加古川バイパスリニューアル計画

市民や利用者のご意見を参考に当初計画素案を見直しました

平成10年7月に関係行政機関で作成した「加古川バイパスリニューアル計画(構想)」について、2ヶ年にわたる「加古川バイパスリニューアル懇話会」において委員の皆様からいただいたご意見や、「加古川バイパスリニューアルニュース」を通じて住民の皆様からいただいたご意見を参考に、当初計画(構想)を見直し、このたび「加古川バイパスリニューアル計画」を策定しました。

項目

  1. 加古川バイパスリニューアルの概要
  2. 経緯
  3. 計画策定フロー
  4. 懇話会での主な意見
  5. 当初計画案からの変更内容
  6. 加古川バイパスリニューアルニュース バックナンバー

1. 加古川バイパスリニューアルの概要

加古川バイパスは昭和49年全線供用以来、京阪神と播磨・中国地方を結ぶ幹線道路として、また、側道も含めた生活道路として、地域の重要な役割を果たしています。しかしながら、現状で以下の問題点があり、これらを解決するために加古川バイパスリニューアル計画を策定することになりました。

  • 供用後25年以上経過し、施設の陳腐化が進んでいる
  • 沿道の急速な市街化に伴い、交通量も激増
    本線交通量35,000台/日(S49)から92,000台/日(H9)に
    加古川市人口165,000人(S49)から268,000人(H10)に
    加古川市自動車保有台数27,000台(S49)から164,000台(H10)に
  • 交通量の増加に伴い、交通渋滞が多発しており、交通事故も激増
    事故件数152件(S55)から529件(H9)に

2. 経緯

時期 会議等 主な内容 備考
平成9年
10月9日
「加古川バイパスリニューアル検討協議会」発足 「欠陥返上へ改造」という見出しで報じられる 記者発表
平成9年度
(3回開催)
「加古川バイパスリニューアル検討協議会」
開催: 建設省、兵庫県、県警、加古川市
現バイパスの問題点の改善、現交通への影響最小、周辺市街地への影響最小を基本に整備計画案を作成  
平成10年
8月21日
「加古川バイパスリニューアル計画(構想)」公表 計画素案を元に懇話会を開催し、幅広い意見を聞いた上で最終的に計画を作成する旨を発表 記者発表
平成10年
11月6日~
(6回開催)
「加古川バイパスリニューアル懇話会」
開催: 学識経験者、地域の道路利用者、沿道住民代表、行政機関
計画素案について説明した上で、委員から意見をいただき、計画に意見を反映させる H12.6終了
平成10年
11月~
(6回配布)
「加古川バイパスリニューアルニュース」配布:
加古川市民に全戸配布
計画素案の内容、懇話会での意見について加古川市民に周知するとともに、意見もいただく 今後も継続予定
平成12年
8月21日
「加古川バイパスリニューアル計画」公表 計画素案に対する意見やアドバイスを踏まえ、検討協議会(行政4機関)として計画を策定 今回の記者発表

3. 計画策定フロー

加古川バイパスリニューアル検討協議会(建設省、兵庫県、兵庫県警、加古川市)で作成した計画素案をたたき台とし、「加古川バイパスリニューアル懇話会(学識経験者、道路利用者代表、沿道住民代表等で構成)」においてご意見やアドバイスをいただくことを試みました。また、「加古川バイパスリニューアルニュース」により一般市民に対しても計画素案の内容、懇話会での討議内容等について広報を行い、計画素案についての市民からのご意見も反映させて、計画を策定しました。

リニューアル計画策定フロー

リニューアル懇話会構成委員

区分 所属及び役員 氏名 備考
学識経験者
(2名)
兵庫大学教授 牛木素吉郎 座長
流通科学大学教授
(前神戸大学助教授)
森津秀夫  
道路利用者代表
(3名)
加古川商工会議所会頭
(会頭職務代行者副会頭)
瀧川松男
大庫典雄
~H12.4.9
H12.4.10~
加古川交通安全協会会長 中田定夫  
JAF姫路支所事務長 國定芳信
殿界茂徳
~H11.3.31
H11.3.31~
沿道住民の代表
(3名)
加古川市町内会連合会会長 青木行夫  
加古川市連合婦人会会長 岸本正子  
加古川市議会建設水道常任委員会委員長 神吉耕蔵
西田重幸
~H11.7.28
H11.7.28~
行政機関
(4名)
兵庫県土木部長 (H12.4.1組織改正により兵庫県県土整備部土木局長) 前田増夫
山口昇
~H12.3.31
H12.4.1~
兵庫県警察本部交通部長 樋口藤太郎
平野悟
~H11.9.25
H11.9.26~
加古川市助役 瀬川栄治  
建設省姫路工事事務所長 板倉信一郎  

