EPISODE16

裏六甲にも被害が及んだ
阪神大水害

 警察官であった高井五市さんは、昭和13年5月より三田警察署長をお務めになっていました。若い時代にも赴任された有馬町には多くの思い出があり、その思いを昭和37年(1962)年に手記『50年前の有馬と私』として取りまとめておられます。その中に、三田警察署赴任着任直後の7月に発生した阪神大水害の際のエピソードもつづられています(以下に示す手記の写しの6枚目以降)。救助の手が被害の大きかった表六甲に集中し、裏六甲に手が回ってこなかったことへの悔恨の思いを伺うことができます。

情報提供者:神戸千佳子様