現在、景観づくりに係る新たな法整備や自治体における条例制定など、景観行政を推進するためのしくみが整いつつある。私たちは、これを有効に活用しつつ、いにしえより育んできた近畿の景観の特質を活かし、時代の変化に応じて工夫改善を継続、発展させることにより、この近畿の美しくうるわしい景観を守り、再生し、必要に応じて改善を行い、次世代に継承していかねばならないと考える。
このため、秀れた景観を探求することができる人材の育成、事業への景観の評価・検討プロセスの導入、景観を評価する組織の活用、近畿の景観ともいうべき特筆できる景観のアーカイブスの整備など、美しい近畿づくりに向けた取り組み推進のための環境整備に取り組んでいくことが必要である。
近畿は、都市美運動や景観行政に係る独自の取り組みがなされてきた地域でもあり、この美しい近畿づくりの取り組みを持続し、発展させていくことにより、近畿の都市や地域の再生が達成されるものと確信する。
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