていただいておりますが、冒頭に司会が申し上げましたように、重要種の生息域等のデータがございますので、前の画面にはお示しをさせていただいておりません。
 お配りしている資料では文字が小さくて見えにくいところがございますが、生物生息状況、それに対して河川環境、生態系の状況のコメントなどを航空写真の中に記載をして、整理をさせていただいております。これが30ページまで続いております。詳細はいろいろ記載されておりますので、細かい説明は省略させていただきます。図の中には、植生群落の状況、注目すべき生物種の位置、産卵場所、連続した瀬や淵、魚道の状況等が記載されております。
 (スライドNo.31「問14」)続きまして、31ページです。「タイリクバラタナゴが生息している場合に、他のタナゴが絶滅するといった事例もあり、タイリクバラタナゴとアブラボテ、ヤリタナゴの生息位置の状況はどうなっているか」というご質問でございました。これにつきましても、生息場所が特定できるということで、委員の資料には添付しておりますが、前のほうには写し出しておりません。これにつきましては、31ページに平成12年度の調査結果をお示ししております。
 魚介類の調査といたしましては、平成2年度と12年度と17年度に、水辺の国勢調査で実施しております。平成2年度調査では、タイリクバラタナゴ、アブラボテ、ヤリタナゴは確認されておりません。31ページの平成12年度の調査では、赤色で示しておりますところでタイリクバラタナゴが確認されております。
 (スライドNo.32「タイリクバラタナゴとアブラボテ確認位置図〔平成17年度〕」)32ページが平成17年度の調査結果でございます。赤がタイリクバラタナゴ、緑がアブラボテが確認されている区間になっております。平成17年度の調査結果を見る限りでは、タイリクバラタナゴ、アブラボテが平成12年と同じ調査区間で確認されております。
 (スライドNo.33「問19」)続きまして、33ページです。「川幅、澪筋、縦断勾配、掃流力の変化を示してもらいたい」ということでございます。わかりにくい図ですが、33ページの下の図は、左側が河口で、右に行くにしたがって上流という形で示しております。黒色の線が、それぞれ堤防の位置、赤色の太い線がそれぞれの高水敷の位置です。高水敷の線の間にいくつかの色の線がありますが、これが澪筋の位置で、調査した年によって色を変えています。
 澪筋の線が比較的同じように重なっているところは、澪筋の変化があまりないということになります。澪筋の調査は昭和46年、昭和57年、平成6年、平成16年と示しております。河口から約2kmぐらいまでは、各色の線が比較的重なっておりますので、概ね変化はございません。河口は感潮区間でありますので、概ね変化はございません。そこから上流につきましては、11km、12km付近でやや重なっているところがございますが、全体的には大きく変化をしているということでございます。
 遠敷川についても、変化は大きいということでございます。
 (スライドNo.34「A無次元掃流力の変化と河床変動量」)それから、Aといたしまして、「無次元掃流力の変化と河床変動量」ということで、示しております。上のグラフが、掃流力の縦断の変化でございます。これは昭和57年と平成16年のデータを示しております。無次元掃流力とは、河床の安定にかかわる指標でございまして、川の土や石の移動のしやすさを示しているものでございます。
 下側が「北川の河床変動量」ということで、三つのグラフがついております。一番上の図は昭和46年と昭和57年の比較、真ん中の図は昭和57年と平成6年の比較、一番下の図は平成6年と平成16年の平均的な河床高の変化量を河口から上流へ向けて示しております。
 グラフの中で上側に突き出している青色が土がたまっている、川底の高さが高くなっているということでございます。逆に赤色で、下側に突き出していますのが、川底の高さが低くなっているということでございます。
 上図の昭和46年と昭和57年では、特に7km以降で赤色の部分が多いということで、全体的にはやや河床低下の傾向が見られるのではないかということでございます。
 中図の昭和57年と平成6年では飛び出している部分は小さく、変動が小さいということです。河床は多少凸凹はございますが、上図と下図に比べますと、河床は概ね安定していると読み取れるかと思います。
 下図の平成6年と平成16年では、突き出している青色の部分の大きさが昭和57年と平成6年の変化量に比べればやや大きくなっているということで、全体として堆積傾向が見られ、川底は上がっていると考えられます。
 それぞれの区間をとりますと、河床の高さが低くなっている時期、堆積している時期はありますが、継続的に北川において河床が上昇や低下しているという顕著な傾向は見られないと考えております。
 (スライドNo.35「B縦断勾配の変化」)続きまして、35ページです。「縦断勾配の変化」をグラフでお示しさせていただいております。これは昭和46年、昭和57年、平成6年、平成16年の平均河床高について、色を変えて重ね合わせたグラフにしております。
 上のグラフが河口から5km、下のグラフが5〜10kmです。
 (スライドNo.36 )36ページにいきまして、10〜15kmと、遠敷川ということで示しております。36ページの上のグラフでは、昭和46年〜昭和57年で川幅が狭くなっている箇所や、堰等もございまして、そのような12.2km付近と13.6km付近で河床の低下が生じております。
 昭和57年〜平成16年を全体的に見ますと、それぞれ洪水による堆積等もございますが、縦断的に見ても概ね安定的な傾向にあるのではないかと考えております。
 (スライドNo.37「問23」)続きまして、37ページです。「北川の渇水の程度を比流量で他の河川と比較してもらいたい」ということでございます。グラフでいくつかの河川と比較して比流量ということで示しております。比較しておりますのが、国内で最大規模級の利根川、近畿で最も流域面積が大きい淀川、それから福井県内の九頭竜川、北川と流域面積が同規模の留萌川、嶺南の南川等でございます。前回説明しました豊水流量、平水流量、低水流量、渇水流量を比流量という形で比較をしております。
