多自然型川づくり事例集


より豊かな河川環境に向けて
多自然型川づくりとは?
川の個性を活かす工夫
工法の実例
工法の実例1
工法の実例2
工法の実例3
工法の実例4
生態系を守る
未来に向けた河川環境
みんなの声を聞かせて
多自然型川づくり---基礎知識
多自然型川づくりとは?
■洪水との闘い
 人々が川と深いつながりを持つようになったのは、遠く弥生時代、稲作が始まった頃にまでさかのぼります。生活用水、灌漑(かんがい)用水を求めて人々は川辺に暮らすようになったのですが、それは同時に水害の恐ろしさを知ることでもありました。普段は恵みをもたらす川ですが、ひとたび大水となれば堤防は切れ、濁流(だくりゅう)が田畑や家々に流れ込み、人々は自然の猛威(もうい)に苦しめられてきたのです。日本の河川は、急勾配(きゅうこうばい)で流路も短いため大雨になると氾濫(はんらん)しやすく、洪水との闘いは流域に暮らす人たちの宿命でした。そして、人命や財産、農作物などを水害から守り安心して暮らせるように古くから先人たちの手によって様々な治水事業(ちすいじぎょう)が行われてきたのです。
 江戸時代の頃は、現代のような土木機械や技術もなかったため、水害を防ぐすべとしたら、おのおのの村で細々と堤防を造ったり、神だのみをすることぐらいしかありませんでした。
 しかし、明治から大正・昭和と近代土木技術の発展に伴い、急速に治水事業は進み治水安全度は向上してきました。
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