九頭竜川流域誌


5.7 日野川中流部左岸の水害予防組合

(1) 十郷堤防水害予防組合
 明治25年(1892)に、日野川筋の関係10ヵ村(区)が大同団結して「十郷堤防水害予防組合」を結成し、国・県・村に対して働きかけ、日野川堤防の構築と基幹排水路の設置・揚水ポンプ場建設などを実現するよう計画が立てられた。
 この組合が結成されるまでは、慶応2年(1866)に10ヵ村(清水山・片山・真栗・御油・島寺・風巻・小羽・三留・杉谷・田尻栃谷)が日野川堤防維持費を石高で割って、村協議費に盛り立てていた。明治23年(1890)に法律第46号、県令第45号により水利組合設置条例が定められ、10ヵ村の総代がたびたび会合し、陳情などを繰り返した。
  そうして、明治25年(1892)9月20日、郡役所において規約が定められ「十郷堤防水害予防組合」が結成された。組合結成後には、事務局が天津村役場(現清水町)に置かれ、昭和33年(1958)の町村合併により清水町となり町に引き継がれ、その後、福井県営灌漑排水事業が完成した昭和44年(1969)4月に組合を解散した。これにより慶応2年以来、110余年もの間の懸案であった堤防構築・水害予防排水工事に終止符がうたれた。
(※清水町史 下巻 p.564〜568)


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