東はりま加古川水の新百景

冊子番号114


くらくまつえもんやしき
工楽松右衛門屋敷
■河川名
加古川
■所在地
高砂市 高砂町
■参考文献 「兵庫の街道 いまむかし」
神戸新聞総合出版センター
「兵庫歴史散歩」兵庫歴史教育者協議会編著 
「ひょうごランドスケープ100景」
神戸新聞総合出版センター


写真



川、水との関わり(アピールポイント、その他)
近世高砂の繁栄ぶ功績のあった商人の屋敷。




山陽電鉄「高砂」下車徒歩3分
概要
「工楽松右衛門屋敷」は、堀川のすぐ近くにある古い屋敷で、加古川を行き来した“高瀬舟”の舟板が壁板に使われています。
加古川舟運は、大正2年(1912)の播州鉄道開設により完全にその姿を消しましたが、同時に“高瀬舟”も次々に解体されていきました。廃材となった高瀬舟を有効的に再利用しようと、その素朴で頑丈な船板はあちこちの家の土蔵の壁板(外張り)に姿を変えったといいます。この屋敷の壁板に使われている板もそうではないかといわれ、それをを見ることで、当時の“高瀬舟”の大きさなどがよくわかります。
工楽松右衛門は、帆布製造の始祖として知られる人物で、寛保3年(1743)に高砂市東宮町に生まれました。幼少の頃から改良や発明が好きだった松右衛門は、それまでの脆弱な帆布に改良を加え、木綿を使った厚地大幅物の帆布の織り上げに成功し、「松右衛門帆」と呼ばれて全国の帆船に用いられるようになりました。また、築港技術をにもすぐれていたと言います。高砂神社の境内には、りっぱな銅像が建っています。



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