猪名川河川事務所

第1稿に対して頂いたご意見と回答 平成15年2月24日~6月30日まで

今までの説明会など

テーマ:淀川水系河川整備計画策定にむけて

【淀川水系河川整備計画策定にむけてのご意見及び回答】


自治体からのご意見
 みなさまからのご意見
第1稿に対して頂いたご意見と回答
 平成15年2月9日~2月21日まで
 平成15年2月22日 池田会場 説明会
 平成15年2月23日 尼崎会場 説明会
 平成15年2月24日~6月30日まで
その他のご意見と回答

■ みなさまからのご意見 【 平成15年2月9日~2月21日まで 】
ご意見・ご質問 2月22日(土)池田市での説明会に参加しましたが、当日、時間がなかったので、質問・意見を致します。 ご回答をよろしくお願いします。

河川環境について
 ・モニタリングの具体的な方法はどうするのか?
  (水位、水質は数値でわかるが、生態系の評価方法は?)

②猪名川の上流から河口まで、連続した遊歩道を作って欲しい。南北につながる人々の交流が可能な水辺空間としたい。

③河川管理者が、国交省、県と分かれているが、特に②の意見等については、河川の上流から下流まで、一貫した施策・取組が必要であり、「指定区間内・外」にとらわれずに、総合的に取り組んで頂きたい。

(以上)
回  答  ご意見ありがとうございました。
①.国土交通省では、全国の1級水系および2級水系について河川を環境という観点からとらえ定期的・継続的・統一的な河川に関する基礎情報の収集整備を図るため「河川水辺の国勢調査」を平成2年から実施しています。調査種別は、魚介類・底生動物・植物・鳥類・両生類・は虫類・ほ乳類・陸上昆虫であり、調査方法は「河川水辺の国勢調査マニュアル(案)」に基づき実施しています。
②③.堤防の天端や河川敷は、散策やスポーツなど自由に使用していただくことが基本となっています。ご意見のとおり、河川空間の連続(上流から河口まで)した整備や有効利用につきまして国・府県と一体となり総合的な取り組みが必要と考えています。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問 2/23日の会合参加させていただき主旨はわかりましたが 2件質問があります

①土砂を下流に流すと言われましたが尼崎利倉橋南側の部分が干潮になるとどの位の水位になるかおわかりですか 又藻川の園田橋南側でどの位いになるかおわかりですか 冬場は昼の満干が弱いので水がありますが 水位は50cm位しかありません 夏になれば川底が見える所が多くできます
 一年中川に行っていれば川がどの様かよくわかります。これでも下流へ土砂を流すのですか お答え下さい
②川で釣りをする人の事についてよい環境を作ってほしい件について。
 川で釣りをする人は多いです。しかし今の工事では釣りをする場所がなくなってしまいます 年金組の人々等の楽しみを取り上げる気ですか 今の工事では釣り台を置く場所がなくなってしまいます 魚は少なくなっていますが川で釣りをしたいのです 趣味を取り上げないで下さい

扇大臣に直訴するつもりです 五年前にもお願いしました。今回もお願いしました 2/23日の以前です 人にやさしい、人を楽しませる川を造って下さい 2回を願いしましたがだめでした 今回のFAXで3回目です 釣りのできる川、全国に自慢のできる川を造って下さい 和歌山の橋本市、埼玉のように名の知れた川にして下さい、全国から人が来る様な川にして下さい お願いします 意見にはお答を下さい!
回  答 ご意見ありがとうございました。
①一般的に河床掘削等の工事を行う場合、元々複雑な川底(深い所や浅い所)を施工上から水平な形状にしておりました。このため、工事の施工前と比べると川底の幅が広がり川の流量が同じですと水深は浅くなります。また、洪水により土砂が上流から流れてきて堆積する場合や川底が掘られることもあります。ここ10年、藻川では川底の掘削工事は行っておりませんが、過去からの測量結果をみますと、場所によっては川底が掘られているところ、土砂が堆積しているところと様々です。今後は、多様な生物の生息・生育環境の確保のため、瀬・淵などを配慮した、より自然に近い川作りを進めていく考えです。
②今後の河川改修は、地形を考慮し横断方向・縦断方向の連続性の修復を目指すとともに、瀬と淵が形成されるなど多様な形状を持つ河道の改修を図って参りたいと思っています。しかし、川幅が狭く河道に余裕のない区間では、護岸の法面が急勾配になるなど都市の中を流れる河川として非常に難しい面があり、やむを得ずコンクリートを使用する場合があります。今後は、環境に配慮した工法等を採用していきます。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問  猪名川工事事務所       担当者 様
 猪名川総合開発工事事務所 担当者 様