リニューアル懇話会で議論した内容

時期 懇話会 内容 備考
H10.11.10 第1回懇話会 懇話会趣旨説明
現地視察
加古川バイパスリニューアル計画案の概要説明
全体説明
H11.2.4 第2回懇話会 ランプ改良
新加古川大橋改良
個別メニュー説明
H11.3.25 第3回懇話会 ボックス改良
交差点改良
個別メニュー説明
H11.6.29 第4回懇話会 路肩拡幅
沿道環境対策
市民からの意見に対する考え方
個別メニュー説明
住民意見への対応
H12.2.25 第5回懇話会 整備スケジュールについて
市民からの意見に対する考え方
全体説明
住民意見への対応
H12.6.7 第6回懇話会 当初案に対する変更内容説明
加古川バイパスリニューアル計画の説明
計画説明

4. 懇話会での主な意見

第一回懇話会
主な意見(要旨) 回答

現在の側道の使われ方、機能について見直しをしていかなければならない。

  • 現状では自専道としての側道の役割
  • 地域内の幹線道路として役割
  • 住宅地内の区画道路としての役割等、多機能を有している。

これらの機能は将来的には、分離していく必要があるのではないか。

昭和40年代と現在では、沿道の状況が大きく変わっており、土地利用、周辺地域の道路網の整備とも合わせて、考えていく必要があるのではないか。

当然、今後考えなくてはならない問題だと認識しておりますが、今回のリニューアル計画の中で反映させるのは難しい問題です。

今後、関係する加古川市や周辺の街づくり計画などと調整をはかりながら、加古川バイパスの側道についても機能の再検討をしていきます。

広幅員路肩を整備することで、路肩走行を助長(黙認)するようなことにならないか。 基本的には路肩は走行車線ではありませんが、渋滞時には路肩走行も懸念されます。これに対しては路肩を走行しにくいように、路肩部分の舗装構造を変えることや、路面表示をするなどの対策を考えています。
本線縦断線形改良(アップダウンの改善)を行うことによる効果として、事故以外に、環境に対して効果が期待できるのではないか。(騒音、排ガス等)

道路としてはアップダウンのない道路が理想的です。しかし、全線に亘ってアップダウンを解消するためには、かかる費用、交通規制、周辺市街地への影響が多大となりますので、当初案では、交差点改良やボックス(穴門)改良によって、本線路面のかさ上げが必要となる箇所に限ってアップダウンも改善する計画(3箇所)でした。しかし懇話会での指摘もふまえ、新たに本線のアップダウンのきびしい区間2箇所の改良も追加することとしました。(合計5箇所)

アップダウンの改善による効果としては、安全性の向上、走行時の快適性、環境改善等が考えられます。

工事実施に伴う交通規制の方法について、例えば夜間工事の実施全面通行止め、2車通行止め等を選択肢として考えていく必要があるのではないか。 規制を伴う道路工事は、交通量や利用状況等を公安委員会と調整しながら実施しているところです。今後リニューアルを進めていく中で、大幅な交通規制の実施が有効と思われる工事については、夜間工事の実施等も選択肢として検討します。
道路情報の効率的な伝達方法及び道路公団区間との連動、連携を図ってほしい。
(道路工事時の迂回可能な地点での情報提供等)
現在実施中のランプ工事等で、ラジオによる規制情報の事前提供や規制案内看板の設置、工事期間中の電話案内など、情報提供の改善に取り組んでいます。今後とも道路利用者に十分な情報提供が行われるよう取り組んでいきたいと考えています。
第二回懇話会
主な意見(要旨) 回答
新加古川大橋の改良について
  • 下り線も3車線にできないか。
  • 下りONランプの加速車線を改良しても合流は危険ではないのか。
  • 下り線で事故多発の恐れがあるのではないか。
  • 下り線は、ONランプとOFFランプが近接することになるが大丈夫か。

