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◇◆   近畿ゆめ通信 第71号   ◆◇
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◇◆  本メールマガジンは、近畿地方整備局管内の市町村長様をはじめ、
      日頃から当局にご指導等をいただいています団体、個人の方々に
      送信させていただいております。
      皆様からのご意見ご感想をお待ちしています
     yume-tushin@kkr.mlit.go.jp          ◇◆
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                         2006年9月11日
目 次
 
 1.「『橋の里親』活動のすすめ〜中之島の橋洗い〜」
       近畿地方整備局  局 長    藤本 貴也

 2.「進化している下水道事業」
       近畿地方整備局  総務部長   小関 正彦

 3.平成19年度予算概算要求の重点事項
         
 4.催し物のご案内 
   
     ◇「第3回なにわ八百八橋・橋洗い」の実施
     ◇「あすの海岸を考えるシンポジウムIN近畿」〜美しく、いきいきした
      海岸をめざして〜の開催

 5.最近の動き
    
     ◇「防災・減災シンポジュウム〜巨大災害から『いのち』と『くらし』を
      守る道」の開催
     ◇「平成18年度防災訓練 〜非常参集・情報伝達訓練〜」の実施
     ◇「第1回大阪湾諸港の包括連携施策推進会議」の開催
     ◇「平成18年度大阪地区津波防災総合訓練〜関係機関との一層の連携強
      化を目指して〜」の実施
     ◇「大和川フォーラム」の開催

 6.今後の近畿地方整備局関連の主要行事
  
 7.事務局からのお願い

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    『橋の里親』活動のすすめ〜中之島の橋洗い〜
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 局長の藤本貴也です。

 2年前近畿地方整備局に転任となり、36年振りに大阪に戻った。間もなく伴一
郎氏(天神祭美化委員長)からお誘いがあり、彼が中之島〜道頓堀界隈を中心に運
営している10人乗りの小型ボートを使った水上タクシーに乗せて頂いた。伴氏と
は街道を活用した地域おこしを行っている人達のネットワーク「全国街道交流会議
」の活動を通じて以前から親交があった。
 彼の自慢話どおり実際に水上タクシーに乗り、土佐堀川、堂島川から見た中之島
やその周辺は殊の外美しく、そのことに生まれて初めて気づき大いに感動した。徳
島から終戦直後大阪に出てきて、現在も日本橋に住んでいる義父にその話をしたと
ころ是非行ってみたいとのことで、体調不良で車椅子生活であるのを押して、家族
で再度伴氏のボートに乗せていただいた。義父も「もう60年近く大阪に住んでい
るが、こんなすばらしい所が大阪にあったのか。良い冥土の土産になった」といた
く感動してくれた。それ以来私も妻もプライベートで友人が大阪を訪ねてくると、
時間が許せば必ずと云ってよい程京阪電鉄の関連会社である大阪水上バスや一本松
海運の遊覧船等に乗っていただき水上からの中之島ツアーに案内することとしてい
る。

 夜になると“グリコ”を初めとする道頓堀川の両側の赤い光、青い光が川面に映
り「ひっかけ橋」とも呼ばれる戎橋界隈は、最近では阪神優勝の際の道頓堀への飛
び込み台として有名になったが、典型的な大阪のイメージとして知名度も高い。併
せて、数多くの串揚げのお店や碁会所があり、下町のレトロな大阪を彷彿とさせる
通天閣の下の新世界(1903年の第5回内国勧業博覧会の開催跡地整備として1
912年に初代通天閣およびルナパーク(遊園地)が完成・開業し、新しい繁華街
として開けたのでこう呼ばれている)あたりに案内すると、マスコミで喧伝されて
いる通りの大阪っぽい場所を発見したことで皆さんに満足していただける。ただ大
阪らしさは感じていただけるものの、是非自分の住む街もこんな場所にしたいとい
う賞賛の伴う感動はあまり感じていただけない。

