九頭竜川流域誌


6.2 現況利水状況(建設省直轄管理区間および指定区間の特定水利)

(1) 灌漑用水
 九頭竜川流域の灌漑用水の殆どは、九頭竜川をはじめとする河川水に依存しており、利用率が極めて高い。灌漑用水の許可水利権は、平成11年3月現在21件許可され、慣行水利権は19件である。
 灌漑用水の全許可水利権量は94.9197m3/sであり、21ヵ所から取水して約24,400haの水田を潤している。この内、最大の取水を九頭竜川鳴鹿大堰から行っており、右岸に十郷用水、左岸に芝原用水を引水し、合計で灌漑期に最大46.605m3/s(4月11日〜5月15日)を取水して、1市6町にまたがる農地約10,400haを潤している。
(2) 上水道用水
 上水道用水は、全水利権量1.884m3/sで4ヵ所から取水している。
(3) 工業用水
 工業用水は、全水利権量12.79m3/sで4ヵ所から取水している。この内、最大は河口部に位置する北陸電力(株)の火力発電用冷却用水としての11.83m3/sである。
 福井臨海工業地帯や鯖江工業団地は、河川水を使用している。
(4) 発電用水
 真名川総合開発事業や九頭竜川電源開発事業などによって、昭和32年(1957)に笹生川ダム、昭和43年(1968)に九頭竜ダム、昭和54年(1979)真名川ダムなどが建設され、同時に五条方発電所、長野発電所、真名川発電所など多くの発電所が建設された。現在25ヵ所の発電所があり最大771.036m3/sの河川水を利用して、約53万kwの発電が行われている。


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