 お世話になっております。淀川流域委員会委員の松本です。

2月22日の説明会はお疲れ様でした。
 住民参加や住民意見をどう反映してゆくのかを検討する部会に所属することになりましたので、2月22日は地元でもあり、何とかやりくりをして参加させていただきました。
 いろいろとご努力されていることは十分承知した上で、今後よりよい成果につなげていただくためと思いあえて率直な感想を述べさせていただきます。

 今回は、まず説明し、関心のある流域住民に知ってもらうことを第1の目的にされていたと思いますが、聞きに来られている一般住民の方にはすぐに理解できない単語が(ex.堤内地)いくつか出ていたことと、少し一方的な説明になってしまったかなと感じました。消化不良のまま聞かざるを得なかった部分があったと思います。
 なにより残念だったのは、参加してひとこと言いたいと思っていた方にとっては、発言の場がなかったことです。質問を書いてもらいそれにまとめて答える方式は、限られた時間で多くの方の質問や意見を処理する点では良いのかもしれませんが、生の声を聞きそれにその場で応え、それに対してさらに別の意見や質問のやりとりをする中で、参加者全体が理解を深めると同時に行政と住民が協力し会える信頼関係が徐々に醸成されるのではないでしょうか。
 ぜひ、今後の説明会では、住民と対話できるチャンスととらえて質疑応答の時間をしっかり確保されることを期待いたします。
回  答  ご意見ありがとうございました。
 淀川水系流域委員会第21回委員会(平成15年5月16日)から提言のあった「河川管理者に対する河川整備計画策定時における一般意見の聴取反映方法について」に記載されているように、今後は「対話集会もしくは対話討論会(ワークショップ等)開催」を実施して参りたいと考えています。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問 流域委員会提言(030117版)について
2-1 河川環境の現状と課題で、
 「河川整備は環境面において河川・湖沼及びその流域への過度の負荷を与え、多くの問題を引き起こしている・・・浅い水域の喪失はオオクチバス(ブラックバス)、ブルーギル等の外来魚の繁殖的水域を格段に増大させる要因にもなっている」と書かれてあるが、これではバラックバス等の外来魚の繁殖・在来魚の減少は”河川整備”が犯人といっているのではないか。これは釣り人のマナーが悪いためだと考えたい。なぜなら”1”が”100”になることはあっても、”0”のものが”1”になることはあり得ないから。
 何処かで書かれてあったが、マナーのことを考えるためにも、外来魚の放流は、放流でなく「密流」とした方がよいのでは。

