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2001年11月発行

紀の川流域委員会ニュース No.5



● 第5回紀の川流域委員会 議事骨子
第5回紀の川流域委員会の議事骨子については次のとおり。

平成13年11月2日

第5回紀の川流域委員会 議事骨子

委員長 中川博次

第5回紀の川流域委員会は、11月2日(金)橋本商工会館において全委員23名中20名の出席のもと実施された。  

1.紀の川の現状説明について

委員会の様子  河川管理者から、紀の川の現状(「利水」、「大滝ダムの効果」)について説明があった。
 主な内容は次のとおり
利水
・近年の流況について
・水利用について
・各種用水について
・水資源に関わる諸施設について
・近年の渇水の状況について
大滝ダムの効果
・大滝ダムの概要
・昭和34年9月洪水等が再来した場合の大滝ダムの効果を河川内の流量及び水位の低減、氾濫区域の面積の縮減、浸水深の低下で説明。
それぞれに対する主な意見等は次のとおり
・渇水時に、取水制限を行わなければ農業用水に対する慣行取水権量分は、全量取水しているのか。
→取水権量分は元々全量取水しているわけではない。
・昭和34年の伊勢湾台風クラスの洪水が来ると土砂災害が発生すると思うが当時の降雨分布、山の荒廃や土砂災害、氾濫状況が分かる資料があれば提示して欲しい。今後の検討において参考になる。
→資料を整理し、次回提示する。
・大滝ダムの流水の正常な機能の維持について、ダム直下における河川環境の保全という表現があるが、出来ること出来ないことがあると思うので中身を詰めて誤解が無いように表現して欲しい。
・大滝ダムの貯水池容量配分で第1期及び第2期洪水調節容量を決めた根拠を提示して欲しい。
→根拠を次回提示する
・制限水位の意味を説明して欲しい。大滝ダムの制限水位移行は1日で行うのか。
→制限水位とは「超えてはならない水位」。水位の移行は下流などに影響が出ないように徐々に行う。
・大滝ダムの効果として、昭和34年洪水で示していたがこれで治水論とするのか。
→昭和34年洪水は一つの例であり、整備計画の前提として出したのではない。
・ 基本高水や1/150確率等の基礎知識が理解できるよう、具体的に説明して欲しい。
 

2.第3・4回現地視察に関する意見交換について

委員会の様子  各委員により現地視察において、気づいたことや感想について意見交換が行われた。
 主な内容は次のとおり
・従来、遊水地になっているようなところに住宅や病院までが建っている。こうした土地利用の負荷を河川行政ばかりで持つのではなく、流域の都市計画を作る上で規制が必要。
県とか地方自治体に情報提供して危ない所には建てさせないようにして欲しい。最低でも住宅地にはしないような施策が必要。 ・完成堤のすぐ裏が低い土地であろうと宅地になっている地区がある。河川管理者が堤内地の私有地の土地利用規制する事が出来るのか。
→無堤部の地区では自治体の堤防整備要望が強く、堤防を整備しているのが現状である。
現在、土地利用については条例で規制しているところもあるが、河川管理者が規制をすることは困難。
・紀の川にとって堰のある光景は紀州藩の頃からのもの。これが紀の川の自然な姿なのか、それとも不自然なものなのか。地元の人はどう感じているのか。
→子供の頃から見ている井堰には違和感は持っていない。しかし、大滝ダムを見ると不自然である。
→慣れがある。椿山ダムを見たが落ち着いた風景になっている。時間が経つと馴染んでくる。桜並木により、良い環境となったダム湖もある。
 

3.情報公開方法の改訂について

 情報公開方法の改訂については次の内容で承認された。なお、議事骨子については、従来通り開催後速やかにホームページ上で公開する。
第5条 必要に応じて、委員会終了後には記者会見を行う。
  2.一般傍聴者も傍聴できるものとする。
 理由:委員会は原則公開のもと、傍聴者にも全て資料等が配布されているため、毎回記者会見を行う必要性は無いと判断された。  

4.次回以降の開催内容について

 委員長の私案が示され了承された。
 今後の進め方としては、紀の川の現状説明(環境)が行われた後、治水の課題整理を行い、対象洪水の検討により整備計画対象降雨を決め、それに対する複数の代替案を出して利水、環境に対する影響を考慮した比較検討を行う。また、住民意見聴取方法について提言し、意見聴取して平成14年度末に「紀の川河川整備計画の案の決定」を目指すことで了承された。但し、議論次第で変わっていくものであり、この工程に縛られるものではない。  

5.水郷水都全国会議の報告について

 10月27日に開催された水郷水都全国会議で、中川委員長が講演を行い、流域委員会の役割、趣旨、経過、活動について紹介した。  

6.次回の開催内容について

 次回(第6回)の審議内容は次のとおりとなった。
 ・紀の川の現状説明(環境)
 ・各委員からの質問に対する回答
 ・治水計画の説明
 次回は12月に、和歌山市内で開催予定。  

7.委員から提出された提案書について

委員会の様子  委員から提案書が提出され、問題提起に対する和歌山工事事務所の見解を求めた。
→和歌山工事事務所は検討を行うこととした。
 

8.委員からの資料要求等について

 委員から庶務に対し提出依頼のあった資料は1ヶ月以内を目処に提示するものとし、庶務と委員とのやりとりは、委員全員が情報を共有できるようにする。  

9.一般傍聴者からの意見

  • 紀の川の下流は土砂が溜まっていて水の流れが緩やかになっている。洪水時の流速はどのくらいであるのか教えて欲しい。流下能力が不足しているのであれば流速と川幅が解ればどのくらい河床掘削をすればいいか解る。
    →洪水時における流速について次回回答する。

  • 委員会の様子(4)紀伊丹生川ダム調査事務所が調査費を使って行っている調査はアセスメントではないのか。
    →法律上のアセスメントの手続きには入っていない。予算の使用実績について次回回答する。


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