結果について
猪名川への関心/猪名川の利用状況
今回アンケート調査を通じ、猪名川流域に関する住民意識を把握したところ、住民意識が高いものであることが調査結果より得られました。
回答結果のなかでは、猪名川流域に関心がある人が流域全体で約85%いるものの、日頃から河川を利用する人は約21%という状況でした。利用しない理由としては、「身近に利用できる川がない」や「川に近づけない構造になっている」、また「川の水が汚いので健康に害を及ぼすことが心配である」という理由が多くありました。
猪名川への関心(調査1) | 猪名川への関心(調査2) | |
猪名川への関心はイベント参加者の方が高いようです。 |
川の利用状況(調査1) | 川の利用状況(調査2) | |
イベント参加者の方が日頃から川を利用する人が多いようです。 |
猪名川の水質に関する印象
河川の水質に関しては、「汚い」「やや汚い」と感じている人が約46%と、「きれい」「ややきれい」と感じている人の約30%よりも16%も上回っていました。 また、昔と比較して水質がよくなっていると感じている人は、約30%いるものの、汚くなっていると感じている人が約46%と住民がイメージしている水質には戻っていない結果となりました。 なお、多くの人がイメージしている川の姿は昭和50年以前となっており、この水質を目指すべきものとすると未だ55%の人がきたないと感じていることがわかりました(よくなっている28%)。
川の水質(調査1) | 川の水質(調査2) | |
水質の印象はイベント参加者も同じような結果でした。 |
水質の変化(調査1) | 水質の変化(調査2) |
イベントへの参加状況
流域で行われている水質調査や清掃活動などについては、約75%の人が参加したことがないという状況でした。このうち約82%の人がイベントがあることを知らず、広報活動や啓発活動が行き届いていない実態が明らかとなりました。
イベントへの参加(調査1) | イベントへの参加(調査2) | |
イベントへの参加率は大きな違いがありました。 |
イベントの開催情報について(調査1) | イベントの開催情報について(調査2) | |
参加がない人は情報を知らない人が多いことがわかりました。 |
水質を保つための取り組みとして、流域住民は、「行政と住民が一体となった水質浄化対策」が必要であることを理解しており、引き続き「行政による水質浄化対策」も行うことも望んでいることがわかりました。 また、家庭での取り組みとして、流しに三角コーナーをおいて残飯などを流さないようにしたり、使用した天ぷら油は吸収剤等にしみこませてゴミとして処分したりするなど、川を汚さないための取り組みをしていることがわかりました。
きれいにするために必要な取り組み(調査1)複数回答 |
きれいにするために必要な取り組み(調査2)複数回答 |
そのほか、住民が願う川のあるべき姿は、「透きとおった川」や「魚を捕って食べることができる川」、「ゴミのない川」、「化学物質に汚染されてない川」となっていました。
以上より、アンケートを通じて住民意識・関心度が高いことが分かりましたが、広報活動や啓発活動が行き届いておらず、住民が猪名川を知るきっかけや学ぶ機会を与えられていないこともわかりました。
また水質がよくないと感じている人が多いことがわかりました。
猪名川河川事務所では、今後水質改善に向けて「行政と住民が一体となった水質浄化対策」を取り組んでまいります。
また、その取り組みはホームページ等で情報発信していく予定です。