 その点、中之島界隈の美しさは多くの人々を魅了する(可能性がある)ところで
あり、春の桜、美しい夕陽、民間人の力で作られた大阪中央公会堂を初めとする歴
史的な美しい建築物群、水上を楽しむ船と陸上を散策する人達が対話の出来そうな
程良い幅の川、等々は『水の都・大阪』という大阪の自然、歴史に根ざした大阪な
らではの風景であり、他の地域のまちづくりをも大いに啓発するものだと思う。た
だ『魅了する(可能性がある)』と書いた由縁は中之島界隈は未完成であり、まだ
まだ改善すべき余地が大いにあると思われるからである。

 改善のためのプログラムは2段階に分けて考えることができる。
 まず第一段階は京阪天満橋駅から地下で延伸される中之島新線の開通予定である
2008年に向けた対応である。新線工事の最終段階で行われるであろう地上部の
復旧工事、新駅周辺整備の際に、これと併せて集中的に歩行者、自転車の動線改良
を中心とした交通対策、緑化や建物の美装化等の景観対策等を行うことにより一挙
にグレードアップを図って欲しいということである。折しも安藤忠雄氏が市民の寄
付により中之島から毛馬の水門あたりを中心に“平成桜の通り抜け”を実現する運
動を行っておられる。この桜と中之島の水辺を眺めながらそぞろ歩きができるよう
に歩行空間を再構築する。また川の両側の高潮護岸や沿川の緑化、景観計画に基づ
き堂島川・土佐堀川に面した建物等の美装化を推進するなど、中之島新線の開通を
きっかけに集中的に中之島界隈の改善を行えば、地球レベルでも一級の美しい街が
出現する可能性は大きい。

 第二段階は美しくなった景観を維持し、更にグレードを上げる息の長い努力を行
うことである。2つの段階が成果を上げるか否かは、行政の努力は当然であるが、
中之島界隈の皆さんが中之島の美しさを再発見し、これを誇りに思い、対外的に発
信するとともに、更にすばらしいものにブラッシュアップすることに持続的に地道
に取り組むことができるか否かにかかっているのではないかと思う。

 既に中之島界隈のいくつかの団体が街おこしに取り組んでおられるが、この際地
域の人達の中之島への思いを結集し発信するための取り組みの一つとして『橋の里
親』運動を提案したい。
 中之島上流側の大川を渡る谷町筋の天満橋から下流端の船津橋・端建蔵橋まで2
6橋が中之島の北側と南側に架かっている。いずれも水上から側面を見ると風格の
ある洋風の橋が多い。一方橋面を見ると車道部こそアスファルト舗装になっている
ものが大半であるが、歩道部は石畳やブロック張りのものがほとんどであり、親柱
もしっかりしたものが多い。具体的には歩道が石畳等である橋が17橋、その他に
歩道車道と同様アスファルト舗装ではあるが親柱が石柱でできているものが6橋あ
る。

 江戸時代、大阪の八百八橋は12橋の公儀橋以外はすべて民間の力で建設され管
理が行われていたことは有名である。
 この故事にちなんでそれぞれの橋毎に近くの企業や地域の皆さんに里親になって
いただいたらどうだろうか。お金のかかる修繕や架替などは橋を管理する大阪市や
国が責任を持って行うが、少なくとも年1回橋の歩道や親柱を清掃する「橋洗い」
を中之島に架かる『橋の里親』の方々が中心になって取り組んでいただけないだろ
うか。できれば付近の小学生や中学生の皆さんにも参加して頂ければ子供達に「公
」のために汗を流すことの喜びを知ってもらえ、地域への愛情も改めて感じてもら
えるのではないだろうか。地域の企業や住民の皆さんが連携して橋洗いに取り組ん
で頂ければ、中之島に対する誇りが共有され、より一層美しくするための様々な取
り組みがそこから生まれるのではないだろうか。

 夏場の日曜日の午前中、中之島へ行くとどこかで大阪名物“橋洗い”が行われて
いる。そんな風景が実現すれば、安藤忠雄先生がいつも講演で云われている大阪の
イメージ『汚い/ゴミが多い/緑が少ない/不法駐車が多い/ひったくりが多い/
ホームレスが多い』も過去形で語られるようになるのではないだろうか。

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    進化している下水道事業
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 総務部長の小関正彦です。

