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西山公園(鯖江市) |
西山公園は、4月下旬〜5月初旬にかけて咲くツツジの名所として有名である。この公園は、約130年前に鯖江藩7代藩主の間部詮勝が、領民との交流を楽しむために茶園や梅園を設け、同時に憩いの場所をつくり「嚮陽渓」と名付けたのが始まりだといわれている。
現在、4万3千株にものぼるさまざまなツツジが植えられている。公園の上方には日本庭園が造られ、遊歩道をつたって長泉寺古墳群につながってる。
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足羽川堤防の桜(福井市) |
足羽川左岸堤防約2kmにわたって、昭和27〜28年に植えられた約700本のソメイヨシノが、4月初めには美しい花をつける。この足羽川堤防の桜は足羽山の桜と対で「足羽川・足羽山公園」として、「全国桜の名所100選」にも選ばれた福井県を代表する桜の名所である。(※日本の百選データ・ブック 大蔵省印刷局 p.125)
福井市では、昭和27年(1952)に開かれた博覧会を機会に、商工会議所・観光協会、そして福井市が協力して植樹美化運動を進めることとなり、街路に多くの種類の街路樹を植えて特徴のある街にしようと、市民から浄財を募ってプラタナス・アカシヤ・ヤナギ・イチョウ・コブシ・トチノキ・サクラなど17種の苗木を買い求め、各街路で植樹祭を行い整備を進めた。その一環として、足羽川の堤防に桜木が昭和28年(1953)3月頃から順次に植えられていった。その内、木田橋から花月橋に至る間の桜が見事に成長したものである。(※私の春秋 熊谷太三郎自伝 p.220)
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足羽川堤防の桜 |
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弁天桜(勝山市) |
九頭竜川右岸堤防上、勝山橋を挟んで、その上下流にかけて1.5kmに及ぶ桜並木は、弁天桜と呼ばれる県下に知られた桜の名所である。
大正末期に当時の勝山町長が桜木を100本ほど植えたのが始まりで、これを現在のようにしたのが市橋定吉である。市橋は昭和の初めに名古屋から取り寄せた苗木500本を植え、その後も自分の畠で苗を育てては植え続けた。植えたあとで、油粕をまいたりして丹誠をこめて育てた。
弁天堤で花見が行われるようになったのは、昭和8年(1933)頃からである。
現在は、足羽川堤防や弁天堤のように堤防肩に植樹すると、台風などによって木が倒れたり、風で揺さぶられて根が露出したとき堤防も崩れるため、堤防の裏に盛土して木根が堤体に影響しないように植樹するよう、建設省の「河岸等の植樹基準」に定められている。
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弁天堤の桜 |
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