淀川水系流域委員会 第1回猪名川部会議事録

日時:平成13年5月23日(水)18:00〜20:30



場所:リッツ・カールトン大阪 2階「イースト」





○庶務(三菱総合研究所 新田)

まだ見えておられない委員の方がいらっしゃいますが、定刻を過ぎておりますので、これより淀川水系流域委員会、第1回猪名川部会を開催させて頂きます。

司会は、庶務を担当することになりました三菱総合研究所関西研究センターの新田です。どうぞよろしくお願いいたします。

では、審議に入る前に、簡単に幾つかのご報告とご確認をさせて頂きます。

皆さまはご存知かと思いますが、本猪名川部会の部会長は米山委員、部会長代理は池淵委員が務めて頂くことになっております。なお、他の部会については、琵琶湖部会では部会長を川那部委員、部会長代理を江頭委員に、淀川部会については、部会長を寺田委員、部会長代理を桝屋委員に務めて頂くことになっております。委員会においては、委員長を芦田委員、それから委員長代理については各部会長に交代で務めて頂くことになっております。併せてご報告させて頂きます。

次に資料の確認ですが、議事次第と、発言にあたってのお願いがあります。議事次第に書いてあります資料1から参考資料5までは予め委員の方にはご送付させて頂いておりますので、ご確認頂きたいと思います。

なお、「猪名川流域環境情報図」については、委員の方には配布しておりますが、一般傍聴の方については、誠に申し訳ないのですが、部数の関係上、会場正面向かって左手の中頃くらいに地図を掲載させて頂いております。併せてご覧頂ければと思います。

この他、先日お送りしました第2回委員会の資料について訂正箇所がありますので、委員の方には後ほど送付させて頂きます。

なお、発言にあたってのお願いですが、お手元に「発言にあたってのお願い」という用紙を配らせて頂いております。本日は審議終了後、一括して一般傍聴の方との意見交換の場を設けさせて頂いております。ただし、審議中においては、委員の方の審議を優先するということから、一般傍聴の方からのご発言はご遠慮させて頂きたいと考えています。どうぞ、ご協力をお願いします。

なお、本日委員席に用意させて頂いているマイクは、押しボタン式になっております。「コール」という部分を押して頂くと赤いランプが点灯しますので、その赤いランプがついた後、話して頂くという手はずになっています。どうぞよろしくお願いします。

また、後方に水を用意しておりますので、ご自由にお飲み下さい。

それでは、部会長の方で審議をよろしくお願いしたいと思います。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

部会長を仰せつかりました米山です。

委員の皆さま、今日はお忙しい中をわざわざお集まり頂きまして、ありがとうございました。なるべく能率よく進めていきたいと思いますが、最初に私の思いのたけを申し上げておきたいと思います。間違っていましたら、ご訂正頂きたいと思います。

淀川水系流域委員会の全体については、皆さまご承知だと思いますので触れないことにします。その中で猪名川部会は、猪名川流域を担当する部会ということですが、私は、むしろ部会の方が実質的な議論や問題指摘、課題の発見といったことが可能ではないかと考えています。

委員会は、3つの部会の中からさらに選ばれた委員の方が登場されますので、多くの人数で構成され、本格的な議論の展開が難しいと思います。ですから、下手をすると国会で見られがちな、満場一致で可決しましたという話になりかねない心配があるわけです。

ですから、その前にそれぞれの部会で徹底的に議論を行い、ここではこれが最善の方策だということを見つけ出したいと思いますし、最善の方策がなければ、次善の方策、少なくともよりよい策を生み出すことを考えなければいけないと思っています。

少し脱線しますが、弘法大師である空海は797年に「三教指帰」という本を書きました。この本は一種の対話形式の本であり、儒教がよいか道教がよいか仏教がよいかということで議論をして、仏教が一番優れていると結論づけたという話です。

それから、中江兆民をご存知だと思いますが、「三酔人経綸問答」という、明治20年、1887年にできた本があり、洋学紳士という急進的民主制を主張する人と、対外進出論を唱える豪傑君と、漸進的立憲君主制がよいのだという南海先生という3人が日本の進路について問題を議論しています。この3人の問答は、ある意味で、この淀川水系流域委員会についても言えるのではないかという気がしています。

ニックネームを皆さまにつけて頂きたいのですが、1人は徹底した自然保護論者で、草にも木にも、水の中の魚にも虫にも、それぞれ生命が宿っているのですから、指一本触れてはいけないという立場の人です。もう1人は、逆に徹底的な開発論者で、自然環境は多少犠牲にしてでも、人間のためならばやむを得ないという考えの人です。3人目には、地域社会、地域住民の生活を中心にして考えるべきだという、いわゆる生活環境主義があります。極端に言うと、そのような考え方をしている3人が議論をしているということが描かれるのではないかと思うのです。

