2018年7月10日

国の天然記念物“イタセンパラ”
過去最多を記録した昨年の2.3 倍の稚魚数を確認
~淀川での野生復帰の取り組み~

概要

●淀川河川事務所では、淀川水系で野生絶滅に近い状態に陥っているイタセンパラ(国の天然記念物、国内希
 少野生動植物種)の野生での定着を目指し、大阪府立環境農林水産総合研究所と共同で取り組んでおり、今
 年度もイタセンパラの稚魚調査を行いました。
●今年の稚魚調査において、淀川の城北しろきた地区で20,767 個体(対前年(8,888 個体)2.3 倍、平成
 6 年の調査開始以来最多)の稚魚を確認しました。これらは、平成25 年10 月に放流し、毎年繁殖を繰り
 返した結果誕生した第六世代目と考えられます。
●過去最多を記録した昨年を大幅に上回った要因としましては、関係機関をはじめ淀川水系イタセンパラ保
 全市民ネットワーク (イタセンネット)」などと連携、協力を得ながらワンド整備ならびに外来魚の駆除
 などのワンド環境保全活動を継続実施した結果と考えております。
●イタセンパラの寿命は通常1 年と短いため、今年の繁殖や成長などの諸条件によっては、次年度以降の個
 体数が大きく変動する可能性がありますので、引き続き関係機関及びイタセンネットなどと連携しながら
 環境保全活動等を継続実施してまいります。
●イタセンパラの捕獲は種の保存法、文化財保護法で禁止されているため、大阪府警旭警察署の協力のも
 と、「城北わんどイタセンパラ協議会」
 (事務局:環境省近畿地方環境事務所)がパトロールを実施していきます。
●平成30 年7 月14 日(土)に実施する「淀川わんどクリーン大作戦」に合わせて、イタセンパラ保護の啓
 発チラシを配布します。
 

問い合わせ先

国土交通省 近畿地方整備局 淀川河川事務所
    副所長  犬丸潤 (内線206) 電話072-843-2861
地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センター
    センター長  上原一彦      電話072-833-2770