第3回地下水検討委員会
(平成13年12月19日開催)
 奈良国道工事事務所では、現在、大和平野周辺部も含め幅広く、大和北道路の調査・計画を行っています。
 特に、平城宮跡周辺部での検討にあたっては、文化財の保全の観点から、道路建設と地下水挙動との関係についての予測・評価を行う必要があり、地下水や土質等の専門家からなる「地下水検討委員会」を平成13年7月に設置・開催したところです。
 12月19日に第3回委員会を開催し、解析モデルの精度の確認を受けた前回の委員会での指摘事項である、現地に即した予測・評価を行うための各種条件を検討します。

 京奈和自動車道は、京都市から奈良市等を経て和歌山市に至り、関西大都市圏の外郭環状道路の機能を有する、延長約120kmの高規格幹線道路であり、現在、早期完成を目指し、奈良県内、和歌山県内で整備を推進しています。
 平成12年4月に全線開通した京奈道路から西名阪自動車道以南で事業を進めている大和御所道路までの区間は、基本計画の策定を行うため、現在、国土交通省奈良国道工事事務所において、大和北道路として調査・計画を進めています。



 大和北道路の調査・計画については、大きくは、
  1. 国道24号奈良バイパス周辺を中心とした「中央エリア」

  2. 春日山周辺の山地部を中心とする「東側エリア」

  3. 奈良市・大和郡山市西部の「西側エリア」
のエリアにおいて、大和平野周辺部も含め、幅広く、現況土地利用、土地利用計画、文化財分布、沿道環境などを勘案し、検討を進めています。

 特に、「中央エリア」の北部地域においては、既成市街地および世界文化遺産の「平城宮跡」をはじめとするきわめて重要な文化財が数多く存在しており、この地域でルート・構造を検討するためには、文化財の保全等の観点より、埋蔵文化財や地下水の現況を正確に把握したうえで、道路建設と地下水挙動との関係について予測・評価を行うことが必要です。

 平成13年7月に地下水や土質等の専門家からなる地下水検討委員会を設置・開催し、地下水の現状分析や、道路建設と地下水挙動との関係について検討しているところです。
 10月31日には第2回検討委員会を開催し、予測・評価に必要な解析モデルの精度の確認を実施しました。
 第3回検討委員会を12月19日に開催し、解析モデルの精度の確認を受けた前回の委員会での指摘事項である、現地に即した予測・評価を行うためのトンネルの透水係数や土壌水分状態等の各種条件を検討します。

<参考>
第1回委員会での検討事項
  • 既往調査の内容の確認
  • 今後の解析方針の確認
  • 現地ボーリング調査をもとに作成した地盤図の確認

第2回委員会での検討事項
  • 解析モデルの精度の確認
     現況再現による確認
  • 構造物が地下水に及ぼす定性的影響
  • 解析に係る各種条件(指摘事項)

「地下水検討委員会」開催結果

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