淀川水系流域委員会 第1回琵琶湖部会議事録

日時 平成13年5月11日(金)17:00〜19:50
場所 ロイヤルオークホテル 地階「オーキッドホール」


○庶務(三菱総合研究所 新田)

これより、淀川水系流域委員会第1回琵琶湖部会を開催いたします。

司会進行は、庶務を担当することになりました三菱総合研究所がさせて頂きます。私、関西研究センターの新田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

では、審議に入る前に、ご報告と幾つかの確認をさせて頂きます。

まず、本琵琶湖部会の部会長は川那部委員、部会長代理は江頭委員となっております。なお、淀川部会の部会長には寺田委員、部会長代理には桝屋委員、猪名川部会委員の部会長は米山委員、部会長代理は池淵委員となっております。

委員会における委員長は芦田委員、それから委員長代理は各部会長が交代で務めるということになっておりますので、あわせてご報告いたします。

次に配付資料でございますが、議事次第、それからピンクの用紙で発言にあたってのお願い、それと、議事次第の資料の欄に書いてあります資料1から参考資料5まで、皆さまのお手元にございますかどうか、ご確認頂ければと思います。

委員の皆さまにはあらかじめ資料をご送付させて頂いておりますが、本日の追加資料として、資料3についての訂正箇所等を示しました正誤表、それから資料4−1、参考資料の1から3についてお渡ししております。

資料3につきましてはミスコピー等がございまして、差し替えがありましたので、委員の方々につきましては、本日会議が終了したときにファイルを置いていって頂ければ、庶務の方で差し替えて、後程送らせて頂きます。

なお、河川管理者の方でおつくりになられました河川環境情報図については、一般の方々にはお配りしていません。会場の隅の方に掲示していますので、ご覧頂ければ幸いと存じます。

それから、先日の第2回委員会でお渡しした資料の2-1-2の部分について訂正箇所がありましたので、各委員には後日庶務の方から配付させて頂きます。

最後に、発言にあたってのお願いでございますが、本日は審議終了後、一括して一般の方々からの意見交換の場を設けさせて頂いております。審議中には一般傍聴の方々からのご発言は遠慮願いたいと思いますので、ご協力のほどよろしくお願いしたいと思います。

それでは、川那部部会長、審議の方をよろくお願いいたします。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

17時の会議開始時間にお集まり頂き、ありがとうございます。琵琶湖部会17人のうち3人の方以外がご出席頂いているようで、大変喜んでいます。

今日お集まりいただいた委員の多くの方は前回までの第2回委員会にご出席、もしくは傍聴して頂いており、既にご存知だと思うのですが、滋賀県の地で琵琶湖の問題を考える、一番はじめの日ですので、まず、大雑把な事柄を私から話をさせて頂きます。繰り返しになること、お許し下さい。

河川法に従い、各水系において流域委員会をつくることが決められていますが、それは資料1-2の淀川水系流域委員会規約第1条の通りです。

このような委員会は、委員のメンバーを国土交通省近畿地方整備局がお決めになるのが従来までのやり方だったと思いますが、そうではないやり方をしたいと近畿地方整備局は考えられたようで、この流域委員会を設立するに先立ち、淀川水系流域委員会準備会議(以下、準備会議)を立ち上げ、近畿地方整備局が準備会議の委員メンバー4人を指名されました。それが芦田、川那部、寺田、米山の4人です。

準備会議では、流域委員会のあり方について審議し、委員の選出にあたってはいろいろな分野を考えないといけない、いろいろな人からのご推薦を頂くことは当然であるということが話し合われました。

しかし、流域委員会の委員は、その分野の専門家の集団で構成されるとはいえ、地域の問題に関しては、その地域に詳しい人もやはり1つの専門家であると考えられるであろうということで、地域に詳しい人も含め、委員を構成するのが適当なのではないかということになりました。

流域委員会の委員候補者の推薦については、自薦、他薦も含めて公募をするのがよいのではないか、自分に近い分野の人だけを推薦するのではなく、誰でも推薦してもよいということになりました。例えば私の場合は、生物を専門にしてきましたから、生物の専門家だけを推薦するのではなく、他の分野の人についても、推薦するのがよいのではないかということになりました。

一般の方からも公募しましたので、近畿地方整備局の方からも推薦がありました。大変多くの方の推薦があり、全員を入れたらそれだけでオーバーするくらいの数の推薦がありました。逆に言えば、選ばないといけませんから、よいことだったと思います。

そこで4人の準備会議委員が、「河川管理者」とは全く無関係に、流域委員会の委員を選ばせて頂き、委員会と3つの部会をつくることにし、委員の大部分はどれかの部会に所属して頂くこととし、かつ部会には、それ以外の委員会に所属しない部会専任の委員にも入って頂くというやり方をしました。

このような委員選出のし方はあまり知らなかったのですが、京都新聞の社説によれば、画期的なのだそうです。しかし、それから後も画期的に進めていかなければいけないわけで、その辺りについてはこの流域委員会の中で、委員の皆さまと審議をしていきたいと考えています。

委員会、部会の適正な人数についても考えたのですが、我々の経験から、大体20人を超えると駄目で、30〜40人にもなる会をつくると、必ず、その会のための準備の作業部会をつくらなければならず、作業部会で殆どの事項を決定し、本来審議すべき会で、「これでよろしいでしょうか」というような進め方になります。このような進め方は大変問題があるので、委員会も部会も20人、或いはそれ以下の人数にしたいということになりました。その代わり、委員会の中ではかなり自由にディスカッションをすることが必要ではないかという形ではじめさせて頂いた次第です。

資料1-1を見て頂きますとおわかりのように、委員会が流域委員会であるという立場をとっています。琵琶湖部会、淀川部会、猪名川部会という3つの部会は委員会の下部機構であって、委員会そのものではない、つまり、3つの部会を束ねたものが委員会ではなく、委員会自身がまさに1つの委員会であって、後の3つは部会であるという立場をとっています。よいかどうかということは別にして、そのように委員会で決めさせて頂きましたので、その点については異論があってもお許し下さい。

従って、部会ではいろいろなことを議論しますが、委員会で全てのことが決まるということをご考慮頂きたいと存じます。そのことについては、資料1-1の「3.淀川水系流域委員会の組織構成」「4.部会の位置づけ」に書いてあります。

流域委員会の基本的な目的は、淀川水系の河川整備計画の策定に当たり、整備計画について意見を述べるとともに、関係住民の意見の反映方法について意見を述べることを目的とすると書いていますので、審議についてはこのことに関する問題が最も中心になります。

このような委員会、或いは審議会は、普通の場合は最初に、「○○について諮問する」ということがきちんと明確に出てまいりまして、それに対して議論をし、賛成、反対等の審議を行い、答申するのが通常だと思います。多くの場合、賛成であるのが今までの委員会だと思うのですが、この流域委員会については、実はこれについて審議してもらいたいというものは、近畿地方整備局から現在まだ出ておりません。

これは、私個人的には大変積極的に考えています。つまり、淀川水系河川整備計画に対してだけ議論をするのではなく、委員会できちんと議論した結果、途中までのいろいろな経過に基づいて、こういうことを本当は議論して欲しいのであるということを近畿地方整備局とのキャッチボールで明確にすることは、私は積極的に評価したいと思っております。

このような点では、河川整備計画に関して、或いは関係住民の意見の反映方法に関して、自由に、しかし、目的をもって議論をしていかなければならないことになり、ある意味大変なことだと思いますが、委員の皆さまにおかれましてはよろしくお願い申し上げます。

資料1-2の規約第2条に、「淀川水系河川整備計画【直轄管理区間を基本】」という言い方をしています。これも委員会、或いは準備会議のときに議論したのですが、この流域委員会は近畿地方整備局が設置したものですから、直接に何かをはっきりと言うということに関して直接の対象となるのは、いわゆる近畿地方整備局が管理している直轄管理区間になります。

しかし、琵琶湖部会の場合、特にそうかも知れませんが、琵琶湖、或いはその流入河川、流出河川の直轄管理区間の部分は極めて僅かです。直轄管理区間でない部分の議論はしないという立場に立つと、これは実際何をしているのかわからないことになるのではないか、というのが委員会及び準備会議での意見でした。従って、直轄管理区間の河川以外のことについては、きっちりではなく、そういうものが入っているということを十分理解した上で、琵琶湖全体、或いは流入河川の中でも直轄管理区間でない部分についても意見交換し、ある場合には意見を言うということもあり得るというのが全体としての考え方でした。