 各流量は、平成9年〜18年の10カ年の平均値でございます。
 比流量はグラフのところに書いておりますように、流域面積100km2当たりのそれぞれの豊水流量、平水流量、低水流量、渇水流量がどうなっているかという指標でございます。
 赤線が北川でございます。グラフを見ていただきますとわかるように、豊水・平水流量の比流量は比較的大きくなっておりますけれども、渇水流量は他の七つの河川に比べますと下から2番目程度で、渇水流量時の比流量は小さいということで、渇水になった際は非常に厳しい状況になりますし、渇水になりやすい河川であるということでございます。
 (スライドNo.38「問24」)続きまして、38ページです。「渇水の被害を定量化して、他の河川と比較してほしい」というご質問、ご意見がございました。38ページは、同じ県内の九頭竜川との比較をさせていただいております。以前、ご質問があった際には、「例えば」ということで、「取水制限もしくは水道の給水制限×日数といった指標も考えられますが」というようなお答えをさせていただきましたが、ここでは同じ県内、それから北川の場合は水道用水を河川から基本的には取っていないということで、農業用水の取水量の割合で北川と九頭竜川水系の比較をさせていただいております。
 一番下の表が、水利権で最大取水ができる水量に対して実際に水を取水した量の割合を示しております。九頭竜川の場合は、渇水があった平成6年と平成7年でそれぞれ73%程度、77%程度ということで、それほど大きな差はないですが、北川で見ますと、平成7年が73%、平成6年が55%ということで、北川においては農業用水の取水に、平成6年は九頭竜川と比べますとより影響があったということでございます。
 (スライドNo.39・40「問25」)続きまして、39ページです。「北川や遠敷川の瀬切れは、頭首工等の横断工作物に土砂が堆積していることが原因ではないのか」というご質問がございました。
 私どものほうで、瀬切れと横断工作物、上流側の堆積土砂との因果関係について、厳密に調査を実施しているわけではありませんので明確ではございません。39ページの下に示しております平均河床高の縦断変化と40ページに示しております河床の変化の状況を見ますと、遠敷川の河床の高さはやや低下傾向が見られるのではないかということで、40ページでいいますと、浸食となっている赤色の部分が大きくなっている。
 それから、39ページの図でいきますと、最近のデータが青色の線になりますが、これが比較的低い位置にありますので、どちらかというと、河床の高さは低くなっている傾向があるのではないかということでございます。
 (スライドNo.41「問26」)41ページです。「堰の統合について」ということでお話があったものでございます。これは、ご質問があった際にもお答えをさせていただいておりますけれども、整備計画の中で申し上げますと、整備計画の治水の目標をどういった形で設定するかでも変わりますし、そこにかかわってきますけれども、整備計画の治水の目標を達成するためには、いくつかの頭首工の改築、床固工の改築が必要になってくると考えております。
 そういったところで、これも前回申し上げましたが、我々も施設を管理されている機関と調整、話し合いをさせていただいて、支障となる井堰、頭首工等につきましては、改築なりの検討をしていきたいと考えております。
 (スライドNo.42「問28」)42ページです。「堤防における菜の花の繁茂により、ミミズの繁殖、それに付随してモグラが繁殖して、モグラの穴によって堤防が弱くなるのではないかという話があるけれども、北川ではどのようになっているか」ということでございます。
 菜の花と呼ばれるのはアブラナ科のアブラナ属の植物で、河川水辺の国勢調査でセイヨウカラシナの群落について確認をしております。示している場所以外にも繁茂しているところはあるかと思いますが、調査の中では群落となっているところを主に調査をしておりますので、その箇所が2カ所で確認されているということで、42ページの図に示しております。
 (スライドNo.43「Aモグラの調査結果」)43ページは、同じく平成19年度の河川水辺の国勢調査の哺乳類調査でモグラについての最新の調査結果でございます。これは北川の全区間ではやっておりません。北川の河口から3.5〜4.5km、12〜13km、遠敷川の0〜1kmという区間を限定して行っております。
 これにつきまして、43ページの図と表に示しておりますように、モグラの塚と坑道がそれぞれ点で示しているような箇所で、表で示しているような箇所数が確認されております。区間的には、先ほどのセイヨウカラシナが12.8km付近、これはモグラの調査と一致しておりますけれども、セイヨウカラシナとモグラの生息、モグラの穴といった関係はきっちりとは確認できていないということでございます。
 (スライドNo.44「問29」)44ページです。「『河川空間の利用』の実数について教えてもらいたい」ということでございます。45ページにも示しております。44ページのほうは、年間7回調査を行い、そのデータから1年間の利用者数を推計するという手法で河川空間の利用者の数を推定しております。
 年間の推計値としては、平成18年度が過去の利用者数に対しまして、増えているということでございます。釣り等については大きく変化しておらず、水遊びは若干増えております。散策等は、平成15年度に比べますと倍程度になっております。
 (スライドNo.45「年間利用者数の推計方法」)続きまして、45ページです。「年間利用者数の推計方法」となっております。表のほうに、実際に水遊びの確認をした利用者の数を載せております。推定値は、調査日の利用者数に各季節の日数、これは休日、土曜日、平日といった別がございますが、それと天候で係数を掛け合わせて利用者数の推計を行っております。