2/22池田市民会館であった説明会について
 ダムの堆砂の話があったが、黒部ダムでは堆砂を流したところ、下流の富士湾が濁り、漁に影響したということをニュースで聞きました。環境のことをいうなら、この方法は良くないのではないですか。
回  答  ご意見ありがとうございました。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問 私の住む川西では今、一庫ダムの上に大型ゴミ焼却炉の建設が着々と進んでいます。先日の資料3の1-7に記載してある様にダム及び河川の影響は無視出来ないとある様にダムの上に焼却炉を作る事によって、やがて猪名川の汚染が始まるのではと懸念しています。(昨年も苛魚が発見されました)
安全をうたっていた原発も事故発生がありますし、人間のする事ですから長い年月のうちには何らかの問題がおこって当然です。今は目に見えませんが、子々孫々の時代は不安を感じます。私は幼い折長崎で暮して居り、水源地へ遠足がありました。水源地は持輪立入禁止、私達の暮しを守る水源地の大切さを学ぶという教育でした。学習後はまわりの公園で過しました。
でも川西では毎年、知明湖でイカダカーニバルというイベントは行っています。 私達の命とつなぐ水の源は、みんなで大切に守り、人間の楽しみを優先させるのに疑問を感じます。川西市、兵庫県、国の環境に関する話し合いを希望してやみません。
回  答 ご意見ありがとうございました。
 これまで流域における社会活動及び河川整備や利用が川に与えてきた影響を真摯に受け止め、今後の河川整備は河川の横断的・縦断的形状の改善、残された環境の保全や失われた環境の再生及び住民が安心して利用できる水質の改善などを目指した河川環境の修復を図って参りたいと思います。
 整備計画の策定にあたって、住民の方及び住民団体や自治体等から広く意見をお聴きしているところです。様々な異なる意見がある場合は、これら意見をお持ちの方と意見交換を行い社会的な合意が得られるように最大限努力します。その上で、河川管理者として適切に判断していきたいと思います。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問 治水、防災の重要性とその評価は、環境が整備されてこその結果だと考えます。もちろん簡単なことではない事も十分理解しています・・・・・・
立派なダムや堤防ができて、気がつくと、前の方が良かったと思うのです。私が川西の住人になった昭和39年乞の当時、猪名川は夏ともなれば鮎釣りの釣り人が多数竿を出す、阪神間でも有数の釣場でした。
うぐいすの森にはボートが浮かび上流では、水泳、キャンプ、川遊びをする姿が見られました。そして数年後ダムができて、堤防ができ、川の流れが変り鳥や魚は少なくなって、水量は減少し水質は悪くなり、河原は失くなってあらゆる種類のゴミ捨て場となり、人々の姿は川から見えなくなりました。残ったものは無惨な川の姿です。
今、思うのです。これ以上川を汚してはならないと、このまゝでは川は死んでしまうと。今こそ、国と自治体、住民が一体となって、1づつできる事から時間をかけて、人々の姿を川に戻す姿勢が次の時代に必ずつながるものと確信する。
回  答 ご意見ありがとうございました。
 ご指摘のように、流域における社会活動及び河川整備や利用が川に与えてきた影響を真摯に受けとめ、今後の河川整備は、河川の横断的・縦断的形状の改善、残された環境の保全や失われた環境の再生及び住民が安心して利用できる水質の改善を目指した河川環境の修復を図って参りたいと思います。
 一方、河川美化に際しては、河川愛護月間(7月)のPR等の啓発のほか各自治体と共に市民参加を募り河川清掃などを行っています。皆様のご理解、ご協力をよろしくお願いします。
 今後ともご意見を参考にさせて頂き、今後の河川整備計画を策定する予定ですのでよろしくお願いします。

ご意見・ご質問 2/23(日)の説明会に参加させて頂いた者です。当日貴局や参加者から出されていた意見等に対し、少し書かせて頂きます。

・桜堤モデル事業について
 川沿いに植樹するのは良いことだと思います。しかし生態系のことを考えると、見た目が美しい桜を植えるより、本来その場所に棲息していた土着の植物を植える方が望ましいと思います。

・野宿者への対応
 野宿している人達は、高令・疾病・障害などの理由で、働きたくても働けない人が殆どです。日本の経済成長を底辺で支えてきたのは彼らであり、国策の犠牲者という側面も持っています。本来、国や自治体が責任を持って、彼らの生活を保障しなければなりません。対応にあたっては、貴局においても人道上充分配慮して頂きたいと思います。
回  答  ご意見ありがとうございます。

・桜堤モデル事業について
 これまで、ややもすると桜を中心に植樹されてきました。人間のやすらぎ空間としての目的もありますが、いざという時の水防資材としての活用や、「より自然に近い川づくり」の観点からするとご指摘のとおりです。

・野宿者への対応
 野宿者、いわゆるホームレスの問題に関しては、河川管理者だけで解決できる問題ではありません。ご存知とは思いますが、この問題は全国的な問題となっており、昨年8月に「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置」が施行され、今後、国土交通省や厚生労働省で関係自治体と連携して人道上の問題を考慮した上で対応することとしています。

 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定していく予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問 猪名川は自然観察会等でいつも利用させて頂いている大変、有難い場所です。
鳥類ではカモ類をはじめ常に30数種類が見られ、又、魚なども、タナゴ類、オイカワ、ドンコ、シマドジョウ等とこれまた15~20種類が見れます。
マシジミも見れますヨ。
近くにこの様なすばらしい場所が現在でも、残っていることに感謝しております。
このすばらしい財産の将来を決めてしまう仕事をされている皆様の仕事は大変、重要な又高度の判断を要求されると思います。
今までの流れとは変えて、その場に立ち止まり、じっくりと時間をかけて今後の方向を決めていってもらいたいものです。
回  答 ご意見ありがとうございました。
 ご指摘のように、流域における社会活動及び河川整備や利用が川に与えてきた影響を真摯に受けとめ、今後の河川整備は、河川の横断的・縦断的形状の改善、残された環境の保全や失われた環境の再生及び住民が安心して利用できる水質の改善を目指した河川環境の修復を図って参りたいと思います。
  今後ともご意見を参考にさせて頂き、今後の河川整備計画を策定する予定ですのでよろしくお願いします。

