加古川を考える懇談会

懇談会開催の背景

加古川の流域面積は県土の約20%を占める兵庫県下最大の河川です。江戸時代には舟運が栄え、闘龍灘などの景勝地が愛され、ひとびとが川とかかわる歴史と文化を積み重ねてきた地域です。

近年、川や水辺、水に対する関心が非常に高くなり、加古川においても、兵庫県と地元市町村を中心とする東播磨流域文化協議会による活発な活動が行われています。今後さらに多様化・高度化することが予想される住民のニーズに応えていくために、行政がすべて何もかもやるということではなく、地域の自発的な活動を支援し、住民と一緒に、あるいは住民を支援していくことが、行政にとって重要であると考えています。

平成9年の6月に河川法が改正され、河川環境の整備と保全、および川の計画を作る際のプロセスにおいて地域の意見を聞くことが法律上、明確に位置づけられました。これらはいずれも、従来から行われてきたことですが、法律の中ではっきりと方針を打ち出したのは極めて重大なことです。

これは、洪水や渇水などの危機的な状況を回避しつつ、平常時の川も重視しようという動きです。また川の特性を考え、全国一律ではなく、それぞれの個性を活かした川づくりを考えていこうという姿勢の表れでもあります。

このような背景のもとで「人と自然の共生」が多様な分野で盛んに言われています。行政は治水、利水、環境の調和を保ちながらそれらのさまざまな要素を考え、幅広く、そして地域住民と一緒になって改めて加古川について考えていくことが必要となっています。

そこで、これからの加古川の川づくりにあたって、多方面にわたる分野で活躍中の委員の方々に、自由で忌憚のない意見を述べていただき、それを提言としてとりまとめ、今後の河川行政に反映していければと考え、当懇談会を開催するものです。

開催経緯

懇談会の開催は平成9年11月5日の第1回開催を皮切りに第10回(平成12年3月8日開催)までを一区切りとして、開催内容を「記録集」としてとりまとめました。

また平成12年度より「地域住民との交流・連携」をふまえて住民参加の形で新たにスタートしました。