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川、水との関わり(アピールポイント、その他)
加古川水系の豊かな水が生み出した伝統産業「杉原紙」に関する施設。
神姫バス「杉原紙研究所」下車東100m |
概要
奈良時代から美紙として聞こえ、平安時代にはすでに文献にも現れる「杉原紙」。「杉原紙研究所」は、その杉原紙の復元と技術保存を目指して、町によって昭和47年(1972)に設立されました。
加美町で生まれた杉原紙は、貴族社会で重宝され、武家社会でも公用紙として愛用、江戸時代に至っては広く一般庶民にも使われた歴史と伝統を誇る紙です。当時の製紙方法は麻や穀(楮/こうぞ)の原料が生える山野と、きれいな水が豊富にあることが第一条件で、この条件を満たした杉原谷は、水の恵みである杉原紙を生み出し、室町時代の中頃までは「杉原」と言えば良質の紙そのものを意味していました。この地での紙漉きは大正末期にいったん途絶えましたが、杉原紙研究所の設立により、昭和58年(1983)春には兵庫県無形文化財に認定されています。現在、当研究所では昔通りの技法による紙漉きの実演や漉いた和紙を用いてつくった100種類以上の紙製品の即売も行っています。
なお、昭和41年(1966)3月、町内の杉原谷小学校内に、地元の人達によって「杉原紙発祥之地」の記念碑が、また47年(1972)、研究所に紙漉きの復活を記念して復元の碑が建てられました。
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