H17.02.22 記者発表資料より
真名川のフラッシュ放流により
河床のシルト等70トンが清掃できました。


真名川の河川環境改善を目指し、平成16年11月15日に実施した試験により下記の効果が確認できた。

フラッシュ放流により河床のシルト(泥)約70トンが清掃できた。

流砂により付着藻類の剥離が約20%増えることを確認できた。




真名川ダム全景 放流中のダム
真名川ダム全景 放流中のダム


真名川ダムの弾力的管理試験
「フラッシュ放流」の試験結果
平成16年11月15日(月)毎秒45トン(河川流量と合わせて毎秒50トン)の流水を3時間放流し、河川環境の改善効果を調査しました。放流に活用した水量は72万トン。
(昨年は毎秒25トン、活用水量35万トン放流)

図―1 真名川ダムの毎秒45トンの放流
下流6km地点では流下する放流水に砂220m3を投入し、その上流との比較により、砂の流下有無の違いによる付着藻類の剥離効果を調査しました。

図―2 ダム下流6km投入砂 (放流前)



結果@ 放流中の水質調査(SS)では、八千代橋(ダム下流6.5km)で最大540mg/gでした。
河床のシルト(泥)を下流へ流した量の合計は約70トン(SSにより算出)、ダンプトラック7台分に相当する。
SS:水に含まれるシルトや剥離した藻類等の物質(mg/g)

図―3 SSの発生状況



図―4 藻類剥離更新のイメージ 図―5 流砂試験の調査地点



結果A 試験的に河床に置いた砂により、付着藻類の剥離効果を確認
砂の流れが無い場合と有る場合の違いによる、石に付着した藻類やシルトを剥離させる割合を比較調査した。
結果は流砂無しで約31%、流砂有りで53%。フラッシュ放流に流砂を併用することで剥離効果が20%増すことが確認された。
図―6 藻類の剥離 ダム下流 6km



参考1 安全管理上必要な資料が得られた。
 ダムから午前9時に放流を開始した流水は10時30分にピーク流量に達した。下流の到達時間はピーク流量で、五条方11時、九頭竜川との合流地点の下荒井堰で14時前、鳴鹿大堰で15時。水位上昇高さはダム下流6.5kmの八千代橋で11時50分に0.88mの上昇を計測した。
 今後の本格的運用に向けた基礎的な資料となるものである。

図―7 フラッシュ放流の流下量と時間



参考2 台風の出水に比べ、下流河川への影響が少ないことを確認
下流の九頭竜川と合流する市荒川発電所の放流口地点での水質調査では、濁度は台風等の自然出水の半分程度及び流下時間は4時間程度で、下流への影響が少ないことが確認された。