第1回地下水検討委員会
(平成13年7月6日開催)
 奈良国道工事事務所では、現在、大和平野周辺部も含め幅広く、大和北道路の調査・計画を行っています。
 特に、平城宮跡周辺部での検討にあたっては、文化財の保全の観点から、平成9年度より地下水位観測等を行っており、その観測結果を踏まえ、平成13年7月6日より、地下水や土質等の専門家からなる「地下水検討委員会」を設置し、地下水の現況分析と、道路建設と地下水挙動との関係について予測・評価に着手します。

 京奈和自動車道は、京都市から奈良市等を経て和歌山市に至り、関西大都市圏の外郭環状道路の機能を有する、延長約120kmの高規格幹線道路であり、現在、早期完成を目指し、奈良県内、和歌山県内で整備を推進しています。
 平成12年4月に全線開通した京奈道路から西名阪自動車道以南で事業を進めている大和御所道路までの区間は、基本計画の策定を行うため、現在、国土交通省奈良国道工事事務所において、大和北道路として調査・計画を進めています。



 大和北道路の調査・計画については、大きくは、
  1. 国道24号奈良バイパス周辺を中心とした「中央エリア」

  2. 春日山周辺の山地部を中心とする「東側エリア」

  3. 奈良市・大和郡山市西部の「西側エリア」
のエリアにおいて、大和平野周辺部も含め、幅広く、現況土地利用、土地利用計画、文化財分布、沿道環境などを勘案し、検討を進めています。

 特に、「中央エリア」の北部地域においては、既成市街地および世界文化遺産の「平城宮跡」をはじめとするきわめて重要な文化財が数多く存在しており、この地域でルート・構造を検討するためには、文化財の保全等の観点より、埋蔵文化財や地下水の現況を正確に把握したうえで、道路建設と地下水挙動との関係について予測・評価を行うことが必要となります。

 このため、平成9年度、平成11年度に平城宮跡内及びその周辺においてボーリング調査を実施し、地質を調べるとともに、ボーリング坑を利用して地下水位を観測してきましたが、この度、これらの蓄積したデータをもとに、地下水や土質等の専門家からなる地下水検討委員会を設置し、地下水の現状分析を行うとともに、道路建設と地下水挙動との関係について予測・評価をいただくことにしました。
 検討結果は、今後のルート・構造の検討に必要な基礎資料として利用する予定です。

 注)基本計画で決定する内容は、「一般国道路線名、概略延長、経過する主要市町村名、標準車線数、設計速度」です。


「地下水検討委員会」開催結果

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