―平成 20年度―

■西田井ワンド鳥類調査結果・速報(春の渡り期)

  1. 調査実施内容 表 1調査実施内容
  2. 調査方法
調査項目 調査年月日 調査時間 天候 日の出時刻
春の渡り期調査 平成 20年 5月 1日 5:50~10:20 晴れ 5:10
  1. ラインセンサス法 設定された調査ルート上を時速1 km程度の早さで歩き、確認される鳥類を記録した。
  2. 定点記録法 設定された計 4定点から 30分間ずつ観察を行い、確認される鳥類を記録した。

3.調査結果

●今回の調査によって、10目 18科 27種(ドバト含む)の鳥類が確認された。
●ワンドの浅い水域や水面では、カルガモやアオサギ、カワウ、バン、カイツブリの採餌や休息が見られた。
●オギやセイタカヨシの草地では、ホオジロやオオヨシキリ、セッカ、キジ等が確認され、しきりにさえずっていた。また、スズメの巣立ち雛が確認され、親から給餌を受けていたほか、ホオジロとハシブトガラスの餌運びが見られた。
●確認種のうち重要種は、ミサゴ、コチドリの計 2種が該当する。ミサゴは、ワンドの本川側の流木にとまり、休息及び探餌をしていた。コチドリは、ワンドの水際部にて飛翔する姿が見られた。
  1. 西田井ワンドの風景
  2. 確認された主な鳥類

ホオジロミサゴヒバリムクドリ

表2 西田井ワンドで記録された鳥類(春の渡り期・080501)

No. 目名 科名 和名 重要種の選定基
1 カイツブリ カイツブリ カイツブ
2 ペリカン カワ
3 コウノトリ サギ ダイサ
4 アオサ
5 カモ カモ カルガ
6 タカ タカ ミサ NT NT 2
7
8 キジ キジ
9 ツル クイナ
10 チドリ チドリ コチド NT 3
11
12 ハト ハト キジバ
13 スズメ ヒバリ ヒバ
14 ツバメ ツバ
15 セキレイ ハクセキレ
16 ツグミ ツグ
17 ウグイス ウグイ
18 オオヨシキ
19 セッ
20 ホオジロ ホオジ
21 アオ
22 オオジュリ
23 ハタオリドリ スズ
24 ムクドリ ムクド
25 カラス ハシボソガラ
26 ハシブトガラ
27 ハト ハト ドバト(カワラバト)
10目18科27種 0 1 2 2

(和名・配列は、「日本鳥類目録改訂第6版(日本鳥学会、2000年)」に準拠した。)

1重要種の選定根拠
①「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で「国内希少野生動植物種」に選定されている種
②「レッドリスト鳥類」(平成18年12月改訂版、環境省)の掲載種EX:滅、EW:野生滅、CR:滅危惧ⅠA類、EN:滅危惧ⅠB類、VU:滅危惧Ⅱ類、NT:準滅危惧、DD:情報不足、LP:滅のおそれのある地域個体群
③「保全上重要なわかやまの自然」(和歌山県環境生活部、平成13年3月)の掲載種EX:滅、CR:滅危惧ⅠA類、EN:滅危惧ⅠB類、VU:滅危惧Ⅱ類、NT:準滅危惧、DD:情報不足、SI:学術的重要、LP:滅のおそれのある地域個体群
④「近畿地区・鳥類レッドータブック」(江崎保男・和田岳 編、平成14年)の掲載種ランク1:危機的滅危惧、ランク2:滅危惧、ランク3:準滅危惧