ご意見・ご質問 ・余野川水系の止々呂美地域の右岸、左岸、護岸の復旧をする事。
・又はダム週辺の道路を作る事。
・下止々呂美集会場の建設する事。
回  答  ご意見ありがとうございました。
 いただいたご意見は、箕面市止々呂美地区の地域整備に関する要望として、猪名川総合開発工事事務所に対して既に要望されている項目です。要望事項の取り扱いについては、大阪府、箕面市並びに国土交通省の三者で協議会を設置し、継続して協議を続けているところです。三者の調整等が整った項目から止々呂美地域の皆様に返答することを考えています。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問 余野川の東山高橋からの右岸が非常に泥れています。
私はいつもそれを見て清掃したい気持になります。
しかしゴミの量も多く危険な場所もあるので一人ではとても無理です。
そこでお願いです。
何等かの方法で一般人のボランティアを公募して下さい。そして数回繰り返したらもうゴミを捨てる人もいなくなると思いますので
河川管理者の方々の御####導をお待ちして居ります。

※「####」部分は判読不能。
回  答  ご意見ありがとうございました。
 余野川については、大阪府の管理区間となり、ご意見は池田土木事務所に送付させていただきました。
 国が管理している区間も同様な問題があり、不法投棄については、「川は地域共有の公共財産である」という共通認識のもと啓発活動を実施しています。特に違法行為が行われやすい夜間のパトロールを実施しています。また、河川美化と環境保全のための維持管理にも努めています。
 河川清掃は、各自治体と共に市民参加を募り実施しています。皆様のご協力をお願いします。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問  猪名川の上流余野川についての意見を申し上げます。
 国土交通省の直轄工事の『余野川ダム』計画がされたとき、地元止々呂美地域の人口は少なく、また過疎化が進みつつあった事もあり、地域の将来を考えて『水と緑の健康都市』と一体となった開発に期待をもって、地元住民は全員賛成したものであります。
 『余野川ダム』は、私たちの居住地区を流れる余野川から西側にある『西山川』に位置するところに計画されたものです。西山川は昔から水量が少なく、乾期には水がほとんど無くなることもあり、余野川から導水トンネルを利用して水を引くことにより、むしろ水量が増え、西山川の環境は改善されるものと考えられます。また余野川の水量も取水口で調整をすれば、環境への影響は無いものと考えます。
 『水と緑の健康都市』は余野川ダムを中心とし、ダム湖の水と山の緑の景観を重視したエイジレスタウンであるため、『余野川ダム』は無くてはならないものです。
 すでに工事が着工した今になって、「猪名川水系流域委員会」がダムの見直しを提言していますが、『余野川ダム』はこれからの止々呂美地域の発展を大きく左右する大変重要なものであり、逆に工事を中断するのは環境破壊をしたにすぎないのではないでしょか。
 この計画は、国土交通省(国)が地元住民と契約を締結したもので有る限り、約束は厳守すべきであります。 地元住民の熱意を受け止め、国土交通省近畿地方整備局猪名川総合開発工事事務所がこの余野川ダムの必要性を示すことにより、『余野川ダム』が完成されると確信いたします。

以上
回  答  ご意見ありがとうございました。
 余野川ダム計画の見直した結果については、平成15年5月16日の第21回委員会に狭窄部上流の多田地区の浸水被害を軽減するために、一庫ダムの利水容量を振替えるための貯留施設として余野川ダムが有効であることと、猪名川下流部の浸水被害を軽減する効果があることを説明しました。ただし、利水については水需要の精査・確認がまだ終わっていないことや、環境等の諸調査について今後調査・検討が必要なことから、これらの調査を出来る限り早期に完了し、改めて流域委員会等に説明していきます。
 今後ともご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定する予定ですので、よろしくお願いします。

ご意見・ご質問
平成15年4月1日
国土交通省近畿地方整備局長 様
国土交通省近畿整備局猪名川工事事務所長 様

秦野サッカー少年団
さなえSSD
箕面南JFC
箕面西南FC
箕面豊北JFC
とよのJFC
RFC
FC川西
大和キッカーズ
陽明コスモス
稲野JFC
伊丹南SC
伊丹FCJ
瑞穂SC
球友会スポーツ少年団