 (スライドNo.46「問30」)続きまして、46ページです。「平成16年の台風23号のときに、国富地区の江古川が水没しているが、今後、計画策定の中で検討を進めていただきたい」ということでございます。
 46ページの下にありますように、左側が昭和46年当時の写真です。平成18年と比較しますと、写真の丸で囲んでいる部分を写真で見ていただければおわかりのとおり、宅地化、建物等が建っている箇所があるということで、農地の宅地化が進行しているということでございます。
 (スライドNo.47「土地利用」)47ページは、土地利用の状況です。図は全体の霞堤の地区と「農業振興地域」に指定されている区域を示しております。霞堤の背後地は、主に農地以外の使用を規制している「農業振興地域」に指定されているという状況でございます。
 (スライドNo.48「江古川の改修状況」)江古川の改修状況を48ページに示しております。北川と並行して流れている江古川の下流の部分で、緑色のラインが暫定改修が終わっている区間、江古川橋からの上流付近のオレンジ色のラインが未改修区間、さらにオレンジ色の区間から上流が改修計画無しという区間となっております。
 (スライドNo.49「浸水原因」)浸水の原因ですけれども、浸水につきましては、霞の機能ということで北川からの流入、それとあわせて江古川の洪水もございますので、その複合的な要因と考えております。江古川の浸水地域は、先ほど言った、北川の計画高水位よりも低いという状況がございますので、浸水が発生しているということです。次からは、今考えられる対応案を説明します。
 (スライドNo.50「輪中堤」)50ページは、「輪中堤」という宅地側の部分を逆に堤防を設置して、浸水しない対応でございます。
 (スライドNo.51「北川からの分離」)51ページは、江古川を北川から完全に分離をしてしまい、海に直接流れるようにするといった案でございます。
 (スライドNo.52「水門+ポンプ排水」)52ページは、江古川を水門で閉じてしまって、江古川からの流出はポンプで排水するというような対策案でございます。
 (スライドNo.53「問31」)続きまして、53ページです。「海岸の砂浜が浸食されている状態にあると思うが、どういった経年変化になっているのか」ということでございます。53ページと54ページに、昭和45年から平成18年までのの航空写真を示しております。
 まず、53ページに一番古い昭和45年の航空写真を載せております。これは北川の河口に砂が堆積している状況を、赤の「○」で囲っております。
 写真のAが昭和56年の写真です。ちょうど昭和54年から昭和56年にかけて、小浜港建設の工事があったということで、その際に北川の河口の浚渫を行っております。
 写真のBは平成2年11月です。北川の河口右岸側海岸線が少し変化しているという状況が見られるかと思います。
 (スライドNo.54「写真CとD」)54ページです。平成13年の写真を見ていただきますと、離岸堤の整備がされているという状況です。写真のDは最も新しいもので平成18年11月の状況ということで示しさせていただいております。
 写真のBを見てわかるのは、海岸線が変化しているということです。その後につきましては写真を見る限り大きな変化は見られないのではないかと考えております。
 (スライドNo.55「問32」)55ページです。「アユ釣が年々減少している中で、その原因についてわかれば教えてもらいたい」ということでございます。放流数、遡上数、釣り人との関係があるかと思われますが、我々のほうで特に調査を行っていないということで、その原因については、我々のほうでもよくわからないということでございます。
 (スライドNo.56「問33」)56ページです。「濁水について、過去から現在までの資料があれば、教えてもらいたい」ということでございます。水中の浮遊物質(SS)の調査は、月1回実施しております。そのデータの経年変化をグラフで示しております。突出した年はございますが、平成5年以降を見ますと多少の凸凹はありますが、大きく変化しているという状況はないかと思います。
 濁水の発生頻度、濁水の度合いといったような形で、直接的に調査は実施しておりませんので、水中の浮遊物質という形でデータを示しさせていただきました。
 (スライドNo.57 )57ページは、「河川工事の際には」ということで説明の写真を載せております。当然、工事を実施する際には汚濁防止フェンスという形で濁水が発生しないように努めております。
 (スライドNo.58「問34」)続きまして、58ページ以降です。河内川ダム、それから北川の基本方針との関係、北川におけるダムの効果、洪水調節の状況ということで説明をさせていただきます。
 まず、58ページです。河内川ダムは計画上、ピーク流量で高塚地点でどの程度の時間100m3/sの洪水調節をしているのかということでございます。北川の基本方針では、ダムがない場合1,900m3/sという数字に対しまして、河内川ダムが100m3/s洪水調節をするということで、高塚地点で1,800m3/sという洪水に対して河川の整備を行うということで計画をつくっております。
 赤色がダムの洪水調節がない場合の高塚地点での洪水の流量の時間水位を示しております。青色が河内川ダムで洪水調節がある場合ということで、赤と青の線の差が洪水調節をしている量ということになります。黄色で塗っているところが、河内川ダムの洪水量を調節している高塚地点での洪水調節量でございます。時間で見ますと、高塚地点で洪水調節の効果がある時間が約5時間ということでございます。
 59ページ以降の何枚かは、福井県からご説明をさせていただきます。お願いいたします。
○河川管理者
 皆様、御苦労さまです。県の河川課の○○でございます。説明させていただきます。
 (スライドNo.59「問35」)59ページです。「河内川ダムおよび北川基本方針の計画を合わせて説明してほしい」ということでございます。
