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◇◆   近畿ゆめ通信 第70号   ◆◇

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◇◆  本メールマガジンは、近畿地方整備局管内の市町村長様をはじめ、

     日頃から当局にご指導等をいただいています団体、個人の方々に

     送信させていただいております。

     皆様からのご意見ご感想をお待ちしています

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                        2006年8月25日
目 次
 
 1.「最近の上海の港湾事情」      
      近畿地方整備局  副局長    片桐 正彦

 2.「管理人の独り言」
      近畿地方整備局  河川部長   谷本 光司
         
 3.催し物のご案内 

    ◇道路防災講演会〜巨大災害から「いのち」と「くらし」を守る道〜の
     開催
    ◇大和川フォーラム〜大和川の再生をめざして〜の開催   
    ◇「第3回なにわ八百八橋・橋洗い」の実施

 4.最近の動き
    
    ◇三重県知事・局長会談の開催
    ◇近畿地方整備局管内で「道の駅」を新たに2駅登録。合計97駅に!
    ◇大阪打ち水大作戦2006の実施

 5.今後の近畿地方整備局関連の主要行事
  
 6.事務局からのお願い


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   最近の上海の港湾事情
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 副局長の片桐です。

 前号でも掲載されたように8月5日に大阪国際交流センターで開催された国際
物流シンポジウムは1000人を超える大勢の方々に参加していただき、北側大
臣のご講演でも、「関西地域の経済発展の鍵が東アジアとの交流にある」との話
がありました。
 今や日本と東アジアの物流は、そのルートの多彩さや頻度、扱われる貨物の種
類等、どれを見ても国内の物流と変わらない準国内化の様相を呈してきており、
これを如何に円滑に行えるかが日本の諸港に求められています。とりわけ関西地
域の港湾が他の地域との競争に勝ち抜くためには、当面の課題である「一開港化」
をはじめとした振興策や、背後の道路網と港湾の連携など、ハードとソフトを併
せた少しでも一歩先を行く施策の展開が非常に重要であることが認識されたと思
います。その際に大事なことは、かつてよく言われたような日本と東アジア諸国
との間のハブ港湾、ハブ空港としての競争ではなく、お互いの強い相互依存関係
に基づいて共存共栄していくネットワークの構築にあると思います。今や日本を
含む東アジア諸国の間での生産構造は幅広い水平分業体制となっており、物流コ
ストやリードタイムの削減など、圏域全体を捉えたロジスティックの構築が企業
にとって大きな課題となっています。その中で関西の港湾空港が如何に魅力のあ
るサービスを提供出来るかが大事です。その際、ネットワークの相手である東ア
ジアの港湾空港の動きを日頃から十分研究しておくことは重要なことです。
 ところで、まさに想定外でしたが、赴任直後の7月19日から22日まで中国
上海・北京に出張してきましたので、これからの大事なパートナーである上海港
の最近の状況について報告します。
 実は新潟県に出向していた7年前に上海にはポートセールスで出張したことが
あります。その時点では、まだ揚子江沿いにある上海港には水深12m以上のコ
ンテナターミナルは無く、今大阪湾で平成21年度の供用開始を目指して積極的
に整備を推進しているスーパー中枢コンテナターミナルと同じ水深16mのター
ミナルを本土から32km離れた東シナ海に浮かぶ洋山という群島に建設すると
いう計画を初めて見せられ圧倒された記憶があります。今回行ってみると、その
ターミナルが建設に着手してからわずか3年半で海上道路も併せて竣工したそう