弘法大師の「三教指帰」や中江兆民先生の「三酔人経綸問答」をまねたような議論をやってみたいと考えているわけです。

私は、実はあるところから2100年の日本精神について原稿を書けと言われましたが、簡単に書けないのです。どうしてかと言うと、いろいろクリアしなくてはならない問題があります。まず、2100年には地球があるかどうかが問題です。地球はあるとしても、地球上に生物が生きているかどうかも問題です。核戦争の危険性がありますから、それをクリアしなければうっかり物は言えません。それをクリアしたとしても、その次は日本という国があるかどうかも非常に問題です。国があったと仮定して、さらに、もう1つクリアしなくてはいけないのは環境問題だと思います。いわゆる地球環境問題というのは、どういう帰趨を示すかという見当がつかない状況ですので、これも、どうなるかわからない限り、2100年のことは書けないのです。

1901年の人が、2000年について書きなさいと言われたら、これは楽だったと思います。どんどん文明を高めて、技術を発達させて、鉄道や道路もどんどん引いてやればよいのです。発展途上の日本ですから夢がいっぱいあったと思います。それも、国がなくなるとか地球がなくなるということは全然考えないでやれたと思うのですが、そうではなくなっているという状態が現在だと思います。

そういう状況の中で問題を考えていくわけですから、なかなか大変だと思います。そういう意味では、1901年の人よりも我々2001年の人間は、はるかに困難な問題に直面している、地球がそういう問題を抱え込んでしまっていると思いますが、お互いに、1世紀後の人たちにも評価されるような選択をこの流域委員会でしていきたいと考えています。

何か思いつきみたいな言い方ですけれども、その辺りのところを前提にして考えて頂ければありがたいと思います。

それから、もう1つ大きな問題ですが、河川法が改正になりまして、治水、利水に加えて環境という問題が入ってきております。その時、環境ということを、我々は、非常に狭い自然環境に限定して考えがちですが、実は環境には社会環境もありますし、文化環境もあります。我々が自然を見る目も、我々の文化のフィルターを通して見ているわけです。

文化環境について、雨という言葉に対しての我々の様々な思いが、五月雨とか夕立とか時雨とか、いろいろな言葉になって出てきているように、文化を通して雨ということを理解しているわけです。これが他の国ですと、シャワーとレインくらいしかないとなりますから、自然環境といっても、それを見ている文化が非常に問題になるということを考えておく必要があります。

それから、社会環境です。私たちはお母さんのお腹の中から生まれてくるのですから、最初にあるのが親子の人間関係です。それがだんだん大きくなって、いわゆる社会関係の中、そのネットワークの中で生きているわけですから、それも環境です。

このように、環境という問題を自然環境に限定して考えるのは、何か勘違いを生みかねないという心配があると考えているわけです。その辺りのことを、まず初めに、この部会で、前置きにして考えて頂きたいと思います。

私の考えとしては、できるだけ徹底的に議論をして、徹底的に皆さまからお話を伺って意見を交換した結果の中から、皆さまで合意点といいましょうか、コンセンサスを見つけ出していければと考えております。

これまでも事務手続上、いろいろな意味でご心配をおかけした面があったかと思いますが、そういうことを1つずつ解決しながら進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

それでは資料2「当面の部会の進め方」について簡単にご説明申し上げます。

当面の部会の進め方については、淀川水系に関する現状認識を進めるということで、そのために河川管理者からの情報、委員の方からの情報、それから一般の地域住民の方からの情報、それぞれを併せながら現状認識を進めていくと考えております。

第1回の部会につきましては、部会の進め方の議論と、河川管理者から淀川水系についての総括的な説明をして頂きます。第2回の部会につきましては、それらの情報をもとに実際に現地を見て頂いて認識を深めて頂き、それらをもちまして、3回目の委員会で現状の認識や課題について意見交換を行う、或いは、今後の進め方についての議論を検討して頂くという大まかな流れとなっております。現状認識の進め方については、部会の推移を見ながら検討するということです。

それからもう1点、委員会で議論となっておりました地域住民からの意見聴取につきましては、具体的な方法等は、ある程度皆さまが共通の現状認識をした上で議論を進めていくということを案として示させて頂いております。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

当面の部会の進め方について、早速私からお願いですが、第2回は6月7日に猪名川の現地視察に参る予定ですが、第3回もできれば現地視察にしてはどうかと思っております。琵琶湖部会の方も、一度ではとても無理だというので、2回の視察にしたようです。私どもの方も、委員同士お互いに知り合うことも大事ですし、そういうことも含めて、第3回も現地視察に行ってはどうかと思います。

それから、現地をできるだけ詳しく見るという観点からも、1回で済ませるのはあまりよくないかと思います。上流と下流でもよいですし、その辺は現地の工事事務所のお知恵を拝借しなければいけませんが、2回くらいに分けてできればよいのではないかと考えております。その間に、委員の皆さまお互いによく気心がわかるというか、気心がわからなくなる人もあるかもしれませんが、お互いを知るということもできるのではないかという気がしております。

