HOME 大和川について 大和川の洪水(洪水氾濫シミュレーション〜計算の前提条件〜)
● 大和川の洪水

洪水氾濫シミュレーション〜計算の前提条件〜

1.200年に一回程度発生する洪水を対象

現在の大和川流域に、河川改修の長期的目標としているおよそ200年に1回程度発生する大雨が降った場合の洪水が大和川に流れる場合を対象としました。

2.大和川の堤防が決壊した場合を想定

この洪水で、もしも大和川の堤防が決壊した場合どのような範囲にまで氾濫被害が及ぶのかをコンピュータを用いて計算しました。
堤防は土でできているため様々な理由で決壊することがありますが、今回は現在の堤防で安全に洪水を流すことができる水位を超えたときに、一気に堤防が崩れることとしました。

3.被害が大きい堤防決壊地点を選定

堤防の決壊を仮定した地点は必ずしも危険性が高い地点ではなく、もしも決壊した場合に被害が大きくなると考えられる地点を選びました。

4.氾濫区域をモザイク状にモデル化

計算を行う際には氾濫区域をモザイク状に、土地の高さや氾濫してくる水の流れをおよそ南北250m×東西250mの四角形の区域(奈良県流域はおよそ南北500m×東西500m)の平均値として取り扱っているため、実際の土地形状での、浸水する深さや氾濫水の速さと比べて異なる部分があると考えられますが、氾濫の状況は概ね表現できています。

氾濫原のモデル化と精度

5.支川氾濫は対象外

従来から大和川流域では支川氾濫による被害が多く、現在でも解消されている訳ではありませんが、ここではより深刻な被害が発生すると考えられる洪水時に大和川の堤防が決壊した場合の被害のみを取り扱っています。

6.主要地下施設を考慮

大和川下流の大阪平野には地下鉄道網や地下街、地下室等無数の地下施設があり、これらの施設に氾濫水が流入した場合には人的被害を含め重大な被害が発生することが考えられます。
今回のシミュレーションでは主要地下施設の調査を実施し、計算モデルに組み込むことにより、これら地下施設への氾濫水の流入を考慮した計算を実施しました。

7.地下施設の浸水は最悪のケースを想定

地下鉄駅出入口には、高潮などの浸水を想定して防水扉、防水堰を設けています。また、JR東西線,大阪市営地下鉄等ではトンネル内の随所に防災扉が設置されています。ここでは最悪のケースを想定し、これらの施設が機能しなかったものとしています。

8.水防対策や被害軽減策は考慮していない

今回の計算では、最悪の場合を想定し堤防の決壊を防ぐための水防対策や各種の浸水被害軽減策を考慮していません。実際にはこれらの対策により、被害は軽減されるものと考えられます。

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