九頭竜川流域誌


1. 大改正された河川法のもとでの新しい河川制度
1.1 河川法の大改正

 新河川法の制定された30年代から40年代にかけては、高度経済成長時代を迎えて都市および産業は急速な発展を遂げた。その代償として、水田の減少などによる自然遊水地が宅地化されていったにも拘わらず、治水対策が立ち後れて都市型水害が頻発したり、河川や湖沼などで水質汚濁が進むなど、河川をめぐるさまざまな問題が生じてきた。
 特に、都市化の進展は、水と緑に満ちた空間を減少させ、身近にあった自然が遠くへ行かなければ求められなくなったり、生物が直線化とコンクリート化された河川から逃げ出したり、さらには河川利用などが疎遠になったことから、住民の川への親しみや上・下流間の連帯感が薄れるなど多くの問題が生じてきた。
 このような河川をめぐる諸問題を解決するために、平成9年(1997)6月に河川法が約40年ぶりに大改正された。



九頭竜川流域誌メニューへ
第2章メニューへ
戻る次へ
TOPに戻る

Copyright (c) 国土交通省近畿地方整備局 福井工事事務所 2001 All Rights Reserved.