もう1つお願いですけれども、第3回の猪名川部会は7月2日の17時から20時という予定になっておりますが、この日は、私の個人的な事情がありますので、4日の水曜日の午後、池淵委員は大学院の講義があって午前中は駄目だそうですので、場合によっては14時頃から現地視察を行い、夜にどこかで集まることにしてはどうかと考えております。皆さまのご都合もありましょうから、1つの案として申し上げましたが、いかがですか。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

河川管理者の都合を言わせて頂きますと、7月4日、5日は、近畿地方整備局の管内の技術研究発表会ということで、職員の技術研究発表会を2日間に渡って行っておりまして、職員が発表いたしますし、事務所長はそれを審査するという役目です。私も審査委員ですし、所長も審査委員で出席しなければなりませんし、多分担当職員も発表するという役目があります。できましたら、4日、5日は外して頂くとありがたいです。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

では、金曜日の6日はいかがですか。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

部会長、7月6日は、今のところ淀川部会の予定になっています。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

そうしますと、3日なら何とかなりますか。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

河川管理者の方の都合だけを言わせて頂くと、7月3日は大丈夫です。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

池淵委員が駄目です。3日も駄目ですね。11日は運営会議のため、駄目ですね。

○池淵部会長代理(委員会・猪名川部会)

例えば7月2日の6時くらいから8時までだったら部会は開けますか。米山部会長のご都合はいかがでしょうか。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

部会は開けると思います。

○池淵部会長代理(委員会・猪名川部会)

現地視察は三三五五にして頂くということで一度で全部見るということでよければ大丈夫ですね。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

6月7日の一度でやってしまいましょうか。

猫の目のように変わって申し訳ございませんが、もう一回やるとすれば、6月の1週間置いて14日というのはいかがでしょうか。

私の考えでは、現地を見ることは大変大事だと思います。それだけでわかるわけはないかもしれませんが、大変に意味があると思いますので、フィールドを優先して考えたいと思っています。

○池淵部会長代理(委員会・猪名川部会)

他の委員が皆、予定等は7月2日で押さえておられるのであれば、米山部会長を外して、7月2日に現地視察し、部会をもつことはどうですか。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

それでも結構です。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

部会長、庶務の方で、皆さまのご予定をお伺いして調整させて頂いてもよろしいでしょうか。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

この場では時間がかかるので、その方がよいでしょうか。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

それでよろしければ、そうさせて頂きます。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

わかりました。勝手なことばかり言いまして申し訳ございませんが、そうさせて頂きます。現地をご案内頂く方ともご相談しながら決めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。どうも大変失礼いたしました。初めから変なところでつまずいて申し訳ございません。

予定時間が超えていますので、現状説明を先にして頂いて、それから、これからの進め方も含めてご議論頂くということにした方がよいでしょうか。では、よろしくお願いします。

○河川管理者(近畿地方整備局 猪名川工事事務所長 上下)

私は、近畿地方整備局の猪名川工事事務所長をさせて頂いております上下と申します。どうぞよろしくお願いします。

早速ですけれども、お手元に「猪名川の現状説明」という冊子があります。1ページ目をあけて頂きますと、猪名川の現状説明に「猪名川河川整備計画の検討」とありますが、これは「淀川水系河川整備計画の検討」の間違いです。また、目次の後、カラー刷りをしております1-1ページの表題も、同じように、「猪名川河川整備計画の検討」と書いてありますのは、「淀川水系河川整備計画の検討」ですので、ご訂正のほど、よろしくお願いします。

〔省略:資料3 第1章・第1節〜第4節、第8節、第9節について説明〕

今まで治水関係の説明をさせて頂きましたが、時間はよろしいですか。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

河川管理者の資料は非常に分厚くなっています。資料全体を、簡単にポイントを絞って全部説明するということも考えられますが、また現場を見て頂きますときに総括的な説明ができると思っておりますので、本日は資料を最初から、できるだけわかりやすく丁寧に説明させて頂く気持ちで順番に説明させて頂きました。

1時間ほどで、治水のところだけは一応説明させて頂きましたので、今日はここで質疑をして頂いて、利水、環境は次回にさせて頂くのがありがたいかと思いますが、いかがでしょうか。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

そうしましょう。

長時間にわたってご説明頂きまして、どうもありがとうございました。

ここまでの段階で、どうぞ、どんなことでも結構ですから、ご質問、ご批判、ご意見を頂ければと思います。恐縮ですが、初めてですのでお名前も伺いたいと思います。よろしくお願いします。

○細川委員(猪名川部会)

猪名川の自然と文化を守る会の細川です。

今まで治水の努力について詳しいことをお教え頂いたのですが、私、個人的に非常にしんどい思いをしているので、どうしても言いたかったのですが、今こういう会をしないといけない現状というのは、まず川と堤防に関する今までの行政というものが、治水、利水を優先して、川や堤防が地域の住民にとって毎日の生活だということをあまり考えてもらってなかったのではないのでしょうか。

