九頭竜川流域誌


2.3 真名川直轄砂防施行区域内の砂防指定地

 真名川直轄砂防施行区域内の砂防指定地は、明治35年(1902)7月24日に雲川流域で4ヵ所、雲川上流の温見川流域で1ヵ所の計5ヵ所が指定され、その後引続き明治44年(1911)3月10日に、温見川流域の上流水源地帯など2ヵ所が指定された。
 大正時代には、真名川上流の笹生川流域で3ヵ所、雲川流域で14ヵ所、温見川流域で2ヵ所、雲川左支川熊河川流域で7ヵ所、雲川右支川巣原川流域で6ヵ所の計32ヵ所が追加指定された。
 昭和時代になってからは、戦前に温見川流域で6ヵ所、雲川左支川鎌谷川流域で1ヵ所、支川巣原川流域で1ヵ所、支川熊河川流域で2ヵ所の計10ヵ所が指定された。戦後になってからは、荒廃した流域の保全と災害の防除のため、主として支川を対象にして、真名川右支川の仙翁谷流域・モッカ谷・左支川小若谷川で各1ヵ所、笹生川右支川の黒谷川・荒谷川・左支川細ヶ谷流域で各1ヵ所、雲川左支川の大雲谷川・鍋ヶ谷・羽付谷・鎌谷川・右支川親川谷流域で各1ヵ所の計11ヵ所が指定され、直轄砂防施行区域内の砂防指定地は合計60ヵ所となった。これらの砂防指定地は、焼畑跡が荒廃していた雲川流域が多くを占めていた。

 参考資料
真名川砂防10年のあゆみ 1988年3月 建設省福井工事事務所
福井県土木史 昭和58年5月 編集・発行:福井県建設技術協会
治山事業参考資料第V輯 福井県の災害とその対策 其の三  昭和29年6月
福井県山林協会 著者:小出 博
ふくいの砂防 平成9年9月  福井県土木部砂防課
福井県の砂防史 −砂防法制定100周年記念− 平成8年10月 福井県土木部砂防課


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