河川整備計画策定に関する意見

 貴職におかれましては、猪名川沿川での治水事業にご尽力いただき、まことに有難う御座います。
 さて、今般、淀川流域委員会から、今後の河川のあり方についての提言があり、それに対する河川管理者の考え方についての説明会が開催されました。提言を基本として、また住民の意見を参考にしながら種々ご検討の上、「河川整備計画」が策定されることと存じますが、その策定にあたり、我々の考えを反映させて頂くべく意見を述べさせていただきます。
 大阪府においては、高度成長期に河川沿川に多くの住民が住むようになり、併せて多くの資産の集積が図られました。河川区域は、堤内地の住民の生命や資産を守る為に、一定の計画の下指定され、整備されてきた国有地であります。これまでは治水目的の達成のためだけに、ある意味で不可侵の場でありました。
 しかしもはや大阪府域に存する河川は、従来の自然構物としての川のイメージでは無く、既に都市施設としてのイメージが強くなっております。それは沿川自治体の自然に対する関心の深まりやスポーツ施設への要求等、住民ニーズヘの対応と、利用可能な土地の確保の困難性もあって、都市部に残された貴重な空間として、河川敷の利用が検討されてきました。
 河川管理者におかれても、治水目的で整備が進められている河川敷の利用について、従来とは違った河川のあり方に共感されて、現在の河川敷利用の形態が始まったと思います。
 爾来、この河川敷施設は沿川自治体の占用のもと、整備がなされ住民の要求に応えてまいりました。
 我々秦野サッカー少年団を始めとする関係15団体は、猪名川河川敷の諸施設を有効に利用させてもらい、サッカーを通して、学校教育以外での、子供達の教育と健康の場としての活動に寄与していると自負しております。
 しかし今般発表された「淀川水系河川整備計画策定に向けての説明資料(第1稿)」の中で、河川敷(高水敷)の利用について、…グランド等のスポーツ施設のように、本来河川敷以外で利用するものについては、縮小していくことを基本とする。…と記載されているのを発見し、驚きとともに戸惑いを禁じえません。
 これらの人工的な施設整備は、河川の生態系を縦断的に分断しており、河川本来の特性を活かした利用形態への見直しが求められている、とありますが、果たして本当に住民はそのような事を望んでいるのでしようか?これらの施設を有効に利用している住民の意見ではなく、過剰な環境保護論のみが先行しているのではないのでしょうか。
 先にも申しましたように、猪名川沿川の都市の集積密度は高く、これだけの整った空間と施設の確保は、自治体にとってほぼ絶望的な状態であります。
 狭い地域に人口の集積している猪名川沿川においては、土地の有効利用を図らねばならない事は自明の理であります。河川敷は治水空間であり、自然環境空間であるばかりでなく、ゆとり空間であり、あそび場であり、スポーツ空間であっていいのではないでしょうか。あまりに一方的な考え方で、この河川空間を封じ込めてしまってはならないと思います。
 河川管理者におかれましては、今後2~30年間の河川の在り方を決める「河川整備計画」について、沿川自治体や多数の住民の意見を取り入れ、河川の利用について将来に禍根を残さず策定されるよう、意見を述べさせていただきます。
回  答  ご意見ありがとうございました。
 提言では「「川でなければできない利用」、「川に活かされた利用」を重視するという観点から、堤内地などで代替えできる機能は長期的には堤内に移行することを目標とし、また、河川環境、生態系などに負の影響を与える利用は制限する。」と言われています。
 これを踏まえ「淀川水系河川整備計画策定に向けての説明資料(第1縞)」では、公園等の高水敷利用は、主に環境保全のために「川でなければならない利用」、「川に活かされた利用」を重視し、川以外で利用可能なグラウンド等の施設は縮小していくことを基本と考えています。
 ご要望のようにグラウンド等のスポーツ施設の利用に対する要望が強いため、河川敷の利用については、個々の案件(グラウンド占用)毎に学識経験者、関係行政機関及び地域住民等からなる河川利用委員会(仮称)の意見を聞きながら、最終的には河川管理者が判断することとしています。
 今後もご意見を参考にさせていただき、今後の河川整備計画を策定していく予定ですので、よろしくお願いします。

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