今、ちょうど花粉症がひどい状態でして、猪名川の堤防ではイネ科の外来植物が大量の花粉を飛ばします。今、猪名川、藻川の流域に住んでいる人は、殆ど風土病のように花粉症に悩まされています。大体5月上旬になると花粉が飛ぶようになるのですが、花粉が飛び出す状態になると草刈りを急いでやってもらっていました。ところが、予算がつくのが遅れるとか、そういう行政的な事情のために今年はまだ刈ってもらってないので、小さな子供たちも花粉症がどんどん増えている状態で、今年の被害は本当に大きいのです。

そういう中で、堤防のそばに住んでいる人間としては、水害のときに安全であって欲しいということは当然あるのですが、それ以前に、毎日の生活の場であるということも、やはりこの場で考えて頂きたいと思っています。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

他にご意見はありますか。後でまとめて、河川管理者にご判断を頂くということにしましょう。

○本多委員(猪名川部会)

最初に、このような委員会を開いて頂きました国土交通省の皆さまにお礼を申し上げておきたいと思います。それから、私が質問させて頂いた点についても、丁寧に資料をそろえて頂きまして、ありがとうございました。また、そのご配慮を頂きました米山部会長にも感謝申し上げます。ありがとうございます。

治水の問題で幾つか報告を受けまして発言させて頂きたいのですが、今、余野川ダムがどうなるのか少し心配して見ています。猪名川には一庫ダムと箕面川ダムの2つのダムがありますが、昭和28年当時と現在では整備がされてきて随分変わっているという気がするのですが、さらにまだダムが必要なのかなという気がしています。

それから、長野県の林務課が、所管地域におけるダムづくりの問題でまとめられた資料をインターネットから落としてきたのですが、これを見ていますと、長野県の場合に限りますが、昔から見ると森林が成熟してきたことによって災害の発生が少なくなってきているというデータをまとめられた資料が、最近発表されたようです。十分まだ読めていませんが、新聞発表ではそのようなことが書かれていると聞いております。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

長野県ですね。

○本多委員(猪名川部会)

長野県です。ちょうど脱ダム宣言をされたかと思います。

そういう状況の中で、私は余野川ダムの問題に大変関心を持っております。次回のコースの中にも3案ありましたが、余野川ダムの地域が入っているのは第3案かなという気がしました。2回に分けて行かれるということは、3つの案のうち2つしか行かれないと思いますので、ぜひ止々呂美の方の視察も行って頂きたいと思います。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

具体的なコース等については、お任せ頂きたいと思います。

○畑委員(猪名川部会)

先ほどの現状説明で、整備計画の基準となる洪水型を4つに分類されておりましたが、これは多くの洪水の中で典型的な形ということで分類されたのか、代表的なものを抽出しただけなのか、前者の場合、ひとつひとつのタイプについては、ほかにもたくさん例があるのか教えて頂きたいということです。

それと、雨が下流部に降った場合と上流部に降った場合があり、下流部中心に降った場合には雨量が少ないにもかかわらず、こういう典型的洪水に継がっているわけですが、降り方によって出水状況がいつもこのように変わってくるのかどうか、その辺りを教えて下さい。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

これは河川管理者の方から直接お答え頂いた方がよいでしょうか。恐縮ですが、ご説明頂いた方お願いします。

○河川管理者(近畿地方整備局 猪名川工事事務所長 上下)

この4パターンにつきましては、戦後の大きい事例ということで、代表的に4例を出させて頂きました。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

よろしいですか。

○池淵部会長代理(委員会・猪名川部会)

今ので回答になっていますか。

○河川管理者(近畿地方整備局 猪名川工事事務所長 上下)

昭和28年型から昭和58年型がありますが、やはり、雨の降る量によって川に流れてくる流量は個々にパターンが変わっております。また、上流域の雨がたくさん降ったことによって上流の流量が増しております。

また、下流につきましては昭和42年7月型ですけれども、これが下流部で降りました関係上、神崎川にたくさん流量が流れたということです。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

今の畑委員の質問は、多分、上流山地型でたくさん降った雨が幾つかあって、その中で選んだのか、中流、上流でたくさん降った雨のパターンの中で選んだのかというご質問ではないかと思っておりますが、そうではありません。

雨の降り方はいろいろありますので、戦後の大雨の記録を拾いますと、この4つの雨があります。通常はその中で雨を1つに特定できれば、その雨を対象にしてどうあるかということを議論させて頂くのが一番よいのですが、猪名川の場合、たまたま戦後4つ大きな雨がありまして、それぞれ降り方が特徴的で、1つの雨に特定してどうあるかというのを考えるのが非常に難しいということで、大きな雨を4つ選んだということです。その雨の降り方が、たまたまこういうパターンであったということです。

説明の中で、なぜ雨を1つに特定するのかということについて説明が十分ではなかった部分があります。我々は、今まで治水事業をやるときに100年に1回とか、150年に1回とか、200年に1回という確率評価の説明をしておりました。