で、昨年12月には第1期分1600m(約4バース)が供用開始し、既に12
0万TEUものコンテナを取り扱っているとのことでした。2006年は180
万TEUの取扱貨物量が想定されるとのこと。これは現在の神戸港や大阪港の年
間コンテナ取扱量に近い数字です。どんな化け物施設かと興味津々で視察に行き
ました。(実は北側大臣も私の行く1週間前にこの施設を視察されたそうです。)
 ところが実際にこの32kmの海上道路(東海大橋と呼ばれている)を走って
みると、行き交うトレーラーがあまりにも少なくて、これまた驚きました。確か
に広大なコンテナヤードにはかなりのコンテナが積み上げられており大型のコン
テナ船も着岸していましたが、ゲートを通過するトレーラーは本当に僅かで、神
戸や大阪で見られるようなトレーラーの大渋滞は皆無でした。どうやら、この背
景には、揚子江沿岸にある既存のコンテナターミナルから欧州航路を半ば強制的
に船社に命じて移しており、どの船社も既存施設に倉庫など荷さばきを行う施設
があることから、既存施設と新しいターミナルとの間は小型のコンテナ船で何回
も往復しているため、陸上交通の発生が極めて少ないようでした。今年の年末に
は第2期のターミナルも供用開始するそうで、その際は北米航路もこの新しいタ
ーミナルへ移設を求められそうだと現地で話を伺った日本船社の方が話していま
した。この洋山ターミナルは何故か観光名所(上海市内から日帰り観光?)にな
っているのが2度目の驚きでした。事前に領事館を通じて入港許可をもらった経
緯もあり厳しいセキュリティ管理(大臣一行も手違いで15分ゲートで待たされ
たとのこと。)で簡単に誰でも入れないという先入観で自分達以外は当然いない
と思ってターミナルの展望台に着いてみると、大勢の中国人観光客が手に手にデ
ジカメやビデオを持って記念撮影をしているのが最新鋭のコンテナターミナルと
何ともちぐはぐで不思議でした。
 因みに上海港全体では2005年のコンテナ取扱量は1500万TEUとのこ
とで毎年20%近い伸び率を示しているとのこと。5年後には3000万TEU
と予想し、近い将来に香港を抜いて中国一番の港になるという自信を示していま
した。確かに上海市とその周辺地域(いわゆる長江デルタ)の発展は凄まじく、
その勢いがそのまま上海港の港勢に現れている感じがしました。
 その他の開発状況を見ると、上海市内では2010年の万国博覧会に向けた開
発が随所で進められており、また上海の人流の玄関口である浦東国際空港も、7
年前に滑走路1本で供用開始したのが、今や4000m滑走路が2本になり、第
2ターミナルの建設も着々と進んでいますし、前述の東海大橋の根本から浦東空
港近郊にかけて、前回訪れた際には聞いたこともなかった300平方kmを超え
る広大な臨港新城(居住人口85万人という新都市建設を含む、港湾空港に近接
している立地を活かした外国貿易関係の保税加工や生産を目的とした物流団地)
が上海市政府の意向で開発が進められており、既に欧米の企業が一部とは言え物
流施設を稼働させているのには、ただただ驚きの連続でした。5年後の上海の中
国の対外交流に占める位置は極めて高いものと予想されますが、港湾に関しては、
上海港ばかりでなく、その北に位置する江蘇省も港湾整備に熱心で、既に上海港
から発着していたフェリー船が一部こちらに移っているようですし、上海南部の
杭州湾に面した寧波港(かつて遣唐使の上陸した港)も大型のコンテナターミナ
ルを整備しており、上海から杭州湾をまたぎ寧波港に直結する世界最長36km
の海上道路が2008年には竣工する予定だそうで、これらの港湾間の競争が激
しくなっていくと思われます。
 こうした動きが将来の日本の物流にどのように影響していくのかしっかり見定
めながら、流れに乗り遅れないようにしていきたいと思います
 

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   管理人の独り言
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 河川部長の谷本光司です。

