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円山川水系自然再生
 
   
円山川を動物や植物でいっぱいにしたい。但馬に暮らす人々のこの思いに応えるため、私たちと兵庫県は、地域の代表者や有識者と話し合って円山川の自然を再生する計画を立てました。また県立コウノトリの郷公園では、国内で野生種が絶滅したコウノトリを人工増殖。2005(平成17)年には、再び大空にかえす「放鳥」も実地されました。今後のテーマは、みんなの手でコウノトリと共に暮らせる環境をつくることです。
平成17年9月に行われた放鳥式典の様子。コウノトリが但馬の空に旅立っていきました。

以前の護岸工事では、岸辺に傾斜をつけなかったので、湿地が消えてしまいました。私たちは今では、岸辺の傾きをゆるやかにして、時々水につかる場所をつくっています。そうすることで、湿地特有の貴重な植物がよみがえり、魚

湿地や環境還移帯の再生(下流域)
の産卵・生育の場が生まれ、さまざまな生き物が集まってきます。円山川岸の湿地は、さまざまな貴重な生き物のすみかになっています。湿地再生は、野生のコウノトリが近年最も多く生息していた昭和初期程度の面積(160ha程度)を目指します。
円山川はもともと、近畿地方でも有数の、魚や植物の種類が多い川。私たちはこの川の豊かな自然を守るため、川岸の工事の方法を工夫します。

円山川の環境について、もっとたくさんの人に知ってもうために「出前講座」「生き物調査」や「勉強会」を行っています。

 

地域のみなさんと円山川にすむの生き物の様子を調査しています。
円山川の河口から約6キロ付近のところに浮かぶひのそ島は、ヤナギヌカボ、タコノアシなど珍しい植物の生息地として知られていますが、川の円滑な流れを妨げ、洪水の原因ともなっているので、島の面積の半分を削る堀削工事が平成15年から平成19年にかけて行われました。工事は希少生物の生息地を保護し、自然に配慮しながら進められました。また、豊岡市街の中流域では、河川敷の角を水面の高さまで掘る方法で、川幅を広げ、流量を増やしています。この工事によってできた湿地には小魚がすみ、コウノトリの餌場にもなります。
   ひのそ島(掘削前)     ヤナギヌカボ      掘削後      
豊岡市大磯地区の河川敷