大変妙な言い方をして申し訳ございませんが、一番の中心は直轄管理区間であるということを、一方では大変きっちりとご理解頂くと同時に、一方では直轄管理区間以外の部分は全く問題にしないのでは、成り立たない問題があるので、琵琶湖自身やその他の事柄についてもいろいろなご意見を出して頂き、討論をして頂くことが、ぜひとも必要ではないかと思っています。

ついでに申しますと、部会長が私であるというのは、部会としては天下り的に決まっています。私自身は今までありとあらゆる委員会において、委員長は絶対に互選にすべきであるという立場を貫き通し、例えば事務局が既に決定しているときには、必ず対抗馬を出すということをやってきた人間です。しかしこの流域委員会は委員会が主であって、部会は委員会の中の組織であるという立場に立っていますので、委員会で部会長が決まりました。ですから最初から部会長に就任していることをお許し頂きたいと思います。

ただし、部会として私のやり方がまずいということについては十分にご意見を頂きたいと思います。互選にすべきというひとつの理由は、私の推薦した人がつまらない議事運営をしたから引きずり降ろせ、というのが非常に言いやすいからでございます。

そういう議事の進め方はおかしいということがありましたら、ぜひおっしゃって頂きたいと思います。ある場合には、ご意見を無視して議論を進めなければならない場合もあるかも知れませんが、その際には、それは絶対におかしいというご意見をぜひ委員の方から頂いて、議事進行がまずいときには何とか対応したいと思っています。

部会長代理については部会長が指名することになっており、部会長代理は委員会委員の中からの指名をしなければなりませんので、江頭委員に大変無理を言い、お引き受け頂きました。私は勝手なことを言い、いろいろやる人間ですので、そのような際には十分に引き止めて頂くよう、特に江頭委員にはお願いしたいと存じます。

以上のような内容が、この委員会、或いは部会の位置づけ、そこで議論することは何かという問題だと思います。

それと、委員会同様、一般傍聴の方々からのご発言を歓迎いたします。ただ、大変申し訳ありませんが、委員と全く同じ扱いはさせて頂くわけにはいかないことをお許し下さい。つまり、委員会の議論がある程度のところまで進み、一般傍聴の方からご意見を承りたい旨を申し上げてから、ご意見を頂くというやり方でまことに申し訳ありませんがお願いしたいと思います。

委員会、或いは部会の位置づけ等について、私の方から、委員会、或いは準備会議のときに議論をし、はっきりと私自身が理解していることを申し上げました。これらの点が、これらからの進め方の基本になる部分です。

○倉田委員(委員会・琵琶湖部会)

部会長のお話について、私が気にしていた点を確認させて頂きます。資料1-1「委員会、部会の位置づけ等について」の1番目の項目「流域委員会の目的について」の1行目に、【直轄管理区間を基本】と書いてありますが、直轄管理区間外の内容が打ち切られないかどうか大変気になっています。直轄管理区間外の内容が打ち切られると、特に琵琶湖の場合は、直轄河川と言えど、殆どの水が琵琶湖の中へ入るわけです。また、直轄河川の上流域には森林があります。そのような観点からも、直轄管理区間外の話が全く入らなければ、直轄管理区間外ということで打ち切られてしまっては、この委員会の意義がないと思っていたのです。

ところが、この文章の中には、【直轄管理区間を基本】と書かれている点が気になっており、先程、川那部部会長が、直轄管理区間以外の問題についても意見を言うことを認める、取り上げざるを得ない場合は意見を言うことがあり得るとご説明頂いたので、その点について川那部部会長のお考えがわかったので安心したのですが、あり得るという表現では弱いので、私は最初から直轄管理区間に影響される、或いは影響があるところは必ず触れるとご説明頂きたかったと思います。もう一歩進んで、影響がある、或いは影響を与える部分については、必ず触れるとして頂けるとありがたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

倉田委員のご希望に応えられるような形かどうかわかりません。

基本的に淀川を淀川流域と言っているということは、河川だけを独立にして考えることはもはや駄目であるということが非常にはっきりと出ているということです。つまり、流域全体として考えなければならないということは明らかなことだと思います。

従って、影響について言うと、流域全てであると言わざるを得ないことがあります。或いは、最近の言い方で言えば、森は海の何とかだという話だけではなく、陸に対して海岸なり何なりがもっている機能はどういうことかということまで含め、そういうものは大事であるということは確かであり、そういう意味では、流域は全てでなければならないというのは確かです。

ただ、私が先程、あえて、「あり得る」という言い方をしたのは確かに弱い言い方かも知れませんが、やはり直轄管理区間に関係するところは特に一生懸命になって考えなければならないということです。直轄管理区間を外して、それ以外の区間について議論をすることはあり得ないことであって、主に議論をしなければならない、直轄管理区間の方に重点を置かざるを得ないだろうという意味です。

これまでの委員会には、地方自治体関連の方々にも来て頂いています。これまでの委員会で十分に議論を聞いて頂いているわけですから、直轄管理区間でない部分についても、この場での議論がきちんと考慮され、地方自治体において審議の対象として十分に考えてもらえることはできるであろうし、もう少し強く言えば、当然であると思っています。

やはり、一番の重点的なところがどこであるかということは絶対に外すわけにはいかないという意味で、先程のように申したとご理解頂けないでしょうか。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

今の関連ですが、私も当初からこの点は非常に懸念していました。琵琶湖の資料等を見ても直轄管理区間の部分は非常に僅かしかありません。そのためにこういう場を設けて、貴重な時間を使って検討するわけですが、それが十分反映されるものにならなければ少し侘しい感じがします。倉田委員のおっしゃったように、当然ここでの議論が直轄管理区間の部分以外にも反映できるように、国土交通省の方にもよろしくお願いしてよいでしょうか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

今、2人からご意見が出ましたが、この点に関連して、他の委員の方においてはご意見はありますでしょうか。

○宗宮委員(琵琶湖部会)

多分、関連する水系については、ある程度の基礎を委員会で固めないといけないと思うのですが、資料1-2淀川水系流域委員会にある規約第2条を見れば、「同河川整備計画について意見を述べる」となっています。意見を述べるだけであって、ここでは河川整備計画を作るものではないということです。第3条では、「委員会としての意思決定を行う」とありますが、これはどこへ反映されるのですか。だれが反映をするのですか。河川整備計画に対して何の意味が、どこに、どのような形で入るとはどこにも規定されていません。

従って、関係住民からの意見の反映方法を委員会で決めれば、少し意地悪な読み方をすれば、「はい、結構です。後は、適当な機関で適当にやって下さい」ということで終わってしまうのかとなってしまうので、その辺りの雰囲気を、あわせてお考え頂きたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

後程、その件について私の意見を言わせて頂きますのでよろしくお願いします。

○井上委員(琵琶湖部会)

草津川か野洲川の直轄管理区間の部分だけを審議するというのでは意味がありません。やはり琵琶湖があって淀川があるわけですから、以前も水野河川調査官に質問したのですが、国も県も管理している関係上、その二者のお話を聴きたいと思います。私たち関係住民は今後どうなるのかということを知りたいのです。何か計画等をお聴きしたいというのが私の意見の1つです。

○仁連委員(琵琶湖部会)

今、宗宮委員がおっしゃったことと関係するのですが、この委員会、部会の仕事が、よく見えていない面があります。河川整備計画の上位計画に河川整備基本方針がありますが、それを具体化する際の意見を述べるに留まるのか、河川整備計画そのものを策定し、かなりの部分にアタッチするのかがわかりません。それから、河川の計画を考えていく基本的な枠組であるとか、考え方を整理するのか、どの辺りまでこの部会に責任があるのかがまだ見えてないので、教えて頂きたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

では、地域の問題について、直轄管理区間である河川に完全に限るべきだというご意見は他にあるでしょうか。

この件について、琵琶湖については全体として考えないといけないということだと思います。先程申したように、全く同じであるとは申しませんが、琵琶湖そのものに関することについて、きちんと議論して頂くことが必要だと思っています。

もっとはっきり申しますと、準備会議の際、4委員で琵琶湖部会を含めて流域委員会の委員選出をさせて頂く際に、直轄管理区間の河川だけの議論であると思い、選出したのではありませんでした。

逆に言うと、直轄管理区間の河川だけであると考えれば、この流域委員会には適当でないかも知れない委員がいらっしゃる可能性があると思っています。そういう意味では、琵琶湖全体のことも、きちんと考えていくことが必要だと思っています。

