京都迎賓館情報


第四号シンボル コミュニケーションレター(タイトル)
第8号 平成14年7月

わたしたちはこんな迎賓館を創ります。
室内完成予想パース
室内完成予想パース

埋設管工事が完了しました。

■掘削工事と並行して地下部分の型枠・ 鉄筋工事の施工を行っています。

現在の状況
現在の状況
■土曜日の作業にご理解とご協力をお願いします
 当初予定していました土曜日の作業につきまして、周辺環境や公園利用者への配慮の効果が確認できるまで様子を見てまいりました。
 本格着工以降4ヶ月のあいだ、作業の一つ一つを検討、改善しながら工事を進めてまいりました。その結果、近隣のみなさまや公園利用者にご理解とご協力が得られる状況が整いましたので、平成14年7月27日から「土曜日の作業」を実施させていただきます。
 これまで同様、細心の配慮をはらいながら工事を進めてまいりますので、みなさまのなお一層のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い致します。

京都御苑は森の博物館。

環境省京都御苑管理事務所では、4月から「母と子の森」と「児童公園」周辺に「森の博物館」を開設しています。
解説標識 解説標識
■森の博物館とは?
 京都御苑にはたくさんの植物が生育しており、四季を通じて、新緑、花、実、紅葉などを楽しむことができます。
 また、植物相が豊かであることは、小動物の住みかとしても適しているといえ、御苑は、これらの動植物に親しみ、自然とふれあい、学ぶことのできる場です。


森の博物館写真

次のテーマで自然解説をしています。

【児童公園周辺】
  • ひっつき虫って、どんな虫?
  • 花ごよみ(樹の花)
  • スダジイとコジイ
  • カエデのなかま
  • 御苑の樹林
  • 御苑のキノコ
  • 大きな樹
  • セミのなかま
  • イチョウ
  • 御苑のサクラ
  • 御苑の野鳥
ツルタケ
ツルタケ

クマゼミ
クマゼミ
地図 【母と子の森周辺】
  • アカマツとクロマツ
  • マツカサを分解するキノコ
  • 花ごよみ(樹の花)
  • 花ごよみ(草花)
  • 御苑のチョウ
  • 御苑の野鳥
  • 原っぱの住人
  • 紅 葉
  • ドングリのなかま
  • メタセコイア
    (アケボノスギ)
  • 御苑のトンボ
  • 森のしくみ
ジョウビタキ(体長:14cm)
ジョウビタキ(体長:14cm)

サルスベリ(ミソハギ科)<7〜9月>
サルスベリ(ミソハギ科)<7〜9月>
(環境省京都御苑管理事務所「森の博物館」より抜粋)

お知らせいたします。

■緑化保全に努めています
 第2号でお知らせしましたように、迎賓館の敷地周辺に移植した樹木を、継続的に見守ってきました。しかし、残念ながら1本(エノキ)は、昨年の夏の猛暑による衰弱が激しく、その後のより一層の手当ての甲斐もなく、この6月下旬に枯損に至りました。
現在の状況
現在の状況

御苑の緑化再生のため枯損木を撤去し、新たに植栽を行ない、新しい自然環境が生まれるよう努めてまいります。
■残土搬出時の工事車輌の通行経路を一部、一時変更します
ダンプトラック経路図 残土の一部につきまして国土交通省発注の京都市内の工事現場で活用するため8月中旬より9月中旬までダンプトラックの一部につきましては右記図中に示します、←・を通行経路といたします。ご理解ご協力よろしくお願いいたします。 凡例・通常のダンプトラックの経路
8月中旬から9月中旬までの一部ダンプトラックの経路

