東はりま加古川水の新百景

冊子番号38


いちょうのき(さいせんじ)
銀杏の木(西仙寺)
■河川名
杉原川
■所在地
西脇市 西田町
■参考文献 「兵庫のふるさと散歩 東播編」兵庫県
監修/石田 善人
発行/21世紀ひょうご創造協会


写真



川、水との関わり(アピールポイント、その他)
杉原川にまつわる伝説をとどめる植物。




神姫バス「郷の瀬」「冨田」下車徒歩8分
概要
西田町にある「西仙寺」の本堂には、大屋根にかぶさるように立つ、樹齢数百年の「銀杏の大木」があります。
その昔、別所長治が本堂に火を放ったとき、炎天の夏もこんこんと湧く水船という杉原川の用水につながるこの銀杏は、この用水から水を吸い上げ、にわかに水を吹いて火を消したと伝える古木です。
また、西仙寺は白雉2年(651)に法道仙人の開基と伝える寺で、孝徳天皇の病気平癒のために建立されたといいます。また、待望の世継ぎを失った姫路城主・本多平八郎忠刻の妻・千姫が、この寺にかなりの田畑を寄進し、その菩提を弔ったこと、墓石の林立する中に赤松則祐をはじめ土豪の墓が残り、歴史を有する播磨の名刹であることがうかがえます。
この寺は杉原川がカーブした右岸に建ち、付近一帯はのんびりと太公望が釣りざおの影をおとす風景が似合う場所でもあります。



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