それから、宗宮委員と仁連委員がおっしゃった件に関しては、確かに規約文中にはまさにそのように書いてありますが、準備会議はもちろんのこと、流域委員会の際にも、河川管理者から非常にはっきりとした発言がありました。

つまり、仮にこの流域委員会が河川整備計画には掲載しないと決定した事業等については、河川管理者はその事業等を行わないということです。ただし、現在既に進行中である事業等については、それを中止することは難しいのですが、新たな展開に入ることに関しては、この流域委員会の意見として河川整備計画には掲載しないということになった場合、河川管理者はそれを尊重するということを、繰り返し、回答として話されていました。

このように理解していますが、よろしいでしょうか。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

厳密に法体系から言えば、今後20年から30年間かけての河川整備計画について、この場で皆さまにご意見を頂きますが、河川整備計画に位置づけなかったものについては事業を行いません。この場の皆さまの意見で、やるなという意見を頂いた場合は、我々として河川管理者の判断がありますが、その判断をするに当たっては、この場の意見を尊重することになると思っています。だから、同じことだと思っています。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

弁護士である寺田委員は、その件に関しては生粋の法律上の問題としては、責任も決定権も、この流域委員会ではなく、河川管理者そのものにあるというのは厳然としているとおっしゃいます。しかしながら、先程のような話があったときに、この流域委員会の結論を尊重しないという事態が発生した場合、何が起こるかは見当がつくと思います。

最後の責任の部分は当然に、河川管理者がお持ちになるべきで、逆に言うと、我々には権利も義務もないかも知れませんが、十分尊重なさると聞いていますので、その点は、委員の方はある意味では大変ですが、きちっとした議論をして頂くことが必要だと思います。

○藤井委員(琵琶湖部会)

部会としての役割がまだ私には見えていないのですが、私は委員会に出ていませんので、委員会だけに出ていらっしゃる委員と、委員会と部会の両方を兼ねていらっしゃる委員と、私どものように部会だけに出ている委員とは、はじめから関係性が非常に見にくいと思います。

オブザーバーでどうぞおいで下さいとなっていますが、基本的には私の仕事で言えば、この部会にしか出ないわけです。先程、川那部部会長の方から、琵琶湖全体のこともこの部会で議論するとおっしゃいましたが、私は、琵琶湖全体のことを議論するためにこの部会が設けられて、淀川水系委員会の本体議論に向けて、部会とは言え、下部組織ではなく委員会と同等というか、そこを非常に生かした形で流域委員会にこの意見が盛られると思っており、琵琶湖全体のことを議論するための琵琶湖部会だと思っています。そこに少し意識ギャップがないでしょうか。

委員会と部会の両方に出ている場合は、多分そのバランスを考えながら、この部会の位置づけが見えているのだと思うのですが、その辺りが非常にわかりにくいので、見えている方のご意見を伺いたいと思います。まず、部会長のご意見を伺いたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

まず、私からではなく、委員会と部会の両方を兼ねていらっしゃる委員の方から1人、2人、そのことに対するご意見を承りたいと思います。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

私も、藤井委員の話されている通りだと思います。この資料の中に前回の第2回委員会の議事録が入っていません。いろいろたくさんの資料がありますが、肝心なものがない気がしました。これまでの委員会の議論を踏まえて、ここでお互いに話し合わなければ、確かに今藤井委員がおっしゃる通りだと思いますので、今日は間に合わないのかも知れませんが、次回からは、その辺りはきちっとして頂かなければいけないと思います。

表現上も下部組織というのでは、余り好ましくないと思います。やはり同等の意味があるくらいの位置づけをした方がよいと思います。

○倉田委員(委員会・琵琶湖部会)

一昨日、実は別の部会に1人だけ出席させて頂いたときには、委員会の議事録は配られていました。だから、それは今日の手抜かりだろうと思います。

それから、先程のご意見と多少違う点は、まだ各委員の共通認識ができてないのだと思いますが、私は、この琵琶湖部会、淀川部会、猪名川部会も、下部組織としての部会にはなっているけれども、中身は全部対等であると考えています。つまり、専門に議論するところがこの3つの部会であるということです。部会の意見を委員会に報告するときは、対等の立場で報告できるものだと私は理解しています。

これが間違いかどうかはわかりません。その辺はよく議論しなければ問題になると思いますので、よろしくお願いします。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

私は倉田委員が先程おっしゃった「対等」という言葉の持つニュアンスが少し違う気がします。実際に琵琶湖のことについて十分に議論ができる委員会、或いは部会はこの琵琶湖部会です。委員会ではそこまで詳しい議論をすることはできません。これは明白な事実です。

従って、委員会はこの琵琶湖部会でいろいろと議論した意見を、そのまま受け取り判断しなければならないという点は、他の部会と全く同じであると考えています。そういう意味では当たり前のことだと思います。

しかし、琵琶湖部会と他の部会のいろいろな意見をどう調整するかという問題に関しては、流域委員会と各部会の4つが対等に議論をするというやり方は、実際上できないと思います。そのときは、委員会がある判断を下さざるを得ないと思っています。そういう意味では、明らかに部会は下部組織なのだという部分があると思います。

しかし、実際、具体的に何の問題をどう議論するかということは、委員会は部会よりは情報も何もかも遥かに少ないわけで、議論の回数や内容も少ないわけですから、当然、部会での議論の深さまで達することができません。従って、このようなことは委員会では十分に理解されるものであると考えます。

別の言い方をすると、琵琶湖部会の何人の委員がこのような意見を持っているという事を委員会で琵琶湖部会からの意見として出すつもりです。そのような意見が各部会からもいろいろと出され、委員会で議論をして頂くというやり方をとらざるを得ないと思います。

部会、委員会全体の50〜60人程の会議で議論することができないとすれば、実質的な意味での「対等」をはっきりとさせることが非常に大事ですが、形式的な部分では、委員会と部会であるという立場をとらざるを得ないと思います。

私は、非常に困った問題が発生した場合のことを考え、一番極端な意見を言っておいた方がよいと思っているので、このような言い方をしましたが、いかがでしょうか。それでは困るとおっしゃる方がいらっしゃいましたら、ご意見ください。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

やはり下部組織という表現がおかしいのではないかと思います。例えば専門組織といった表現をすれば、それぞれが納得できると思います。下部組織となると、我々は一段下だという感じがしなくもないので、それだけのことだと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

資料1-2の流域委員会規約の第4条に、「下部組織」という言葉が記述されています。もちろん委員会にて規約の文言を変えたらよいわけですが、そのようなご意見が出たということはお伝えします。

私も、全く個人的意見ですが、この「下部組織」という文言を使用したことは迂闊だったかも知れません。単純に、委員会と部会と明記しておけばよいのであって、わざわざ「下部組織」という言葉を使わなければならなかったかどうかですね。法律のことはわかりませんが、寺田委員に相談しないといけません。

委員の皆さまの中から、少なくとも実質的にこの部分は専門に議論をし、その意見がきちんと反映されるものにしたいというご意見が大変多かったということを、委員会にお伝えするということでよろしいでしょうか。他の委員の方も、その点についてもしご賛成でしたら、委員会の際にそのようにご発言を頂きたいということでよろしいでしょうか。1番目の審議内容で時間をかなりとりましたが、これも大事なことなので、お許し頂きたいと存じます。

それでは、2番目の審議である「琵琶湖部会の進め方について」の部分に入ってよろしいでしょうか。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

直轄管理区間を基本とするといった内容のところで、国土交通省からのお話がなかったので、その後変更があるのか、どのような認識になっているのかを明らかにして頂きたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

それでは、先程、私が直轄管理区間についての見解を申しましたが、河川管理者として私が申したのは間違いであったか、その通りであったかをご説明頂ければありがたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

基本的には部会長が発言された通りだと思います。もう少し具体的に言えば、最終的に我々が作る河川整備計画については、我々の所掌範囲の部分においてしかできないという現実もあるということ、そして、その河川整備計画の範囲は直轄管理区間だけかと言うと、直轄管理区間に影響する範囲についての文言も書かざるを得ないだろうということが言えると思います。

本日は府県からの担当者も来場していますし、府県の管理する区間の河川整備計画について我々が審査する権限もありますので、ここで出た意見はできるだけ反映していきたいと思っています。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

よろしいでしょうか。それでは、2番目の「琵琶湖部会の進め方について」の審議に入りたいと存じます。

○村上委員(琵琶湖部会)