レターの「ご返信」に「お返事」をさせていただきます。

■「散水による埃の防止をされたい」
「トラックからの砂利の落下、砂埃が心配です」
 建設工事に伴う砂埃などの発生を防止するため、以下の対策を講じて工事を進めています。
1.建設地において
 建設地内では、強風などの気象条件に注意し、状況に応じて散水を実施するとともに、掘削法面は地下水汚濁防止対策もかね、シートで覆っています。また、建設地周囲の仮囲いは、砂埃などの飛散防止の役割を果たしています。
2.工事車輌の通行にあたって
 御苑内の工事用進入路は、仮舗装を行っています。さらに次の対策を実施しています。
(1)建設地から出る工事車輌については、タイヤに付着した土砂などを洗浄する。
法面保護の状況
法面保護の状況
タイヤ洗浄
タイヤ洗浄
(2)建設地で積み込んだ土がこぼれ落ちないか、専任の作業員が確認する。必要に応じて処置を行う。
(3)工事車輌の走行速度を10km/h以下に制限する。
(4)仮設道路の清掃を適宜実施する。
 また、前回号のこのコーナーでお知らせさせて頂いた通り、砂埃などについても「環境対策班」により、状況を確認しながら工事を進めてまいります。

 お返事のコーナー 

■「工事関係者の規律の保持をされたい」
「ガードマンの態度に気を付けられたい」
 工事関係者の規律については、この建設現場に初めて入場する際に、各人に以下の内容で新規教育を行い、その後も朝礼などで継続して指導を行っています。
 まず、この工事が、自然環境に恵まれ、日頃から多くの利用者がある「国民公園」内で行われていることについて強い認識を求め、それを基礎とし、次の項目について特に指導を行っています。
(1)公園利用に影響を及ぼす恐れのある行為や、不快の念を与える服装・言動を行わない。
(2)虫や植物を採ったり、動物や鳥に餌を与えない。
(3)みだりに大声を出さない。
(4)音や埃の出る作業は、特に注意し低減に努める。
(5)許可された車輌以外は乗り入れない。
新規入場者教育の状況
新規入場者教育の状況
ガードマンによる交通誘導
ガードマンによる
交通誘導
 また、直接みなさまと接する機会が多い警備員については、特に次の項目について教育を行っています。
(1)一般の皆様の安全を最優先した誘導とする。
(2)丁寧な合図を行い、不快感を与えないようにする。
(3)苦情があれば丁寧に対応し、速やかに工事責任者に報告する。
(4)工事以外の問い合わせの時も、丁寧に応対する。
(5)通行される方へ、あいさつを心がける。
 さらに、この教育を受けた警備員が、基本的に同じ場所を継続して担当することにより、みなさまの信頼を得られるように努めてまいります。

伝統の技術を世界に発信します。

「畳」

 その昔、招いた神様やお客さんの座具として、西洋人は椅子を、遊牧民はカーペットを、日本人は畳を考え出しました。
 稲作文化の副産物である薦や筵を起源とする畳は、様々な改良をへて平安時代に現在のような形になりましたが、人の座る所にだけに置くものでした。そのため、座る人の身分に応じた多様な畳が作られました。部屋全体に敷くようになったのは、室町時代末期からです。
 「座って半帖、寝て一帖」で表現される畳の大きさですが、関西と関東では異なっています。
 京都で始まった規格サイズの畳は、当時の一坪を基準としています。関西の大工は、この畳を並べて出来る四角形の外側に柱や壁を造る方法で家を建てています。そのため、畳はどこの家にも共通し、バランスの良い部屋が生まれました。
 一方、急激な人口増加と度重なる火災のため、家を早く建てる必要があった江戸の大工は、柱と柱の間隔をきりの良い6尺に定め、これを基準に色々な部分の寸法を決めました。このため、畳の大きさが部屋によって異なりますが、おおよそ5尺8寸になりました。
  長さ
京間 6尺3寸(約189cm) 3尺1寸5分(約94.5cm)
江戸間 5尺8寸(約176cm) 2尺9寸(約88cm)

迎賓館に生きる伝統技術

畳の各部の名称  適度の柔らかさを持ち、夏涼しく冬暖かいうえ、保湿吸湿に優れている畳ですが、昨今の和室離れから需要が減少しています。そのため、洋室の一部に取り入れたり、現在の体格に合わせたメートル規格やカラー畳など、新たな試みが行われています。
 一方、関西に多い神社仏閣や茶室に使われる伝統的な畳の製作も行われています。製作にあたっては高度な技術はもちろん、宗派や茶道などの知識に精通し、作法に則っている必要があります。

迎賓館には、新しい感覚を取り入れながら、伝統的な技能により和風の趣を創出します。

このコーナーでは迎賓館に生かされる伝統技術を紹介していきます。


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