河川事業紹介
国管理区間
紀南河川国道事務所が管理する国管理区間は、最下流域、熊野川の河口から5km、市田川の本川合流点より2km、相野谷川の本川合流点より5.7kmです。また、上流の奈良県には、紀の川ダム統合管理事務所が管理する猿谷ダムがあります。

治水対策
熊野川
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相野谷川
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市田川
市田川排水機場・市田川水門 (昭和61年完成・平成12年排水ポンプ増設) ●熊野川に洪水や高潮が生じた時、市田川の防潮水門を閉め、 市田川の水位上昇を防ぎます。 ●市内の雨水が市田川に流れ込み、市田川の水位が上昇してきたときに、 ポンプを稼働し、熊野川へ市田川の水を排水し、内水被害の発生を防ぎます。 ●東南海地震による津波が発生した場合には、水門を閉め、 津波の侵入を防止します。 |
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東南海・南海地震津波対策
今後30年以内に50%程度の確立で発生すると言われている東南海・南海地震は、熊野灘沖のプレート境界周辺で発生する地震で、約90〜150年の周期で起こっています。
東南海・南海地震が発生すると、熊野灘沿岸には津波の来襲が予想され、熊野川河口付近では、T.P+4.0〜5.0m程度の高さになると想定されており、御船島付近まで達する可能性があります。
このため、河口周辺の地盤高が低い地区では、津波による被害発生が懸念されています。
■東南海+南海+東海地震が同時に発生した場合に予想される津波の高さ

水門の改造・補強
東南海・南海地震の発生後、約10分で熊野川河口に津波が到達すると推定されています。そのため水門の改造と補強を行います。●津波到達時間内に水門を閉鎖できるようにゲート設備の改造と補強を行い、遠隔及び自動制御化を図ります。
●東南海・南海地震による水門施設の操作の健全性を確保するため、水門の耐震補強を行います。
対象水門:市田川水門・鮒田水門

市田川浄化事業
水質の現状
市田川のBODは、1990年以前には、環境基準を超えていましたが、90年代になると、環境基準を下回る水質となってきました。SSは環境基準を満たしています。


市田川浄化事業
熊野川から取水した浄化用水を、導水管やポンプによって市田川や浮島川に流し、水質の改善を図っています。

浮島の森
新宮市の沼に浮く「浮島の森」は、100種類を超える熱帯と寒帯の植物が混成しており、国の天然記念物に指定されています。
浮島の森がある市田川流域では、昭和40年代から水質が悪化し、浮島の森の死滅が危惧されました。
現在、市田川の浄化事業に併せて、熊野川から浮島の森への導水が行われています。