多自然型川づくり事例集


より豊かな河川環境に向けて
多自然型川づくりとは?
川の個性を活かす工夫
工法の実例
工法の実例1
工法の実例2
工法の実例3
工法の実例4
生態系を守る
未来に向けた河川環境
みんなの声を聞かせて
多自然型川づくり---基礎知識
■川の性格に合わせて、工法を選びます。
川には、さまざまな個性があります。自然豊かな川づくりを目指すには、川が持つそれぞれの姿や特性を活かせる工法が必要となります。
 ここでは、まず、河岸を守るための基礎的な構造物についてふれておきましょう。
護 岸
 護岸とは、流水の侵食(しんしょく)から堤防や川岸を安全に保護するために設けられるもので、次の3つに分類されます。左頁の図を参考にしてください。
●低水護岸(ていすいごがん)
低水路河岸(ていすいろかがん)の侵食を防止するためにつくられる護岸。

●高水護岸(こうすいごがん)
複断面河道(ふくだんめんかどう)で高水敷幅(こうすいしきはば)が充分あるような場所の堤防を、流水その他から保護することを目的として設置された護岸。

●堤防護岸(ていぼうごがん)
単断面河道(たんだんめんかどう)である場合、あるいは複断面河道であるが高水敷幅が狭く、堤防と低水路河岸を一体として保護しなければならない場合の護岸。

また、護岸の構造は、のり覆工(おいこう)、基礎工(きそこう)、根固工(ねがためこう)などからなります。
水 制
 用 語 の 解 説 
低水路 通常の(雨が降った時も含む)水位で水が流れている ところをいいます。
高水敷 洪水時に水が流れているところをいいます。
河道 川の水が流れているところをいいます。
複断面河道 堤防と低水路の間に十分な高水敷がある河道。
単断面河道 堤防と低水路の間に十分な高水敷がない河道。
 水制(すいせい)とは、川の流れの速さや向きをコントロールするためにつくられるものです。大きくは、川の流れに対して直角または直角に近い角度でつくる“横工(よここう)”と、平行に近い角度でつくる“縦工(たてこう)”の2つの工法に分かれます。水制には、水の流れを跳(は)ねかえすことにより、土砂を沈殿(ちんでん)させたり、逆にかき出したりすることで、水深を維持するなどの効果があります。
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