 1番目といたしまして、河内川ダム計画について説明させていただきます。ダムの計画地点の基準点といたしまして、新道地点に基準点を設けてございます。
 計画規模は、北川同様に下流に対して100年に1回程度発生する洪水を対象としてございます。
 計画降雨量ですが、昭和44年〜平成17年までの雨量データをもとに、100年確率で3時間で161mm、24時間で378mmに設定しております。3時間は、上流端から新道まで到達する降雨時間をあらわしております。
 3時間と24時間の2種類を設定している理由は、ピーク流量に支配されるのが3時間で、ダム洪水をためるための容量、降った量としては24時間を引き延ばして対応しております。
 4番目といたしまして、対象洪水ですが、流域内で時間雨量が観測されている44年以降を対象に、総雨量が大きい10洪水を選定してございます。
 (スライドNo.60「(5)洪水調節流量」)次の60ページです。洪水調節流量はピーク流量時において170m3/sです。黒色の実線が洪水調節を行う前の流量でございまして、赤色の実線が洪水調節後の流量でございます。黒色の点線は、ダム地点の洪水調節前の流量でございまして、赤色の点線が洪水調節後の流量870m3/sを700m3/sに、ダム計画での新道地点でのカット量でございます。
 (スライドNo.61「(6)洪水調節容量」)続きまして、洪水調節容量が最大となる平成16年10月の洪水による240万m3ですけれども、洪水調節容量はその容量が、先ほど言いましたように、24時間の最大を設定してございまして、先ほどのグラフと同様に、黒色の実線が洪水調節前の流量で、赤色の実線が洪水調節後の流量でございます。黒色の点線が洪水調節を行う前のダム地点での流量でございまして、赤色の点線が洪水調節後のダム地点での流量でございます。黄色く塗っております部分が、ダムで調節する容量、240万m3でございまして、240万m3の洪水調節時間は約11時間でございます。
 (スライドNo.62「(7)ダム貯水容量配分図」)それから、現在のダムの貯水容量です。総貯水容量が800万m3、有効貯水容量が720万m3でありまして、この差は、100年間に上流からの土砂がたまる80万m3になります。その他に、洪水調節容量240万m3と、下流域の利水容量480万m3を確保してございます。以上が、ダムの計画でございます。
○河川管理者
 (スライドNo.63「2.北川河川整備基本方針(計画高水流量)」)続きまして、「北川の河川整備基本方針」です。6月11日に最終的に決定されております。基本方針の内容につきましては、以前に説明させていただいた内容で変わりはございませんが、今回のご質問にあわせて詳細の部分も説明をさせていただきます。
 まず、対象とする洪水の計画規模ですけれども、100年に1回程度発生する洪水を安全に流せるように整備を行うということでございます。
 (2)の「計画降雨量」です。時間雨量データがある、もしくは補完できるような期間が昭和47年〜平成17年でございますので、その期間で上位34個の最大5時間雨量を確率処理をして、100年に1回程度発生する降雨を204mmに設定をしております。
 グラフの上で確率処理の絵を示しておりますけれども、数種類の手法で確率処理をして、確率処理をした平均値として5時間雨量で204mmになるということで設定をしております。
 (スライドNo.64「(3)対象洪水と高塚地点流量」)64ページです。対象とする洪水は表に示しております6洪水を選んでおります。@〜E番まで示しております洪水を対象にして、先ほどの実績5時間の雨量に対して、204mmになるように5時間の雨量を倍率をかけて引き延ばしているということでございます。
 その倍率をかけた降雨量で、高塚地点でどういった洪水が発生するかということで計算をしたものが、右の端の「高塚地点ピーク流量」でございます。Cの平成10年9月型の降雨で高塚地点のピーク流量が最大1,900m3/sになるということで、基本方針の中で、高塚地点でダムがない場合で1,900m3/sと設定をしているということでございます。
 (スライドNo.65「(4)計画高水流量」)65ページです。それに先ほどもご説明させていただきました河内川ダムが、新道地点を対象に計画をしておりまして、高塚地点でダムの効果をチェックしますと、100m3/sの洪水調節が可能であるということでございます。「計画高水流量」ということで書いておりますが、ダムの効果が100m3/sございますので、川の整備は高塚地点で1,800m3/sを対象に整備をしていくということでございます。
 説明が非常に長くなりましたが、以上で質問に対する説明を終わらせていただきます。
○庶務
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、ご不明な点等がございましたら、ご質問のほうをお願いしたいと思います。どうぞ。
○委員
 ちょっとお尋ねしたいのですが、ダムの諸元で高塚地点の高水流量は提示されておりますけれども、ここに利水容量480万m3を流した場合の高塚の規定流量というのは何かわかっているのですか。それがわかりましたら教えていただきたいと思います。
○河川管理者
 今のご質問は、確認をしていますけれども、利水面で維持流量的に何m3/sを確保するとか、そういうのがあるのかないのか、あれば、という意味でよろしいのでしょうか。
○委員
 特定かんがい用水量は104万m3/sですか、これは新たにつくらせてもらった水利権と思うのです。あとの315万m3/sは不特定かんがい用水量の水を確保するためにためているのではないかと思うのです。不特定かんがい用水量をためることによって、高塚地点にはどの程度流れるのかどうか。上流で取ってしまって、高塚でゼロなのか。それでは、もう少し上のほうの新道地点ではどの程度、流れているのか。そのへんがわかれば教えてもらえたらいいということです。
○河川管理者