 私はこのボロアパートの管理人です。1階の1号室に住んでます。ここの住人
全員がこのアパートの共同所有者です。
 管理人の仕事なので、1日1階は各フロアーを見て回ります。住人のほとんど
は住み慣れたアパートを愛し大切にしていますが、中には壁に落書きするのや、
廊下でローラースケートをするのもいます。巡回の時に注意しますが、聞いてく
れない人もいます。そういう時は、ルールを新しく作って掲示板に貼っておきま
す。ちょっと横暴だと言われるのは心外ですが、皆のためにと思って我慢します。
古い建物なので、あちこち傷んでます。私は共益費をやり繰りして壁を塗り替え
たり、柱の補修もします。最近は、免震補強とLAN配線もやりました。喜んで
くれる人が多いですが、無駄遣いだと怒る人もいます。共益費の使い方は自治会
の中の財政委員会で審査されますが、最近は細かいことまでチェックされるよう
になり少しやりにくいです。昔から、みんなのことを考えて一所懸命やっている
んだから、任せといて貰いたいもんです。でも、元はと言えば住民が出し合った
お金なのだと気づき、反省もします。
 難しいのは、各階にある共有スペースの管理です。住民同士のトラブルもある
し、よそから勝手に入ってきたのが住民と揉めることもあります。ひどいのにな
ると毛布を持ち込んで寝泊まりするものまでいます。住民からの苦情は全部私に
来ます。穏便に済せようと時間をかけていると、管理人がサボっていると自治会
に告げ口です。本当に難しいです。

この前、近くの居酒屋で一人飲んでいると、隣のテーブルのグループの愚痴が聞
こえて来ました。どこかの河川を管理している事務所の人達のようです。上司の
こと、国民のこと、苦情を貰った、ホームレスがどうのこうの・・・。
 なんだか私と同じような仕事、同じ苦労をしているようで、ちょっぴり親近感
がわいて来ました。

(注:この話はフィクションであり、実在の人物、団体等とは一切関係ありませ
ん。)

 
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   催 し 物 の ご 案 内
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◆道路防災講演会〜巨大災害から「いのち」と「くらし」を守る道〜の開催

 道路防災週間のイベントの一つとして、道路防災意識の向上や「災害に強い道
づくり」の理解を深めていただくため、道路防災講演会〜巨大災害から「いのち」
と「くらし」を守る道〜を開催します。
 入場料は無料ですので奮ってご参加ください。

日 時:8月31日(木) 14:30〜17:30
場 所:「ドーンセンター」(大阪市中央区)

第一部 基調講演:巨大災害から「いのち」と「くらし」を守る道
     講 師 河田 惠昭 京都大学防災研究所所長・教授
第二部 パネルディスカッション:今起こっても、おかしくない巨大災害
     パネリスト 河田 惠昭 京都大学防災研究所所長・教授
           森下 俊三 関西経済同友会代表幹事
           瀬戸 カトリーヌ 女優
           藤本 貴也 国土交通省近畿地方整備局長
     コーディネーター
           池上 彰  ジャーナリスト

(問い合わせ先:「防災・減災シンポジウム」事務局
         TEL:06−6945−7135)

◆大和川フォーラム〜大和川の再生をめざして〜の開催

 平城遷都1300年(2010年)に向け、流域一体となり大和川再生を加速さ
せる取り組みとして、「大和川フォーラム」を開催します。
 入場は無料ですが、お申し込みは先着順とし、定員となり次第締め切りとなりま
すので奮ってお申し込みのうえご参加ください。

日 時:9月10日(日) 10:00〜17:00
場 所:なら100年会館(奈良市)大ホール

第一部 流域交流会(10:00〜12:30)
    〜これまでの大和川再生の取り組みを振り返り、大和川の未来について意
    見交換〜
    ・これまでの取り組みを振り返る
    ・各機関からの成果報告
    ・大和川再生を加速させるための意見交換等
第二部 大和川サミット(13:30〜15:00)
    ・全国の河川再生の取り組み
    ・代表市町村長から「大和川再生への提言」
    ・北側国土交通大臣、柿本奈良県知事、太田大阪府知事によるサミット等
       コーディネーター 藤本近畿地方整備局長
第三部 流域交流会(15:30〜17:00)
    〜大和川再生の今後の進め方について意見交換〜
    ・大和川フォーラムに参加して
    ・大和川再生を加速させるための率先行動について

(問い合わせ先:大和川フォーラム事務局
        TEL:0120−060−399)

◆「第3回なにわ八百八橋・橋洗い」の実施

 人々が集い交流を生むこの橋をピカピカに磨き、美しいまちづくりの輪を広げて
いきましょう。ぜひ、ご参加いただき有意義な「橋洗い」を体験してみて下さい。

日 時:9月16日(土) 10:30〜12:30
場 所:中之島ガーデンブリッジ(大阪市北区)
    大阪全日空ホテル前集合

(問い合わせ先:なにわ八百八橋「橋洗い」実行委員会
        TEL:06−6929−0110)


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      最 近 の 動 き
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◆三重県知事・局長会談の開催

 8月10日、津市内で、野呂三重県知事と藤本近畿整備局長との間で地域づくり
のあり方、事業の進め方等について意見交換を行いました。
        【企画部企画課長 若尾 将徳】

◆近畿地方整備局管内で「道の駅」を新たに2駅登録。合計97駅に!

