九頭竜川流域誌


3. 産業
3.1 概要

 九頭竜川流域では、福井平野や武生盆地といった肥沃な沖積平野があるため農業を中心に発達してきた。現在も豊かな水田地帯であり、福井の人々が自慢する「コシヒカリ」などの生産地となっている。また、畑地では大豆、大麦、ハウスでのきゅうりなどの野菜づくりや花きづくりも盛んである。
 九頭竜川河口の三里浜砂丘では、花らっきょうや砂丘大根が有名である。
 九頭竜川流域の工業で最も盛んな業種は繊維工業である。これは福井県の工業のなかに占める割合も高く、福井市を中心とした都市部はもちろんのこと、農村部にも多く立地している。なかでも、福井市周辺は曇天日数が多く、湿度も高いことから羽二重で有名な絹織物を主流とした織物工業が発達した。
 福井から鯖江・武生にかけては眼鏡産業が盛んで、プラスチック成形・メガネ枠工場が多く立地している。 

砂丘に咲く紫の小花 らっきょう畑
砂丘に咲く紫の小花 らっきょう畑

 三国・金津・坂井町などでは、一般機械・電気機械・化学・製紙などの企業進出がみられ、工業発展がめざましくなっている。
 今立町五箇地区の和紙業、武生市の打刃物業、鯖江市の漆器、宮崎村の越前焼などの伝統産業も有名である。
 近年は、福井市を中心に商業・サービス業といった第3次産業が多数立地してきている。 また、豊富な名勝・旧跡や温泉などを活かした観光産業も盛んである。



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