今回、何年に1回という説明は非常にわかりにくいということがありましたので、ある代表の大きな雨を利用いたしまして、その雨と同じ雨が降ったら、どれだけ川に流れてきて堤防が壊れるのか、堤防を越えて水が流れるのか、浸透して堤防が壊れるのかを考えようということです。ある代表の雨を選んで、それと同じ雨が降ったらどうなるのかとか、それより2割増しで降ったらどうなるかとか、5割増しで降ったらどうなるかとか、8割くらいしか降らなかったらどうなるかを考えようということで、代表的な雨を選んでおります。

猪名川の場合は特定できなかったので、4つの雨を使ってやっています。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

類型化ではなくて、具体例を示されたということだと思います。

○松本委員(猪名川部会)

池田・人と自然の会の松本と申します。

今、治水についての説明の中で、総合治水対策事業があり、対策協議会というのが各自治体の代表から成り立っているという説明がありました。ですから、昭和57年からは、全体の流域の開発等も視野に入れて、大雨の際、どれくらい猪名川に流れ込んでくるのかを想定されてプランを立てられていると思います。

その中でよくわからなかったのは、保水、遊水機能が非常に減少してきたために一時的に大量に流れるようになってきており、その流れる量を保水、遊水機能の部分でどれくらい維持するのかということです。要するに、流域における、例えばニュータウン造成の場合に、遊水地のようなものを設けるように義務づけており、各自治体ごとに、あなたのところではどれくらい水を貯めておきなさい、一気に流さないようにしなさいという対策をとっています。ですから、何割を保水、遊水機能の部分で維持し、何割を川の方で、或いは、どれだけの量をダム建設によって維持しようとしているのか、その辺りがわかるような説明を頂きたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 猪名川工事事務所長 上下)

今、資料を持っておりませんので、次回説明させてもらってもよろしいでしょうか。よろしくお願いします。

○畚野委員(猪名川部会)

川西自然教室の畚野と申します。

ただ今のご説明は時間の関係もあったと思いますが、洪水時、川の水量が非常に多いときの治水対策の話しかなかったわけですが、現実、我々、生態系に対する影響ということを常に感じております。今回頂きました参考資料2の別紙1に、京都大学の宗宮委員が意見を書いておられますけれども、例えば一庫大路次川には一庫ダムがありますが、それを有効に活用して、ある程度の流量を平常時でも流して頂いて、それで川の状態を保つということも考えられるのではないでしょうか。

そうではないと、部分的に川の水が滞留して泥がたまりまして、せっかく河畔林等を残して頂いた川の中が非常に悪い状態になっているのが現実です。洪水対策というのもひとつの基本ですが、これからの環境に対する考え方として、平常時の水の流し方についても十分ご配慮願いたいと思います。また、そういうことの考え方についてお話し願いたいと思います。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

今の話につきましては、先ほどの花粉症で草刈りという話もありましたが、今後どうあるかというときに、治水もあれば利水もあって環境もあると思っております。順番に説明させて頂きたいと思っています。

また、治水、利水の関係で維持管理をどうするかという部分もありますので、今の話は環境部分が大きいと思いますけど、利水、環境についても、順番に説明する中で議論をさせて頂きたいと思っています。

先ほど説明させて頂きましたが、治水、利水、環境につきまして、現状また課題について我々はこう思っているということを説明させて頂きます。しかし、先ほどの花粉症の話というのは我々は全然気づいていない話です。現状のとらえ方、課題のとらえ方につきましても、我々と委員の方のとらえ方が違っているということがありますので、両方で教えて頂く部分もあって、一緒に課題なり現状の情報についてまず共有化することが重要だと考えています。

認識の共有化というのは難しいかもしれませんので、まず情報を共有化することからやっていきたいので、我々からも情報を出させて頂きますけれど、委員の方からも教えて頂ければと思っております。

また、平水時を考えるという問題ですと、ダムに水があるから今度は利水と環境の問題の調和をどう考えていくかということもあります。まず現状を説明させて頂いて、いろいろ意見を交換していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

○田中委員(猪名川部会)

田中です。専門は魚類の生態をやっています。

今まで流域の開発に無制限というか、コントロールできなかった開発に後追いで、ともかく川から水が溢れないように、河川管理者の皆さまは知恵を絞ってやってきたと思います。しかし、無制限な開発や無制限な人間の土地利用に対して後追いで治水対策をしても、恐らく何の解決にもならないという気がします。

最初に米山部会長がおっしゃいましたように、100年後の計画、30年後のビジョンをここで検討するとしたら、後追いではいけないわけです。まず、こういう川にしたいというビジョンがあって、そのために何をするのかということが必要だと思います。

私が今日感じましたのは、昭和の初期には猪名川は蛇行していました。その蛇行点が魚にとっては非常に大切です。洪水の際、蛇行点に掘削によって大きな淵ができる、その淵の下流部には必ず瀬ができる。このようにしてできる瀬・淵構造が魚にとっては非常に大切ですが、それを潰してきたわけです。潰してきたのは理由が当然あって、蛇行していたらすぐに破堤してしまうからだと思いますが、そこをどう折り合いをつけるかですね。