 「流水の正常な機能」というのは、基本的には今まで皆さんがお使いになっている水利権量が含まれております。それと、特定かんがい用水量は、今新たにつくりました量でございまして、水道水と工業用水が今までの量に付加されるような形で流させていただくという話でございます。高塚地点での正常流量は、貯留制限だけかけておりまして、4月から8月は1.2m3/s、9月1日〜3月31日は1.5m3/sを高塚地点で下回った場合には、ダムでは何もためません。ですから、最低、その流量は常に流れているということでございます。
○委員
 流すつもりでダムをつくって放流するということですか。
○河川管理者
 そうです。
○委員
 ただ、そこで流量が確保されるというのは、約束できないと理解したらいいのですか。
○河川管理者
 ダムが放流するということではなくて、1.2 m3/sとか1.5 m3/sが高塚で流れていなければダムではためないという規定だけということです。
○河川管理者
 だから、流量が多いときにダムでためているだけでございます。
○庶務
 よろしいでしょうか。
○委員
 はい。
○庶務
 続きまして、他、ご質問ございませんでしょうか。○○委員、どうぞ。
○委員
 ダムをつくられるということで、目的を持ってつくられるのは当然だと思うのですけれども、ダムができたことによるデメリットも、既にダムのあるところでいろいろあるかと思うのです。どのようなデメリットが考えられていて、それに対してどういう対策を考えておられるのか。新しいものをつくったからには出てきたデメリットに対する対策が必要だと思うのですけれども、そのあたりはどのように考えておられるのか教えていただきたいと思います。
○河川管理者
 今言いましたように、一般的なものですと、多分、ダムに水をためますから、普通ですと水温が変化するということも考えられます。それについては、今後、水をためた後のシミュレーションを行う予定をしております。
 環境に対する負荷につきましては、決められた項目がございまして、環境の範囲といたしましては、工事中の騒音とか振動、あと水質とか、鳥類や魚類の調査も行っております。また、今言いましたように、ここの場合には水道に使いますので水がたまることによって富栄養化対策とか、そういう環境評価の手法があるわけですが、それを使いまして、今後、いろいろと詰めていきます。手引き上は水環境という項目で、ダム本体着手前にはそういうことをきちんと再評価して行うことになっております。
○委員
 先日、新聞で、岐阜のほうのダムの記事を読みましたけれども、この地点でダムを利用するという計画でもってダムはつくられているのだけれども、実際にそこに行くまでの水路の計画とか、その水路に対する予算ですとか、そういうものがきちんとあがっていなかったということで、今後、利用すると言われている地点の人たちも、そこに対して工事が発生することを全然知らなかったとか、そういうことを新聞で読みました。北川の場合は、この前に言われていました鳥羽のあたりで農地に水を流すためと伺ったかと思いますけれども、そこに流すための水路であるとか、もう計画されているのでしょうか。あるいはそういうものは必要がないのか、お聞かせいただきたいのですが。
○河川管理者
 ダム自体といたしましては、河内川にダム本体をつくるわけでして、そこから利水として河内川へ水を出します。それが自然に流れて北川に入りまして、小浜のほうへ流れていくわけですけれども、その地点では、今言いました利水者としては若狭町がおられますし、水道の場合には小浜市が下流で待っておられます。あと、工業用水は若狭町の工業団地が水を待っておられます。それについては、水の出る時期に合わせて計画的に、利水者側が農水であったり、上水道や工業用水であったり、取水施設をつくる計画でおられます。直接、水路でもっていくわけではございません。川を流下して、川の中の流量を新たに上水道であったり、農業用水であったり、工業用水が取水するという形になります。
○委員
 そうしましたら、最初に質問させていただいたほうの部分、環境への影響とかそういうことに関しまして、私も少し聞いた話で申し訳ないのですけれども、熊川の前の前川の水が汚れるのではないかとか、あるいは水温が高くなって困るのではないかとか、住民の不安もあるかと思いますので、先ほどの環境についてはどういう調査をされる予定なのか、そのあたりのことを一般の人たちにお示しいただくといいかと思いますのでお願いします。
○庶務
 よろしいでしょうか。それでは次に○○委員、お願いいたします。
○委員
 今の○○委員の質問に関連してお聞きしたいのですけれども、ダムのデメリットについてお答えになりましたけれども、デメリットの中に含まれるものには、工事中のものと完成してからのものと二つ含まれていると思います。工事中のものについては工事を行いながら調査をしつつ、より的確におさえていくことが必要かと思うのですけれども、完成後にどういうことが起こるだろうというような点については、工事に着手してからいろいろ評価していかれるということですか。着手する前にある程度の見通しをつけた上で着手しておられるのかなというふうに考えていたのですけれども。
○河川管理者
 今、着手の話ですけれども、ダム本体につきましては、国で基本設計会議というのがございまして、その中で5〜6年ほど前ぐらいから水環境、生態系といったものに関しての評価が出てきました。ダム本体着手前にそういうものをきちんと調査して実施していくように、国からは指導されております。
○委員
 その結果は、既に出ているということですか。
○河川管理者
 今、調査している最中で、今年中にその結果が出まして、国との会議にかける予定でございます。
○委員
 その結果を踏まえてダム本体の工事に着手するということですね。
○河川管理者
 はい。
○庶務
 ありがとうございました。他、ございませんでしょうか。○○委員、お願いいたします。
○委員