もう1点確認したいことがあります。委員会全体としてのアウトプットと、その中でこの部会として出していかなければならないアウトプットがまだ見えてないように思います。先程、仁連委員がおっしゃったように、河川整備計画を作る上での、例えばフォーマットのようなものから含めて、基本計画に似たようなフォーマットではなく、独自の計画のフォーマットを作らなければいけないというところからスタートをする話なのか、その上で琵琶湖部会からどのようなものを出していけばよいのかという部分が見えてきません。全体としてのアウトプットを出すまでと、その中で琵琶湖部会が何をしていくのかということが、まだ全然見えていません。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

村上委員のご発言を私が理解しているかどうかわかりませんが、琵琶湖部会の意見については委員会を通して出されるのが公式であると思っています。しかし、琵琶湖部会は当然、部会としての考え方を、委員会を通さず非公式に出すことはあり得るのではないかと思っています。

次に、琵琶湖部会で一体何を審議するのがよいのかということについては、私自身も実はよくわかりません。何を審議するのか、わかる形できちんと説明しろということで言うと、私が先程申しましたように、このような計画について、諮問する項目がきっちりと出るまで、私たちは寝ているという言い方もあり得るかもしれません。

しかし、私自身は、流域委員会としては新しいやり方であると、京都新聞の社説で書いて頂いたように、流域委員会に諮問する内容を河川管理者が考える際、基礎となるものも、この場で議論をしておくことが大事なことではないかと思っています。

このような点で、非常にきっちりしているとは言えないかも知れませんが、このような問題が重要で、このようなことは考えなければならないというような事項については議論をするし、その段階その段階で、河川管理者は意見を当然、出されるであろうと思っています。

○村上委員(琵琶湖部会)

わかりました。今お話頂いた内容については同感です。この後、どのように進めていくかは、それぞれの段階で議論したいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

この件について、何か特にご意見はありますか。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

今後の進め方について認識を共有化してから、こちらで作成した河川整備計画に対して審議頂くという流れで進めれば、先程の質問が少しわかって頂けるのではないかと思っていますので、資料説明の中で説明させて頂きたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

大体、先程申しましたようなことだと思いますが、後の資料説明まで待ってください。

では、2番目の審議に移りたいと思います。資料2「当面の部会の進め方について」をご覧ください。先程の1番目の審議については私が勝手に説明しましたが、こちらの説明は庶務からお願いします。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

その前に、先程の議事録の件ですが、私ども庶務は、今、第2回委員会の議事録の内容を各委員の方に確認させて頂いています。誠に申し訳ないのですが、この部会には間に合いませんでした。なお、審議骨子については事前に全委員に配布しています。

それでは、資料2の「当面の部会の進め方について」は、まず河川の現状認識について共通認識を行うということを流域委員会の方で決められていますので、第1回目の部会では、河川管理者から情報を頂くということから、琵琶湖部会においては、琵琶湖に関わる部分の総括的説明を行って頂きます。

第2回目の部会では、第1回目の部会において河川管理者から出された情報を頭に入れながら、現地視察によって共通認識をさらに深めていくという形です。第2回部会を現地視察の形で開かせて頂き、それらをあわせて第3回の委員会において、今後の進め方等についての検討をして頂く流れになっています。

現状認識の進め方については部会での推移を見ながら検討して頂き、現地視察の内容については後程、河川管理者が用意されている資料等をもとに、今回検討頂ければと考えています。

また、テーマによっては合同部会を開く、或いは部会を分割するということも考えられますし、他部会への出席もお願いするという形となっています。

それから同じく資料2の2番目「住民からの意見聴取について」については、具体的な方法の検討は、ある程度共通の現状認識を持った上で議論をする形で進めさせて頂きたいということです。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

現地視察が第2回の部会だけで済むとは私はとても思えませんので、恐らく第3回部会も含め、現地視察をしなければならないということは確かであると思います。とにかく、第3回委員会を開催する前に、現地視察を含めた部会を開催させて頂くという予定ですが、よろしいでしょうか。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

議事録は出さないのですか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

私から庶務に尋ねてよろしいでしょうか。当然、委員会の議事録は部会委員に配られるのですよね。もちろん、部会の議事録についても当該部会以外の委員にも配られるわけですね。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

はい。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

もちろん部会の議事録は所属部会以外の他の委員にも配られるわけですね。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

それだけははっきりさせなければいけません。共通認識と言っていますが、議事録のようなものがなければ、概要だけでは正確に反映していない感じがするわけです。

加えて記者発表のことで発言したいのですが、本日この部会の後にも委員会の時と同様に記者発表があるわけですね。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

今日はありません。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

今後も記者発表はしない方がよいと思います。つまり、本日もここに記者は来ているわけです。この会議の中でどのような発言があって、どのように決まったかをこの場でご存知になっているわけで、それを一々また部会長なり一部の委員の方で説明されるのは、やはり正確さを欠く感じがします。その辺りも第3回の委員会でご検討頂きたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

その点については委員会の際、今のようなご意見があったことをお伝えいたします。今までのところ、委員会の後に続けて開催される記者説明時には、記者は殆ど来られていないのが現状ですので、少し気にはしていました。そうは言っても、記者発表はした方がよいという考え方もあります。

議事録に関しては、委員会、部会ともにでき上がると思いますので、その点はよろしくお願いします。私は委員会にも入っていますが、第2回委員会の議事録について、私の意見を求めた議事録(案)は受け取りましたが、正式な議事録についてはまだ受け取っていませんので、そういう意味では、同じように部会でも出して頂くということをお願いしたいと思います。

当面の部会の進め方については大体よろしいでしょうか。私はこの案に賛成なのですが、委員の方に気にして頂きたいのは、住民からの意見聴取及び意見反映の方法についてです。この問題については、数回、現地視察をした後、各部会でも考え、委員会でも考えるという流れが、一般的な議論だけに終わらず、よいのではないかという気がしますので、もう少し先で議論するというのが資料2に示されている趣旨であり、委員会としてもそう思っていますが、よろしいでしょうか。

○仁連委員(琵琶湖部会)

委員の任期は2年です。だから任期の終わり頃に、委員会にこの部会として報告を上げると理解してもよいのですか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

最終的にはそうでなければならないと私は思っていますが、もちろん延長があるかも知れません。むしろ、それよりも前に、もしも部会である程度まで意見がまとまるようであれば、途中段階でも委員会に対して、次々と、いろいろと意見を出すということが必要で、その意見がまた部会に戻ってくるということが必要だと思います。

任期の最後になって、部会からぽんと意見が出されるというものではないと思っています。そういう点では、意見がいろいろありまとまらないと、委員会でそれをまたいろいろと考えないといけませんから、延長の可能性もあるだろうと思っています。

○村上委員(琵琶湖部会)

この琵琶湖部会の進め方について意見がありますが、共通認識、現状認識という言葉が何度か出てくるのですが、これらが何を指しているのかわかりにくいです。例えば、こういう箇所が危険箇所であるといった現状認識のみを指しているのか、先程、川那部先生が話された内容に関係して、この部会を2回開催しただけでは認識をつくっていくことはできないわけです。

このときに、順序が逆な部分があると思っている部分があります。要は、現状認識は何回やっても合意ができる部分は多分ないと私は考えています。まず、最終的に何を作るのかということを明確に議論した上で物事を見ていくという順番でなければ、いつまでもずるずると続く恐れもあると考えています。

ですから、最初の3回に関しては、これはよいと思いますが、この時点で共通認識を作る場は終わりました、とは考えられないということを、一応この段階で言っておきたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

共通認識というのは、意見が一致するということではあり得ないですよね。意見が一致するということは無理だと思います。しかし、事実としてどうだということは、できるだけ共通で認識しておきたいと思っています。それから先のことは、まさに何をするかということを議論しないといけません。

ただ、最初から議論をしても駄目なので、現状認識等をしながら進めていくという順番があります。確かにおっしゃるとおり、現状ばかりずっと見ているというのでは駄目なので、やらなければならないことは、やらなければならないと思います。

○村上委員(琵琶湖部会)

私の意見を整理すると、何を作るかということと、いつ議論するかということを、ここで決めておく必要があるということです。

ですから、これは今後の進め方についての検討という部分にあたると思うのですが、例えば、何を議論の結果として出していくのかをここで議論します、ということが第3回目の場なのかということだけ確認したいのです。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

第3回委員会のことですね。

○村上委員(琵琶湖部会)

先に委員会から議論があって部会におりてくるのか、その辺りを教えて頂きたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

