九頭竜川流域誌


2.6 真名川ダム水環境改善事業

(1) 概要
  
図4.3.9無水区間の位置図
図4.3.9 無水区間の位置図
真名川ダムの貯水池の水は、県営真名川発電所(企業庁)まで導水路で引かれている。そのため、ダム直下から約3km区間は、水の流れていない状態となっている。この区間は峡谷をなしており、清流の回復が望まれていた。
  そこで、従来のダムの機能を維持しながら、真名川峡谷の清流回復に必要な放流施設を設置することとなった。工事は、平成5年(1993)度〜8年(1996)度に実施された。
真名川ダム水環境改善事業前 真名川ダム水環境改善事業後
ダム下流約3qまで、河川にほとんど水が流れていなかった。 放流設備を使うことにより、ダム下流に清流がよみがえり、親しまれる河川となった。
(2) 設備概要
  既存の発電用導水路トンネルに分岐管を設け、バイパス放流管を設置した。このバイパス放流管を通じて河川維持用水ゲートに水を送ることで、年間を通して一定水量が河川に放流でき、魚類等の生息を可能とした。
図4.3.10設備配置図
(C).既得取水放流設備
主に真名川沿岸の農業用水を放流するために利用する設備。
主ゲート・パルプ 副ゲート・パルプ
主ゲート・パルプ 副ゲート・パルプ
(D).河川維持流量放流設備
真名川峡谷の清流を維持するために必要な河川維持流量を放流するための設備。
主ゲート・パルプ 副ゲート・パルプ
主ゲート・パルプ 副ゲート・パルプ
(E).噴水設備
真名川ダム周辺の景観を考慮した設備。訪れる人を楽しませている。
噴水設備


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