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2002年3月発行

紀の川流域委員会ニュース No.7



● 第7回紀の川流域委員会 議事骨子
第7回紀の川流域委員会の議事骨子については次のとおり。

平成13年12月20日

第6回紀の川流域委員会 議事骨子

委員長 中川博次

第7回紀の川流域委員会は3月2日(土)打田町公民館において全委員23名中16名の出席のもと実施された。  

1.各委員からの質問等について

 委員及び河川管理者から前回委員会の積み残し分について、説明と報告があった。
 主な内容は次のとおり。
  • 岩畑委員から提出された環境・利水について
  • 小川委員から提出された質問について
  • 紀伊丹生川ダム調査の予算使用実績について
  • 紀伊丹生川流域の生物調査について
和歌山県指定名勝チラシ 委員会の様子(1)
スライド 委員会の様子(2)
それぞれに対する主な意見は次のとおり。
  • 小川委員から提出された質問について
     昭和49年に策定された工事実施基本計画は河川砂防技術基準(案)と以下の点で合致していない部分がある。
    1. 降雨倍率が2倍以上
    2. カバー率が60〜80%以上
    3. 降雨パターン選定に年最大を採用
     →・雨の地域的・時間的な異常性が認められた場合は、降雨制限方式を採用する事によって不合理な引き延ばしを制限する処理を行っている。
  • 当時の考え方として、治水の安全度を重視し、最も危険な洪水パターンを採用している。
  • 当時としてはコンピュータの能力等の限界もありデータが整っている主要7洪水で計算を行っている。当時としては的確に行ったものと考える。河川整備計画を考えるうえでは、今後新たなデータを追加して委員会で議論していただきたいと考えている。
  • 紀伊丹生川ダム調査の予算使用実績について
     平成12年度の鳥類調査は何故こんなに費用がかかっているのか。
     →猛檎類調査も行っている。調査手法の詳細を次回提出する。
      平成8年以前の報告書は残っているのか。
     →平成元年からの報告書は残っている。
      7月号以降の「Duet」は、流域委員会ニュースが配布されているため不要である。
     →「Duet」の必要性について検討し判断したい。
  • 紀伊丹生川流域の生物調査について
     →今回の同定ミスは初歩的なものであったので、今後は慎重に専門家の意見を聞きながら調査を行う。
委員会の様子(3)
 

2.紀の川の整備計画について

委員会の様子(4) 河川管理者から、紀の川の整備計画について説明があった。
主な内容は次のとおり。
河川整備計画の目標流量の設定について説明を行った。
  • 計画の対象とする雨量の考え方
  • 紀の川流域にとって発生頻度の高いと思われる雨の降り方
  • 上記の組み合わせの中から、3洪水を選定し、紀の川の治水上の問題点を説明。
検証結果については次回説明する。

これに対する主な意見は次のとおり。
  • 山の木とか山の事についてどのように考えているのか。保水力によって流れ出てくる量が変わってくるのではないか。
  • 山の荒廃状況による降雨量と流出量は何らかの相関があるのか。
  • 昭和28年と今では山の状況が違うのでそのままデータを利用できないのではないか。水の出方が変わっている。森林の保水力は定数として加味しなければならない。
  • 昭和47年の出水の特徴は樋門を閉めて、本川ではなく支川からの氾濫があった。山間部の宅地開発で鉄砲水が生じるようになった。安全係数として考慮する必要がある。
    →今回の説明は、流域が現在の状況で、対象とする降雨が発生した場合のシミュレーション結果である。流出計算については貯留関数法で行っているので次回説明する。
  • 各地域の降雨量の相関は興味深い。空間的な降雨分布の手がかりになり、今後どのように流出解析に利用するのか考えて欲しい。
  • 雨の降り方の順番がどうなっているのか。雨の降り方、量だけでなく、上・中・下流域の時間、ハイエトの重心の時間的ずれ、降雨強度のずれも調べて欲しい。
  • 洪水到達時間と流域の平均滞留時間、流域平均2日雨量を採る根拠を示して欲しい。
  • 上下流の相関を取っているが他の流域でも同じ傾向なのか。
  • 他の流域でも上下流の相関はある。等雨量線図を見れば大体の相関は分かる。
  • 昭和33年8月は雨量が上流中流下流とも多いものであり、検討対象洪水として良いのではないか。
  • 過去の洪水においては観測機器自体が正確に作動しているかが不明である。20〜30年先を見ていく場合、どのような気象変化があるか分からないし、観測機器の精度も考慮し、余裕を持った計画とする必要がある。
 

3.次回の開催内容について

 次回の開催内容は次のとおり
  • 今回に引き続き対象洪水の選定について議論を行う。
  • その際、大滝ダムの操作方法も含めて議論する。
  • 開催時期は1ヶ月後を目処に日程調整をする。
  • 開催場所は和歌山市内とする。
 

4.一般傍聴者からの意見

  • 委員会で質問をしても回答が次の委員会では無かった。毎回会場に来なければ必要な回答がいつもらえるのかわからない。
    →ホームページに掲載されているので見ていただきたい。
  • 現行の工事実施基本計画の中で行われている統計処理の中でいくつもの誤りがある事を指摘。委員会には多くの専門の委員がいるのでこのような誤りがある事を指摘して欲しい。河川管理者は質問にちゃんと答えて欲しい。
             
     
    この流域委員会は長期的な計画を議論する場ではない。しかし、この委員会で検討する整備計画と基本方針が整合していなければ、河川管理者に基本方針を修正するように委員会から意見を述べる。(委員長)
     
             
  • 代替案を色々提示してもらって我々の意見も聞いて欲しい。
委員会の様子(5)

この議事骨子は、委員会終了後に速やかに審議内容が公開できる様に取りまとめたものです。従って、今後議事の詳録を作成する上において、修正等が加わることがありますが、その際は、ホームページ上で修正箇所等を明らかにした上で再掲載を行いますのでご了承下さい。

次回、第8回紀の川流域委員会は、4月に和歌山市で開催される予定です。詳細は、決定次第ホームページに掲載します。

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