それは、委員会から部会におりてくるよりも何よりも、お互いに次のように進めざるを得ないのではないかと思います。つまり、委員会が非常に早い時期に、議論する範囲等について出すことができるならば、当然、河川管理者はもっと早くできるという言い方もできます。ですから、ある問題については琵琶湖部会でどうしても議論しなければならない議題が出され、委員会でも取り上げられるでしょうし、委員会から琵琶湖部会でこのような内容の議論をして欲しいということも出されると思います。

きちっとは言えませんが、私の想像では第3回琵琶湖部会くらいまでは現場を見なければならないだろうと思います。それを受け、第4回琵琶湖部会くらいから少しずついろいろな議論をしていきたいと思います。

それと、現場でこそ、共通認識ではなく、意見を言えるかも知れません。実際に現場を訪れてどう思うか、皆さんから各々言って頂くことも非常に大事なことです。逆に言うと、我々人間は、議論することで自分の意見が変わらなければ、何の議論をしているのかということになり、はじめから議論をしなくても同じだったとなります。ですから、現場でも意見を言いながら、こういう部分は問題にしなければいけないとうことを議論せざるを得ないと思います。

そういう点では、急がねばならないということが一方でありながら、時間がかかりますが、ぜひ、よろしくお願いいたします。

○村上委員(琵琶湖部会)

わかりました。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

それでは、3番目の審議「淀川水系の現状説明」に入らせて頂いてよろしいですか。

淀川水系の現状説明は、ファイルで閉じられた「資料3」ですが、河川管理者の方からご説明頂きたいと思います。私の希望を申しますと、やはり琵琶湖部会としての話なので、琵琶湖部会に重点を置きながらお話を頂きたいと思います。

それから、現地の視察には全員が出席できるとは思えませんが、現地を視察することが今後2回くらいはあると思いますので、現地で説明して頂いた方がよいものは、そのときに回して頂き、琵琶湖に関する一般的なこと、特に現在重要に思っていらっしゃることに限ってお話を頂ければと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

まず前面のスクリーンで、説明をさせて頂きたいと思います。今暫く、準備をお待ち頂きたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

私の議事進行が下手で申しわけありません。19時に終わるのは無理でも、19時15分くらいには必ず終わらせたいと思っていますので、できるだけ短い形で説明頂ければと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

具体的に何分と言って頂けると説明時間を調整しますので、45分くらいでよろしいでしょうか。30分くらいにしましょうか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

できれば30分くらいにして頂ければ、大変ありがたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

我々としては、今日お渡しした資料を、総括的に説明するというよりは、今後皆さまと議論をさせて頂きたいと思っているので、最初から丁寧に少しずつ時間的に許す範囲でという形にしたいと思いますので、よろしくお願いします。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

わかりました。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

それでは、なるべく効率的に説明したいと思いますが、右側のOHCの調子が悪いようなので字が鮮明に読めませんが、言葉でフォローしながら説明を進めたいと思います。

[省略:資料3「琵琶湖の水位管理について」説明]

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

ありがとうございました。説明に50分要するところを、45分に縮めて頂きました。

議事次第の審議内容「委員会、部会の位置づけ等」「琵琶湖部会の進め方について」の部分で、庶務が想定した予定審議時間は20分ですが、70分かかりました。この部分は大事なことで、やむを得ないと思うのですが、実は、会議予定の時間は残り2分程しか残されていません。

私は、会議時間を延々と長くするのは、この後、用事を持っていらっしゃる方がいると思いますので、よくないと思います。実は私もこの後、予定があり、どのようなことがあってもあと30分で本日の会議を閉会させたいと思っていますが、よろしいでしょうか。

もう少し長い時間が必要であれば、最初から2時間の設定ではなく3時間という設定を今後はとりたいと思いますので、今日はお許し頂きたいと思います。

それでは、先程の説明の中で、個々の問題はたくさんあると思いますし、私自身も幾つか意見はありますが、大変大事な問題ですので、現地視察をしたりしながら、第4回目の部会くらいには必ずきちんと整理しなければいけないと思います。

今日の段階で、ぜひ質問、或いは意見を言っておきたいという委員がいらっしゃいましたら、ご発言お願いします。

○西野委員(琵琶湖部会)

基準水位の問題ですが、これは平成4年以降、基準水位のとり方が変わり、今までよりも20cmくらい下がっていたと思います。もしそうなら現実に、例えば水位がマイナス1mといっても、昔と比べれば1.2m下がっていることになりますが、今、お示し頂いた表、或いはグラフでは、昔の基準水位と現在の基準水位をそのままつなげておられるわけです。それはむしろ現状とは少し違うと思うのですが、その辺りの扱いについてはどうお考えですか。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

昔は鳥居川の水位をそのまま使っていたものを、今は5点の平均水位を使うことによって、若干、差は出てくるという部分ですね。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

もし現状と違うとすれば、どれくらい違っているのかといった情報があれば、西野委員の方から教えて頂けますか。

○西野委員(琵琶湖部会)

情報というよりも、例えばその水位操作が現実にマイナス20cm、マイナス30cmと下げているわけですが、それは過去の基準では、マイナス40cmなりマイナス50cmになっている可能性があります。そうすると、例えば水位の低下が魚等の繁殖に影響するとなると、数字ではマイナス20cm、マイナス30cmですが、実際はもっと低下していて、影響がずっと大きくなると思うので、その点をはっきりさせて頂きたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

水位操作マイナス何cmかについては、確認してご報告したいと思いますが、20cm、30cmといった大きな差はないはずです。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

では、次回までに確認頂いて、補正をした形で比較をしないといけないことは明白ですから、よろしくお願いします。

○藤井委員(琵琶湖部会)

皮肉に受け取られたら大変申し訳ないのですが、さすが国土交通省だと思いました。治水、利水、という形で、バルブ操作によってパネルを使用して説明なさるのだなと、半分皮肉でもあるのですがそう思いました。

特にCOP3以降、エネルギーの議論の中で、ピークカットの議論を大分してきています。一元的なエネルギー利用の中で、どれだけ多様なエネルギーを作り出し、最大限、その地域内のエネルギーを満たせるかという議論をしています。

河川法の改正以降、特に環境重視ということが言われている中で、国土交通省の今の水管理で地域の水利用、産業、農業、生活を含めて、水の再利用、地域に雨水利用を含めて小さなダム化をたくさんつくっていく等、そのような様々なソフトの部分が入ってきていると思います。

私は意見というよりも、フィールドワークをする中で、むしろ、そのような部分を河川整備計画の中に、ソフト部分を盛り込んでいきながらバルブ操作を超えたものを、どのようにして地域でつくっていくかということに関心を持ちながら、今の説明を聴いていました。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

後でまとめて河川管理者の方から説明をお願いしましょう。他にもご意見はありますか。

○三田村委員(委員会・琵琶湖部会)

先程、西野委員が話された内容にも少し関わるのですが、これは、全てが国土交通省の手持ちのデータだとは思えないので、出典をぜひ書いて頂きたいです。次回、或いは次々回くらいに質問が出たときに、出典を教えて頂けるようにして頂きたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

国土交通省以外のデータについては、出典をつけているつもりです。それ以外は全部、国土交通省で計算しているデータということでご理解頂ければと思います。

○三田村委員(委員会・琵琶湖部会)

本当にそう思ってよろしいですね。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

はい。

○三田村委員(委員会・琵琶湖部会)

わかりました。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

そのような点は、研究者の立場から言うと、どのデータを使って国土交通省が資料を作っているのかということがありますので、国土交通省が利用しているデータの出典についても、できるならば教えて頂けると大変結構かと思います。

最終的な資料は、恐らく国土交通省が作られたと答えるのであれば、そうに違いないと思いますが、何を利用して作成されたかについても書いて頂ければ、三田村委員からの話は幾分か解消するのではないかと思います。どうかよろしくお願いします。

○西野委員(琵琶湖部会)

資料3「琵琶湖の水位管理について」の18ページに琵琶湖の漁獲量の経年変化として、琵琶湖の漁獲量の変化に関するデータがあります。これは、全部まとめた総漁獲量として出されていますが、実際に個々の生物種を見ると、特に最近、かなり大きな変動をしている生物種があります。それを明確にわかるようにするためには、魚類漁獲量を1つの括りとして見るのではなく、例えば、保護政策を行っているアユのような漁獲をきちんと除いた上での漁獲量全体と、その他の漁獲量といった形でみれば、どのような減り方をしているのか、かなり明確に出てくると思います。次回、そのような整理をして頂けたらと思います。

○井上委員(琵琶湖部会)

