河川環境整備事業

加古川

自然再生

加古川は、管理区間内に設置された井堰等は少ないものの、魚道が設置されていない施設や、魚道機能に問題があり魚の遡上・降下に支障をきたしているものがあります。

また、長年の河川改修や出水の影響で瀬・淵が消失したり機能が十分に発揮出来ないものがあり、魚類等の良好な生息環境が減少しています。

そこで、魚類の遡上・降下に支障のある魚道等について改良を図り、多様な生物生息環境を創出します。 また、瀬・淵の保全と、中下流部における人工ワンドの整備や礫河原の再生を図り、止水環境を好む生物が生息できる環境の創出を図ります。

揖保川

水環境整備

揖保川は長年、全国汚れのひどい川ワースト上位にランクされ、水質の悪化と悪臭問題が深刻化する中で、工業用水・灌漑用水・漁業等に影響が出るとともに、 親水性の低下に悩まされてきましたが、平成6年度から始まった「清流ルネッサンス21」事業により、水質等は大幅に改善されました。 しかし、冬期に雨が少ない場合に水枯れが発生するようになりました。

林田川での水枯れは、良好な水環境改善に望ましいものではないため、早急に対策を行う必要から、平成13年8月に「清流ルネッサンスII」事業に認定され、 平成15年3月には「揖保川水系林田川水環境改善緊急行動計画」が策定され、平成20年度で事業が完了しました。

今後は、これまでの「清流ルネッサンスII」の行動計画に取り組むことによって得られた水質浄化(改善)及び林田川の冬期水枯れ解消等の成果について確認し、 河川利用を促進していきます。

自然再生

水質等の改善に伴い、生物(魚類等)についても種類や個体数の増加が見られるようになりましたが、 新たに生物の河川縦断的移動を阻害する施設(堰等の河川横断工作物)の存在が課題となりました。

そこで、姫路河川国道事務所が管理する区間において、施設の改善について検討し、揖保川の河川生態系の回復を図ることを目指して、 「揖保川水系魚がのぼりやすい川づくり委員会」を平成19年度に設立しました。 5回の委員会検討結果をふまえて、平成21年2月に「揖保川水系魚がのぼりやすい川づくり計画書」が策定されました。この計画書に基づき、 緊急性の高い堰の魚道改善を堰管理者とともに実施します。

地域連携

揖保川上流部にある宍粟市は、播磨地方内陸部の拠点都市の一つです。

宍粟市では平成21年に新市庁舎を整備し、隣接する揖保川を活かしたまちづくりをするため、「川まちづくり計画」を国土交通省に申請し平成21年5月に登録されました。

この「川まちづくり」基盤整備のため、河川改修で行う築堤等の事業に合わせて、水際部の掘削やスロープの整備などを行います。