紀の川ダム統合管理事務所 大滝ダム施設概要

大滝ダム施設概要
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常用放流設備(予備ゲート)

常用放流設備(予備ゲート)のイメージ図常用放流設備(予備ゲート)の断面図


















設備の役割

常用放流設備の主ゲート及び放流管の点検・整備時に使用する施設です。全閉することによりゲート放流を止める役目を果たします。予備ゲートを閉めた後に、放流管内の水を抜いて、放流管、戸当り、主ゲート前面などを点検します。

設備の特徴

大滝ダムの常用放流設備では、主ゲートの故障に対する信頼性や万が一の故障時の対処法を検討した結果、予備ゲートを降下させ放流を止める「予備ゲートによる流水遮断機能」を省略しました。このことにより、従来常用放流設備予備ゲートに採用されてきた「高圧ローラゲート」ではなく、より軽くて可動部の少ない「高圧スライドゲート」を採用することができ、コスト縮減、整備性の向上に貢献しています。

高圧ローラゲート・高圧スライドゲート

各部の解説

1.扉体

後面四方ゴム水密、桁構造の高圧スライドゲートです。主ゲートを閉じ、予備ゲートの上流面、下流面の水圧のバランスを取った状態でのみ開閉を行います。

2.戸当り

戸当りは大きく水密ゴム当たり面とコロローラ部に分けられます。常用放流設備予備ゲートは国内最大規模の高圧スライドゲートであり、またダム堤体上流面の傾斜した箇所に設置されるなど、格納箇所から常用放流設備呑み口まで降下させるのに厳しい条件がそろっています。そこで格納箇所から常用放流設備呑み口までは、コロの上を転がるように降下する構造になっています。

3.開閉装置

開閉装置室から扉体設置箇所まで離れているため、ワイヤロープウインチ式開閉装置を採用しています。開閉装置室は、ダム堤頂部がすっきり見えるように配慮した位置に設けられています。