既存の橋を活用する場合、上下線あわせて5車線が限界です。ピーク時の交通渋滞を考えた場合、限られた幅員の中で上り線を3車線とすることが合理的と考えています。

ランプの合流や分流が安全にできるよう、十分な長さの加速や減速の車線を確保します。

加古川上りOFFランプの側道合流部が狭いので改良が必要である。 現在、頻繁に渋滞が発生している河原交差点の改良と合わせて、加古川上りOFFランプと側道の合流部の直近にある上り側道から下り側道へのUターンボックスを東方向へ移設して大型車もスムーズに転回できるようにするとともに側道を2車線に拡げます。
第三回懇話会
主な意見(要旨) 回答

計画案では近接しているボックスで改良予定になっていない箇所でも一方通行であったり、狭いボックスを車が通って危険なところもあるが、改良できないか。

加古川工業団地付近(No.13、14、15)のボックスについて、素案では現状維持となっているがNo.14が北行き一方通行であり、車両が両側の狭いボックスを通るため、危険である。

穴門(ボックス)改良は、穴門1箇所毎の利用 状況を基本に改良計画としていますが、地元自治会の意向もとり入れることにします。例えば、非常に近接している穴門は、2箇所を1つと考えることにより、一方を拡幅して対面通行化と歩車道分離の改良を行い、他の一方を廃止する計画も追加しました。

しかし、穴門の廃止については、付近住民の方の反対意見もありますので、今後工事の実施の際に再度関係町内会と十分調整をはかりながら進めます。

第四回懇話会
主な意見(要旨) 回答
新加古川大橋の下り線も上り線同様に3車線に拡幅すことを今一度考えてほしい。
  • 下り線でも夕方ピーク時には加古川ランプ入口及び加古川西出口の渋滞が著しい。
  • 将来的なことを考えて、思い切って根本的な改良を考ていただきたい。
  • 現在の技術をもってすれば、技術的に困難とは言えなのではないか。
  • 短期的な整備とするか利用者が当面不便でも我慢すか、長期的になるが根本的な改良をしていくかの選択難しいが、利用者が納得できる方法をとっていただきい。
当初計画案では、ピーク時の交通渋滞の解消を考えた場合、限られた幅員の中で上り線を3車線化することが合理的と考えていました。しかし、懇話会委員や市民の方からご意見をいただき、幅員を拡げる案も含めて再検討することとなりました。その結果、新技術の採用により、上り線、下り線ともに3車線とすることにしました。
ONランプの開口部からの騒音が大きい。
側道側に遮音壁を設置できないか。
ランプの合流や分流箇所では交通安全上見通しを確保するため、遮音壁を設置できない部分があります。開口部から漏れる音を遮断するために側道の外側に遮音壁を設置する方法が考えられますが、この場合、沿道利用ができなくなりますので、沿道利用者との調整が必要となります。
No.31のボックス
人道ボックスの新設だけでなく車道も拡幅してほしい。
  • 車道拡幅の対象交通量には満たないが、対面通行あるのにボックス内ですれ違いができないので拡幅てほしい。
  • 取付市道も拡幅してほしい。
    地元の同意が得られる方法で整備方針を立てて、できるだけの情報を開示し十分な説明が必要である。

当ボックスは、自転車歩行者の利用が多く、しかも通学路となっております。

車道のボックス拡幅については、側道からの右折車がボックス内で対面しないように時差による信号処理がなされていることや、接続道路が通学路で車両通行は時間規制になっており、通行車両も非常に少ないために拡幅は考えておりません。

なお、接続の市道の拡幅については、水路敷を活用するなどして、部分拡幅を検討します。

第五回懇話会
主な意見(要旨) 回答
土山に平岡北と東地区の平岡公民館ができて、土山2号の西側の市道を6mに拡幅している。本線縦断の改良と併せて、この道路の取付位置でマイクロバスが通れる程度のボックスを新設して、上り下りの側道をつないでほしい。

ボックス改良の基本的な考え方としまして、自動車の利用が500台/12h未満のボックスは安全性確保の観点から自動車通行止めの対象としています。

平岡公民館の自動車による利用状況は、最大60台/日程度ですので、ボックスの新設はむずかしく、今までどおり、近くのボックスを利用していただくことになります。

5. 当初計画案からの変更内容(ニュースvol.6参照)

対策メニュー追加変更箇所

6. 加古川バイパスリニューアルニュース バックナンバー