HOME 事業案内・事務所紹介 亀の瀬 亀の瀬を学ぶ 地すべりのメカニズム

地すべりを防ぎ、開かれた地域をめざして 亀の瀬

亀の瀬を学ぶ

地すべりのメカニズム

なぜ、亀の瀬では地すべりが起きるのでしょうか

地すべり発生のメカニズム

地すべりとは、斜面を構成している土地の一部が、おもに地下水の影響により、ある程度原形を保ったまま、ゆっくりと斜面下方に移動する現象です。
亀の瀬の地質は、大きく2つの層に分けられ、土台は岩石でできた硬い地層です。その上を、水を含んですべりやすい粘土質の地層が覆っています。2つの地層の境目はすべり台のように傾斜しており、硬い地層の表面はつるつるで大変すべりやすくなっており、この境目を「すべり面」と呼んでいます。
すべり面までの深さは、亀の瀬の場合、最大約70mもの深さがあります。しかも、長さ約1,100m、幅約
1,000mにわたって広がっており亀の瀬では、その大量の土砂(約1,500万m³)がすべり落ちてくるため、被害が大きくなってしまうのです。

地すべりが起きるしくみ
@雨が降り、地中に浸みて粘土質の地層上に地下水が貯まる
@雨が降り、地中に浸みて粘土質の地層上に地下水が貯まる
Aさらに雨が降ることで、地中は水を含み重くなり、固いつるつるした地層の上の粘土質の地層が重さに耐えられずすべる
Aさらに雨が降ることで、地中は水を含み重くなり、固いつるつるした地層の上の粘土質の地層が重さに耐えられずすべる
B水が貯まることですべりやすい状況になる
B水が貯まることですべりやすい状況になる
すべり面をさわると驚くほどつるつるしている
すべり面をさわると驚くほどつるつるしている

「地すべり面」が大和川の河床の下に広がる特殊な地形

大和川の河床が何度も隆起している原因は、亀の瀬の地すべり面が大和川の下に広がっているためです。そのため、すべり落ちた土が川に入ると河床をせり上げ、土砂災害に加え、河床の隆起による川の閉塞が広い範囲に水害をもたらしていたのです。

大和川が隆起するメカニズム
正常な場合
 
地すべりが起きた場合
すべり落ちた土が川へ入り、河床をせり上げ土砂があふれる