 先日、神戸市の下水道処理場を見せて頂く機会がありました。魚崎南町にある東
灘処理場といって神戸市のなかで最大の処理能力を持つ終末処理場です。この処理
場は、阪神・淡路大震災によって処理機能が完全に停止し、復旧に約100日を要
しました。その間は魚崎運河の一部を仮締切してそこで最低限の汚泥の処理をせざ
るをえなかったのです。上水の断水や避難所における仮設トイレの問題など市民生
活に深刻な影響が発生したことはいうまでもありません。これに対して、神戸市で
は災害に強い又災害時にも利用できる下水道として、単なる復旧ではなく、他の処
理場とシールド幹線で連絡してバックアップ機能を確保する処理場ネットワーク事
業や緊急時に避難所に設置する仮設トイレが直接公共下水道に連結することができ
るように整備を進めています。地震の際は、飲み水や食料は他の地域から運搬でき
ても、トイレの問題はどうしようもないということを考えればこうした施策は大変
重要であることがわかります。
 またこの処理場では、汚泥をタンクで発酵させるときに発生する消化ガスを高濃
度のメタンガス(こうべバイオガス)に精製しています。これを天然ガス車(神戸
市営のバスなど)の燃料として使うとともにガスコージェネレイションシステムに
よって電気と熱に変換して、電気は処理場で利用し、また熱は消化タンクを暖める
ために使っています。下水道の処理水や汚泥が持つ未利用のエネルギーを活用し、
循環型社会の形成にも役立っています。車両のコストなど課題はありますが、普及
していけば有望であると思いました。このほかにも市街地の浸水対策など下水道の
役割は大変大きいものがあります。
 都市部を中心として普及が進んだ下水道ですが、今一度、国民の安全で安心な暮
らしを支えることができるものになっているかどうか検討する必要があると感じま
した。 

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    平成19年度予算概算要求の重点事項
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 8月28日、近畿地方整備局では平成19年度予算概算要求の重点事項を発表し
ました。

 要求にあたっては、平成18年7月7日付けで閣議決定された「経済財政運営と
構造改革に関する基本方針2006」の方針に沿いつつ、地域の個性を生かした多
元的連携を進めることによる近畿の再生を目指し、5つの重点事項に沿ったプロジ
ェクトを要求していきます。

重要事項
@国際競争力の強化・観光立国
A地域の自立と競争力の強化
B安全・安心基盤の確立
C柔軟で豊かな生活環境の創造
D「新成熟社会」形成に向けた政策プラットフォーム

 また、重点事項ごとの主なプロジェクトは以下の通りです
@国際競争力の強化・観光立国
 ○国際競争力の強化
   大阪湾諸港の包括的な連携による国際競争力の強化等を目指すとともに、神戸
   港・大阪港において世界トップクラスのコスト・スピード・サービス水準を実
   現するため、大水深岸壁(−16m)を備えた次世代高規格コンテナターミナ
   ルの整備を推進します。また、国際標準コンテナ車が重要な港湾等と大規模物
   流拠点とを積み替えなく走行できる道路ネットワークの構築(重さ25t・高
   さ4.1m指定道路の拡大)を進めます。

 ○「美しい日本」の創成に向けた観光地づくり
   自然、歴史、文化、風景などをテーマとして、「訪れる人」と「迎える地域」
   の豊かな交流による地域コミュニティの再生を目指した美しい地域と道空間づく
   りを支援する「日本風景街道(シーニック・バイウェイ・ジャパン)」プロジ
   ェクトを推進します。

A地域の自立と競争力の強化
 ○都市の成長基盤の整備
   都市圏の渋滞対策として第二京阪道路をはじめとする、地域高規格道路等の整
   備を推進するとともに、都市再生プロジェクトの大和川左岸における、スーパ
   ー堤防と都市再生環状道路である大和川線の一体整備を引き続き実施します。
   また、河川に囲まれた「水都大阪」を再生するため、道頓堀川の再生事業を推
   進します。

 ○文化・風土を活かした地域活性化
   産業、観光等における地域の自立的な発展や、地域間の交流連携、交通渋滞の
   緩和、交通事故の減少、環境負荷の軽減、物流の効率化等を図るため、中部縦
   貫自動車道、京都縦貫自動車道、北近畿豊岡自動車道、京奈和自動車道など、
   国土構造の骨格となる広域連携ネットワークを形成する路線を、重点的かつ効
   率的に整備します。