素朴に感じたことがあります。滋賀県のそばに住んでいて利水の話は多かったのですが、琵琶湖の水が増えて淀川の水量も一杯になってくれば、琵琶湖で水をとめて琵琶湖が洪水になってしまうのか、それとも、私たち滋賀県民の琵琶湖なので滋賀県を守って、下流に水を流してしまうのか、その辺りはどうお考えなのか、本音でお聴きしたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

実は、琵琶湖で一気に水を止めてしまうことは、当然ながら極めて大変なことだと思われます。そのときに、堰を閉めることによって上昇する水位の影響と、堰を開けてしまうことによって下流に流れる量の影響については当然見ていますが、試算を出すと、洪水のときには大体1万トン、2万トンといったレベルで水が入ってきます。それに対して瀬田川は、1,000トンくらいが出ていくということです。

○井上委員(琵琶湖部会)

そうではなく、万が一、両方とも満タンになったときに、滋賀県を守ってくれるのか、或いは犠牲になれと言うのか、どちらなのかという意味で質問したのです。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

結論から申し上げると、下流に流すと非常に甚大な被害が発生するので、堰を閉めておくというのが今の操作ルールになっています。

○井上委員(琵琶湖部会)

わかりました。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

いろいろな言い方がありますが、琵琶湖の水の出方と下流の水の出方が違うので、自然の違いによる特性を生かしています。今まで、下流が洪水のときは琵琶湖は洪水になっていません。ですから通常、下流が洪水のときはできるだけ琵琶湖の水を止めますが、そうすると琵琶湖の水位が上昇して危険なので、今度は瀬田の洗堰、瀬田から下流に水を一生懸命流し、すぐに水がはけるようにしています。今は両方が安全になるようにしております。

今のところ、下流の洪水と、琵琶湖の水位が目一杯になるという現象はないと思っていますが、万が一、そのような状況になったときは、一生懸命考えさせて頂きます。

○井上委員(琵琶湖部会)

しかし、先程、私は本音でお聴きしたいと言いましたので、今のお話では、所長は犠牲になれということですね。

○河川管理者(水資源開発公団 副支社長 福田)

過去の経緯も少しお話したいと思います。

明治以降、そのような、いわゆる上流と下流の対立は昔からありました。上流と下流の対立の中で、どうすればどちらとも満足するかを考えてきたのが瀬田川の治水です。水を溜めることで水位も上昇しますが、それよりも水位が下がるように瀬田川をどんどん掘り下げ、今度は瀬田川を掘り下げることで水位が下がって困るということで洗堰を作りました。それで常時は水を確保し、洪水になれば一気に流れて上流も困らない、下流も大きな洪水が起きないということを何回も繰り返してやってきたということです。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

今のお話は水野河川調査官のお話と殆ど同じだと思います。

従来は、国土交通省がデータをいろいろとお考えになったということで、それはそれでよかったと思います。例えば、先程の井上委員の立場から言えば、このような場合には上流側は下流側に我慢しろと言い、下流側では逆な言い方をするかも知れません。やはりこれからの問題として、上流と下流がどのように対立しているのか、そのようなことがわかるような情報を、少しずつ出して頂けると大変ありがたいと思います。

ある場合には、シミュレーションでも構いませんので、現在まで国土交通省でされてきた内容を出して頂くことができれば、非常にはっきりしたことがわかるのではないかという気がします。

また藤井委員のお話になった問題についてもおっしゃる通りです。例えば、河川審議会は、河川の中で洪水を考えるだけではなく、もう少し全体のことを考えなければいけないという話になってきているわけですから、先程、河川管理者の方から説明して頂いた部分は、従来的な部分に重点があったのは事実だと思います。今後は、まさに全体としてのことを考えなければいけませんので、藤井委員もおっしゃったように、現在の河川整備計画が絶対ではなく、それをどう変えた形で議論をしていくかということが大事ではないかという話もしたいと思います。



○川端委員(琵琶湖部会)

概念的には調査方法はわかったのですが、琵琶湖に入ってくる水が徐々に水位を上げるという計算をするときに、例えばこの10年、或いは20年で水の入り方が随分違うのだと思います。

それで、現状を踏まえてそのような要因の修正を行い、計算されているのか、或いは外挿してこれからの水位の変化を計算されているのか、確認させて頂きたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

先程紹介しました、マイナス20cmから1.4m、マイナス30cmから1.4mというグラフは、最近のデータまで含めて全てシミュレーションした結果を示しています。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

当然ながら、シミュレーションによって出てくる結果は違ってくると思います。そのことに対する十分な配慮を、これから後も、きちんとした形で話して頂きたいと思います。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

先程の現状説明ですが、今回、河川法が改正されて特に加えられた分野は環境だと思いますが、環境面からの評価が殆どないのではないかと思います。この説明の中では環境面からの評価はしているという内容になっていますが、実際問題として被害が既に出ているわけです。先程新海浜とヨシの問題が出ましたが、それだけではありません。

私はある程度は把握していますが、国土交通省は実際に問題となっている部分を把握されているのか、或いは全く把握されていないのか、或いは把握はしているがこの場で発表していないのか明確にしてもらう必要があると思います。河川管理者の立場から、言いたくないことはあるかも知れませんが、これから本当にこの河川法に基づいて、よい川をつくっていこうと考えているのであれば、聴かれて痛い部分についても表に出し、正々堂々と議論するということがやはりベースにならなければいけないと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

この点について、何か特にご意見があればお願いします。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

説明の冒頭で、整備計画策定までの進め方について話したように、私たちが知っていることと、皆さまが知っていることを合わせながら進める所存です。

今日は、私たちが知っていることについてお話しました中で、その程度しか知らないのかというお叱りがあるかも知れませんが、私たちが把握している問題についてご紹介させて頂きました。逆に、皆さまからいろいろな意見をお聴かせ頂ければありがたいと考えています。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

隠す意思は全くありません。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

お言葉を返すようですが、これだけ緻密なデータをいろいろと把握されて、頻繁に琵琶湖やいろいろな水系を見ているのであれば、もっと現状について正確に見る目を持って頂かなければ、問題があるのではないかと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

その点について、私からコメントさせて頂きます。

ある意味、委員会の委員になられた方は、そのようなデータがあれば、ぜひ話して頂くことが必要だと思います。国土交通省の意見と全く違うものであろうと、出されたデータは事実なのだということを言って頂きたいと思います。

それと、国土交通省の方にある会で何度か私が言ったことがありますが、大抵は大丈夫であっても、何か問題があるという議論があった際には、少しでもおかしいと思うものについて、それを無理にでも、できるだけ全部調べ、ひとつずつ潰していき、また、残さなければならない事項については残すということをして頂きたいです。これは行政として、やって頂かねばならないことだと思います。十分な調査を行っているとは思いますが、これからもそういう形で問題点を次々と出して頂こうと思います。これは、この部会において、きっちりやっていく必要があることだと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

この後は引き続き、次回の現地視察の概要説明が順番となっていますが、後日、委員の皆さまに連絡することが可能なので、むしろ、先に一般傍聴者の方からご意見を承りたいと思います。

○傍聴者(井上)

彦根の新海浜から参りました。議事録に掲載頂いて結構です。

湖岸侵食の問題が先程挙がっていましたが、私たち市民レベルで主原因が何であるかを考え、それをまとめた資料を持参しているのですが、配らせて頂いてよろしいでしょうか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

わかりました。今のようなご希望の声が増えてきて、議事の時間がなくなってしまうと困りますが、支障がなければ、流域委員会、或いは庶務ではなく、一般傍聴の方がお配り頂くという形で結構だと思います。但し、配布している際も、次の話を進めさせて頂きますが、その点はお許し下さい。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

基本的には、部会長の判断でお願いしたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

わかりました。そういうことが増えてきて、議事の時間がなくなってしまうと困りますが、そうでなければ、委員会、或いは庶務ではなくて、傍聴の方がお配り頂くという形で配って頂いて結構だと思います。ただし、次の話をそのときさせて頂きますが、それはお許し下さい。

○傍聴者(宇野)

今発言された方と同じ彦根市の新海浜に住んでいます。幾つかの質問をしたいのですが、質疑応答の時間を頂くのは構いませんか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

あと10分で全て終了しますので、3分くらいでお願いします。

○傍聴者(宇野)

簡潔に意見的なものを含めて申し上げます。今回、琵琶湖部会がこのような形で組織されたのは初めてのことで、トータル的に琵琶湖を捉えるのは、非常にありがたいことだと思っています。

