京都迎賓館情報


創刊号シンボル コミュニケーションレター(タイトル)
創刊号 平成13年11月

わたしたちはこんな迎賓館を創ります。
完成予想模型
完成予想模型

発刊のごあいさつ

 平成6年10月、迎賓施設の建設について閣議了解がなされ、準備を進めてきました「京都迎賓館(仮称)」の着工が目前に近づいています。これまでは、府民だより・市民しんぶんや地域の役員の方を通じて建設計画の概要などをお知らせするとともに、インフラ工事(電気・水道・電話などの引き込み)に際しましては、近接地域の各戸に説明、ご意見をうかがってまいりました。
 いよいよ工事の開始が近づいてまいりましたので、近隣のみなさまをはじめ、京都御苑を利用される方々、通園通学生のみなさま等、多くの方々に工事に関する詳しい情報をお伝えしていきたいと考えております。また、工事には万全を期し、できる限りみなさまにご迷惑をおかけしないよう努力いたしますが、お気付きの点がございましたら、お気軽にお聞かせいただきたいと考えています。
 そこで、みなさまとのコミュニケーションを図り、より一層の深いご理解とご協力を得られますよう「コミュニケーションレター」を発刊させていただくことになりました。
 何卒、ご愛読くださいますようよろしくお願いいたします。

工事車輌通行経路を お知らせします。

工事用車両の走行想定ルート  近隣にお住まいのみなさまに、工事車輌の通行によるご迷惑をお掛けしないよう努力いたします。
 工事施工者が決まりしだい、詳細を検討のうえお知らせいたしますが、ここでは現在想定しているものについてお知らせいたします。
 工事車輌の通行経路につきましては左図のとおり幅員の広い道路を通行いたします。川側や御苑側を通行することにより、その影響が軽減されるよう考えています。

工事用大型車輌の走行台数は 最盛期で1日100台以下に制限します。

今出川通りにおける、工事用大型車輌の影響図  今出川通りにおける、工事用大型車輌の影響について調査検討を行った結果、混雑度を示す数字が大きく変わらないことがわかりました。
 左表は、工事用大型車輌が最も多い1日100台増加した場合を想定し、大型バスの通行が増える御所一般公開の3日間や平成11年度全国調査のデータと比較したものです。
 結果、混雑度が1.12から1.14とわずかに増加しますが、混雑度の区分1.0から1.25の範囲にあり、混雑の状況が大きく変わらないことを示しています。

10月15日より、今出川通りでNTTの埋設管工事を行っています。

今出川通りでのインフラ工事の状況
今出川通りでのインフラ工事の状況
 当初、周辺の交通渋滞を懸念し夜間に工事を行うことを計画、学区会長や町内会長、今出川通りに面した各戸のみなさまに工事の説明をさせていただいたところ、大勢の方々から「夜間は避けてほしい」とのご意見をいただきました。
 そこで、近接にお住まいのみなさまのご意見をもとに「住居に接している部分は昼間に工事を行う」ことができるよう、警察署と調整の結果、ガードマンの配置方法などの指導を得て、昼間に大渋滞を引き起こさないよう工事を進めています。
 今後もこのように近接にお住まいのみなさまのご意見を尊重して工事を進めていきたいと考えています。

伝統の技術を世界へ発信します。

 我が国は、四季の移り変わりや美しい自然に恵まれています。
 この自然の恵みを生かし、古くから海外の新しい文化を取り入れながら、より日本の風土にあった独自の工芸品を作ってきました。
 迎賓館が建設される地元京都は、平安の時代から千二百年もの間、都であり続けた宮廷文化の「雅」や町衆文化の「粋」などをエッセンスにした、先人の様々な知恵や工夫を生かした工芸品や技術を生み出してきました。
 私たちはこの様な伝統の技術を、次の世代に残していくためにも「京都迎賓館」で数多くの職人の技を生かしていこうと考えています。




迎賓館に生きる
伝統技術

第一話「襖 紙」
襖 イメージ  迎賓館では「襖」がたくさん使われており、その襖紙のことを唐紙とも呼んでいます。唐紙の歴史は平安時代にさかのぼります。唐の国(中国)から来た紙の総称を「からかみ」と言います。その中でも雲母で文様を刷った紋唐紙は日本で模倣して作られこの国産の紋唐紙が「からかみ」と呼ばれました
 京都には、江戸時代初期からの版木を使い、バレンを使わずに手で刷りあげる伝統工芸品が残っています。現代にも通用する斬新なデザインが 400年も前から引き継がれていることに驚きます。
このコーナーでは迎賓館に生かされる伝統技術を紹介していきます。


一度来て見て
拾翠亭

改修を終えた拾翠亭写真
改修を終えた拾翠亭
 京都御苑の南西の一角に建つ拾翠亭は、今から約200年前の江戸時代後期に、旧九条家の別邸として建てられ、主に茶会や歌会等、社交の場として利用されていました。
 建築以来、大規模な修理は行われておらず、建物の随所に大きな損傷が見られたため、平成12年9月より保存修理工事を行ってまいりました。
 拾翠亭は数寄屋風書院造りを今に伝える伝統的建造物であることから、できる限り当初の状態で保存することを心がけて修理工事を行い、平成13年7月に無事完成し、再びみなさまにご利用いただけることになりました。


 拾翠亭の周辺には今でもたくさんの自然が残されており、東側には鴨や錦鯉が泳ぐ勾玉形の九条池が望め、その背景には樹木が繁り、季節によって移り変わる様々な風景を楽しむことができます。一度、京都のいにしえの風を感じながらゆったりとした時間を過ごされてはいかがでしょうか。
広間から眺める九条池(写真)
広間から眺める九条池
九条池の畔に佇む四阿(写真)
九条池の畔に佇む四阿
公開
日時
毎週金曜日・土曜日
午前9時半〜午後3時半
料金 100円(高校生以上)
問合
せ先
(財)国民公園保存協会
京都御苑保存会
TEL 075(211)6364
※その他、茶会・句会等の利用のために
部屋を貸し切ることもできます。

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