B安全・安心基盤の確立
 ○東南海・南海地震対策
   東南海・南海地震対策として、地震発生時に緊急輸送道路として機能させるた
   め津波の影響の無い所に計画された那智勝浦道路の整備や、危機管理情報の共
   有のために自治体や関係機関との情報ネットワークの接続、水門・橋梁などの
   施設の耐震化・高度化を行うことで、防災機能を強化します。

 ○誰もが安心して暮らせるまちづくり
   平成16年福井豪雨により被災した日野川・足羽川及び、平成16年10月台
   風23号で被災した円山川・加古川では再度災害防止のための整備を実施する
   とともに、台風23号で被災した由良川では、地域と連携を図りながら水防災
   対策を緊急的に推進します。
   また、福井県や京都府において土砂災害の再発防止を目指した砂防事業や、主
   要地域拠点空港の耐震対策事業、大阪湾岸・神戸港臨海部における高潮対策事
   業を進めます。
   さらに、ソフト対策として、自らが生活する地域の洪水の危険性を実感できる
   よう、居住地をまるごとハザードマップと見立て、“まちなか”に水防災にか
   かわる各種情報を標示する「まるごとまちごとハザードマップ」の整備を推進
   します。

C柔軟で豊かな生活環境の創造
 ○少子高齢化対策の推進
   「ユニバーサル社会」の実現にむけた取り組みの一環として、ICタグ等の通
   信機器と携帯型情報端末等によるユビキタスネットワーク技術を活用した通信
   システムの実証実験などの取り組みを引き続き実施します。

 ○環境対策の推進
   水環境の悪化が著しい河川等において、地元市町村等と河川管理者、下水道管
   理者及び関係者が一体となって水環境改善施策を総合的かつ重点的に実施しま
   す。
   また、美しく親しみやすい豊かな「魚庭(なにわ)の海」を回復し、市民が誇
   りうる「大阪湾」を創出するための「大阪湾再生行動計画」に基づき大阪湾再
   生プロジェクトを引き続き推進するとともに、「琵琶湖・淀川流域圏の再生計
   画」に基づき、流域圏のあらゆる関係機関が連携して具体的な行動を展開して
   いきます。

D「新成熟社会」形成に向けた政策プラットフォーム
 ○国土形成計画の推進
   成熟型の国土形成を目指して、国土総合開発法から国土形成計画法へと改正さ
   れ、全国計画と広域地方計画の二層からなる計画体系に再編されました。現在、
   全国計画の策定に向けて、平成19年度中頃を目途に、国土審議会において検
   討が進められております。広域地方計画については、国の地方出先機関と地方
   自治体・経済界が一体となって、今後検討を進めていきます。

 ○公共工事の品質確保や入札契約の適正化
   いわゆるダンピング受注や頻発する談合問題に対処するため、総合評価方式の
   さらなる拡充やダンピング対策など、発注者として取り組むべき強化対策につ
   いて準備が整ったものから実施する予定です。

 詳しくは近畿地方整備局ホームページ(http://www.kkr.mlit.go.jp/)の「記者発
  表資料(8月29日)」をご覧ください。
        【企画部企画調整官 若林 伸幸】

 
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    催 し 物 の ご 案 内
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◆「第3回なにわ八百八橋・橋洗い」の実施

 人々が集い交流を生むこの橋をピカピカに磨き、美しいまちづくりの輪を広げて
いきましょう。ぜひ、ご参加いただき有意義な「橋洗い」を体験してみて下さい。

日 時:9月16日(土) 10:30〜12:30
場 所:中之島ガーデンブリッジ(大阪市北区)
     大阪全日空ホテル前集合

(問い合わせ先:なにわ八百八橋「橋洗い」実行委員会
         TEL:06−6929−0110)

◆「あすの海岸を考えるシンポジウムIN近畿」〜美しく、いきいきした海岸をめ
  ざして〜の開催

 本年度は海岸法制定50周年にあたり、この機会に一般の方々に海岸のあり方の
検討に参画していただくためシンポジウムを開催します。
 入場は無料ですが、事前に申し込みが必要です。お申し込みのうえ、是非ご参加
下さい。

