―平成 20年度―

■西田井ワンド鳥類調査結果・速報(繁殖期後期)

  1. 調査実施内容 表 1調査実施内容
  2. 調査方法
調査項目 調査年月日 調査時間 天候 日の出時刻
繁殖期前期調査平成 20年 6月 27日5:35~10:10 晴れ 4:49
  1. ラインセンサス法 設定された調査ルート上を時速1 km程度の早さで歩き、確認される鳥類を記録した。
  2. 定点記録法 設定された計 4定点から 30分間ずつ観察を行い、確認される鳥類を記録した。

3.調査結果

●今回の調査によって、9目 17科 23種の鳥類が確認された。
●ワンドの浅い水域や水面では、カルガモやアオサギ、カワセミの採餌や休息が見られた。
●繁殖関連行動として、オギやセイタカヨシの草地では、ホオジロやオオヨシキリ、セッカ等が確認され、しきりにさえずっていた。また、ホオジロの巣立ち雛が確認されたほか、ハクセキレイの巣材(獣毛)運びやスズメの餌運搬が見られた。なお、ワンドの外ではあるが、カルガモの巣立ち雛が見られた。
●確認種のうち重要種は、ミサゴとコチドリの 2種が該当する。ミサゴはワンドでハンティングを行っていた。コチドリは、ワンドの上流部で鳴きながら飛翔する姿と、下流部では新たに出現した中州上で見られた。
  1. 西田井ワンドの風景
  2. 確認された主な鳥類

アオサギオオヨシキリハクセキレイセッカ

表2 西田井ワンドで記録された鳥類(繁殖期後期・080627)

No.目名科名和名重要種の選定基
1ペリカンカワウ



2コウノトリサギゴイサギ



3ダイサギ



4アオサギ



5カモカモカルガモ



6タカタカミサゴ
NT NT 2
7トビ



8キジキジキジ



9チドリチドリコチドリ

NT 3
10ハトハトキジバト



11ブッポウソウカワセミカワセミ



12スズメヒバリヒバリ



13ツバメツバメ



14セキレイハクセキレイ



15ウグイスオオヨシキリ



16セッカ



17ホオジロホオジロ



18アトリカワラヒワ



19ハタオリドリスズメ



20ムクドリムクドリ



21カラスハシボソガラス



22ハシブトガラス



23ハトハトカワラバト(ドバト




合計9目1 7科 23種01 22

(和名・配列は、「日本鳥類目録改訂第6版(日本鳥学会、2000年)」に準拠した。)

1重要種の選定根拠
①「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で「国内希少野生動植物種」に選定されている種
②「レッドリスト鳥類」(平成18年12月改訂版、環境省)の掲載種EX:絶滅、EW:野生絶滅、CR:絶滅危惧ⅠA類、EN:絶滅危惧ⅠB類、VU:絶滅危惧Ⅱ類、NT:準絶滅危惧、DD:情報不足、LP:絶滅のおそれのある地域個体群
③「保全上重要なわかやまの自然」(和歌山県環境生活部、平成13年3月)の掲載種EX:絶滅、CR:絶滅危惧ⅠA類、EN:絶滅危惧ⅠB類、VU:絶滅危惧Ⅱ類、NT:準絶滅危惧、DD:情報不足、SI:学術的重要、LP:絶滅のおそれのある地域個体群
④「近畿地区・鳥類レッドデータブック」(江崎保男・和田岳 編著、平成14年)の掲載種ランク1:危機的絶滅危惧、ランク2:絶滅危惧、ランク3:準絶滅危惧