現在の土地利用の状況で、この前の東海豪雨くらいの雨量が降ったら完全に破堤してしまいます。恐らく日本の河川のどこでもそうだと思います。今私たちは、発想を転換しないといけない時期にきているのではないでしょうか。

日本人の8割から9割が住んでいる沖積平野は、もともと河川の氾濫によって土砂が堆積してできたところです。そこに宿命として私たちは住んでいるわけです。ある程度洪水を許容しなければならないという発想に転換しなければならない。しかし、人命は守らなければいけません。高知県の橋本知事が同じことを言っていました。

それは、洪水したときにどういう行動をとるかとか、或いは不幸にして家や農地などの財産をなくしてしまったらそのために補償を出す制度を作るとか、そういった計画のもとに河川行政を進めないと、後追いで水を漏らさない、或いは飲料水が要ります、洗車するのにたくさん水が要ります、どんどん要りますという、その需要に後追いで追っかけていったら何のビジョンも出てこない。30年後に続く100年後のビジョンは出てこないと思います。

○森下委員(猪名川部会)

私は昭和35年からずっと調査で付き合っているのですが、猪名川は日本の川の中では一番難しいというか、管理が難しくて、よくここまで無事に来たなというのがまず1つあります。それは、あまり理想に燃えて猪名川を改修せずに、もう仕方がなくなって、本当に遅れて猪名川を改修してきたので、こういうことになっていると私は理解しております。

その中で、今日説明して頂いたことの中では、猪名川が持っている個性があまり説明されなかったのではないかと思っております。例えば一庫ダムは下流の河道の環境を守るために水を流すことが大変難しいダムでして、簡単に環境のために水を出すような条件がそろっていないのです。

いつも水がなくて、すぐ池田が渇水で困る。価値のある水を貯めているというダムですし、非常に管理が難しい。流した水が今度は地下に潜ってしまって、なかなか表流しないという条件もあります。

今まで蛇行していた川を真っすぐにしましたけれども、猪名川には昔から人がたくさん住んでいて、そして川が大事だということをよく知っている人たちが住んでいるわけですから、真っすぐにすることに誰も反対しなかったのは、水質がとても悪くて、川の機能を全く持っていなかったからです。

ですから、昭和40年から50年には川のほとりに住んでいた人たちは、発生してくるメタンガスで家の樋がさびるような状況にまでなっていたわけです。そのことをよく知っていますが、本当にきれいになったと感じています。魚が棲むように回復して田中委員が魚の調査をしてやろうかという状況になってきました。その猪名川のポテンシャルのすごさにすごく感動しています。

ただ、今までしてきたことがよいと言っているわけではないです。先ほど田中委員もおっしゃったように夢がない、どうしようかというのがさっぱりわかってない。それは猪名川の宿命でしょう。あまり慌てずにいろいろやらなかったその放っておいた結果、よい川になっているということがわかってもらわないといけないのかと思っています。

ですから、1つのことではなくて、時間と状況、取り組んできたいろんなことを踏まえながら、一緒に勉強していくことが必要だと思っています。先ほど、スクリーンに映し出された川の勾配グラフがありました。何とひどいことに、ライン川と淀川を比べた地図がありましたが、淀川はうそです。淀川の地図なんて長さが300キロもあって、高いところは標高1,000メートルもの上から水が流れてきているような地図でしたが、とんでもない間違いを平気でして、誰もおかしいと思わずに受け入れるのはおかしいです。

淀川はその河口で1,000万人から1,100万人の人が水をとって飲んでいるという川でこんあんすごい川は世界中どこにもありません。

猪名川は、大和川と比べて頂ければ一番よいのですが、200万人もがこの流域に住んでいて、本当にこれだけ洪水を起こさずにきたということは、河道に構造物が大変少なくて、障害になるものが少なかったということも多分大きいと思います。それは、武庫川と比べて頂ければよくわかってきます。

今、大学でも先生が知っていることを並べても生徒はついてきません。少し勉強して、より高いところにいこうという人は少なくなりました。皆が少し我慢してでも勉強して、よい方向にいこうという気風が薄れてきているように思います。

内容を理解する前に好きか、嫌いかでイエスかノーを判断してしまいます。それは効率のよいことですが、川は生ものの場ですし、私達の生もののいのちの源ですからこうあるべきではなく、どうバランスしながら川を生かすことができるかが問われているのではないでしょうか。相手との間に言葉のキャッチボールをしていくことが必要以上に重大なことですから、行政側の説明も普通の人がわかるような言葉で取り組んで頂くと有り難いです。そして知っていることを説明するのではなくて、市民が知りたいということを丁寧に教えて頂くことをお願いしておきます。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

どうもありがとうございました。

いろいろ伺いたいことがあるのですが、時間がありませんのでまた改めてということにさせて頂きます。

○矢野委員(猪名川部会)

実は、次の6月7日の第2回の現地視察には参加できないということで、ここの場に出させて頂く前に、猪名川の流域を全然知らないと、これは何ともしょうがないということで、過日少し車で回ってみました。