日 時:9月23日(土)13:30〜16:20(開場は13:00)
場 所:神戸クリスタルホール(神戸市 ハーバーランド内)

第一部 基調講演:ウミガメの浜の再生を目指して
     講 師 亀崎直樹 NPO法人日本ウミガメ協議会会長
第二部 パネルディスカッション:みんなでつくる、これからの海岸
     パネリスト 山根嘉樹 神戸ライフセービングクラブ代表
           大鹿達弥 元神戸市立須磨海浜水族園学芸員
           小島あずさ JEAN/クリーンアップ全国事務局代表
           井上智夫 近畿地方整備局姫路河川国道事務所長
     コーディネーター
           船越令子 竢o版社エバーブルー編集長
第三部 「海の歌合唱」
     神戸市立住吉小学校合唱部

(問い合わせ先:神戸新聞社広告局業務推進部「海岸シンポジウム」係
         TEL:078−362−7077) 

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       最 近 の 動 き
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◆「防災・減災シンポジュウム〜巨大災害から『いのち』と『くらし』を守る道」
  の開催

 8月31日、大阪市内のドーンセンターにおいて「防災・減災シンポジュウム〜
巨大災害から『いのち』と『くらし』を守る道」を開催(来場者数約560名)し
ました。
 第一部は、京都大学防災研究所長・巨大災害研究センター教授河田恵昭氏による
基調講演「巨大災害から『いのち』と『くらし』を守る道」が行われ、大規模災害
時の救急救助・ライフライン復旧・支援物資輸送には安全な道路ネットワークが欠かせな
いと語られました。
 第二部では、河田恵昭氏(京都大学防災研究所長・巨大災害研究センター教授)、
森下俊三(関西経済同友会代表幹事・西日本電信電話株式会社代表取締役会長)、
瀬戸カトリーヌ氏(女優)、池上彰氏(ジャーナリスト)、藤本貴也(近畿地方整
備局長)によるパネルディスカッション「今起こっても、おかしくない巨大災害〜
待ったなしの危機にあなたならどうする?〜」を行い、会場意見も織り込みながら
活発な議論が行われました。
 この模様は、9月9日(土)のNHK教育テレビ「土曜フォーラム」で放送され
ました。
        【道路部道路管理課長 加藤 俊昌】

◆「平成18年度防災訓練 〜非常参集・情報伝達訓練〜」の実施

 9月1日の「防災の日」、近畿地方整備局では全職員を対象とした防災訓練を実
施し、防災エキスパートを含む約2000名が参加しました。訓練は、午前7時に
震度6弱以上の地震が発生したとの想定で、非常参集訓練及び情報伝達訓練を実施
しました。また、災害時の関係機関との連携を図るため、近畿各府県及び第5管区
海上保安本部との映像情報の共有を行い、近畿地方整備局の取り組み・被害情報な
どをとりまとめた「本部情報」を防災関係機関に情報提供するなど行いました。
        【企画部防災対策官 中村 則之】

◆「第1回大阪湾諸港の包括連携施策推進会議」の開催

 9月4日、神戸市内で「第1回大阪湾諸港の包括連携施策推進会議」を国土交通
省中尾港湾局長らの出席のもと開催しました。この推進会議は、関西経済の活性化
の観点から、大阪湾諸港の国際競争力の強化を図ることを目的に、一開港化を含む
大阪湾諸港の包括的な連携施策の具体化に向けた取り組みを推進するために設置し
たもので、各港湾管理者である兵庫県、大阪府、神戸市、大阪市に国の関係機関を
加えた計10団体が参加しています。
 当日の会議では、大阪湾諸港の一開港化に向けて、船舶交通流の調査や航行安全
対策の検討を行うため「船舶交通に関する調査検討委員会(仮称)」を設置するこ
となどが決議されました。
        【港湾空港部港湾計画課長 上原 修二】

