東はりま加古川水の新百景

冊子番号11


きたまえさかいせき(きねんひ)
喜多前坂井堰(記念碑)
■河川名
加古川
■所在地
黒田庄町 黒田
■参考文献 町提供資料(加古川の舟運と井堰)


写真



川、水との関わり(アピールポイント、その他)
加古川の利水の歴史が刻まれた井堰と碑。




JR加古川線「船町口」下車徒歩10分
中国自動車道「滝野社」ICから国道175号北へ30分
概要
「喜多前坂井堰」は、船町橋のすぐ下流にある長さ105mの潅漑(かんがい)用の“井堰”です。
近世には井堰から用水溝で前坂、さらに下流の喜多へと水を引いていました。この“井堰”は定堰ではなく仮堰で、秋冬の間は舟筏の運行を認め、毎年4月になると『物杭を打入普請』するよう享和3年(1803)の『御定法書』で決められていたようです。
しかし、三ケ村井堰の下流に位置した仮堰であるため、旱魃(かんばつ)の年には水不足に悩まされ、番水をめぐって喜多・前坂両村にはもめ事が多かったようです。
現在の「喜多前坂井堰」は、昭和11年(1936)に着工し、同12年(1937)に完成。同年に竣工を記念して井堰の下流、川の東岸にある道を少し入ったところに記念碑を建立しています。記念碑には当時の状況等も記され、川からの恵み、川との戦いの歴史が刻まれています。なお、現在では、黒田地区も加入し「喜多前坂黒田井堰」に名称変更されています。




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