多自然型川づくり事例集


より豊かな河川環境に向けて
多自然型川づくりとは?
川の個性を活かす工夫
工法の実例
工法の実例1
工法の実例2
工法の実例3
工法の実例4
生態系を守る
未来に向けた河川環境
みんなの声を聞かせて
生息環境としての川
生態系を守る
■ビオトープの整備
 川にはさまざまな生き物が生息しています。植物は昆虫の餌に、昆虫は魚や鳥の餌になり、それらはもっと大きな魚や鳥、動物たちの餌(えさ)になるというように、生き物は互いの存在によって生命を維持しています。この食物連鎖(しょくもつれんさ)がうまく循環(じゅんかん)するためには、さまざまな生物が共にすめる環境であることが必要です。「生物の生息(せいそく)場所」のことを、ドイツ語でビオトープといいますが、豊かな自然環境をつくるためには、質の高いビオトープを保全・復元・創造していくことが大切です。多様な生き物が生息できるビオトープの整備は、多自然型川づくりの大きなテーマです。
■ワンドによるビオトープの復活
 揖保川下流の八十橋(やそばし)周辺では、川の本流とは異なる水域、ワンドをつくることでビオトープを整備し、生態系(せいたいけい)の復活に効果をあげました。
 汽水域(きすいいき)で生息するボラなどの魚をはじめ、ウナギ、チチブなどの回遊性(かいゆうせい)の魚、オイカワ、コウライニゴイなどの淡水性の魚、テナガエビなどの甲殻類(こうかくるい)、かめなどの爬虫類(はちゅうるい)が生息しています。また、陸域(りくいき)でも植生が回復し、鳥類、昆虫類がすむようになり、自然の状態へと回復しつつあります。
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