◆「平成18年度大阪地区津波防災総合訓練〜関係機関との一層の連携強化を目指
  して〜」の実施

 9月10日、大阪府堺市堺区築港八幡町において「平成18年度大阪地区津波防
災総合訓練」を実施し、46機関及び京大、阪大、神戸高専など教育機関を含む約
2000人が参加しました。この訓練は昨年度、和歌山県御坊市にて実施した「大
規模津波防災総合訓練」に続き、継続的な訓練の実施による防災意識の向上と関係
機関との一層の連携強化を目指し、地震発生と津波襲来に備えて、情報伝達から住
民避難、復旧支援までを想定した実践型の津波防災訓練です。第1部訓練では地震
発生から津波警報発令中の訓練、第2部訓練では津波警報解除後の訓練を行い、京
都大学防災研究所所長の河田教授に訓練の解説をして頂きました。また訓練には、
北側国土交通大臣、太田大阪府知事、木原堺市長の他、約500名の見学者に来場
して頂きました。
        【企画部防災対策官 中村 則之】

◆「大和川フォーラム」の開催

 9月10日、奈良市の「なら100年会館大ホール」において国土交通省、奈良
県、大阪府、大和川水環境協議会、大和川環境整備連絡協議会、大和川流域総合治
水対策協議会、大和川沿川整備協議会の主催で開催し、約1300人が来場しまし
た。
 今回の大和川フォーラムは、4年後の平城遷都1300年(平成22年)を目指
し、大和川再生を加速する取り組みについて、北側国土交通大臣、柿本奈良県知事、
梶本大阪府副知事、流域市町村長、流域住民の方々が意見交換を行ったものです。
全体は3部で構成され、第二部の大和川サミットは、藤本近畿地方整備局長のコー
ディネイトにより進められました。国土交通省門松河川局長から「全国の河川再生
の取り組み」の紹介、第一部での計画(案)のとりまとめの発表、代表市町村長か
ら「大和川再生への提言」を頂き、北側大臣、柿本知事、梶本副知事、流域市町村
長が意見交換をして、大和川再生を加速する「Cプロジェクト計画2006」を策
定しました。
 第三部の流域交流会では、大和川再生を加速させる率先行動について流域住民の
方々が活発に意見交換を行いました。
 この「Cプロジェクト計画2006」では、毎年計画のフォローアップを実施す
るほか、力を集中するため来年は9月をモデル的に大和川再生推進月間と定めるな
ど「いざというときに水道水源として利用できる大和川」、「子どもたちが水しぶ
きをあげながらいきいきと遊ぶ大和川」、「一昔まで泳いでいた頃の大和川」の復
活を目指します。また、「大和川は全国の河川の目標であること」、「大和川を知
るミュージアムなど拠点の整備」、「アユが100万匹のぼる川」などに留意して
計画を進めることになりました。
※Cプロジェクト計画のCとは、“Change”“Collaborate”
“Concentrate”・・・・・等。
  【大和川河川事務所長 元永 秀】

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    今後の近畿地方整備局関連の主要行事
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◆9月16日(土) 「第3回なにわ八百八橋・橋洗い」の実施

           昨年に引き続き、防災の役割を担った平成の橋「中之島ガー
           デンブリッジ(大阪市北区)」で「橋洗い」を行います。

◆9月23日(土) 「あすの海岸を考えるシンポジウムIN近畿」〜美しく、い
           きいきした海岸をめざして〜の開催
        
           本年度は海岸法制定50周年にあたり、この機会に一般の方
           々に海岸のあり方の検討に参画していただくためシンポジウ
           ムを開催します。

◆9月24日(日) 「和田山・八鹿道路起工式」の開催

           兵庫県養父市で、一般国道483号北近畿豊岡自動車道和田
           山JCT・IC〜八鹿IC区間「和田山・八鹿道路」の起工
           式を行います。

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  事 務 局 か ら の お 願 い
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 ◎「近畿ゆめ通信」についてのご意見、ご感想、投稿等をお待ちしています。
   より親しまれるメールマガジンとするため、多くの皆様方のご意見やご感想を
   お待ちしています。

 ◎近畿ゆめ通信をメールやFAXにて送信させていただいていますが、
  人事異動等で送信先に変更がありましたら事務局にご連絡ください。

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   次号発行は9月25日の予定です
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   http://www.kkr.mlit.go.jp/plan/maga/index.html です。

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