 21ページの北川の洪水の到達時間のところで、素人なのでわからないのですけれども、熊川の地点のピーク雨量の発生時刻を書いてございます。高塚のピーク流量発生時刻との差が、先ほども説明がありましたが、かなり差があるのですね。これはどういうことなのかということと、昭和28年の13号台風のときは、ピーク時雨量はどれだけあって、流量の発生時刻はどうであったかということを教えていただけませんでしょうか。
○河川管理者
 まず、昭和28年の洪水のいわゆる雨量などのデータがございませんので比較ができないということで、時刻の雨量、流量のデータがある昭和50年以降でこの表はつくらせていただいたというのが1点でございます。
 それから、例えば昭和50年8月で言いますと最大の時間雨量が発生したのが8時になります。下流側の高塚の地点で最大流量になるのが、観測上は同じく8月23日の15時だったと。その時間差をとって比較した表を作成しているということでございます。
○委員
 ということは、ゼロということは、熊川で最高雨量が発生していて、そのときに高塚ではもう既に最高の流量があったということでしょうか。
○河川管理者
 熊川の時間雨量のピークと、高塚の流量のピークの時間が一緒であったということでございます。厳密に言うと、洪水到達時間をどういう形で出すかというのはありますけれども、ここでお示ししさせていただいたのは、今説明したような形のデータを比較して時間差という形で整理をさせていただいたということです。
○庶務
 よろしいでしょうか。
○委員
 はい。
○庶務
 それでは、他、ございませんか。それでは○○委員、お願いいたします。
○委員
 3〜6ページあたりの霞堤の有無による江古川の氾濫の時間的なことで「破堤開始1時間後の計算結果」とか「3時間後の計算結果」と書いてありますが、江古川以外に北川の近くに北川区という新しい住宅の地区ができていますけれども、このあたりで洪水が起きたときに、例えば田んぼの中に水が流れて、この付近の状況はどういう感じになるのですかね。わかったら教えてほしいのですけれども。
○河川管理者
 今、おっしゃっているのは、江古川の流域ですか。
○委員
 江古川地区も新しくできた住宅地ですけれども、さらに北川区という新しい区で何十軒かまた新たにできましたね。
○河川管理者
 はい。
○委員
 以前、そこは田んぼだったのですけれども、そこのところに住宅地ができて、例えば上流から堤防が決壊したときとか、浸水したときにどういう影響があるのか、わかったら教えてほしいということです。
○河川管理者
 これは以前にもご説明しましたけれども、一般の方には洪水のハザードマップという形でお示しをしておりますけれども、今すぐ、どこの地域でどうという資料を持ってきておりませんので明確にはお答えできませんけれども、基本的にはハザードマップをつくる前段の基礎資料として、ある地点で堤防が壊れて洪水が起こったときに、メッシュの形ですけれども、どういった地域でどれぐらいの浸水があるかというのは算出しております。
○委員
 それは小浜市で出しておられるのですか。
○河川管理者
 その結果をもとに、小浜市から洪水のハザードマップという形で、避難場所ですとか、そういった情報を入れたものもつくっておりますので、また必要があればお示しします。
○委員
 そうすると、最近、洪水とかが起きた場合に、以前ですと決壊をできるだけ止めようとするのですけれども、どうしても止められない場合は、ある地域を冠水させて水量を減らしながら決壊を抑えようという方法があるということを聞いているのですけれども、場合によっては、田んぼなどに水を流しながら、洪水の決壊を防ぐような方向性も考えておられるのですか。
○河川管理者
 人為的にわざということは、実際問題としては多分ないと思います。川だけではなくて、違うところでも貯留効果を少しでももってもらうという考え方はあります。北川では先ほど言った霞堤などになってまいりますが、川とかダムだけではなくて流域でもそういう貯留効果をきちっと保っていきましょうというような考え方はありますけれども、人為的にということはございません。人為的に堤防を壊すというようことはありません。
○庶務
 それでは、○○委員、お願いいたします。
○委員
 お世話になります。36ページですが、河床の低下というところには赤い「○」がつけられていますけれども、逆に河床が上昇している、例えば瓜生橋あたりも問題ではないかなと思います。基本的に、河床が上昇してきているところがあるというのは、やはり山の管理が不行き届きで、山が荒れているということが原因になっているのでしょうか。
 それと連動して37ページですが、「北川は渇水になりやすい河川である」ということが書かれておりますけれども、これもやはり山林の管理ということと不可分の問題なのかどうかということ。
 さらに、それが山の管理ということに思い至るとしますと、11ページの「北川の整備項目」の中に「森林の管理」ということがあがっているわけですけれども、これは最初の会議のときに質問させていただいたのですが、この会議の中で森林の部分まで含めて、ここで協議したことが反映されていくのかなということをお聞きしたいと思います。
 さらに、さっき○○委員と○○委員がおっしゃったのですけれども、私が担当させていただいております熊川の前川が、最近、「平成の名水百選」にもなりまして、ダムに関してですが工事中あるいは完成後も水質と水量が保たれるようにお願いしたいと思います。
○河川管理者
 渇水については、基本的に水の量が少ないというところが渇水の発生の原因になります。河床の変動で説明をしていたのは、非常に水が少なくなった場合に、河床の状況によっては、その水が流れずにしみ込んでしまうというような状況もあるのではないかというご質問もあったということで、資料のほうは整理をさせていただいています。
 当然、川の状況によって瀬切れが起こる現象も、可能性としては河床の状況も一つの原因になり得るということですけれども、渇水が生じるというのは、当然、降雨量もありますし、川の状況と流域の面積もあるということでございます。北川の場合には、特に貯留するようなダムといったような施設がないという状況もございますけれども、そういった全体的な状況で発生し得るということでございます。