上の方から下流の方を見ますとその流域は非常にバラエティに富んでいて、例えば直轄地域は都市部になっておりまして、その上流の方に行きますと田園や山間地域になっております。特に一庫ダム辺りから上とか、猪名川の方もずっと上の方になると、谷間の風景になり随分違いますね。今日話をお聞きしていますと、直轄管理区間の話が殆どで、恐らくその辺のところが一番問題になっており、これから審議するのだと思います。ただ問題としては、上流から下流まで全体的にある程度考えて整理していかないと、なかなか難しいのではないかという感じがしました。

それと、例えば洪水時の問題、高潮の問題、耐震化の問題とか、いろいろ治水状態の問題があると思いますが、それらの優先順位が何かということをはっきりさせて議論していくことが必要です。また、先ほどもちょっとお話が出たと思いますが、非常に長期にわたった計画をする場合の視点は、現状はこうですけど、では次はどうだという、そこら辺の議論を深めないといけないのかなという気がしました。

今後、会議で具体的にご説明があったり、実際に見学したりとかいうことで、いろいろな情報が入りまして、また新たな考えも出てくると思いますが、その点を全体的に網羅した考え方をしないといけないのかという、私自体がそういう感じを受けましたのでコメントだけさせて頂きます。

○服部委員(猪名川部会)

猪名川部会の植物の専門ということで委員にさせて頂きました服部です。しかし、私は地域に詳しい委員という肩書きの方がよいのではないかなと自分自身思っています。猪名川流域に住んでからもう30何年になり、洪水の恐ろしさもよく知っていますし、そういう意味で、今日の説明は身にしみてよくわかりました。

ただ、猪名川の特性というところで、もう少し、例えば池田炭の問題、クヌギ林の問題、伊丹のお酒の問題とか、猪名川流域の特性のようなものが最初にあると、もうちょっとおもしろかったのかなという感じがしました。

ちょっと環境の問題で言いたかったのですが、今日は環境までたどり着かなかったので残念でした。

○池淵部会長代理(委員会・猪名川部会)

今日は治水の説明ということですが、私はどちらかというと河川工学ですので、関心のある分野でした。

資料3の1-26ページ以降の降雨量と流量の関係について、先ほど、水野河川調査官がおっしゃった何割増しとか何割減とかいったプレゼンテーションの方がわかりやすいというお話、それから従前の何年に一度という形で安全度を言うのと、その何割増しという形のものは、それぞれの時間雨量曲線の実績値の総量に何割か掛ける、総量の何割増しで配分をするということですね。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

時間軸は変えずに、量だけを増やしているということです。

○池淵部会長代理(委員会・猪名川部会)

そういう形の方がプレゼンテーションとしてはよいという見方について、他の委員の方は、どう思っているのかと思いましたので、質問しました。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

今回は、我々として100年に1回とか200年に1回という表現はわかりにくいので、既存の雨の1割増し2割増しの方がわかりやすいのではないかという説明をさせて頂いております。しかし、やはり従前の確率評価をした説明がよいという話でありましたら、そのような説明もいたしますし、また2割増しした場合、確率評価するとどうなっているかということも、必要ならば説明させて頂きたいと思っております。

○池淵部会長代理(委員会・猪名川部会)

従前のやり方から変わるということになってきたとき、整合性とか、或いは、これからどの場所が危ないとか示してもらったのですが、先ほど話に出た、治水対策の優先順位をどうやっていくのかとかいうときの絡み等も少し含めて、個人としては聞きたいという気はします。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

わかりました。次回、何割増ししたときには確率評価するとどうなるかというのも、あわせて表示するようにいたします。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

どうもありがとうございました。

もう時間が大分たって、20時を既に過ぎているのですが、次回の現地視察の概要については先ほども申し上げたように、日程調整もありますので、コースは後で考えるとして、13時、JR尼崎駅集合というところまではご了解頂きたいと思いますが、それでよろしいですか。

行程等の中身に関してはもう少し検討させて頂いて、できれば2回に分けたいと思いますし、場合によっては余野川流域も行くように考えてもよいかと思っております。できるだけ現地を見ていくということが大事だと考えています。

私が一番気にしていますのは、最上流に日生団地ができたことです。これについて、どう考えるべきかについてもご議論の中に入れて頂ければありがたいと思っています。他にも事例があるのかもしれませんが、非常に不思議な場所です。猪名川上流はきれいなところだというのはとんでもないということですので、議論できればと思っております。

あと10分間ほど、傍聴の方と意見交換の時間をできればとりたいと思います。閉会が20時半になってしまいますが、何か意見がありましたら手を挙げて下さい。

どうぞ、恐縮ですがお名前を教えて下さい。

○傍聴者(岡)