従って、先程委員の方からお話があったように、琵琶湖は一衣帯水です。山の上から下まですべて1つといった観点でお考え願いたい。琵琶湖のどこかに問題が起これば、それは琵琶湖全体に影響を及ぼすという視点をお持ち頂きたいと思います。

2つ目に、今回、国土交通省近畿地方整備局長のもとにこの流域委員会は組織されています。川那部部会長が話されたように、様々な問題点を持っていますが、どうか国土交通省の皆さまも、地域住民、また琵琶湖を通して生きている者の意見に耳を傾け、その生活を支えるために努力をして頂きたいと思います。また、委員の方にはそのような点において大変な期待をしていますので、よろしくお願いします。

具体的な問題ですが、2点あります。先程話にあった水位管理です。プラス30cmは私どもにとっては死活問題です。既に私の身長くらいの崖ができています。先が崖になってしまい、ストンと海に落ちるという状態です。このような現象がなぜ起こったのか、ぜひとも問題解決のテーマにして頂きたいと思いますし、そのことによって失われたものはたくさんあると思います。砂がどこに消えたか、このようなテーマも考えて下さい。

先程の水位管理の30cmですが、常時満水位からプラス30cmは、治水上無害水域だと言われていますが、現時点に立って見ると、無害水域が見事に砂浜を消してしまい、有害水位にもなってしまったという現実があります。そういう現実との整合性をよく考えた対策を講じて頂きたいと考えます。

最後になりますが、国土交通省の皆さまは、なるほど過去のデータを中心に様々な計画を練っておられます。当然参考になるものは取り入れるべきだと思いますが、これから起こることは予測し難い様々なことがあります。そのことについても、責任を感じた対応をぜひとって頂きたいということをお願いします。

○傍聴者(竹田)

安土から来ました竹田です。ヨシ業をやっております。

実は、前回第2回委員会のときには、ヨシの水害の現状についてコピーが配付されていました。そのときには、これを琵琶湖部会で議題に挙げるというお話で聴いていましたが、今回一向にその話が出てきません。それは時間の関係もあったのでしょうが、第2回委員会で配布したコピーすら今回は提示されませんでした。庶務に何か問題があったのか、それとも取り上げない気持ちがあったのか、これすら私自身、今回の会議に疑問を抱くのですが、水位についての問題点を解決するためには、一番に取り上げて頂きたかったと思います。

先程、部会長が何も諮問されていないと言われていましたが、国土交通省の琵琶湖工事事務所の沢田副所長が、以前、私がヨシの水位の問題で要望書を出したときには、水位はこちらの淀川水系流域委員会の方で検討する、その諮問に待つとのことでした。しかし、それすら諮問されていないということに私は憤りを感じます。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

前回配られたとおっしゃっていた新聞のヨシのコピーについては、第2回委員会で配られたものですね。もし、そうであれば、今回、忘れられたのはやむを得ませんが、次回の部会からは、委員会で配られたもので部会に関連のある資料については配布して頂き、部会に配布して頂いた資料は委員会にも配布して頂くということで、ぜひ、庶務の方でお願いしたいと思います。

先程、ご発言頂いた傍聴者の井上様には大変申し訳ない言い方ですが、今回配布して頂いている資料は第2回委員会の時の形式で配布されたものと同等には扱いません。この部会に入っていない委員が当然に知るべき事項であれば、私は資料提供して頂けると大変ありがたく思いますので、もし可能であれば、直接お配りを頂ければ大変ありがたいと思いますが、資料の扱い方を少し変えさせて頂きますこと、お許し下さい。

最後の竹田様のお話だけは少し、議論をしておかなければいけないと思います。委員会及び部会は、ヨシに関する水位の問題、しかもごく最近の問題に関して諮問を受ける立場にはありません。従って、もしも委員会にその問題が付託されるとすれば、私の理解では付託される方がおかしいと思っています。

但し、河川整備計画全体を考える際に、水位の問題を避けて通ることはできないと思います。つまり、淀川水系流域委員会全体として、洗堰を操作することによって、琵琶湖や上流で何らかの問題が起こるとすれば、河川整備計画における水位問題について、十分な議論をすることはあり得ると思っています。

従って、水位、或いはヨシの問題に関しても、極めて短期のものについて個々にご意見を頂き、次々と各問題を扱っても無駄であると思っています。それは国土交通省が判断することであり、流域委員会は明らかに河川整備計画に関する問題が中心であると、私は理解しています。

○傍聴者(竹田)

芦田委員長は前回の第2回委員会の場において、この琵琶湖部会で検討しようというお話をされていたのを覚えています。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

水位に関する一般的なものについては検討させて頂きます。

○傍聴者(竹田)

彦根についてもこのような問題が起こっているのですから、それについてはやはり検討してもらえるのでしょうね。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

ヨシの問題の、どの点について検討せよとおっしゃるのでしょうか。

○傍聴者(竹田)

水位の問題について、既に被害が出ているから言っているのです。

それと同時に、前回の第2回委員会の中でも言ったことですが、琵琶湖総合開発の影響による被害が出ているのです。水位プラス30cmということによって起こった被害です。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

琵琶湖総合開発に関する問題も当然、議論の対象になり、今後の河川整備計画の審議に出すかどうかの議論を行い、その中で琵琶湖の水位の問題についても議論をします。

但し、例えば半年くらいの間に、水位をどうすべきであるかという内容について、琵琶湖部会、ないし委員会が結論を出すべきだとおっしゃるのであれば、誠に残念ながら、その能力は我々にはないと思います。

○傍聴者(竹田)

では、何のための話し合いなのですか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

私個人として言わせて頂きますが、つまり、長い目で見た事柄に関しては、委員会なり部会は、ある意見をまとめ、まとめない場合には少数意見を付記し、はっきりしたことを言わなければなりません。それは流域委員会の義務です。

しかし、非常に短い時間で、例えば、先程おっしゃったヨシの水位問題について、来年の冬にはどうすべきであるということを要求されているとするならば、それを個々に、この流域委員会で考えることはできますが、決定することはできません。委員の方がいろいろなご意見をおっしゃることは当然にあり得ると思いますが、部会からその件について委員会に意見を上げ、流域委員会として、こうすべきだと決定することは不可能だと思います。

○傍聴者(竹田)

前回の第2回委員会では、嘉田委員が、それについては冬までに何らかの方向を検討しましょうということを話されているのを聴いていました。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

冬までに検討するということになると、この問題についてはいろいろな意見があるので、その意見の全てについて、ここで判断することは不可能であることを、嘉田委員は逆に言ったのだと思っています。従って、短期のことについて結論を出すことはできません。

○傍聴者(竹田)

短期のことについてではありません。私が言っているのは、琵琶湖総合開発以前に問題を戻して、そこを出発点として考えて欲しいと言っているのです。これだけの被害が出ているのですから。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

その通りだと思います。その点については十分に考えさせて頂きます。但し、先程から述べているように、今冬までのような短い期間のことについて、ある事柄について結論を出すということはできません。

○傍聴者(竹田)

ある程度の結論ということなのです。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

琵琶湖工事事務所長がいらっしゃるので、あえてはっきりと申しますが、琵琶湖工事事務所長がこの流域委員会に審議をお任せするとおっしゃったとすれば、それはとんでもないことだと思います。そのことについては、琵琶湖工事事務所なり国土交通省なりが、短期の問題に関しては十分にご自身のご判断でやられるべきことです。その点は、水野河川調査官のお話にもありましたように、最終的な判断は行政の責任として存在しますから、それをこの流域委員会へお任せになることは、私は無理だと思います。

しかし、長い目で見たときに、つまり琵琶湖総合開発そのものについての問題がどういうものなのかということによって、河川整備計画としては水位の変動をこのようにすべきだという問題に関しては、当然議論を行い、答申を行わなければいけないのではないかと私は思っております。

○傍聴者(竹田)

私は、琵琶湖工事事務所の沢田副所長に要望書を出した段階で、この話はこの琵琶湖部会に付託するということを聴きました。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

全く付託を受けておりません。

○傍聴者(竹田)

国土交通省の方から、問題を提起して頂けませんか。

○河川管理者(近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所長 植田)

副所長が言ったことと、ニュアンスが少し違うような気がします。

この流域委員会の中で検討していく課題として、琵琶湖の堰の操作による水位管理問題は、いろいろな環境面に対して極めて大きなインパクトを与えているので、水位管理そのものについては、当然流域委員会の中の議題としていろいろ水位の説明もさせて頂きますし、それによる問題等も議論させて頂こうと考えている、ということを申し上げたと思います。