 水量、水質の保全という観点は、前回もご説明いたしました。達成の仕方をどうするかという問題はありますけれども、河川を管理する我々としても、維持すべき流量ですとか、そういったものは設定しておりますので、我々としても正常流量の確保に向けて、今後、関係機関とも調整していくということでございます。
○庶務
 よろしいでしょうか。それでは、○○委員、お願いいたします。
○委員
 今、○○委員から土砂の堆積の話と、森林の荒廃、山が荒れているというお話が出ましたので、これに関連しましてお聞きしたいと思っております。第1回の委員会のときに、国交省管轄は瓜生堰堤までということで、それから上流は視察はなされませんでした。ただし、河内川ダムまでは視察に行ってきました。そこで、福井県の県境を越えまして、滋賀県の域ですが、大きな採石場がございます。これはきちっとした法的に基づいたところの経済活動をされておりますので問題はないわけですけれども、現地へまいりましてそこの担当者に聞きますと、70haの山林を既に買収されて、向こう100年間の採石をする余裕があるというお話でございました。既に機械を入れて、毎日、採石を生産されているわけでございます。
 「その裸山になったところに木をお植えになるんですか」とお聞きしますと、「植林をするように」というお話がございました。しかしながら、現実に、土をとって岩だけが出ているところに木を植えたって、木が生えるものではございません。そして、たとえ生えても、最近、あの山には非常にたくさんのシカがおりまして、青芽をほとんどとられてしまうのではないかという危惧をいたしております。そこで、その70haは一度に裸山にはならないけれども、相当な量で裸山になった場合に、例えば去る平成16年のような台風がきた、さらにその前の昭和28年の13号のような台風がきたら、一気に水が出たときにどういう影響が出るのかなと、私は非常に心配しております。
 平成16年のときは、小浜市の大手橋(南川)では限界にきて、周辺の住民に避難命令が出ました。あの状況から見ますと、今申しました採石場でたくさんの裸山になって、一気に雨が降ったら恐らく橋はだめになるのではないかなというような心配もいたしております。
 そういうことを考えてまいりますと、あそこの現況から特に砂の流れが非常にたくさん出ているということを私も見ております。先日も、ある技術者に川を見ていただきました。熊川宿へ来て川を見てもらいました。「非常に砂が多いですなぁ」というお話でございました。砂が多いということは、例えば珪藻類の付着に大きな影響もございますし、いろんな面で影響が出てくるわけでございます。「そこは管轄外だ」というお話であっても、将来的に北川を美しく守っていくために、それに無関心でおれるのかなと思っております。必ず関心を持って、どういうように対応していったらいいかなということも考えていかなければならないのではないかなと思っております。これも一つの議題にして議論してもいいのではないかなというぐらいに私は関心を持っておりますことを申し上げたいと思います。
○庶務
 ありがとうございました。今のご意見はお伺いしておくという形で受け止めていただきたいと思います。
 他、ございませんでしょうか。○○委員、お願いいたします。
○委員
 10ページに、「北川自然再生計画について」ということで説明がありますけれども、目標として「昭和30年代前半の北川の姿を再生する」と赤字で示されていますが、多分、前にもご説明になったかと思いますが、なぜ昭和30年代前半というのを設定されたかというのをもう一度、伺いたいなと思います。
○河川管理者
 確認しないといけませんが、特に考えられるのは自然ですとか、人と川とのふれあいですとか、そういったものが近年になって減少している部分もあるのではないかということで、より人と川とのふれあいとか、そういったものの観点で取り戻すという意味でも、こういう形で設定されたと思いますが、もう一度、確認させていただきます。
○庶務
 それでは、改めてまた回答していただくということでお願いします。
○河川管理者
 はい。
○委員
 では改めてということで。先ほど、○○委員がおっしゃったように、北川の将来を考えていく上では、ここからここまでが行政の担当で、この先は違うというような、県と国とが「ここから先は知らん。ここから先がうちの」というような形では非常に難しいことになると思います。特に、ダムをつくって、それを運用されるということなので、せっかくこういう場もあるわけですから、今後、流域全体でこの川をどうしていこうかというような仕組みをぜひつくりあげていくということを考えていただくと、より有効に機能していくのではないかと思います。
○庶務
 ありがとうございました。
○委員長
 自然再生計画ですけれども、僕もそのとき関わっていたが、はっきりと覚えていないのですけれども、その委員会のときには昭和何年代、何十年代、あるいは平成何年代と、河川の状況が写真で出てきました。当時、このときには基本的な川の再生にあたっては、みお筋とか淵とか瀬を明確なきれいな状態での河川の状況をつくりましょう。それから、人工的にあまり荒らされていない時代ということで、あまり古い時代に返っても資料もありませんし、そうして見ると、昭和30年代というのが自然も多く残っているし、人工的な河川構造物もあまりなかったのではないかなと。そして、瀬と淵がはっきりしていたのが、恐らく昭和30年代だったということで、写真から見ても非常に美しいというところから、たしか決定したのではなかったかなという気はいたしております。
○委員
 ありがとうございます。僕は素人なので知らないのですけれども、戦後、山に杉林をどんどん植えていくということが進められたのが30年代ぐらいかなという気もしますので、20年代から30年代というのはそういうことをやっていたような気もしますので、あえて30年代を選ばれたのはなぜかなという気がしました。
