◆ 自治体アンケート調査の結果概要について ◆

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■ 調査の概要

@ 調査期間
      平成15年11月13日〜12月8日
A 調査対象
     近畿管内(358市町村)の市町村長に対しアンケート票を配布
B 回収・回答状況


■ 市町村長向けアンケート結果

問 : 市町村長が思う良好な景観(複数回答)

自然景観、歴史的景観が誇り
 自然景観を誇りとする市町村が最も多く、歴史的景観、市街地内の緑地景観や河川 沿いの水辺景観、住宅地等のまちなみ景観を評価する市町村がこれに続いている。
  また、圏域の中心的な都市において歴史的景観を評価する市町村が比較的多く、他方中山間地域を中心に自然景観を評価する市町村が比較的多くなっている。

アンケートにおける良好な景観事例はこちら

問 : 市町村長が思う好ましくない景観(複数回答)

好ましくない景観は広告物とゴミ
  看板や貼り広告を好ましくないとする市町村が最も多く、ゴミのポイ捨てや廃棄物の不法投棄、統一感のないまちなみ景観、電線類、景観に配慮されていない土木構造物、宅地開発による自然景観や田園景観等の破壊を好ましくないとする市町村がこれに続いている。
 また、広告物とゴミはどの地域においても問題とされており、他方、山林や農地の荒廃については都市近郊部から中山間地域にかけての地域において問題視されている。

問 : 今後の取り組むべき政策(複数回答)

市民との協働、意識啓発が重要
 今後取り組むべき政策として、市民参加を含む市民・事業者・行政の協働による取り組みの推進を上げる市町村が最も多く、都市計画や独自条例に基づく地域地区の指定及び地区計画等の既存の制度を活用した取り組み、意識啓発、修景緑化や町並み整備などによる修景整備、景観形成に係る条例の制定、公共施設の修景整備、景観形成計画等の計画策定を上げる市町村がこれに続いている。

問 : 国への要望(複数回答)

助成・支援、法整備、財源確保に対する強い要望
 国への要望として、助成制度の整備をはじめ景観形成に対する自治体の取り組みに対する助成・支援を望む市町村が最も多く、基本法をはじめ景観形成や広告物・ゴミ対策推進に向けた法整備、補助金を含む財源の確保を望む市町村がこれに続いている。
 この他、地域性に配慮した画一的でない支援、景観に配慮した各種公共事業の実施、景観形成の推進に向けた広報・啓発・周知、荒廃しつつある森林の保全、景観形成や指導のための指針の策定などに対する要望も見られる。 


■ 担当課長向けアンケート結果

問 : 景観誘導策(複数回答)

景観誘導策を講じている自治体は約4割
 景観誘導策を講じていると回答した市町村は83自治体あり、アンケートに回答した自治体の約4割が何らかの景観誘導施策を講じている。景観誘導策を有する自治体のうち景観形成を主目的とした条例を制定している市町村は30自治体あり、環境保全やまちづくりに関連する条例を活用している自治体も41自治体見られる。この他、景観に関する要綱により景観誘導を行っている市町村は5自治体見られる。

問 : 景観評価手法(複数回答)

景観評価手法を有する市町村は少ない
 景観評価手法を有している市町村が15自治体、現在検討中の市町村が3自治体とアンケートに回答した自治体の1割に満たない状況にある。
 景観評価を実施している市町村に関しては、一定規模以上の建築物等の届け出制度に併せて、審査組織による評価を実施している市町村が多い。この他、景観賞などの表彰制度、市民意識調査による景観の全市的な満足度の把握等を実施している市町村も見られる。

問 : その他の景観形成の取り組み(複数回答)

多様な規制誘導手法、修景整備、啓発事業を主とした取り組み
 施設整備や市街地等における緑化や環境整備による都市的景観形成を実施している市町村が最も多く、市民の意識啓発や支援事業の実施、指導・取り締まりを中心とした規制誘導、各種地域・地区の指定、美化活動等をはじめとする市民参加型の事業の実施、自然・歴史的景観の保全・活用がこれに続いている。

問 : 良好な景観事例(複数回答)

歴史的景観、水辺や緑地の景観、自然景観が中心
 良好な景観事例として、歴史的景観が最も多く上げられており、水辺や緑地の景観、自然景観がこれに続いている。特に、歴史的景観の中でも古いまちなみの事例が最も多く上げられている。また、河川等の水辺がこれに続いて多く上げられている。

    

問 : 好ましくない景観事例(複数回答)

道路・沿道景観が中心
 箇所別に見ると、好ましくない景観事例として、道路・沿道における景観が最も多く上げられており、山地、市街地がこれに続いている。
  次に、問題要素別に見ると、屋外広告物が最も多く上げられており、廃棄物、統一感のないまちなみ、周辺の景観に調和していない建築物がこれに続いている。
 箇所と問題要素を併せて見ると、特に、道路・沿道における屋外広告物が多くなっている。

 

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