それに対して、即座に刈れなかったからという問題に対しては、川那部部会長がおっしゃるように、当面の対策として琵琶湖工事事務所もすべきことがあるかも知れませんし、県がとれる対策があるかも知れません。そのような中で、当面の緊急対策は別途あるべきであって、川那部部会長が話されるように、この議論は大きな長い目で見て、琵琶湖にとって非常にインパクトのある水位管理をどう見ていくのか、という議論が中心になると私どもも考えています。

○傍聴者(竹田)

問題として提起はしてもらえないのですか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

私としては、流域委員会の問題であるかどうかということは問題ではないと思いますが、何かその点について寺川委員からご意見はありますか。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

全体の流域委員会に付託するというような表現の新聞記事があって、その問題で問うた経緯はありますが、この問題については次の琵琶湖部会で議論しようという流れがあったと思います。今、竹田さんが話されているのは、その議論を踏まえてヨシの問題や新海浜の問題を、この部会で議論するのではないかというご理解をされたと思います。

芦田委員長は、水位の問題全般について議論していく必要があるのだという意味で話されたと思います。今日は、もっと時間があれば議論もできたとは思うのですが、十分にその辺りまで触れられなかったけれども、次に現地視察等も予定にありますので、その中で、具体的な問題を検討しながら進めてくというご理解を頂ければよいかと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

今後の予定については、申し訳ございませんが私の方から改めて委員の方々にお尋ねするという形にさせて頂きたいと思います。

ひとつだけお尋ねしておきたいのは、今のところ、6月8日に現地視察をしたいという予定ですが、よろしいでしょうか。6月12日はどうしても駄目になりましたので、これは庶務からお聞き頂いたようで、もちろん駄目な方もおられますが、6月8日で予定しています。

○倉田委員(委員会・琵琶湖部会)

その日は淀川部会が開かれます。両方出ようとすると参加できません。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

それは違っていると思いますが、庶務の方、いかがですか。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

淀川部会は、その日は変更になりました。

○倉田委員(委員会・琵琶湖部会)

そうですか。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

現地視察は最初の予定では2時間くらいのつもりでいましたが、どうしてもそれでは駄目なので、やはり基本的には朝から夕方までの行程とさせて頂きたいというのが1点です。

それから、いろいろな案が「資料3 別冊」に出ており、皆さまに見て頂きたいと思いますが、少なくとも、直轄管理区間の部分については、やはり全部を見る必要があり、直轄管理区間以外の琵琶湖に関する問題も絶対に見なければならないと思っていますので、2回に分けて現地視察を行うことが可能かどうかということです。

そうしますと、第3回部会は、現在のところ6月25日が予定されていますが、この日に現地視察をする方向で考えてよろしいでしょうか。つまり、2回の現地視察がやはり必要なのではないかということです。1回目は、草津川、野洲川の辺りからはじめ、湖南に近い範囲で行い、2回目の日には、長浜から高時川、湖北の沿岸を含めたところを見なければいけないと思っていますが、都合によっては、そのときに新海浜の辺りも見せて頂くこともあり得ると思っています。

それでよろしければ6月8日の方は日を確定させて頂き、6月25日については、少し時間が開きますが、予定として考えさせて頂きたいと思います。それでよろしいですか。

現地視察の中で十分な議論をすると同時に、残された部分について、このような形で審議するのは第4回部会からということにさせて頂きたいと思います。

○江頭部会長代理(委員会・琵琶湖部会)

先程、寺川委員の話で少し気になった点があります。水位の問題を見るときに、それぞれバックグラウンドが違いますから、どういう問題なのかということを明確にしておかなければ、後々、水掛論になってもいけませんので、申し訳ないのですが発言させて頂きます。

本委員会で水位の問題を考えないといけないという話が出たのは、例えば水位が変わることによって起こっている現象面をしっかり調べよという意味だったと思います。問題を解決するためには、どうすればよいかという議論ではなく、まず、そのようなことがわかった上で、次の問題が出てくるという認識だったと思うのですが、いかがでしょうか。

○寺川委員(委員会・琵琶湖部会)

当然それを含めて、次の問題は考えるものと理解しています。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

それでは、その問題は次の現地視察の機会等でいろいろな議論をして頂き、村上委員が話されたように、事実は知っても意見は一致しないかも知れません。しかし、様々な形で議論をさせて頂くということにして、水位の問題は全体を考えるときにも非常に大事であることは確かですから、2回の現地視察を終えた後にでも、これは必ず議論する必要がある問題だということをご認識頂きいと思います。

それから、噂に聞いているのですが、淀川部会は現地視察の後、各人が自費を持ち出しで、懇親会をする等、いろいろなことをしようという意見もあったようなので、そのことについても、また改めて委員の方々に聞かせて頂きたいと思います。

それから、こういう立派な会場をお借りしておいて申し訳ないのですが、やはり私のような貧乏性の人間には、できるだけお金のかからない場所で委員会、部会を開いた方がよいのではないかと考えます。

もう1つ、この部会はできるだけ琵琶湖の沿岸で開かせて頂きたいと考えています。大阪や京都ではなく、大津、或いは琵琶湖に近い場所で開催する方がよいのではないかと思います。どこという場所は決めませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

大変申し訳ないことに、19時45分になってしまいましたが、これで第1回琵琶湖部会を終わらせて頂きたいと思いますが、最後に庶務から3分程度、お知らせがあります。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

資料の4-1にあるように、先日の第2回委員会で、庶務の不手際により、ある委員の方が間違って委員会に来られて帰られたという事態が引き起こされました。それを深くお詫びするとともに、今後は委員の皆さまとコミュニケーションを深くして、そのような事態が全く起こらないようにやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

資料4-2については、会議運営等のルールについて、運営会議での結果等をお知らせしています。これは事前に配布している資料ですので、説明は省きたいと思います。

最後に、前回の委員会でお示しした前広日程調整については、皆さまができるだけ多く参加できる日を選んで想定させて頂いたものです。この日を何が何でも予定を空けておけという意思では全くありません。庶務の説明が大変未熟であったがために、皆さまに誤解と不快感を与えてしまったことをここに深くお詫び申し上げたいと思います。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

今日は誠に私の司会進行が悪く、申し訳ありませんでした。最初の審議「委員会、部会の位置づけなどについて」では、部会の目的や役割について、非常にはっきりさせて頂いたと思います。

○倉田委員(委員会・琵琶湖部会)

ファイルはこのまま置いて帰ればよいのですか。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

ファイルは置いてお帰り下さい。差し替え部分があります。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

差し替えられたものを送って下さるということですね。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

はい。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

すぐにご自分で資料を見たいという方は、どうぞお持ち帰り頂いて結構です。

傍聴の方も来場頂き、ご意見を頂きまして、ありがとうございました。私のものの言い方は、常に、一番悪い条件になった場合にはどうするかということを申すような言い方をしていますので、その点、お聞き苦しいところがあったかも知れませんが、お許し下さい。

今度の現地視察の際は、また傍聴の格好で来て頂くことが、私自身としては大変大事なことではないかと思っていますので、その際にも、ご意見を承るような機会を何とかしてつくりたいと思っています。こういう集まりだけではなくて現地視察の際にも来て頂けますと幸いです。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

現地案内は、我々は委員の皆さまだけの交通手段しか用意できないので、ルートを庶務から紹介をして頂き、現地で待って頂くということは可能かも知れません。しかし、傍聴の方を一緒に運ぶことについては対応できないと思っていますので、ご理解のほど、よろしくお願いします。

○川那部部会長(委員会・琵琶湖部会)

今の内容については、委員とは扱いが違うということで、一般傍聴の方々には誠に申し訳ありませんが、そのような形をとらせて頂きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

次回からは、いろいろな議論をしなければなりませんから、2時間の開催では無理だと思いますので、最初からもう少し長い時間をとらせて頂きたいと思います。その代わり、予定終了時刻を30分程度超えるくらいまでは我慢して頂くとしても、大幅に時間を延ばし、後の予定に支障をきたすようなことはできるだけ避けるようにしたいと思います。

今日は誠に申し訳ありませんでした。私としては他の会議も含めて、45分も時間を延ばしたのは初めてなのですが、どうぞお許し下さい。次回からは、傍聴の方に発言して頂き、ご意見を承る時間も、もう少し長く設けたいと思っています。どうぞその辺についても、本日に懲りずに来場頂いてご意見を頂けると大変幸いに思います。どうぞよろしくお願いします。

本日はありがとうございました。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

それでは、これで第1回琵琶湖部会を終了させて頂きます。

 

以 上

 

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