大阪市内に住んでいる岡と申します。大阪自然環境保全協会に所属しています。

皆さまが全般的なことをお話しされている中で、個別的なことになるのですが、余野川ダムのアセスメントは、閣議決定に基づく環境影響評価に準じて行われています。これは、国の環境影響評価法ができている中で、かなり遅れた段階での自然環境の把握です。余野川ダムの地域につきましては、河川法が変わって、環境に配慮するということで、やはり今の時勢のアセスメントをすべきではないかと考えます。湛水面積が国の環境影響評価法等の条件には足りていないかもしれませんが、やはり、こういう場を設けて地域住民の意見を聞くということでしたら、そういうことをするのは当然ではないかと思います。

それから、オオタカの問題が出てきておりまして、「水と緑の健康都市」を事業として進めている大阪府の方ではオオタカの調査委員会で、ある一定の結論が出て保護区域が設定されていますが、余野川ダムの、恐らく湛水になると思われる地域につきましては非常にラフに描かれています。オオタカというのは生態系ピラミッドの頂点ですから、その辺り一帯のダムに沈む予定地域は非常に自然が豊かなところであり、国の環境計画の中に示されています里地・里山に当たる豊かな自然だと考えています。こういったところも見逃さずに、やはりオオタカと全般的な自然環境の調査をしてから計画を進めるべきではないかと思います。

その辺りの閣議決定による環境影響評価の資料及びその結果の資料を委員会等に提出して頂きたいということと、先ほどのオオタカの調査や環境アセスメントを今後実施するかどうかの姿勢、その辺りを聞かせて頂きたいということです。今日のところは環境まで進んでいませんので、後ほどで結構ですので、ご回答願いたいということを、委員会の皆さまにもご確認を頂きたいということです。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

ありがとうございました。

河川管理者の方、ご発言はありますか。環境の話題になってからでも構いませんとおっしゃっていますので、それでも構いませんが。

○河川管理者(近畿地方整備局 河川調査官 水野)

今回、河川整備基本計画は、直轄管理している区域の治水、利水、環境をどうするかというのが基本です。ただ、直轄管理している区域に対して影響ある範囲の管理をどうするかというときの治水、利水の1つの手法として余野川ダムが挙がっているということですので、治水、利水、環境がどうあるかという議論の中で、どういう対応をするかというときに余野川ダムの説明をさせて頂くだろうと思っております。余野川ダムの説明をさせて頂くときに、今まで余野川ダムの地域がどういう環境で、我々がどう考えているかということについても説明させて頂くことになると思っております。

また、オオタカだけについて言うと、オオタカにつきましては非常に専門的な知識が必要でして、今、大阪府がつくられている委員会に我々も参加させて頂いて、ダム事業も併せて説明させて頂いております。ですので、大阪府がつくっている委員会でダム事業もあわせて議論して頂いていると理解しております。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

どうもありがとうございました。

いかがでしょうか。時間が来てしまいましたので、この辺でおしまいにしたいと思います。あと事務的な連絡があると思いますので、恐縮ですが、そのようにさせて頂きます。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

それでは、手短に庶務の方から連絡をいたしたいと思います。

資料4−1「淀川水系流域委員会における庶務の不手際の原因と庶務としての今後の対応について」ということで、この件につきましては、第2回の委員会で我々の不手際で会議を間違って来られた委員の方がいらしたということで、大変貴重な時間を無駄にしたということを、まずこの場をお借りして深くお詫びをしたいと考えております。

これは、我々庶務の案内の不手際や、書類作成のまずさ、或いはいろいろな問題があるにもかかわらず、その兆しを見切れなかったという対応のまずさがありますので、今後とも委員の皆さまとのコミュニケーションを深くとりながら改善させて頂きたいと思っております。ここに、深くお詫びと今後の対応ということで簡単にご報告させて頂きます。

それと、資料4−2「会議運営のルール等について」は、先日の第1回の運営会議で確認された事項です。詳細は省かせて頂きますが、例えば一般からの資料の提出については部会長、委員長の判断を仰ぐということ等、会議の運営や資料の取り扱いについて幾つか書かせて頂いております。

なお、第2回の委員会で前広日程調整を示させて頂きましたが、これにつきましては、既に学会や海外出張で予定が入っている方の日時をなるべく避けたいということで考えたものです。できるだけ多くの方に出席頂きたいということでありまして、何をおいてもこの会議をすべてに優先させろという意図で行ったものではありません。非常に説明が不十分で申し訳なかったということと、不遜とのおしかりを受けても仕方ないと深く反省しておりますことを、最後に申し上げたいと思います。以上です。

○米山部会長(委員会・猪名川部会)

どうもありがとうございました。

とにかく第1回猪名川部会がこういう形で終わりましたので、今後どうぞよろしくお願いいたします。

できるだけ皆さまにご発言頂いて、皆さまに納得して頂けるような形にもっていきたいと希望しておりますが、大喧嘩になってもやむを得ない部分もあるかもしれませんので、よろしくお願いします。

今日は、おなかが皆さま減ったと思いますので、この辺で閉会にいたします。

どうも失礼いたしました。

○庶務(三菱総合研究所 新田)

以上をもちまして、第1回猪名川部会を終わらせて頂きたいと思います。どうもありがとうございました。

 

以 上



 

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