東はりま加古川水の新百景

冊子番号52


あかいのみず
閼伽井の水
■河川名
加古川
■所在地
滝野町 光明寺
■参考文献 「TAKINO」滝野町
町提供資料


写真



川、水との関わり(アピールポイント、その他)
歴史的な言い伝えが残る湧水。




JR加古川線「滝野」下車徒歩30分
神姫バス「滝野」下車徒歩30分
概要
「閼伽井の水」は、推古天皇(592-628)の時代、法道仙人が五峰山光明寺開基のとき、本堂の東北に“閼伽”と呼ばれる神聖な水を諸仏に供するために掘ったと伝えられる井戸です。
『太平記』によると、観応2年(1351)の光明寺合戦の時、足利直義方の愛曽伊勢守に仕える小姓が神がかりとなり、十丈(約3.5m)ほど飛び上がって「私は伊勢大明神である。この城を守るため三本杉の上にとどまっている。私がいるかぎり落すことはできない。高師直・師泰らは7日の内に滅びるであろう。ああ熱い。この三熱の炎を冷まそう。」と叫び、この井戸に飛び込んだところ、井戸水は湯のように沸き返ったといいます。このお告げで力を得た直義方は、必死に防戦し、さすがの寄手も引き退いたと言い伝えられています。
この井戸水は五峰山中の秘水の一つで、貴重な水源でした。遥かなときを隔てて今もなお、こんこんと湧き出ています。


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