 8月10日、近畿地方整備局管内において、新たに「道の駅」が2駅登録され合
計97駅になりました。
 「しらとりの郷・羽曳野」駅は、南阪奈道路の側道(主要地方道美原太子線)の
大阪府羽曳野市埴生野に設置され、平成19年6月のオープン予定です。施設の外
観は市の特産品のぶどうをイメージし、エンジ色に統一します。
 「ようか但馬蔵」駅は、国道9号の兵庫県養父市八鹿町に設置され、平成19年
3月のオープン予定です。建物は市の町並みと調和した「蔵」をイメージします。
 また、本道の駅は養父市地域防災計画に位置付けられており、防災トイレや自家
発電設備等を備えた防災拠点となります。
 お近くをお通りの際はぜひお立ち寄り下さい。
 なお、全国では今回新たに15駅が登録され、845駅になりました。
       【道路部交通対策課長 金田 宏一】

◆大阪打ち水大作戦2006の実施

  8月11日正午、御堂筋(梅田新道交差点〜なんば西口交差点の約4kmの区間)
において、沿道の企業や一般市民など約3000人が参加して「大阪打ち水大作戦
2006」が行われました。
 打ち水大作戦は、暑い夏を少しでも冷やそうと、昔からの庶民の知恵である「打
ち水」を一斉に行うもので、全国的に広く展開され、近畿でも様々なところで行わ
れています。大阪においても「大阪打ち水大作戦」として2004年から実施され
ています。
 正午を知らせる鐘の音色とともに、大阪市の下水高度処理水を利用して一斉に打
ち水を開始しました。37度あった気温が2度下がって35度になり、炎天下の御
堂筋でひとときの涼を楽しみました。
       【地方事業評価管理官 久保田 一】


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   今後の近畿地方整備局関連の主要行事
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◆8月31日(木) 道路防災講演会〜巨大災害から「いのち」と「くらし」を守
          る道〜の開催

          道路防災週間のイベントの一つとして、道路防災意識の向上
          や「災害に強い道づくり」の理解を深めていただくため、道
          路防災講演会〜巨大災害から「いのち」と「くらし」を守る
          道〜を開催します。 

◆9月1日(金)  防災参集訓練の実施

          午前7時に震度6以上の地震が発生したと想定した非常参集
          訓練、情報伝達訓練を行います。

◆9月10日(日) 平成18年度大阪地区津波防災総合訓練の実施
         
          東南海・南海地震の発生に伴う、地震・津波に備えた住民参
          加による避難訓練および実働による情報収集、救難救助、応
          急復旧訓練を行います。

◆9月10日(日) 「大和川フォーラム」の開催

          平城遷都1300年(2010年)に向け、流域一体となり
          大和川再生を加速させる取り組みとして、「大和川フォーラ
          ム」を開催します。

◆9月16日(土) 「第3回なにわ八百八橋・橋洗い」の実施

          昨年に引き続き、防災の役割を担った平成の橋「中之島ガー
          デンブリッジ(大阪市北区)」で「橋洗い」を行います。


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 事 務 局 か ら の お 願 い
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 ◎「近畿ゆめ通信」についてのご意見、ご感想、投稿等をお待ちしています。
  より親しまれるメールマガジンとするため、多くの皆様方のご意見やご感想を
  お待ちしています。

 ◎近畿ゆめ通信をメールやFAXにて送信させていただいていますが、
  人事異動等で送信先に変更がありましたら事務局にご連絡ください。


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  次号発行は9月11日の予定です
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「近畿ゆめ通信」を掲載したホームページは
  http://www.kkr.mlit.go.jp/plan/maga/index.html です。

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