九頭竜川流域誌


1. 九頭竜川再改修工事
1.1 概要

  九頭竜川・日野川・足羽川は、昭和23年(1948)6月の福井大地震による堤防の被災と7月の梅雨前線による出水、および昭和28年(1953)9月の台風13号の出水によって大被害を被ったことなどが契機となって、明治時代の改修以後、しばらく途絶えていた本格的な河川改修が叫ばれるようになった。九頭竜川流域の住民や福井市をはじめとする市町村の熱意が県や国を動かし、改修の実現に向かって大きく前進を始めた。
 そして、九頭竜川再改修工事は、昭和31年(1956)4月の告示をうけ、建設省が「九頭竜川改修総体計画」を作成して工事に着手した。
 改修工事は、九頭竜川および日野川の河道の浚渫、堤防の嵩上げおよび補強を主体とし、同時に周辺地域への河道掘削土を用いた農地への客土による土地の高度化利用を図るとともに、河川水位の低下による農地の乾田化を目的に進められた。
 なお、昭和34年(1959)の台風15号(伊勢湾台風)による出水を契機として、昭和35年(1960)にダムによる洪水調節を伴う河川改修計画に変更された。



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