○庶務
 ありがとうございました。
○委員長
 それから、もう一つ、採石場の話が出ていたと思いますけれども、採石場につきましても、もちろん、いろいろ法律上の縛りはあります。例えば、どれぐらい切り開いたというときに、その地点で恐らく何十年に1度起こるであろう雨に対しては、絶対流出してはいけませんので、そのためにはきちんと調整池もつくる。それから、流れてきますから、当然、砂も出てきますので、そういったものをきちんと採石場の中に閉じ込めておきましょうという形で、本当は開発が進められているのですが、そういったところについての再三のチェックが入っているかどうか。そのあたりは、何とも言えません。
 ですから、法律上はもちろん、当然、きちっとした形で余剰水というか、表面流出が起きないような形にはなっているのですけれども、そういったところのチェックを今後、きちっと見ていくことをしないと、今○○委員が言われたように、その影響が下流のほうにまで及んでいるとすれば、そこにはやはり何か問題があるだろうと思います。そのときに出てきているのが、設計されている以上の雨であれば仕方がない面もあるかとも思いますが、そうでないとすれば、やはりきちんとしたチェックというものも、採石場の認可を出すのは県か市か、ちょっと覚えていませんけれども、そういったところでのチェックをきちっとやっていただくような形でお願いするということは必要になるかと思います。
○庶務
 了解いたしました。○○委員、お願いします。
○委員
 水の濁りということについては、私どものキャンパスがちょうど山の上にあって、下を北川が流れていて、海に入るところも全部見えますので、たびたび気がつくわけですけれども、ちょっとした雨ですぐ濁って、海が茶色になっているという風景をたびたび目にするものですからね。そのときに、本当は上流まで車で走って行って、一体どこからこの汚れが来ているんだということを確認すればいいのですけれども。北川が日本でも有数の清流だというふうな、データとしては晴天の比較的流れの穏やかなときにとっておられる水質というのはそうなっています。前にも言わせていただきましたが、雨がちょっと降ったら、たびたびそうなりますよね。そのあたりも踏まえた北川の管理の仕方を考えていかないといけないというふうに私は思います。
○庶務
 ありがとうございました。お時間も大分経過しているようですけれども、これで最後の質問にさせていただいて結構でしょうか。それじゃ、○○委員、お願いいたします。
○委員
 1点だけ、教えてほしいのですけれども。河内川ダムの流量は洪水調節で一応100m3/s、その効果があらわれるのは高塚地点で約5時間ということですけれども、100m3/sというのはダムの量でやむを得ない量と思いますが、100m3/sで約5時間というのは、実際に洪水が起きたときに、いろいろな洪水の調節方法はあると思いますけれども、どの程度の役割というか、ぎりぎりまでいけばこの100m3/sの影響はかなり大きいと思いますが、そのあたりはどの程度の効果を考えておられるのでしょうか。
○河川管理者
 まず、私のほうから申し上げさせていただきますと、一つは、河内川ダムはもともと洪水調節の面で見ますと、新道地点を基準に考えて計画をしたダムになっています。誤解のないように申し上げておきますと、今回、基本方針を新たにこういう形でつくるという段階で、5時間の雨量で計算をするとか、ダムの計画と多少手法も違ってきたところがありますが、そこで河内川ダムについて、あらためて計算というか解析をしてチェックをしたときに、下流の高塚地点で、100m3/sの洪水調節効果が見込めるという形で整理がされております。
 古い工事実施基本計画では、ダムの計画もなかったので、ダムの効果というのは見込んでいませんでした。今回、河内川ダムについてチェックをすると、100m3/s、効果があるという結果が出ているということで、河川のほうの整備は1,800m3/sで整備するということでございます。
 これは、ある対象とした洪水ということで、58ページにありますように、平成10年9月の洪水で計算したときに、100m3/sのダムの洪水調節効果があるということでご説明をさせていただいたということでございます。
○庶務
 よろしいでしょうか。
○委員
 はい。
○庶務
 それでは、次に移らせていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
3.事務連絡等(次回開催予定時期等)
○庶務
 それでは、議事次第の「3.事務連絡」に移らせていただきます。
 まず、庶務から1点、連絡事項がございます。次回の流域委員会は、7月中旬以降の開催を予定しております。第7回の流域委員会の日程調整表をご提出していただいていない委員の方々は、6月19日までに庶務のほうまでご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。以上でございます。
 何か質問等はございませんでしょうか。○○委員、お願いします。
○委員
 今日、このような形で質問や疑問点について説明していただいたことは大変ありがたいのですが、一度にすべてを説明していただくと、最初に聞いたほうは忘れてしまいますし、より理解を深めるためには、こちら側にわかりやすいような説明の仕方をしていただくとありがたいのではないかと思います。例えば、三つ、四つに分けて説明していただくなり、ちょっと工夫していただくと、我々の理解もより深まるのではないかと思いますので、今後、そういう配慮をしていただけるとありがたいと思います。
○庶務
 了解しました。資料をまとめるのに、多少、時間がかかる項目もございました。これからは最善を尽くしていきたいと思いますので、ご了承をお願いいたします。
4.閉    会
○庶務
 それでは、委員の皆様、長時間にわたるご討議、ありがとうございました。これで第6回北川流域委員会を閉会させていただきます。どうも本日はありがとうございました。