EPISODE07

「『昭和13(1938)年の阪神大水害』についての聞き取り調査報告書」(平成7年発表) 神戸市立赤塚山高等学校 地歴部

 平成7(1993)年、東灘区御影にあった神戸市立赤塚山高等学校(現:神戸市立六甲アイランド高等学校)の文化祭における地歴部の研究発表は、昭和13年7月に発生した「阪神大水害」でした。

 その発表は、当時、地歴部の顧問であった高島日出男先生(現:神戸市立科学技術高等学校 校長)の指導のもと、生徒たちが行った「阪神大水害」の災害体験者に対する聞き取り調査を中心に構成されたものでした。

 写真ではわからない災害の悲惨な様子は、実際に体験した人々でなければ証言できず、この発表内容は貴重な歴史資料になるのではと、本校後援会が支援し冊子にまとめられました。
 また、この冊子には「生徒の役に立てば」と綿谷輝郎氏が提供した災害当時の写真と平成7年に地歴部の生徒たちが撮影した同じ場所の写真を比較した内容も掲載されています。
聞き取り調査の対象について
 この冊子には、当時地歴部の部長であった池田将人さん宅が神戸市東灘区御影にある西方寺の檀家だったことから、檀家の方々とのコミュニケーションから始まり、災害体験者に繋げていった様子も書かれています。
 本冊子は「阪神大水害」から55年を機に作成されており、掲載されている災害体験者の証言は記憶も確かで、詳細かつ具体的なものです。
資料提供者:神戸市立科学技術高等学校校長の高島日出男先生(平成31年1月現在)